PXG「0211」 メタルウッド-重要ポイント

・PXGから新作「0211」シリーズが発売。

・新ラインナップには、ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティーが追加。

・ドライバー375ドル、フェアウェイウッド325ドル、ユーティリティー275ドルと市場平均を下回るお手頃な価格だ。

新年の始まりと同時に「PXG 0211」をフルラインでリリースしたPXG。ブランド再建のチャンスとなるか。

2020年は非常に奇妙な年だった。これは多くのゴルフメーカーに当てはまるが、PXGも例外ではない。

やや控えめに述べたが、実のところをいうとこうだ。

コロナが世界を襲った時、PXGは見事に時代を先取りしていた。軍に従事する(した)人や、救急対応従事者を対象とした割引プログラムの拡大を続けながら、2本のプロトタイプドライバーを発売。

特別価格は1か月後に終了する予定だったが、「ヒーロープログラム」は何度も何度も延長された。

ところが、プロトタイプドライバーにまつわる“技術的な話”は話題になることがなかった。


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PXGの大幅ディスカウント

主流ブランドに近いブランドの中で、最もプレミアムなPXGが、どういうわけか価格面で「Tour Edge」と競合していることに気がついた。

シーズン後半では、パター数モデルを除いて、ほぼ完全にアパレルコレクションにシフトしていた事実を知ればどれだけ奇妙なことかお分かりいただけるだろう。

ついには、PXGは独自の香りを楽しめる“キャンドル”で2020年を締めくくることになったのだ。

これは嘘ではない。

ゴルフメーカーがキャンドル…

そう、おかしな時代になってしまったのだ。



PXGは一体どこを目指す?

このようにPXGが明らかに価格設定をシフトさせようとしているのを見ると、こう問いかけたくなる。

「PXGは一体どこを目指しているのか?」

その答えは、新ラインナップ「PXG 0211」に隠されている。「0211」は求めやすい価格帯の商品ラインで、購買層でいうところの一番厚い部分にあたる「フィッティング不要」カテゴリーに入る。

「私達の商品は、あらゆる層のゴルファーに向けて作られている。」とPXGの最高製品責任者であるブラッド・シュワイガート氏は述べる。

これがキャンドル市場に当てはまるかどうかは分からないが、“あらゆる層”とは、幅広いスキルと予算レベルを意味する。

大局的に2021年「0211」ラインナップの背後にある考えは、性能やテクノロジーを犠牲にすることなく商品を「手頃な価格」に設定し、「ターゲットを幅広く広げる」ことではないだろうか。



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PXG「0211」ラインナップについて

「0211」には「GEN」の名が付いていないが、「0211」は2世代目だ。元祖「0211」は2019年に発売されたが、当時はアイアンだけだった。

「0211」新バージョンではアイアンセットも一新されるが、PXGファンや低価格を望むゴルファーが注目すべきは、「0211」に「メタルウッド」が加わったことだ。

新「0211」シリーズには、ドライバーやフェアウェイウッド、ユーティリティー、アイアン(4番からLW)が含まれる。

ちなみに、ヘッドカバーも格好いい。ヘッドカバーにはマグネットがはめ込まれており、所定の位置に留めることができる。


PXG「0211」ドライバー

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「0211」ラインナップに共通のテーマがあるとすれば、それは「多様性」だろう。「0211」ドライバーは、あらゆるスキルレベルのゴルファーに非常にうまく機能するように設計されている。

3つのロフト(9、10.5、12度)が揃うPXG「0211」ドライバーのヘッドは、ミドルからラージサイズだという。

形状とそのプロファイル(顔)から、PXGのラインナップの中でも低スピン特性を持つ「0811X GEN2」と超やさしいモデル「0811XF GEN2」の中間に位置する。

特に「0811X」と比べると、「0211」ドライバーはアドレス時の“面長なシェイプ”が特徴で、フェースの高さは約10%高くなっている。

横顔は、コブラの「Speedback / Speedzone」やテーラーメイド「SIM」のデザインに似ているところがある。


PXG「0211」ドライバー:フェース

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フェース素材にはブランド各々のストーリーがある。PXGの場合、素材は「Ti-412」を使用。変厚設計と「Ti-412」の特性を組み合わせると、フェースはゆっくり変形するのではなく“より大きくたわむ”。

これらの機能がボールスピードをもたらすのでは、と勘付いた人はぜひ先に読み進めていただきたい。


PXG「0211」ドライバー:ハイブリッドクラウン構造

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「ハイブリッドクラウン構造」でも「複合素材」でも呼び方は何でもよいが、重要なのはPXG「0211」ドライバーのクラウンは「カーボン」と「チタン」の「混合」であることだ。

カーボンファイバーを活用するほとんどのデザインは、可能な限り多くのカーボンファイバーを使用しようとするが、PXGは比較的小さいカーボンエリアをサポートするためにヒールとトゥの広範囲に「チタン」を採用した。

カーボンのように見える部分はカーボンだが、そう見えない部分はカーボンではない。

PXGによると、チタンを追加することでドライバーの「剛性」と「耐久性」が向上し、カーボンファイバー部分の役割は、「重心を下げてMOIを高める」と同時に、重量配分としては望ましくない中心部から「重量を引き離す」役割を担う。

