テーラーメイドのブランド・アイデンティティーは、PGAツアーでのドライバーの成功の上に成り立っている。ところが、テーラーメイドが最初に試みたカスタマイズクラブはパターであった。非常に興味深い話である。

少し説明しよう。

テーラーメイドが最近発表した「MySpider カスタマイズプログラム」では、3種類のホーゼルタイプ(ショートスラント・ダブルベンド・Lネック)、同じく3種類のサイトラインオプション(シングル・シングルドット・Tライン)、そして8種類のオリジナルカラーから、(いくつかの制限はあるが)好みの組み合わせが自由に選べるようになっている。

 

カスタマイズのテンプレートは、とてもクールで魅力的だ。消費者は選択していくプロセスだけでなく、最終的な仕上がりまでオーナーシップを感じることができる。とはいえ、カスタマイズプログラムは、目新しいものではない。しかもテーラーメイドの場合は、プレミアム価格を支払わねばならない。

MySpider Tourは360ドルで、スタンダードなSpider Tour(299ドル)よりも20%も上乗せされている。このプログラムで、25万通りのカスタマイズがシミュレーションできるとのことだが、おそらく少し誇張しているように思える。

カスタマイズといっても、無限に種類があるわけではない。例えばMySpiderでは、ヘッド重量は355グラムの1種類、グリップもカラーオプションはいくつか揃っているものの1種類(SuperStroke GTR 1.0)だけである。ソールプレートとウェイトはブラック、フェースインサートはレッドとブラックに限定されている。

ボディ、ウィング、サイトライン、ロゴのカラーオプションは8色で、まあまあの選択肢だが、高い追加料金を払ってでも購入したい消費者がイエローやオレンジやネイビーなどの色を希望する場合、がっかりするかもしれない。

ジェイソン・デイと彼の好みのレッドカラーのおかげで、間違いなくSpiderはテーラーメイドの中で最も目立つモデルとなった。プロゴルファーの特権はクラブの値段を気にする必要がないことだが、一般消費者はそうはいかない。はたしてカスタマイズMySpiderはその価値があるだろうか。

ぜひ意見を聞かせて欲しい。