MyGolfSpyは、初めてのレディースドライバーのテストを行った。

他のテストに比べ小規模で、ドライバーの数もテスターも少なかったが、まるで練習や実験のようで最近行ったどのテストよりも楽しかった。Most Wantedのテストとは少し違っていたといえる。

将来的にテスターやクラブの種類を増やすかどうかは、みなさんの関心度で決まる。レディースクラブのテストに、多くの関心が集まることを期待している。

 

3種のクラブと5人のテスター

このテストは、レディースクラブの市場全体の調査結果を示すものではない。大規模なテストをする前に、まず小規模で試して確認したいことがたくさんあったのだ。

・ゴルフメーカーが、私たちのテストに興味を持ってくれるのか

・シニア層の女性ゴルファーは、疲労する前にどれぐらいのショットが打てるのか

・MyGolfSpyの読者は、女性のドライバーテストにどのような反応を示すのか

3つ目のポイントはこれから答えが出るだろう。繰り返すが、私たちは少しでも多くの人に興味を持って欲しいと思っている。

 

テストの内容

今回のテストで選んだのは、コブラ(レディースF‐Max Offset)、ピン(G Le)、ゼクシオ(レディース10)の3種類だ。ロフト角と価格帯の選択肢を考慮した結果だが、重量にもかなりのばらつきがあることが分かった。

テストには、Most Wantedのテスト方法を採用した。私たちがランダムにクラブを選び、ローテーションして打ってもらう。いいショットのサンプルを集めて、自動システムを使って異常値をふるい分けるプロセスである。

基本的には、メンズクラブのテストと同じ方法だ。

全てのテストは、MyGolfSpyのもう1つのテスト地である、マクレガーリンクス・カントリークラブ(ニューヨーク州サラトガ)で行った。使用したボールはブリヂストンB330-RXで、ボールとクラブのデータはForesight Sports社の測定器を使って収集した。

テスターについて

テスターは熱心なゴルファーたちだ。大多数はシニア層だが、みな気持ちは若くはつらつとしている。詳細は以下のとおりだ。

・ハンディキャップ : 10台後半~20台前半

・スイングスピード:27.7m/s~32.2m/s

 

テスト結果に移る前に、ハンディキャップの背景を説明しておかなければならない。このコースの距離は5,200ヤード弱で、パー4の平均は276ヤード、バックナインの平均は300ヤード超である。テスターのドライバー平均飛距離は約136ヤード。パーオンする確率は低いとだけ言っておこう。

パー4であれば、2打目をドライバーショットより20%も遠くへ飛ばさなければならない状況を想像していただきたい。ただ幸運を祈るのみだ。

コース設定に関する議論は別の機会にするとして、テスト結果を見てみよう。

 

※「BALL SPEED 」 は時速マイルで表示されており、秒速メートルでは 40.7m/sとなる。

 

※「BALL SPEED 」 は時速マイルで表示されており、秒速メートルでは 40.8m/sとなる。

 

※「BALL SPEED 」 は時速マイルで表示されており、秒速メートルでは 40.7m/sとなる。

グループの平均値

 

個人の平均値

 

テストの所見

・平均ヘッドスピードの差は、クラブ全体の重さと密接に関係している。

・ピンG Leは、長さ44.68インチ(約113.5㎝)、重量280g。

・ゼクシオXは、長さ44インチ(約111.8㎝)、重量は243gと軽量。

・コブラF‐MAXは、長さ44.25インチ(約112.4㎝)、重量は298g。

・コブラF‐MAXは、3つのクラブの中で唯一のオフセンター左バイアスで、スライスを緩和する効果がある。

・3つのクラブのうち、打ち出し、スピン量、到達点、降下角が最も高かったのは、表示ロフト15度のコブラF-MAXだった。

・全体的に、測定基準値は適正値より低い。このカテゴリーのゴルファーはスピンを高め、ロフト角が大きく設計されているクラブから恩恵を得られる場合がある。

・センターからの距離(ターゲットラインからの平均距離)は、わずか9.74ヤードであった。飛距離が短いことを考えれば、特に驚くことではない。それでもフェアウェイに納まる確率は、メンズクラブのテストで通常見られる確率よりかなり高い点は注目だ。

 

テストデータの平均値

小規模なテストであったが、グループの平均値からはクラブごとに大差はみられなかった。しかし個々のデータを見ると、いくつか目立った点があった。

 

テスト結果の考察

・テスターごとのデータを見ると、最長と最短のクラブの飛距離の差は4~16ヤードで、テスト参加者全員の平均差は11ヤードであった。

・ゼクシオXのテストでは、テスターごとに飛距離が最長か最短かに分かれる結果となった。ゼクシオの「超軽量ドライバー」との相性が、結果に大きく影響したようだ。

・5人のテスト参加者のうち、メアリー(表上のイニシャルMK)だけが最適な打ち出しとスピン量を達成した。

・表には示されていないが、5人の平均アタックアングル(入射角)は+3.08度から+6.08度である。この値は、同年代の男性ゴルファーより高い数値だ。ヘッドスピードの低いゴルファーには、アタックアングルが強度なほど飛距離が出るが、理想より低いスピン量となる。

・バーブ(表上のイニシャルBT)がいい例だ。彼女の平均アタックアングルは+6度を超えている。平均打ち出し角度が15度以上であるのにもかかわらず、どのクラブでも2,000RPMのバックスピンを生んでいない。高スピードのプレーヤーは、彼女のようなアタックアングル、打ち出し、スピン量を羨むだろうが、バーブのボールスピードを考えれば、打ち出しとスピン量はもっと高いほうが理想である。

結果から学んだこと

パフォーマンスデータでは、スロースイングのゴルファーにはより高いロフト角のドライバーが必要だと言えるようだ。女性ゴルファーの疲労レベルやテストへの期待値に関して理解も深まり、大規模なテストをするために必要な知識を得た。みなさんのリクエストを、ぜひ聞かせていただきたい。

テストの話から離れて、一般的な話をしよう。テスターや非公式なデモイベントに参加した女性たちと会話する機会があったが、彼女たちの話は意表を突くものだった。多くの女性は、ゴルフメーカーは女性客を軽視しており、対応にも慣れていないという。小売店できちんとした接客を受けられなかった経験を持つ人も多く、印象が悪いという意見が多かった。

弾道測定器を使ったことがある女性たちによると、誰も数字についての詳しい説明や改善ポイントなどを、時間を割いて教えてくれようとはしなかったという。

女性ゴルファーたちがどれほど真剣にテストに望み、テスト結果を議論したかを過小評価するのは大きな損失だ。今回のテストに関わったことは、非常に有意義だった。

今回の経験は楽しかっただけではなく、長い間抱いていた疑問を確認するきっかけにもなった。ゴルフ業界は、女性ゴルファーの増加にキャッチアップできていない。この現実を受け入れたほうがいい。

消費者の望むサービスを提供することがビジネスの基本であれば、ゴルフメーカーは、女性ゴルファーを「少しだけゴルフに興味がある女性」という扱いをやめるべきだ。そして性別に関係なく、ちゃんとしたゴルファーとして扱うべきだ。

彼女たちには、その権利がある。

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