剛性が増すという点で、「ジェイルブレイク」にやや似ているが、ドライバーヘッドのさまざまな部分をより緊密に結合させることで「スピードを生み出す」ことになる。


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ハニカムTPEインサート

他のPXGメタルウッドと同様に、ドライバーの内側には「ハニカムTPEインサート」が隠されている。

インサートはウェイトを低後部に配置する役割を果たすが、内部リブとレールソール形状効果により優れた「打音」と「打感」を生み出す。


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PXG「0211」ドライバー:調節機能

PXG「0211」ドライバーは、他のPXGメタルウッドと同じホーゼルベースでの調節機能を備えるが、可動式ウェイトは搭載していない。

フィッティングの幅は狭まるが、決して“それだけのもの”ということではない。バックウェイト(標準10グラム)は交換可能だ。

「0211」ドライバーはPXGのパターラインナップと同じウェイトを採用しているため、軽量の2.5グラムから重い20グラム(2.5グラム刻み)を利用することができる。標準の長さは45インチだが、ウェイトにより十分フィッティングの可能性が広がる。


PXG 0211ドライバー:重心設計と慣性モーメント

安価なドライバーのほとんどは、価格のために重心や慣性モーメントを犠牲にしていると言っても過言ではない。

たとえば、ツアーエッジの前作「Hot Launch」は、MOIが5,000未満であり、重心は平均よりも大幅に高い。

このような特性では、スピンが増す。

対照的に、「0211」ドライバーは重心を中心軸から約1mm下に配置し、MOIを5,200前後にするべきとPXGは考えた。

机上では、より高弾道、低スピン特性を持つピン「G410 LST」に近いスペックだと説明したら分かりやすいだろう。

何にせよ、375ドルという低価格である以上、間違いなく一見の価値がある。


PXG「0211」フェアウェイウッド

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設計と構造の観点から、「0211」ドライバーとフェアウェイウッドは共通している。

「多様性(すべてのクラブに適合するアイデア)」は、設計に大きく影響する。

とはいえ、フェアウェイウッドでは形状に微調整が加えられている。より大きく、より丸みを帯びたプロファイル(顔)にしたことで、前作のPXGフェアウェイウッドよりも「やさしさ」が増したようだ。

最も注目に値するのは、「2本のレール」と丸みを帯びた「ソール」だ。正面図でもお分かりいただけるだろう。


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コブラを象徴する「バッフラーレール」に似た「ソールレール」を搭載することでヒールとトゥの側面に大きな“レリーフ(起伏/高低差)”が生まれ、クラブの抜けを良くし、ダフりを回避するのに役立つ。

明らかに“もの真似”に近いが、率直に言って「レールデザイン」は「機能性に優れている」にも関わらず、まだ取り入れていないブランドが多くいることに驚きだ。

ドライバーと同様に、「0211」フェアウェイウッドは『ハイブリッドクラウン構造(AM355ボディ)』を備えている。今回のフェース素材は「HT1770」で、PXGアイアンのフェースと同じ素材であると認識している人もいるかもしれない。

もちろん、『ハニカムTPEインサート』も搭載。また、フェアウェイウッドには「0211」ドライバーと同じウェイトを採用している。


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PXG 0211フェアウェイウッド:オプション

PXG「0211」フェアウェイウッドには、3番ウッド(15度)、5番ウッド(18度)、7番ウッド(21度)が揃う。

これまでのようなオリジナルシャフトはなく、無料ラインナップも有料オプションも同一に選ぶことができる。もちろん、ドライバーも同様だ。

フェアウェイウッドの価格は、325ドル。


PXG「0211」ユーティリティー

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簡単に、「0211」ユーティリティーはフェアウェイウッドの“ミニ版”である。素材と構造から明らかだ。「フェースとボディーの素材」「ユーティリティークラウン構造」「TPE素材」、これらすべてがユーティリティーにも揃っている。

不思議なことだが、ユーティリティーのストーリーに興味を持ってもらうのは難しい。

そこでマニアックな私の意見として、「0211」ユーティリティーは「0211」ラインナップの中で最も興味深いクラブだと言いたい。たとえ、PXGが業界でも高性能なユーティリティーを作る、という単純な理由だけだったとしても。

元祖「0317」も「IER」も素晴らしかった。

とはいえ、「0317」は小粒というほどではないがコンパクトな形状が特徴的であった。そのヘッドシェイプが私好みだったのだが。


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PXG「0211」ユーティリティー:やさしいヘッド形状

比較すると、「0211」ユーティリティーは同じ一般的な形状だが、やや大きくなっている。「0211」のヘッドが特別大きいのではなく、「0317 X GEN2」の隣に置いて初めて気づくレベルだ。

先に述べたように、トップラインからトップラインのフェースにかけての形状に多少の改良が見られるが、シェイプはほぼ同じだ。これが自分好みかどうかはまだ分からないが。

大きなヘッドというのは、「多様性」つまり多くの人をターゲットにすることを物語っている。(投影)面積が大きいほど、よりやさしいクラブになる。その部分は明らかだと言える。

「0211」ユーティリティーヘッドには、PXGが「前方配置」と謳う重心設定が隠されている。ご想像のとおり、低スピン化による飛距離アップへの“処方箋”である。

フェアウェイウッドほど丸みを帯びているわけではないが、PXG「0211」ユーティリティーにも、「ヒール/トゥ・レリーフ(起伏/高低差)」があり、「ソールレール」によってさらに芝の抜けが良くなるような設計が施されている。


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PXG「0211」ユーティリティー:オプション

PXG「0211」ハイブリッドは、3番(19度)、4番(22度)、5番(25度)、6番(28度)が揃う。PXG「0211」ユーティリティーの価格は275ドル。

シャフトは、ドライバーやフェアウェイウッドと同じ。


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最後に

「0211は、ブランドを飛躍させるのに非常に重要なモデルだ」とはPXGのブラッド・シュワイガート氏の言葉。

ボブ・パーソンズ氏の今後の戦略を予測するのは無理があるが、手頃な価格のクラブをフルラインで構築することで、PXGはキャンドルを超えてプレミアムブランドとしての地位を再確立する機会を自ら生み出した。

PXGからますます目が離せない。

PXG「0211」ラインナップは、現在発売中だ。


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