2025年『ボールテスト』で、テーラーメイド「Tour Response(ツアー レスポンス)」の立ち位置がはっきりした。
ソフト系ウレタンの中では柔らかい打感×低スピン×フラットな弾道という個性が際立つ一方で、想像以上に「初速」と「飛距離」を落とさないのがこのボールの大きな特徴だ。多くのソフト系ボールは打感の良さと引き換えに飛距離が落ちがちだが、「Tour Response」はその弱点をうまく抑えている。
プレミアムウレタンほどのスピンは求めないが、柔らかくて飛ばせるボールがほしいゴルファーには、データでもしっかり“選ぶ理由”が見えてくる。
このあとのデータを見ると、どんなゴルファーにハマるのかがより明確になるはずだ。
1. アイアンで“ソフト系らしからぬ”飛距離性能
テーラーメイド「Tour Response(ツアー レスポンス)」が驚かせたのは、アイアンの飛びだ。
高速ヘッドスピード帯のテストでは、
ブリヂストン「TOUR B RXS(ツアー ビー アールエックスエス)」マックスフライ「Tour S(ツアー エス)」と肩を並べ、アイアン飛距離トップ3に入る結果を出している。本来、ソフト系ウレタンは打感の良さが魅力で、その代わりに初速が落ちやすい。
ところが「Tour Response」は、柔らかさを保ちながらもしっかり初速が出るため、他のソフト系モデルと比べても“ひと味違う強さ”を見せた。「ソフトな打感が好きだけど、アイアンの飛距離は落としたくない」そんなゴルファーにとって、非常に魅力的な選択肢になるはずだ。2. ソフトなのに初速が落ちにくい|“乗りすぎる鈍さ”が出ない打感
テーラーメイド「Tour Response(ツアー レスポンス)」は、ソフト系ウレタンにありがちな“インパクトでフェースに乗りすぎて初速が落ちる”あの鈍さが少ない。
柔らかい打感をしっかり保ちながら、実際のテストでは 他のソフト系より初速がスッと出ることが確認されている。
ソフトボールを選ぶときに多くのゴルファーが悩むのが、「気持ちいいけど、なんだか前に飛んでいかない」という“スピードの代償”。
「Tour Response」はその弱点をうまく抑え、柔らかさと初速の両立 を実現したモデルだ。柔らかい打感が好き。でも、フェースに乗りすぎて遅く感じるのは避けたい。そんなゴルファーにピッタリのモデルと言える。
3. 低スピンでフラットに伸びる弾道|どのヘッドスピード帯でも安定した“強い飛び”
「Tour Response(ツアー レスポンス)」は、ドライバーでもアイアンでも “低スピンで前へ伸びる弾道” をつくるのが得意だ。
ヘッドスピードの速い・普通・ゆっくり──どのヘッドスピード帯で見てもスピンが少なく、特に中ヘッドスピード帯では 他のウレタン系よりも明確に低い打ち出し弾道 を記録している。
低スピンのメリットは、
・左右の曲がりが抑えられる
・風に強くなる
・ラインがイメージしやすいという“安心して振り抜ける強さ”。
「Tour Response」はその特性がヘッドスピードに左右されず、どのゴルファーが打っても “フラットで安定したウレタン低スピンボール” として機能するのが魅力だ。
4. グリーン周りのスピンは“ウレタンの中で控えめ”|ただし実戦では十分止まる
35ヤードのウェッジテストで「Tour Response(ツアー レスポンス)」は 5,578rpm。
ウレタン系の中では強烈なスピンタイプではないが、トップの「TP5(6,009rpm)」との差がそのまま性能差になるわけではない。ここで強みになるのが、アイオノマーカバーのソフトボールと比べたときの“止まり方の差”。そのカテゴリーのボールはスピン量が大きく落ちるが、「Tour Response」 はそれよりはるかに高いスピンを発揮し、実戦で必要な分だけしっかり止まる性能を持っている。「最大限のスピンを求めるボールではないが、“止まらない不安”とは無縁。」そんなバランスの良さが光る。まとめ
「Tour Response(ツアー レスポンス)」は、“高スピンで止めるツアーボール” を目指したモデルではない。
その代わりに、ソフトな打感をしっかり残しつつ、初速・アイアン飛距離・グリーン周りの性能を落とさない──ソフト系ウレタンでは珍しい特性を持ったボールだ。
ソフトボールにありがちな
・「フェースに乗りすぎて初速が出ない」
・「アイアンが飛ばない」
・「グリーン周りが物足りない」
といった弱点をうまく抑え、“柔らかくても飛ばせる・扱える” というバランスの良さ が際立っている。
もしあなたが、
・ソフトな打感が好き
・スピン量は控えめで問題ない
・風に強い“低めで強い弾道”を求めている
・でも硬めのツアーボールには抵抗がある
そんなタイプなら、「Tour Response(ツアー レスポンス)」は非常に選びやすいモデルだ。
テストデータが示しているのは、“低スピンかつ低めで強い弾道”という特性の中で、最も扱いやすいソフト系ウレタンモデルとして位置づけられるということ。
柔らかい打感をキープしながら、弾道は意外なほど強く、「飛びの効率」「風への強さ」「ミスの出にくさ」 がバランスよく揃っている。




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