テーラーメイドは、スパイダーコレクションとは対照的、またはそれを補完するかのように、クラシカルな魅力と伝統的なヘッド形状を備え、そして最新のピュアロールをインサートした新作パターを2、3シーズンごとに発表している。

今年のニューモデルは「TPコレクション・パティーナ」と呼ばれ、それぞれのモデルのコーティング処理から名付けられた。

では、このパティーナパターは前作と何が違うのだろうか?

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パターでは良くあることだが、微妙に変化しているが根本的に異なるというほどのことはない。

一番の注目点は、使い込んだような趣を実現するブラックニッケルとカッパーを混合したパティーナ・フィニッシュ。

使うごとに深みを増すのか、初めから古びた見た目なのかは微妙だが、独創的ではないものの魅力的ではある。

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この他に進化した点は、厚みのある新ピュアロール・アルミニウムインサートだろう。

柔らかい打感と打音を実現するためにデザインされており、オリジナルのAGSIフェースパター以降、テーラーメイドのパターでは欠かせないものとなっている。

今回の新作では、耐久性に富んだ両面テープではなく、2本のネジを使ってこのインサートをフェースからフェース背部にかけて固定させた。

こうすることで、(隙間に)気泡ができたり欠陥が現れることなく、より安定したフェースになるのだとか。確かに納得できる。

ラインナップは、ブレードモデルが3つとマレットモデルが4つ。各モデルとも2.5g、5g、7.5 g、10 g、15 g、20 gのチューニングウェイトが別売される。


 

TPコレクション・パティーナ ブレード

ソト

ソトはトゥ側が重くヒール側にシャフトが装着されたANSER 2のヘッド形状が特徴だ。

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ジュノ

ジュノはクランクネックのANSER 2タイプ。

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デルモンテ

デルモンテは、ANSERブレードタイプでワイドなヘッド形状。フェースバランスのミニマレットに近いパターとなっている。



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TPコレクション・パティーナ マレット

テーラーメイドのアードモアは「Most Wanted」テストで非常に高評価を得たモデルだ。TPコレクション・パティーナではアードモア型として3モデルがラインナップしている。
 

アードモア1

アードモア1はフルマレット型でボール幅に2本のサイトラインが描かれている。

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アードモア2

アードモア2は、フルフランジのオデッセイ#7のテーラーメイド版。

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アードモア3

アードモア3は、アードモア2と同形状だが、ホーゼルがややカーブしておりアドレスでクラシカルな見た目を演出する。

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デュページ

今回のコレクションで新形状となるのがデュページだ。

主要メーカーが現在展開するパターとは異なり、それぞれの方向から見た時やヘッドがくり抜かれたようにしていることなど、2000年代初頭のボビー・グレースのマグレガーのデザインを復刻させたような形状をしている。

これまでの感覚だと美しくは見えないが、よく言えばアライメントしやすいだろう。

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パターを一から見直すことが難しいことは理解できるし、このコレクションが新しいというよりも時代を超えたものを目指すのであればなおさらだろう。

TPコレクション・パティーナは威風堂々としたモデルではないが、そこは問題ではない。

スパイダーシリーズと違い、テーラーメイドがこれで新境地を開こうとしているわけではない、ということがポイントだ。

パターの好みは人それぞれであり、今回のニューモデルでは多くのスタンダードを提案しているのだと思う。

通例だと、テーラーメイドは小売市場でスコッティ・キャメロンやオデッセイのように存在感があるわけではないが、特にパティーナの仕上げが魅力的だと思うなら、今回のコレクションはしっかり注目しておくべきだろう。

TPコレクション・パティーナにはKBSのCTツアーパターシャフトとスーパーストロークのピストルGTR1.0グリップが標準装着されており、小売価格は249.99ドルとなっている。