マックス・ホーマは見ててオモロイゴルファーや。

何が言うたらヤツの「スイング」やね。

そりゃあもう完璧なテンポを体現しとって、ドライバーを振っとんのにウェッジ振っとるんか?ちゅーくらい滑らかなんよ。インパクトの瞬間の美しさゆーたらそりゃもう“神”やね。

そんで、こっちの方が大事かもしらんが、ホーマはキャラがええねん。泣ける話をぎょーさんもっとるんよ。

ホーマは名門の「カリフォルニア・ゴールデンベアーズ」(カリフォルニア大学バークレー校のスポーツチームの総称)で活躍しとってん。アマチュアの時な。

やけんど、プロ入り後はごっつう苦労してな、「コーン・フェリーツアー」の下の方を這いつくばっとった時期もあった。

それでもあいつは諦めんかったんよ。ここんところのゴルフはまあ圧巻で、ようやっと暗闇から這い上がって来たんじゃのうと思ったもんよ。やっと世界のトップに名を連ねたんじゃとね。

こう見えてホーマは2019年に1勝、2021年に2勝、2022年に2勝、おまけに2023年にも勝っとって、ツアー通算6勝もしとんよ。なかなかのもんじゃろ?

言うたらリッキー・ファウラーと同列ちゅーことやな。

24年1月には「Data Golfランキング」で8位にまで上がってきた。

その前の年、23年にはあの「ライダーカップ」にも選ばれて、メリケン国旗背負って、イタリア(@マルコ・シモーネG&CC)で 3勝1敗1分ちゅうめっちゃ好成績まで残しよった。

阪神で言うたら掛布かバースか言うくらいMVPレベルの活躍やね。

ほんで2024年4月の「マスターズ」じゃあ3位入賞!

「ホーマはホンマにメジャーとれるんか?」言うとるうるさ方に、証文見せつけたっちゅーことやね。

じゃけど、あれがピークじゃったんかのう?あのあと、ヤツはどうも調子が出んでな、だんだん落ちぶれていったんよ。


コース上でショットを終え、クラブを見つめるプロゴルファーのマックス・ホーマ。白いキャップと濃いグリーンのウェアを着用し、真剣な表情を浮かべている。

毎週毎週ランキングは下がるし、何が起こったんじゃ?思うて愕然としたよ。

あいつは今年34歳で、ホンマじゃったらアブラの乗り切っとるところなんじゃけど、今やData Golfで149位、世界ランキングでも117位っちゅー体たらくよ。

金に目がくらんでLIVにいって戦力外通告くらったブランデン・グレースより下よ。

もっと言ったら24年トップ10に1回(「カナディアンオープン」の10位タイ)しか入れんかったジョエル・ダーメンよりも下。ダーメンって誰やねん!って言いたなる気持ちもわかるやろ?

