ミズノの「ST-G 220」ドライバー/「T22」ウェッジ – 要点

・「ST-G 220」ドライバーは、「可変式ウェイト」テクノロジー搭載の「ST200G」の後継モデル

・「T22」ウェッジは、「サテンクローム」、「ロウ(ノーメッキ)」、「カッパー」(銅に見える)の3つの仕上げがある

・両モデルとも全英オープンでテストされ、最短でも発売は10月以降になるだろう


先週の両モデルのチョイ出しが何かを示唆しているとするなら、ミズノはステマ戦略を採用しているように見える。

瞬きしていたら見逃してしまうくらいだ。

フェーステクノロジーやシャフトオプション、そして価格について深堀りしたいって?こちらにもまだ情報はない。バウンスの細かい部分やグラインドのオプション、ロフトラインナップはどうかって?それもまだ分からない。

現在のところ手にしているのは、PR用の画像数枚と欧州ミズノのワークショップによるYouTubeの動画が数本程度。


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だが、できる限りの情報提供はしたい。しかし以下でお伝えする情報が、現段階で我々が案内できることのほぼ全てでもある。


ミズノ「ST-G220」ドライバー

ミズノが「ST-X」と「ST-Z」ドライバーをリリースしたのは今年2月。「ST-X」はやや寛容性がありドローバイアスが特徴で、「ST-Z」は低スピン、高MOIのドライバーだった。ミズノが「ST」シリーズをローンチして以来、「G」は低スピン/可変ウェイトがオプションとなっており、今回の新作もそうした流れになっている。

2020年に発売された「ST200G」は、トゥとヒール部分にある2つの「可変式ウェイト」が特徴。この重量の役割はご想像通りで、ウェイト両方を前方に移動させると低スピン/低打ち出しとなり、後方にすればそこまで低スピンにはならず、やや打ち出しが高くなり、理論上は寛容性も増す。


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今回の新しい「ST-G 220」にも2つの「可変式ウェイト」が搭載されているが、チャネル(溝)はかなり短めになっている。しかし、3つ目のチャネルが一番後方にあるのが特徴になっている。

スロット(差し込み溝)自体は大きくはないが、ヒールとトゥのチャネルからウェイトを取り外し、後方のチャネルに配置することが可能。そしてこうすることで理論上はMOIが最大化される。少なくともミズノのフィッターにとっては選択肢が増えたということだろう。





例外的商品サイクル

ミズノは2019年以降、「STシリーズ」を投入してからドライバーの発売サイクルを1年にしている。ところが「ST-G 220」は例外的な存在だ。ミズノによれば、今回の新作は「ST200G」がリリースされて20ヶ月程度となる10月まで店頭に並ぶことはないとのこと。

この背景には、高度な戦略的思考があるのかもしれないし、「ST200G」の在庫がかなり残っているから、という可能性もある。また現在の状況から見ると、発売が遅れるのは新型コロナウイルスの影響があるのかも知れない。

読者の多くはミズノの「ST-G 220」がアドレスでどんな「見た目」をしているのか気になるところだろう。ここでお見せできるのはミズノが共有してくれたイメージのみ。完璧とは言えないだろうが、それなりのヒントにはなるのではないだろうか。


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当然ながら今回のメインのお話はソールにある。しかしミズノ「ST-G 220」は「STシリーズ」ドライバーのラインナップでもあるので、これまでと同じテクノロジーが搭載されていると考えて間違いないだろう。

今回のモデルにもミズノの『WAVEテクノロジー』がソールに採用されているし、『コアテック SAT 2041ベータチタンフェース』に加え、内部には『CTリブ構造』、そしてクラウンもカーボンファイバーとなっている。


ミズノ「T22」ウェッジ

昨年8月にユニークな「ES21」を投入して以降、ミズノはウェッジ戦線で沈黙を守っている。よりオーソドックスなウェッジとなると、2019年9月の「T20」ウェッジのリリースまで遡らないといけないだろう。そして今回の「T22」は明らかに発売から3年経つ「T20」の最新版となるわけだ。


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今回のミズノ「T22」ウェッジについて、不明点を挙げるとキリがない。ロフトやグラインドなどは、今は聞かないで欲しい。現段階で分かっているのは仕上げが3つあるということ。必須の「サテンクローム」と今や欠かせない「ロウ(ノーメッキ)」仕上げ。

そして画像や動画でチェックできる新たなザラザラした感じの「カッパー」だ。「ロウ」と「カッパー」はともに経年劣化することで、すごい見た目に変化するだろう。

また今回の3タイプは、ミズノ定番の『ハイドロフロー・マイクロ・グルーブ』が特徴だ。ミズノでは、可能な限りフェース面の雨や露を減らすことを可能にするアグレッシブなミーリングパターンとして、この『ハイドロフロー・マイクロ・グルーブ』を「T20」に採用。

「T20」は2019年の『Most Wantedウェッジテスト』におけるウェットテストでスピンをキープしたことが要因となり、トップのパフォーマンスを見せていた。


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上手くいっているものがあるなら、それをやめる必要はないということだ。

繰り返しになるが、「ミズノの新製品は情報不足」と言うには「不足」という概念に対して失礼なこと。「情報のチョイ出し」という言葉の方がふさわしいかも。ミズノの「ST-G 220」ドライバーと「T22」ウェッジが店頭に並ぶのは10月まで待つ必要があるが、数ヶ月以内にはもっと詳細をお届けできるとは思う。

それまでは、この画像を見ることしかできないのだ。