はじめに

クリーブランドの新作「RTZ」ウェッジは、最新の素材構造、多彩なグラインド、そしてスピン性能の進化を掲げる注目モデルだ。
「MyGolfSpyフォーラム」の4名のテスター(ジェイヤー)、(ジェイブラム)、(エディンシー)、(ブラッド・ベームケ)が、バンカー、ラフ、アプローチなどさまざまな状況で徹底的にテストを行い、その実力を評価した。テスターによる主な評価ポイント
パフォーマンスの概要
テスターが共通して挙げたポイント:
・打感が非常にソフトで、手応えがありつつも不快な硬さがない
・『HydraZip』やフルフェースの溝による高いスピン性能 ・グラインドの多様性により、グリーン周りやバンカーで創造的なプレーが可能 ・シンプルで洗練されたデザインにより、構えたときの安心感が抜群 ・『Z-アロイ構造』による耐久性の高さと、長期間の使用でも性能が落ちない安心感主な特徴
注目すべきテクノロジーと機能:
・『Z-アロイ構造』:フィーリングと耐久性を高めつつ、重量配分も最適化
・『HydraZipグルーブ』:ウェットな状況でもスピン性能を維持 ・『ZipCoreテクノロジー』:慣性モーメント(MOI)を高め、寛容性をアップ ・『フルフェースグルーブ(溝)』(Adaptグラインド):フェース全体に溝を配置し、ミスヒット時の安定性を確保 ・豊富なグラインドオプション:「Adapt」、「フル」、「MID」、「ローバウンス」から最適なものを選べる総合評価

4名のテスター全員が、「RTZ」ウェッジによってショートゲームに自信を持つことができ、ショットのバリエーションが確実に向上し、ショートゲームのスコア改善において明らかに測定可能な改善があったと評価。
特に「60度 Adaptグラインド」が、抜群のスピンと安定性で“ショートゲームの切り札”として高く評価された。テスターの声:実際の使用感とパフォーマンス
第一印象と見た目
■ジェイヤー
「第一印象は、とにかく無駄のないシンプルな見た目が美しいということ。自分が今使っているのはテーラーメイドの『MG3』だけど、見た目がかなりごちゃごちゃしていて、これは大きなアップグレードに感じたね。」
「並べて比べてみると、リーディングエッジがよりシャープで、ヒール側がしっかり削り込まれているのがわかる。オープンフェースで打つようなショットに対して、これがしっかり効いてくれるんじゃないかと期待してるよ。」■ ジェイブラム
「このウェッジ、本当に見た目がいい。これまでキャディーバッグに入れてきたクラブの中で一番カッコいいかもしれない。自分は『T刻印入りのP-7MC』アイアンに惚れ込んでるんだけど、それでもそう感じるくらい。バックフェースはシンプルだけど上品で、余計なラインもなければ、見た目を邪魔するような主張もない。」
「『HydraZip』のパターンは、溝のまわりにタイヤのトレッドのような模様が入っていて、よく見ないと気づかないほど控えめ。でも、このパターンと溝全体のデザインはとにかく美しい。特にフルフェース仕様のAdaptヘッドではその魅力が際立ってる。」
■エディンシー
「このウェッジは自分の好みに完璧にハマる。クラシックなウェッジ形状、パールがかったツアーサテン仕上げ、そして控えめだけど洗練された「Cleveland」のロゴ。『RTZ』は“見た目の美しさ”でひとつの基準を作ったと感じてる。構えたときにボールが自然とフィットするような形状なんだ。」
■ ブラッド・ベームケ
「仕上げのクオリティが素晴らしい。フェースに施された精密な削り加工(ミーリング)がシャープで、テクノロジーの存在感もしっかり感じられる。バックフェースのツートーン仕上げもすごく気に入ってる。特に60度のAdaptモデルは、フルフェースの溝とハイトウ形状の組み合わせが最高だね。」
打感と打音

■ ジェイヤー
「このウェッジは、打感が驚くほどソフト。以前使っていたテーラーメイドの『MG(ミルドグラインド)シリーズ』のウェッジよりも明らかに柔らかくて、昔使っていたタイトリスト『ボーケイ」よりもわずかにソフトに感じる。打音も良くて、ナイスショットのときはすごくクリアで心地いい感触だったよ。」
■ ジェイブラム
「芯をとらえたときのフェースの感触はとてもスムーズ。ミスヒットしても手に嫌な衝撃はなく、しっかりフィードバックが返ってくる。芝を削るときの感触も安定していて、地面との相性も抜群だね。」
■ エディンシー
