非常に素晴らしいブレードアイアンを見ると、嬉しくなって一日中打っていたくなる。

私を含めたほとんどのゴルファーは、ブレードアイアンを使いこなせるほど上手いわけではないが、それは一旦置いておこう。

ブレードアイアンはゴルファーにとって魅力的なものであり、ブレードアイアンをどれだけスマートに、セクシーに、ゴージャスに造るかで「真面目なメーカーの真面目度合い」が決まる。

スリクソンにはブレードアイアンがあるので、定義の上では真面目なメーカーだ。よって、彼らの新しいZ-Forgedアイアンがどの程度スマートで、セクシーで、ゴージャスかによって、彼らの真面目さが測られることになる。

Srixon Z Forged アイアン

きっと、彼らが信じられないくらい真面目なメーカーだとわかるだろう。

 

芸術と機能の邂逅

知り合いのクラブデザイナーは、ブレードアイアンの設計は楽しいと言っていた。

技術的には、できることはあまり多くない。そのため、熟練ゴルファー使える仕様にしつつ、視覚に訴えるデザインにするのがブレードアイアンの課題になる。

「やさしいブレードアイアン」というのは矛盾した言葉だが、現在のブレードアイアンはあなたのお祖父さんが使っていたバターナイフみたいなアイアンよりもずっと打ちやすい。

Srixon Z Forged アイアン

「純粋なブレードアイアンを製造するときは、外観と高度な技術の融合を試みている。

まずコンピューターで設計し、プロトタイプを作り、次に職人が細心の注意を払ってそれを手作業で形作り、ツアーチームと協力しながら形状を調整する。

そして、その形状をキャプチャーするためにコンピューターで再びスキャンする。この工程を完成するまで何回も繰り返すんだ。」(スリクソン 製品マネージャー ザック・オークリー氏)

新しいZ-ForgedブレードアイアンはZ965のアップデート版であり、昨年秋に発売されたスリクソンの新しいZ 85アイアンシリーズの仲間だ。

いつもならばブレードアイアンも同時に発売するが、今回スリクソンはそうしなかった。

番号のない「Z-Forged」という名前を付けたということは、スリクソンはブレードアイアンの発売サイクルを2年よりも長くしようと計画しているのかもしれない。そのためにZ85アイアンと区別したとすれば、納得がいく。

Srixon Z Forged アイアン

さらに、そのスタイリングはスリクソンの過去のブレードアイアンとは少し異なり、Z785/585アイアンとも距離を置いている。

「これまでのスリクソンのアイアンには、三角形の切り替えがあった。Z585/785は依然としてそれがあるが、Z-Forgedは波型のデザインになって、デザイナーは海からヒントを得たという。

ここハンティントンビーチにも、島国である日本にも海があるため、その2つを結ぶイメージでデザインしたそうだ。」(オークリー氏)

 

魅惑のトップライン

ブレードアイアン愛好家の多くは、「トップラインフェチ」だ。

彼らは、片面しか使わないのだからトップラインをできるだけ薄くしろという。

もともとスリクソンのブレードアイアンのトップラインはかなり薄いが、ターキー・カーバー(七面鳥の肉切りナイフ、とても薄い)ほどではない。Z-Forgedのトップラインは、これまでのものよりも少し薄いくらいだ。

Srixon Z Forged アイアン

「トップラインは、Z785アイアンよりも当然薄くなっている。またアドレス時のトップラインは、よりストレートに見える。」

他にも軽微な変更点がいくつかある。スピンをよりコントロールできるように溝を少し深くして、ツアープロのアタックアングルにも対応できるようにVTソールのVの角度を変えたのだ。

「これによって、これまでよりも少し『抜け』が早くなる」(オークリー氏)

Z65シリーズアイアンと同様に、Z-ForgedとZ 785/585のコンボセットも用意されている。

「それらは、コンボセットとしても、他のものと組み合わせてもいいように造られている。」(オークリー氏)

Srixon Z Forged アイアン

 

考察と価格、販売予定

メーカーは、ブレードアイアンを主力製品だと言うだろうが、結局のところ売上構成では下っ端だということを念頭に置かなければならない。

ほとんどのブレードアイアンの発売サイクルが3~4年なのに、上級者向けキャビティーバックが2~3年なのはそういうわけだ。テクノロジー重視の中級者向けアイアンはよく売れるため、1~2年でアップデートが行われる。

Srixon Z Forged アイアン

つまり利益の観点では、ブレードアイアンはメーカーの運命を左右するものではないということだ。しかし、契約ツアープロや自社のイメージにとっては重要だ。「真面目なメーカーは、真面目なブレードアイアンを造っている」という単純な話だ。

Z-Forgedブレードアイアンは1本142.85ドルなので、8本セット(3-PW)で1,142.80ドル、7本セットで999.99ドルとなる。標準シャフトはNippon Modus 3 120で、標準グリップはゴルフプライドTour Velvetだ。

スリクソンのシャフトオプションのバリエーションは業界随一であり、追加料金なしで40種類のシャフトとグリップをカスタムビルドできる。

Srixon Z Forged アイアン

Z-Forgedは、本日からスリクソンのウェブサイトで予約注文することができる。2月1日には店頭に並ぶ予定だ。