2025年のゴルフクラブ市場で、いま意外な盛り上がりを見せているのが“ミニドライバー”というカテゴリーだ。

タイトリスト、テーラーメイド、キャロウェイ、PXGといった主要ブランドがすでに市販モデルを展開中。

さらに、コブラゴルフもUSGA公認の「Deuce(デュース)」と呼ばれる2番ウッドを準備しており、今シーズン中の発売が期待されている。

そして次に続くのが、スリクソンかもしれない。「ZXi LS Mini」と思われるクラブがツアー関係者の間で目撃され、同社からもついに“ミニ”が登場する可能性が出てきた。

先週、USGAの適合リストに新たに追加されたのが、スリクソン「ZXi LS Mini」だ。

とはいえ、USGAリストに関してはいつものことながら、詳細はほとんど明かされていない。この“ミニ”がどれほどのサイズなのかは不明だが、少なくとも13.5度のロフトモデルが競技使用可能として認可されたことは確認されている。


スリクソン ZX-i ミニドライバーのクラブヘッド。13.5度ロフトと調整可能ウエイトを搭載し、飛距離と操作性を両立。

それ以外にわかっているのは、「ZXi LS Mini」にスリクソンの『REBOUND FRAME(リバウンドフレーム)』テクノロジーが採用されていること、そして「LS」の名称が示すように低スピン設計、もしくは「ZXi LS」ドライバーの低スピン系ヘッド構造をベースにしている可能性が高いという点だ。


市販される可能性は?

スリクソン ZX-i ドライバーのクラブヘッドをクローズアップ。10.5度ロフトと調整可能ウエイトを備えた精密設計。

USGAの適合リストには「ZXi LS Mini」だけでなく、「ZXi LS+」ドライバーも新たに追加されている。

とはいえ、スリクソンはメタルウッド市場においてトップブランドと比べると販売戦略が限られており、市販モデルの選定には慎重だ。そのため、今回リスト入りした「ZXi LS+」ドライバーも、ツアー専用モデルとして終わる可能性が高そうだ。

ミニドライバーの市販はあるのか?それについては、まだ何とも言えない。

とはいえ、ミニドライバーというカテゴリーに対する関心は確実に高まりつつある。狭いパー4や2オンが難しいパー5など、正確性が求められる場面で頼れる存在として、注目を集めているのだ。

ミニドライバーは、フルサイズのドライバーと強めの3番ウッドの中間に位置するクラブとして、飛距離とコントロール性のバランスを求めるゴルファーにとって魅力的な選択肢になりつつある。

一方で、ミニドライバーは依然としてニッチなカテゴリーに過ぎず、本格的に量産・販売するだけの“見返り”があるかどうかは微妙なところだ。

スリクソンは、投入する製品を慎重に見極める必要があるブランドだ。限られた販売枠とマーケティング予算の中で、どの製品も確実に成果を出せるものでなければならない。

とはいえ、今シーズン中にスリクソン「ZXi LS Mini」が店頭に並ぶ姿を見てみたいというのが正直なところだ。

もしミニドライバーの流れがこのまま勢いを増していくなら、スリクソンにとっては、ゴルファーの関心が高まる絶好のタイミングを逃さず市場に乗り出すチャンスになるかもしれない。

みんなの声を聞かせてほしい:ミニドライバー、もう試したことはある?それとも気になっているだけ?

もしスリクソンのミニドライバーが登場したら、使ってみたいと思う?

続報が入り次第、またお届けする予定だ。