「クリーブランドの『Z-アロイ』は評判どおり、インパクト時の打感がソフトなのに、これまでのところ耐久性も高いと感じている。芯をとらえたショットはしっかりと手応えがあり、中央で打つと打感に重みとパワーを感じる。ミスヒットも感触としてははっきりわかるけど、嫌な硬さはないね。」
■ ブラッド・ベームケ
「フェースの芯で打つと、驚くほどソフトで、まるで抵抗がないような感触。ミスヒットでも手に嫌な衝撃はなくて、それでいてちゃんと“ミスした”という感覚は伝えてくれる。まさに、ウェッジに求めていた理想のフィードバックがあるね。」
スピン性能と止まりやすさ

■ ジェイヤー
「届いてすぐに打ちっぱなしで試してみたんだけど、まず驚いたのはフェースのソフトさと、ものすごくスピンがかかるってこと。同じテーラーメイドの『MG3』と比べても、まったく違う感覚。かなり印象的だったよ。」
■ ジェイブラム
「このウェッジでフルスイングすると、750rpm以上スピン量が増える。このスピン量のおかげで、コントロールもしやすいし、グリーンでしっかり止まってくれる。しかも打ちやすいから、これまで避けてきた難しいショットにも自信を持ってチャレンジできるようになったよ。」
■ エディンシー
「グリーン周りやフルショット未満の場面では、『HydraZip』の効果が特に大きかった。フルショットになると、『RTZ』の止まりやすさはこれまで使ってきたどのウェッジにも引けを取らないと感じたよ。」
■ ブラッド・ベームケ
「このウェッジのおかげで、バンカーショットへの苦手意識が一気に薄れてきたよ!伝統的なソール形状は、鋭角な入射でもしっかり機能してくれる。砂が少なくて地面が硬いバンカーでも、ボールの下にしっかり入り込めるし、スピンもかけやすいから助かってるよ。」
寛容性と安定性
■ ジェイヤー
「あのウェッジの使い勝手のよさが気に入りすぎて、これまで愛用していたマイウェッジ(54°)からすぐにチェンジできた。その結果、グリーンに対する止まりやすさが大幅にアップして、ピンを狙っていける場面が明らかに増えたよ。」
■ ジェイブラム
「シャープで深い溝と『HydraZip』パターンの組み合わせが、天候に関係なくインパクトの感触がクリアだった理由のひとつ。溝に多少泥が詰まっていても、スピン性能は安定していたよ。」
■ エディンシー
「ミスしても予測どおりの結果になるなら、対応もしやすい。その点で言えば、MIDグラインドはどんな状況でも安定していて優秀だった。ぬかるんだラフでも、乾いた薄芝のフリンジやフェアウェイでもしっかり対応できるのが気に入ってる。」
■ ブラッド・ベームケ
「短いショットになればなるほど、打点がトウ寄りになる癖があるんだけど、60度の『Adapt』に搭載されたフルフェースの溝のおかげで、そういったミスでもしっかり対応できるようになった。トウ側で打ってもスピンがかかって、結果も安定してるのが本当に助かってるね。」
グラインドと汎用性
■ ジェイヤー
「今回はちょっといつもと違う選択をしてみた。普段はずっと“スタンダードバウンス”のウェッジばかり使ってきたんだけど、今回は58度にフルフェース仕様の『Adaptグラインド』を入れて、バウンス角を8度まで落としてみたんだ。これがショートゲームの幅を広げてくれるはずだし、グリーン周りでもっと創造的なプレーができるようになると期待してるよ。」
■ ジェイブラム
「60度のAdaptグラインドは、まさにショートゲームを劇的に変えてくれたクラブだ。60ヤード以内なら、迷わずこれを使ってる。とにかく寛容性が高くて、スピン量も十分、しかもバランスがすごくいいんだ。」
■ エディンシー
「ここ3年ほどは、3本のウェッジをすべて同じグラインドで揃えるスタイルでプレーしていて、それが自分には合ってる。今回のMIDグラインドは、オールラウンドに対応できる万能タイプだと思う。わずかにV字型のソール形状も、自分がホーガンのアイアンで気に入っていた感覚に近くて好印象だったよ。」
■ ブラッド・ベームケ
「60度の『Adapt』は、自分にとって本当に“転機”になったクラブだね。バンカーショットでも以前よりずっと安心して構えられるようになったし、実際に結果もついてきている。ソールが砂の上をスムーズに、しかも予測どおりに抜けてくれるから、リーディングエッジが刺さったり、トップする心配がなくなったよ。」
実戦でのパフォーマンス
■ ジェイヤー
「今シーズンのスタートは、このウェッジのおかげでかなり助けられたと思ってる。今のクラブセットにも自然に馴染んでくれて、最初から違和感なく使えた。今のところ、ハンディキャップが1つ下がったし、これからもっと良くなりそうな気がしてるよ。」
