Garmin(ガーミン)は、2025年の『ゴルフGPSナビテスト』で頭ひとつ抜けた存在だった。

「Approach S70(アプローチS70)」は総合スコア9.9という“ほぼ満点”で首位を独走し、ハンディ型の「Approach G80」も例年通りトップクラス。

圧倒的な計測精度、『AMOLED(発色が鮮やかな有機EL画面)』の高輝度ディスプレイ、そして多彩なゴルフ機能──まさに“隙のない仕上がり”だ。

ただし、その完成度には代償がある。

「Approach S70」は日本円換算で約10万円クラス、ハンディ型も多くが7万円前後。

この価格帯になると、誰にでも手が届くとは言い難い。

しかし、今回のテストでは価格を抑えながらも“上位モデルに匹敵する性能”を見せたモデルもいくつかあった。

グリーン形状のビジュアル表示やスマートウォッチ機能、最上級の画面品質など、いくつかの贅沢機能は省かれている。

それでも、コースで本当に必要な 「精度」「使いやすさ」「信頼性」 はしっかり押さえている。

ここからは、そんな“コスパ良好モデル”の中でも、特にチェックしておきたいモデルを紹介する。


Bushnell(ブッシュネル)「iON Elite」|“最もお買い得”のGPSウォッチ(スコア9.5)

キャディバッグに装着されたブッシュネルのゴルフGPS距離計。画面にはホール距離と高低差を考慮した数値が表示されている。

Bushnell(ブッシュネル)「iON Elite」は、2025年のテストで“価格に対する価値”のトップに立ったモデルだ。

フルカラーのタッチスクリーンや傾斜補正、38,000コースの収録など、この価格帯では明らかに頭ひとつ抜けている。

特に評価が高かったのが 距離表示の再現性と精度の安定感。

上位GPSナビの誤差3〜4ヤードにしっかり収まっており、「何度測っても同じ数字が返ってくる」信頼性は実戦で大きな武器になる。

Bushnell(ブッシュネル)が公表するスペックは、

• 12時間以上のバッテリー

• 水に強いIP67(防塵レベル6※最高、防水レベル7※水深1mで30分間の浸水に耐える性能)

• 強い日差しでも見やすいディスプレイ

いずれも実用本位で、“ゴルフに必要な要素だけ” がしっかり詰まっている。


🎯 何を捨てる?

Garmin(ガーミン)のような

• スマートウォッチ連携

• 音楽機能

• フィットネストラッキング

といった“日常系の便利機能”は付いていない。


🎯 何が手に入る?

その代わり、

• 高い精度

• 傾斜補正

• ゴルフに徹した使いやすさ

が Garmin「S70」の半額以下 で手に入る。

シンプルで信頼できるGPSウォッチを求めるゴルファーにとって、いま最も“間違いのない1本” と言える。


GolfBuddy(ゴルフ バディ)「Aim W12」|高性能な中価格帯GPSウォッチ(スコア9.7)

ゴルフラウンド中に使用される腕時計型GPSとハンディ型ゴルフGPS距離計の使用イメージ。距離表示の違いが分かる。

GolfBuddy(ゴルフ バディ)「Aim W12」は、テスト全体で9.7点というトップクラスの評価を獲得したモデルだ。

1.32インチの『TFT-LCDタッチスクリーン(鮮明で明るい液晶画面)』は視認性が高く、傾斜補正に加えて、米国コースではグリーンのアンジュレーション(グリーンの起伏)まで表示できる。

さらに、ハザードの手前・奥の距離もひと目で把握できる。

防水はIPX7、40,000コースを収録し、ゴルフモードで約10時間。

実戦で必要な機能をしっかり押さえた、ゴルファー本位のGPSウォッチだ。

一方で、ガーミンのようなスマートウォッチ的な“日常機能”は省かれている。

ディスプレイ品質も、『AMOLED』を搭載したガーミンのモデルには一歩及ばない。


🎯 何を捨てる?

• ガーミンの高精細ディスプレイ

• ガーミンより長いバッテリー持続時間


🎯 何が手に入る?

その代わり、

• 明るく見やすい画面

• 高精度の距離表示

• グリーンの起伏やハザード位置など役立つビジュアルが揃った “コストを抑えた優秀な1本”。

ガーミン並みの精度が欲しいけれど、価格は抑えたい──そんなゴルファーに刺さるモデルだ。


Bushnell(ブッシュネル)「Phantom 3 Slope」|“最もお買い得”のハンディ型GPS(スコア9.0)

キャディバッグに装着されたブッシュネルのゴルフGPS距離計。画面にはホール距離と高低差を考慮した数値が表示されている。

もし “腕時計タイプは苦手。もっとシンプルに距離だけ知りたい” というタイプなら、Bushnell(ブッシュネル)「Phantom 3 Slope」は非常に扱いやすい1台だ。

クリップ式・カート取り付け式のGPSユニットとして テストスコア9.0 を獲得し、約150ドルという価格を考えてもバランスがいい。

傾斜補正距離、ハザード情報、そしてカートにそのまま“ピタッ”と付く BITE磁気マウントはBushnellの強み。必要な情報だけをサッと確認したいゴルファーには最適。


🎯 何を捨てる?

• カラーディスプレイ

• ホール全体のレイアウト表示

→ 表示は白黒のシンプルなテキストのみ


🎯 何が手に入る?

• 必要十分な距離精度

• 起動してすぐ使えるセットアップの速さ

• 傾斜補正

→ “サブ機として最高”“ミニマリスト向けのメイン機としても優秀”

箱を開けた瞬間から迷わず使える簡単さは、2025年モデルの中でも際立っている。


💡まとめ

今回紹介したモデルは、いずれもテストで高評価を獲得した“間違いのない選択肢”だ。

全モデルのスコアや細かなテスト結果を確認したい場合は、MyGolfSpy 『2025年 ゴルフGPSナビ ランキング』で詳細をチェックしてほしい。


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