テーラーメイドが、大方の予想通りのことを発表した2017年のPGAショーで、その扉はかろうじて開けられた。

大方の予想とは、金額は不明だが、タイガー・ウッズとの複数年契約のことだ。

すると早速、ドライバーやウッドはある程度、早くて容易に変更できる一方、ウェッジとアイアンの変更は時間がかかることは分かっていたが、クラブマニアたちによるウッズが使うクラブの予想合戦がスタートした。

そして、テーラーメイドは同様に、将来的に同社の開発陣が「新たなウッズ専用アイアン」を直接ウッズと向き合いながら開発することを表明した。

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その第一歩はTW-PHASE 1と呼ばれ、ウッズが2018シーズン後半のほとんどで使用したアイアンセット。

これは、第一線でのプレーを再び疑問視させた新たな腰の手術から復活した後のことだった。

このTW-PHASE 1は、ウッズがキャリアを通じて使ってきた様々なマッスルバックアイアンとさほど違いはなかった。

ウッズはこれまでミズノのMP14とMP29のコンボをアマチュア時代に使用しており、このコンボは、タイトリストと契約していた2000年のタイガー・スラムを達成した時に愛用していた681 Tフォージドアイアンの元となった。

その後のウッズは、2002年にナイキのMBアイアンに移行。それからおよそ15年に渡り使ってきた各モデルは、他から見るとほとんどその前作と変わらないように見えた。

 

結局、ブレードアイアンから離れられないということなのか?

 

テーラーメイドがP-7TW(P7は何らかの命名規則で残した)を限定販売している。このアイアンは、(ライ角やシャフトの)細かい点を除けば、ウッズが使うものと同一だ。

ウッズが道具に細かいことは有名な話で、プロの間でもほとんど右に出る者がいない繊細な感覚を持っている。

みなさんも靴下がちゃんと履けているかどうかなら分かるだろうが、ウッズは靴下の糸が数本ほつれていることすら分かるという。

ウッズが道具にどれほどこだわっているかわかるだろう。

テーラーメイドの開発チームは、TW-Phase 1アイアンからP-7TWアイアンになる過程で、全てが正確にウッズの好みとなった最終版となるまでに9個のたたき台を用意した。

ヘッドは1025カーボンスティールの鍛造だが、このアイアンはウッズが好む抜けの良さを正確に実現するため、ソール全体をミーリングしたこと(テーラーメイドがウェッジ以外にこのミルドを採用したのはこれが初めて)が特徴だ。

ウッズのアイアン変更は年に2回だが、このミーリング加工のお陰で、ウッズはお気に入りのアイアンセットを見つけるために大量のボールを打つ必要がなくなった。

腰に爆弾を抱え手術を何度も受けた男にとって、余計な消耗が軽減するのは喜ばしいことだ。

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また、ミーリング加工の最も良い点は、(人ではなく)CNCマシーンがミーリングするため、(ヘッド一つにつき約1時間かかる)その工程が正確であること。

つまり、毎回削り出しが同じなので、個体差はウッズですら気づくことができないほどの微小なものとなっている。

そして、P-7TWアイアンのヒールからトゥまでの長さは、P730のそれよりも若干長く、番手によりホーゼルが短くなっている(PWは3mm短い)。加えてショートアイアンの重心位置を(タングステンにより)トゥ側に配置している。

ウッズの場合、一般的にアイアンに求められる性能を最適化するための重心配置に厳密ではない。

理想的な弾道とスピンで「枠」を外さずに飛ばすために各番手の重心を動かしているのだ。




さらに、ウッズはアイアンでよりスピンをかけることを好むため、(ブリヂストン Tour B XSボールを使うのもその理由の一つ)アイアンのスコアラインの間隔がテーラーメイドの一般的なアイアンよりも狭くなっており、溝も深い。

その他の注目点としては、ウッズ特有のオフセットの具合(4、5、6番アイアンのオフセットが統一で、7、8、9番のオフセットが同様)と各番手の刻印の大きさがある。

オフセットは、ウッズが好む弾道の高さとフィーリング、そして個別のパフォーマンスを実現するためであり、刻印の大きさはトーナメントのプレッシャーがかかった場面で違う番手をバッグから抜かないようにするためだ。

ウッズが実際に使うモデルは、販売されるものよりもライ角がややフラットでロフトも寝ているが、もしウッズと同じ雰囲気を味わいたいなら、ロフト角とライ角は簡単に調整することができる。

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P-7TWアイアンは、手作りの一品モノからCADで設計されCNCミルドされた用品へとシフトしたハイエンドモデルに対する、ユーザーの好みをさらに検証するモデルだ。

機械には確固たるメリットがある。それはすなわち正確で再現性があり、スケーラビリティに優れているということ。

これはゴルフ用品ともなれば相当なアドバンテージとなる。スコッティ・キャメロンが009から009Mに移行し、PXGの完全削り出しのウェッジシリーズがウェッジ製造の新たな基準となったのも頷けるし、どちらも人気やコスト面がマイナスになったわけでもなさそうだ。

結局のところ、P-7TWアイアンは間違いなくゴルフ界最高のプレーヤーのために設計された限定版だ。

当然ながら、このアイアンは市場のインパクトは小さいが、そこが肝でもある。このアイアンはウッズのクラブであり、「ウッズの」クラブを持つ(そして使える)ということ自体に意味がある。

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販売状況

P-7TWアイアンセットは右利き用のみでプレセールが本日から開始。店頭には5月1日から並ぶ。

価格は2000ドル(3番-PW)で各セットに特別限定箱が付属される。

標準シャフトはダイナミックゴールド・ツアーイシューS400だが、追加料金なしで別シャフトの装着も可能。


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