■ ジェイブラム
「テストを始めたときは、非公式のハンディキャップが15前後だったんだけど、そこから1ヶ月ちょっとでスコアは安定して9〜12オーバーくらいに。今では初めて“80切り”が見えてきてるよ。」
■ エディンシー
「『RTZ』をキャディーバッグに入れてから、これまでにほぼ40ラウンドをプレーしてきたけど、今朝の時点で、自己ベストのハンディキャップ1.9を記録した。『RTZ』がその原動力になったのは、間違いなく過小評価できないくらい大きな要因だよ。」
■ ブラッド・ベームケ
「『RTZ』ウェッジで約20ラウンドをこなしてみて、結果ははっきりしたよ。このクラブは、スコア、安定感、そして自信のすべてにプラスの効果を与えてくれた。しかもそれは、実際のさまざまな状況でしっかり実感できた。」
耐久性と仕上げ
■ ジェイヤー
「いろいろ調べてみて初めて知ったんだけど、このウェッジはサビないんだよね。錆びたウェッジの見た目があまり好きじゃない自分にとっては、これはかなり嬉しいポイントだったよ。」
■ ジェイブラム
「『Z-アロイ』については、まだ使い始めて1ヶ月だから長期的なことは言えないけど、今のところ耐久性はかなり優れていると感じてる。芝が荒れた場所や打ちにくいライからのショットでも使っているし、キャディーバッグの中で他のクラブと当たっても、表面にはほとんど傷がつかず、仕上げの美しさが保たれているんだ。」
■ エディンシー
「40ラウンドと相当な練習をこなしてきたけど、溝の状態は非常に良好なまま。ツアーサテン仕上げは光の反射を抑えてくれるし、小キズも目立ちにくいのがいいね。」
■ ブラッド・ベームケ
「耐久性という点では、60度モデルのブラック仕上げに15〜20ラウンドほど使ったあたりから少し摩耗が出始めたね。特にソールとフェース部分にそれが見られるけど、ずっと頼りにしてきたクラブだから、その程度の摩耗は当然だと思ってるよ。」
高く評価されたポイント
・すべてのロフトで感じられる、非常にソフトで芯のある打感
・無駄を削ぎ落としたクリーンなデザインと、構えたときに自信を与えてくれる外観 ・実用性の高いグラインドバリエーション、特にAdaptとMIDは好評価 ・湿った状況でもしっかりスピンがかかる性能 ・フルスイングでも部分的なショットでも安定したパフォーマンス ・フルフェースの溝によるミスヒットへの強さと寛容性 ・長期間の使用にも耐える『Z-アロイ』の耐久性と性能維持力気になったポイント
・シャフトやセッティングの変更によって、飛距離感の調整が必要になった(ブラッド・ベームケ)
・ブラック仕上げモデルは、使い込むうちに多少の摩耗が見られる(ブラッド・ベームケ) ・屋内の弾道計測では、スピン性能の違いが数値的に現れにくい(ブラッド・ベームケ、エディンシー) ・コストパフォーマンス重視のウェッジと比べると、価格はやや高め(ジェイブラム)結論
最終評価
クリーブランド「RTZ」ウェッジは、卓越した打感、多彩なショットへの対応力、そして構えたときの安心感を与える形状で、テスターたちに強い印象を残した。
4名全員がこのウェッジをキャディーバッグの常連に決定。
中でも60度のAdaptグラインドは、グリーン周りの“ゲームチェンジャー”として繰り返し高く評価された。
おすすめしたいゴルファー
クラシックな打感を求めつつ、最新のスピンテクノロジーや多彩なグラインドでプレーの幅を広げたいゴルファーには、クリーブランド「RTZ」のフィッティングをぜひ検討してほしい。
このウェッジは、精度と寛容性を求める「スコア改善型(初・中級者)」〜「競技志向(上級者)」はもちろん、確かな性能アップを狙うコスト意識の高いプレーヤーにもマッチするモデルだ。
よくある質問
Q:クリーブランド「RTZ」ウェッジは時間が経つとサビますか?
A:いいえ。『Z-アロイ構造』により、サビに強く、仕上げの美しさも長く保たれます。
Q:最も汎用性が高いグラインドはどれですか?
A:テスターからは、60度のAdaptグラインドがグリーン周りでの創造的なショットに最適という声が多く、またMIDグラインドは、バランスのとれたオールラウンドな性能で高評価でした。
Q:ミスヒットに対してやさしいクラブですか?
A:はい。ミスしても予測しやすく、扱いやすい結果が出るとテスターたちはコメントしており、手への衝撃も少なく、安心感のあるフィーリングです。
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