ホンマにホーマの不振は深刻よ。目も当てられんとはこのことよね。

今年は「全米オープン」にも「全英オープン」にも出場できんかったし、24年5月以降、トップ10入り1回こっきり。

しかも有名どころはバカンスとしゃれこんどる「ジョンディア・クラシック」みたいな2軍の試合みたいなもんでやっとのことよ。

まあ、目の肥えたゴルファーなら、PGAツアーがどれだけ残酷か、よう分かっとると思うけど。。

ホンマにゴルフっちゅーもんは気まぐれで、容赦がないスポーツじゃと思うでしかし。

マスターズ3位が、ある日突然“何もかも噛み合わんくなる”んよ。怖すぎるわ。

それはヤツ自身もわかっとることじゃろうが、落ちぶれたら這い上がるのは難儀なことよ。

ホーマともあろうモンの情けない姿は見とうない。

ただただ切ないねん。

一時期はヤツはツアーでも屈指の実力者じゃったし、マキロイとかシェフラーと雁首揃えてエリート街道まっしぐらかと思っとった。

それに、あいつはゴルフ談義はもちろんじゃけど、バカ話がおもろいナイスガイやねん。

「新地で飲みたいゴルファー」を挙げるとしてら、ホーマ一択やね。梅田やったらマキロイやけどなw

それはさておき、いまのホーマは見とられへん。

頭冷やして考えてみたら、ホーマが調子崩して1年半くらいか。

アイツならまた活躍してくれると思うんじゃが。

そうは言うても、人それぞれ己の人生には仕事以上に大事なこともあるもんよ。

それがアイツにとっては、家族っちゅうことなんかな。

ついこの間ベッピンな奥さんとの間に2人目のお子が生まれたらしい。

ホーマにとってはそりゃビッグイベントよ。冷静でおれっちゅう方が酷ちゅうもんよ。

喜怒哀楽波打っとるときにおんなじテンションで仕事しろ言われても、そりゃワシでもできん話よ。

そりゃ目に入れても痛とうないくらいかわいいチビがおるんじゃけえ、ボール転がしてワンアンダー、ツーアンダーってやっとることが面白うなくなっても、そりゃ致し方ないことじゃとワシは思うで。

いくらアイツがかつては“ミスター・ゴルフツイッター”って呼ばれるくらいSNSジャンキーじゃったとしてもダンマリを決め込むはずよ。

SNS言うもんは、あーだこうだと、あることないこと言われるんじゃけえ、そりゃ悪態のひとつでもつきたくなるもんよ。

ほんじゃけえ、いまのホーマは、もう華々しい表舞台からは足を洗おうとしとるように思えるんよ。まあ、有名人じゃから世間が許さんじゃろうけどね。

アイツ、こなこと言っとったよ。

「まだ涼しかったころには、なんぼか試合をサボったらまたモチベーションあがるんじゃないかと思っとった。じゃけど、ワシはそんなタマじゃなかったんよ。ゴルフにはもう飽きたんよ」

こんなことも言っとったな。

「2017年に調子を落とした時と今と何が違うかって?ゴルフで有名になり過ぎた。どこへ行っても顔バレするし、ゴルフの話しばっかりされるのに辟易しとる。」

...中二病やね。

遅いわ!

でもまあ、ワシも結局、アイツをネタにしとる。ごめんねマーちゃん。

じゃけどアイツはゴルフのプロなんよ。なにかと批判を受けるのはしょうがないし、つらい気持ちを隠そうともせんかった。

そこがアイツの人間らしいところと言えばそうなんかもしれん。


では本当のところ、何が起きたのだろう。

それは人生の転機によるものなのか、それとも別の要因なのか──。


不振の原因は“コブラ移籍”なのか?

今年の初め、ホーマは長年の相棒タイトリストから離れ、コブラとの契約を発表した。

さらにアパレルではルルレモンとも契約し、環境を大きく変えている。

タイトリストにとってホーマは貴重な存在だっただけに、この移籍はコブラにとって大きな収穫だった。

同社は2022年にブライソン・デシャンボーを失って以来、トップスター不在に悩まされていたからだ。

この契約は、ホーマにとっても“かなりの実入り”だったと報じられている。

近年、大型のギア契約は稀だが、コブラにとってはトッププレーヤーを手に入れる絶好の機会だった。

現在のホーマのキャディーバッグは、愛用のスコッティ・キャメロン T5.5 プロトタイプパターを除けば、すべてコブラのクラブで占められている。


マックス・ホーマのクラブセッティング(2024年)

• ドライバー:COBRA DS-ADAPT LS(9.4°)+ Fujikura Ventus VeloCore+ Blue 7X シャフト

• 3番ウッド:COBRA DS-ADAPT LS(14.5°)+ Fujikura Ventus VeloCore+ Blue 8X シャフト

• 4番アイアン:COBRA LIMIT3D + KBS C-Taper 130 X HT Black シャフト

• 5番アイアン:COBRA King CB + KBS C-Taper 130 X HT Black シャフト

• 6番〜PW:COBRA King MB アイアン(6-PW)+ KBS C-Taper 130 X HT Black シャフト

• ウェッジ:COBRA Snakebite(50°・56°)+ KBS Hi-Rev 2.0 135 X シャフト

• ウェッジ:COBRA King 7T(60°)+ KBS Hi-Rev 2.0 125 S シャフト


忘れてはいけないのは、ホーマの不調はコブラ移籍前から始まっていたということだ。

2024年の夏、まだタイトリストのクラブを手にしていた頃から、彼の苦しみは始まっていた。

ただ、移籍後はさらに状況が悪化した。

2025年の「ストローク・ゲインド」指標を2024年と比較すると一目瞭然だ。

ドライバーを除けば、ホーマの各部門の数字は軒並み下降している。


プロゴルファーの「ストローク・ゲインド」指標を2024年と2025年で比較した表。ティーショット、アプローチ、グリーン周り、パッティングなどの順位変化が示されている。

