ことは、ジョージア州コヴィントンで起こっている。

ブリヂストンはここ11カ月程、JGR CBフォージドアイアン(中級者向け)や新しいe6 SOFT、e6 SPEEDボール(e5とe7は省かれているが)、ハイエンドモデルのTour Bアイアンラやウッド、それにB-FITと呼ばれるボールフィッティングアプリの発売に向け、ずっと忙しかったはずだ。まだリリースされていないブリヂストンドライバーが2月にUSGAの対象クラブリストに入ったこともあるし、昨年12月にタイガー ウッズがブリヂストンと契約したことも忘れてはならない。

キャロウェイレベルの多忙さではないが、近年のブリヂストンも多分それに近い忙しさだ。

ブリヂストンがツアーレベルのボールを単にアップグレードしただけではなく、12年間使い続けたB330というブランドをやめた意味をどう説明したらいいだろうか?

では、ブリヂストンの新ボールTour BX、XS、RX、RXSを見ていこう。

捨てるもの

ブリヂストン新ボールの語尾は同じままで、技術的な新趣向と共に接頭辞の部分だけを変化させている。

ブリヂストンは、2005年のPGAショーで初めてB330ラインをお披露目し、それ以来、18か月前までこのブランドをアップグレードさせてきた。多くのゴルファーが一新された新商品の発売を心待ちにしていたが、B330ブランドから決別したことを含め、今日の発表は少し驚きでもあった。

結局のところ、それにはちゃんとした理由がある。

“基本的に、RXとRXSには、もはや330のディンプルパターンはなく、338のディンプルパターンが採用されていて、B330のブランドネームとは確実に区別をしなければならなかった。”とブリジストンゴルフボールマーケティング部門のエリオット メロウは言う。

昨年の夏、ブリヂストンはB330ゴルフボールシリーズのロゴをBridgestone GolfからシンプルなBのロゴに変更した。“B330はネーミングの観点からも、意味のある歴史を辿ってきたところから始まっている。しかし、BとTourの名前にはまだ公平性がある。だからTour Bを商品ライン名にすることに意味があったのだ。”とメロウは加えた。

 

得るもの

以前述べたように、ブリヂストンは、広範囲のボールフィッティングプログラムから集められた、この地球上で最多のゴルフスウィングデーターベースを持っている。マーケティング及び開発ツールとして、ブリジストンはほとんどの場合、新商品のボールを設計する際にこれらのデータを使用する。今回は、さらにもうワンステップ上を目指したとメロウは言う。

“私達ブリヂストンは、計測器からの比較データで得られるいい数字に基づいてボールを設計しようとするよりも、むしろ消費者からいい反応が得られるボールを設計する必要がある。つまり、最終的にはデータによる商品設計が重要なのはもちろんのことだが、もっと深いレベルで消費者であるゴルファー達を理解することが求められる。”とメロウは説明している。

深いレベルとは、ブリヂストンのボールを使用してプレーをしていたゴルファーが他のメーカー品に替えてしまうことや、ボールフィッティングの結果にかかわらず、ブリヂストンを選ばないゴルファー達を指している。彼らがなぜそうにしたのか、その理由を突き止めなくてはならない。

 

“我々としては、消費者であるゴルファーが何を求めているのか知りたい。そこで、ゴルファーのペルソナを構築することから始め、そこから更にもう一歩進め、30万人のゴルファーのサンプルが、市場にいる24.1億人のゴルファーと一致するか検証した。ブリヂストンは、データを相互参照させ、この大きな市場に4つのペルソナが存在することを確かめる作業を行ってきた。”とブリヂストンゴルフのエリオット メロウは言う。

 

新ツアーB

ブランド名の変更については一旦忘れることにすれば、新Tour Bは2016年B330シリーズの進化版と言っていいだろう。B330シリーズは、B330/B330Sは47m/s以上、B330RX/B330RXSは47m/s以下というようにスイングスピードにより分類され、さらにスピン量重視(Sによって区別)や飛距離重視(Sなし)によっても区別できるようになっている。

新Tour Bシリーズは基本的に同じだが、唯一違うのはスイングスピードの代わりにスコアとハンディキャップで線引きしたことだ。もちろん、十分に性能を高め、ゴルファーを楽しませるように改良はされている。

Tour B X/XSボールはハンディキャップの低い(上手い)プレーヤーをターゲットとしている。”私達のこれまでの研究から、このようなプレーヤーが求める最も重要な要素は打感だと分かった。彼らは自然に弾道をコントロールし、十分遠くまで飛距離を伸ばす、だから彼らのようなプレーヤーに何か一つ重要なことを与えられるとしたら、それは打感とグリーン周りでのコントロール性だろう。“とメロウはいう。

その打感を実現させるため、ブリヂストンは前のB330よりもTour B X/XSのウレタンカバーをかなり柔らかくした。Tour BXは、2つの新ボールの中でも硬いほうで、ドライバーのスピン量を低く抑える。ブリジストンによると、これにより打感と精度が生み出されると言う。Tour B XSはより柔らかいほうだが、より遠くへ飛ばすためにボール速度が少し速い。

