こういう話題は以前にも触れたことがあるが、ゴルフシーズンが本格化し、特にドライバーの販売から2年目に入ると、ブランド各社はあの手この手で販売初期に購入を見送ったゴルファーを取り込もうと必死になるものだ。

最近では、限定モデルのドライバー、限定仕様のゴルフボール、さらには人生観と現代マーケティングの在り方そのものを疑いたくなるような「チポトレロゴ」(※米国内に3,000店舗以上を展開するメキシカン料理のチェーン店、25年6月現在)ヘッドカバーまで登場している。


テーラーメイド「Qi35 デザイナーズシリーズ」ゴールドドライバーのヘッド部分を正面から撮影。

もはや「奇抜」なんて言葉じゃ足りないレベルだ。


テーラーメイド「Qi35 Max」プラチナドライバーを手に持つシーン。ドライバーのデザインと質感がわかる写真。

要するにこういうことだ。もしまだ「Qi35」ドライバーを購入していないなら、テーラーメイドは今回の「デザイナーズシリーズ」の展開で、購買意欲を刺激してくるだろう。そして、まぁ、選択肢がすごいことになっている。


デザイナーシリーズ ゴールド&プラチナ

今回登場したテーラーメイド「Qi35デザイナーズシリーズ」には、2つの個性的なカラーがラインアップされていて、「本当にこれでいいのか?」と問いかけたくなるほどの大胆さがある。

「ゴールド」と「プラチナ」は別々のモデルとして展開されているものの、どちらも「思い切っていっちゃおうぜ!」という同じマインドを体現しているのは間違いない。

ここで、テーラーメイドのデザインチームからのコメントを紹介しておこう。

「『デザイナーズシリーズ』の特徴は、数量限定だからこそ実現できる特別感です。普段の製品とは異なるアプローチが可能になり、塗料や顔料の入手方法、塗装の手法、さらには航空学や自動車業界といった異なる分野からインスピレーションを取り入れるなど、私たちは常に学びと進化を続けています。」ロバート・ヌニェス(プロダクトクリエイション担当・プリンシパルデザイナー)

最初にプレスリリースで「ゴールド」と「プラチナ」と読んだとき、僕はちょっとしたアクセントカラーだと思った。控えめなハイライトが入っている程度で、そんなに派手じゃないだろうと。

だけど、それは完全に間違っていた。


テーラーメイド「Qi35 デザイナーズシリーズ」ゴールドドライバーを上から撮影した写真。周囲のクラブヘッドカバーも映っている。

「Qi35」と「Qi35 Max」でも展開されているテーラーメイドの「ゴールド」と「プラチナ」オプションは、まさに“最大限のビジュアルインパクト”を追求したといえるだろう。

「ゴールド」と言ったからには本当にゴールド。クラブフェースとアクセント文字以外、ヘッド全体がゴールドカラーになっている。金っぽい色や金風のデザインじゃない。まさにゴールドそのものだ。

「プラチナ」も同じで、クラブ全体がシルバー一色で堂々と主張している。

これは、なかなか大胆な戦略だな。

正直言って、個人的にはすごいと思う。それぞれのカラーは、これまでの常識を覆すほど大胆で、決して言い訳をしないデザインだ。「ゴールドのドライバーを作ってみたらどうなるか、やってみようぜ」という姿勢には、どこか清々しさすら感じる。

ただ一方で、これは、遠くからでもすぐにわかるくらいのインパクトがある。もしこれを持ってティーイングエリアに立つゴルファーがいたら、ドライバーというよりトロフィーに見えるかもしれない(笑)。


テーラーメイド「Qi35 デザイナーズシリーズ」ゴールドドライバーとシルバーのアイアンセットが並ぶゴルフバッグの写真。

結論

このモデルについて、みんなの意見が知りたい。

ちなみに、今年のはじめに登場した最初の「デザイナーズシリーズ」の「Gloss Black」は、まるでアーロン・ジャッジが打撃練習でホームランを量産するかのように、楽勝で成功を収めた印象がある。

「ゴールド」と「プラチナ」?

それはまた、まったく別の話だ。数量限定だからこそ大胆なことができるのかもしれないが、実際にこれを自分のホームコースで初めて取り出す勇気のある人が必要になる。相当な自信がないとできないだろう。

あるいは、完全に自覚がないだけかもしれない。結論はまだ出ていない。


テーラーメイド「Qi35 デザイナーズシリーズ」ゴールドドライバーとシルバーアイアンがゴルフバッグに並ぶ様子。

価格と発売状況

テーラーメイド「Qi35 デザイナーズシリーズ」の「ゴールド」と「プラチナ」ドライバーは、希望小売価格649.99ドルで現在発売中。※日本での発売は未発表となっている。