参考までに、2023年のホーマは安定感抜群だった。

「ティー・トゥ・グリーン」で15位、「オフ・ザ・ティー」で41位、「アプローチ」で26位、「アラウンド・ザ・グリーン」で33位、そして「パッティング」では6位という堂々たる成績を残している。

だが、そこから一転。いくつかの部門で数字が大きく落ち込み、原因をひとつに特定するのは難しい。

中でもアプローチとスクランブリングの急落は、見過ごせない不安要素だ。

ホーマのパッティングは、かつてツアー屈指の強みだったが、いまや平均を下回る水準にまで落ち込んでいる。

しかも、愛用のパターは変えていない。つまり、この分野では用具の影響はほとんどないはずだ。

では、これは単にゴルフを見失っただけなのか?

それともクラブ契約の変更が大きな原因なのか? あるいはその両方なのか?

もちろん、大幅なクラブチェンジの後に適応期間が必要なのは当たり前だ。時間が経てば慣れていく可能性は十分にある。

だが、これから示す理由を踏まえると、ホーマの不振は単なるクラブ変更にとどまらない。もっと深い要因がある。


不振の要因はクラブだけじゃない──スイング&キャディー問題

ホーマの不振をコブラ移籍だけのせいにするのは早計だ。

というのも、彼はクラブ契約前からスイング調整に苦しんでいたことを認めているからだ。

2024年10月、ホーマは長年のコーチ、マーク・ブラックバーンと袂を分かち、新たにジョン・スコットを迎えた。

「壁に泥を投げても何も定着しない──」ホーマ自身がそう語るほど迷走し、ついに指導者を変える決断をしたのだ。

以来、彼はかつてのスイング感覚を取り戻そうと格闘している。技術的には進展が見えるものの、自信はいまだ揺らいでいる。



実際、2月のフェニックスオープンでは「キャリア最高のスイング」と語ったが、結果は5打差で予選落ちという皮肉な結末だった。

ホーマはこの1年、自分の“感覚”を取り戻すために格闘してきた。

そして、その停滞ぶりについても驚くほどオープンに語っている。

「たぶん誰でも“もっと良くしなきゃ”っていうパニックメーターみたいなものを持ってると思う。

でも大切なのは、思うようなスピードじゃなかったとしても前進しているを認めることなんだ。

小さな勝利を見つけることさ。いいドライビングの週とか、一日うまくいった日とか、1ラウンド良かったとか。そういうのを進歩と見なす。 “毎週優勝やトップ10に戻らなきゃ”なんて神経質になるよりもね。」

ホーマはこうも語る。

「このバランスを取るのは本当に難しい。不調にあえぐ中で『そのうち戻るだろう』なんて楽観できる選手はいない。調子を落とすのは一瞬なのに、取り戻すには恐ろしく時間がかかるんだ。」

そして今年4月、彼は大きな決断を下した。10年以上コンビを組んできたキャディー、ジョー・グライナーと袂を分かったのだ。

その後グライナーはコリン・モリカワのバッグを担いだが、わずか5試合で契約は終了している。

「それは自分の選択じゃなかったから、正直つらかった」とホーマはマスターズで語っている。

「でも俺たちには“まずは友達であること”という約束があった。友情は仕事より大事なんだ。

その後、ベテランのビル・ハークを後任に迎えたが、関係は数か月で終了。

今はタイガー・ウッズのバッグを担いだ経験を持つランス・ベネットを起用しているが、長期的にどうなるかはまだ見えていない。

つまり、ホーマの不振をひとつの理由で片づけることはできない。

コブラへの移籍を挙げる声は多いだろう。だが実際には、ホーマの迷いはそれより前から始まっていたのだ。

それでも私は、ホーマが再び輝きを取り戻すことを願ってやまない。

アンチなんてくそくらえ──たとえそれが私自身であっても。もしそれが彼の力になるなら、喜んでその役を買って出る。

では、あなたはどう考えるだろう。

ホーマは再び輝きを取り戻せるのか?

そして、不振の最大の原因はどこにあると思う?

あなたの意見もぜひコメント欄で教えてほしい。

ここ2シーズン、苦戦が続くマックス・ホーマ。(GETTY IMAGES/Jared C. Tilton)

再び栄光あれ。