ブリヂストンは今回初めて新Tour Bボールのコアコンプレッションのデータを開示した。Tour B Xは85、Tour B XSは75だった。

Tour Bシリーズは、カバー部分にブリヂストンの最新のSlip Resテクノロジーを使っている。SlipResは摩擦を最大化する。ドライバーのフルショット時に、低スピンが原因でフェースが滑るのを防ぎ、さらにアイアンやウェッジのようなアプローチショット、特にラフからのショットでは、スピンがよりかかるためフェースの溝をしっかり捉えるとブリヂストンは説明している。

このTour B XやXSボールの開発にはタイガー ウッズもブリヂストンスタッフと共に参加してもらったそうだ。”タイガーの健康問題のため、望んでいたほどコース上でのテストには参加してもらえなかったが、コンサルタントとして彼にはボール開発に関わってもらった。“

概して、B330からTour B XやXSへのシフトは革命というより、進化と言える。“ブリジストンは非常に優れたコアとカバー層の技術を持っている。今回は欲しかった打感を加えるため、ただカバーを柔らかく仕上げただけだ。”とメロウは説明してくれた。

より大きな変化なので、目印としてRが付いているわけだ。

 

Tour B RX/RXS

B330RXとRXSからの主な変更は、ディンプルパターンにある、先に伝えたとおり、Tour B RXとRXSは338のデュアルディンプルという特徴を引き継いでいて、わずかな違いといえば、ドライバーの過度なスピンを抑える構造になっていることだ。

“あなたが4,500RPMでショットを打っているとしたら、そのショットには何も影響がない。けれども、3,000RPMの範囲だとしたら、新しいディンプルパターンによってボールの回転が遅くなりドライバーのスピンを和らげる効果を発揮する。”

Tour B RXは飛距離と精度の両方を求めるゴルファーのためのボールである一方、RXSは飛距離と打感が欲しいゴルファー向けに設計されている。

“このようなボールを求めるのは、毎回クラブフェースの真ん中を打てるわけではない少しハンデの高い(上級ではない)プレーヤーだと我々は判断している。より高い効率、そしてスピンをコントロールする力を通して飛距離ももたらしてくれる。”

そしてRXとRXSにはより高反発作用が備わっている新しいカバー層が搭載されている。

“このカバーによって、フェースからより速く離れ、ドライバーのフェースがより速く元の形に戻る。またボール速度が上がることで、飛距離も伸びる。加えて、新カバーはウレタンカバーの効果を弱め、もう少しだけドライバーのスピンを減らす。現時点でのテストでは、前世代のボールより5ヤード遠くに飛ぶという結果が出ている。”とブリヂストンゴルフのエリット メロウは言う。

コンプレッションの観点では、RXとRXSはそれぞれ66と64となっており、e6 SPEEDより柔らかいボールになっている。

 

ブランド名に隠されたもの

ボールの改善とアップグレードにもかかわらず、今日のブリジストンの発表には別の3つの学びがあった。B330のシリーズ化をやめたこと、ボール選びにおいてスイングスピードよりスコアを強調したこと、そして発売のタイミングだ。

ブランド名を変えたことに関して言えば、12年間もの間守り続けたにもかかわらず、ProV1やChrome Softと同じようなアイコン的ブランド価値にはならなかった。これも、世界的なブランドチェンジである。過去に、ブリヂストンのプレミアムボールが違うブランド名、違うパッケージ、さらに異なる仕様だったことさえある。全世界で全く同じ商品を扱うのは、今回が初めてになる。

スイングスピードよりもスコアを強調することは、大きな変化だった。ゴルファーの中には、スイングスピードが47m/s以下の低ハンディキャップのゴルファーでProV1を使用しているプレーヤーはたくさんいる。ブリヂストンはB330/330SとB330 RX/RXSボールの間を隔てる47m/s付近の顧客を失っていた可能性もある。

発表のタイミングも少し驚いたが、前例がないわけでもない。ブリヂストンは冬シーズン用として南部地域限定で昨年11月に、世界的には2月に、新e6ボールを公表している。前のB330ボールは2016年PGAショーに合わせて発表されたが、今回の10月2日リリースという発表は、第四四半期に新商品を発表するというゴルフ業界の傾向と一致している。それは、第四四半期の売上を押し上げることにより、PGAショーでの話題作りの切り札にしたかったのだろう。

ところで、ブリヂストンは2017年PGAショーには参加しなかった。

価格と販売

新ブリヂストンTour B XとXSボールはホワイトのみの展開で、B330/B330S同様12個入り$$44.99にて販売予定。

Tour B RXとRXSボールも12個入り$44.99で、B330バージョンよい$5価格が上がった。両タイプともホワイトの展開で、RXは黄色の蛍光も販売される予定だ。

Tour Bラインは各小売販売店やオンラインで、10月2日より販売される。

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