ミズノは、2019年に発売されるST190/190Gドライバーの技術や性能に関する情報を未だ共有しておらず、全貌の発表を思わせぶりに遅らせている。それ自体は悪いことではない。

ミズノはこれまで(少なくともここ数年では)、 ドライバーカテゴリーでメジャーブランドになったことがない。

ドルベースのシェアで、ミズノは9位というそれなりのポジションに位置している。しかし、平均販売価格は上位ブランドよりもかなり高い。販売価格が高いことは収益の点では良いことだが、このカテゴリーで本気でメジャーブランドになりたいなら、競合ブランドと同様に、ミズノにはやるべきことがまだたくさんある。

MIZUNO 2019年 ST190 DRIVER

ここまでが悪いニュースだ。

良いニュースは、2019年が「小規模ブランドの年」になる可能性を秘めていることだ。つまり、ミズノはシェアを伸ばせるかもしれない。

言っておくが、私は正気を失ったわけではない。私は何も、来年の6月までにミズノとウィルソンが「No.1ドライバー」の称号を賭けて争うと言っているわけではない。しかし、小規模ブランドのドライバーがツアーで使われたり、話題になったり、あなたのキャディバッグに入る可能性さえあるのだ。

ナイキが姿を消して久しく、テーラーメイドもシェアを落としているため、ツアープロたちはクラブを得る別の方法を模索している。すでに気付いているかもしれないが、2018年の4大メジャー大会で優勝したのは全員、クラブメーカーと契約していない選手だった。ツアープロのキャディバッグの中身は、ドライバーさえも変わりつつある。

MIZUNO 2019年 ST190 DRIVER

ちょっとした例を挙げると、先週のマヤコバ・ゴルフ・クラシックで使用率No.1ドライバーはキャロウェイだったし、米PGAツアー・チャンピオンズのチャールズ・シュワブ・カップ選手権でのNo.1はピンだった。これらは小規模ブランドが世界に衝撃を与えた例とは言えないが、その週に使われたテーラーメイドのドライバーが確実に減っていることを示している。

他のブランド(それが小規模ブランドであっても)も、メーカーが契約金を払ってプロに使わせていた頃よりも、高い確率でツアープロにも使ってもらえるだろう。通常、プロが使い始めると、それがアマチュアゴルファーに波及するものだ。

これはミズノにとって何を意味するのだろう?これは、これまで固く閉ざされていた扉が徐々に開き、そこから光が差し込み始めていることを示している。しかし、これは楽な戦いではない。

現在、小売店で販売されているドライバーの80%以上は3大ブランド(テーラーメイド、キャロウェイ、ピン)が占めており、そこにタイトリストとコブラを加えると90%になる。たった5つのブランドで市場の90%を占めているのだ。これを崩すのは難しいため、ミズノを含む他のブランドは残りの10%のパイを争うことになる。

果たしてウィルソン、スリクソン(クリーブランド)、ツアーエッジ、ミズノは、その「団子状態」から抜け出すことができるだろうか?

ウィルソンのゴルフチャンネル「Driver vs. Driver」は話題を集め、ツアーエッジは300ドルの価格帯を支配し、スリクソンは着々とファンを増やしている。

そしてミズノは、私の記憶では初めて、ミズノファンの期待を超えた魅力を持つ2つのドライバーを擁しているように見える。ミズノの新ドライバーを支持する口コミによると、それは今までで最もツアーで使われるドライバーになるかもしれないという。少なくとも、誰でも知っているような有名選手がST190ドライバーを使う可能性はわずかだがある。それが実現すれば、ミズノは小売で売上を伸ばすかもしれない。

MIZUNO 2019年 ST190 DRIVER

 

トップを取るのはどのブランド?

競争はさらに激しくなるだろう。

先月、スリクソン85シリーズが発売された。ツアーエッジExotics EXSとウィルソンCortexも発売されたばかりだ。ミズノST190も遅れを取ってはならない。

ST190/190Gドライバーを試してみたくなっただろうか?