『ヘッドスピードが遅めのプレーヤー向けドライバー総合1位』:キャロウェイ EPIC FLASH SUB ZERO
ドライバー購入時のチェックポイント
新しいドライバーを買う際に最も重要視されるのはその性能だろう。しかし決断を下す前に考えておくべき項目は他にもいくつかある。調整機能
多くのクラブメーカーが採用している調整機能をうまく活用できれば、良いドライバーを最高に良いドライバーに進化させることも可能だ。 現在市場に出ているドライバーは、ロフトやフェース角を微調整できる可変スリーブが搭載されているものがほとんどだ。 キャロウェイのEpic Flashや、タイトリストTS3、ピンのG410 Plusといったドライバーでは、ドローとフェードが選択できることで恩恵を受けるゴルファーは多い。 また、コブラのF9 SpeedBackのような可変ウェイトつきドライバーなら、打ち出し角やスピン量、MOI(慣性モーメント)も調整可能だ。 可変スリーブと可変ウェイト両方の調整機能が欲しいなら、テーラーメイドのM5やPXG 0811 GEN2という選択肢もある。シャフトの選択肢
シャフトの果たす役割は極めて重要だ。 既製品を求める場合もカスタマイズする場合も、重量帯と打ち出し角(最低でも低、中、高)に応じた豊富な種類のシャフトから選ぶことができれば、自分に合うドライバー、合わないドライバーをはっきりと見極めることができる。飛距離とやさしさ、弾道打ち分けの優先順位
クラブメーカーはどこも「飛距離性能」と「寛容性(やさしさ)」の両方を謳うが、そのほとんどがブランドイメージに応じた落としどころを模索している。 現実には、ボール初速を求めれば慣性モーメントが犠牲になり、やさしさの追求は飛距離微減やスピン量の微増に繋がる。求める飛距離と必要なやさしさ、そのバランスはプレーヤー自身が選択しなければならない。 また、ドローバイアス(スライス抑止)をかけるには、ウェイトをヒール側に置く必要がある。 これによりクラブ後部の重量が減少するので、ドローバイアスモデルは同シリーズの標準モデルに比べて寛容性を損なう(慣性モーメントが減る)ことになる。コスト
今回テストしたドライバーの価格帯は190〜650ドル。但し、特別なシャフトにアップグレードしたものは含まない。 ランキング上位のドライバーは概して価格が高いことを考えると、450ドルのF9 SpeedBackは比較的お買い得だと言えよう。 最近では500ドルあたりが相場とはいえ、1ヤードいくらと考えるとそれが妥当な金額かどうかは難しいところだ。
製品紹介:ピン G410 PLUS
ピンの今年の新製品、G410 Plusは、ヘッドスピード42m/s以下のテスターグループで抜群の好結果を出した。平均最速ボール初速と最高飛距離(キャリー)を叩き出したG410 Plusは、この夏の購入候補に残しておくべきドライバーだ。
G410 Plusでは、最大のボール初速を生み出すフォージドフェースを採用、またヘッド外周に可変ウェイトを搭載したことで弾道調整も可能になった。
ウェイト調整機能の向上とともに、新ホーゼル・スリーブの採用によって計8ポジションのロフト/ライ角調整も可能になった。
これにより、ゴルファーはそれぞれ理想の弾道を手に入れ、どのコースでも最高のパフォーマンスでプレーできるようになったのだ。
『2019 MOST WANTEDドライバー』データ
ドロップダウンリストのチェックボックスを確認すれば、本当に比較したいドライバーだけを選択できる。 [table id=82 /]専門家からのヒント:インパクトの打点位置に応じてウェイトを調整する
ドローとフェードのセッティングは、弾道打ち分けのためだけにあるものではない。 クラブメーカーは弾道打ち分けの観点で「ドローとフェードのポジション」という表現をするが、そのポジショニングによってボール初速を上げることもできる。 もし持ち玉がややストレート系かつトゥ寄りでヒットするならば、ウェイトをフェードポジションにしたほうがインパクト時により理想に近い重心位置となり、ボール初速も上がる。同様に、ヒール寄りでヒットするプレーヤーはドローポジションにすることで同じ効果を得られる。その他購入のヒント
・つねにシャフトの長さを気にすること。より長いクラブを使えば、ナイスショットをしたときには飛距離を稼げるかもしれないが、正確性と安定性を犠牲にすることになる。実はクラブの計測法には業界基準がない(日本では基本的に60度法を使用)。あるメーカーの言う45.5インチが実際には46インチに近い場合もある。したがって試打するときは、クラブの実際の長さを確かめる必要がある。クラブ性能のおかげではなく、ただ単にシャフトの長さの違いで飛距離が伸びる場合もあるのだ。試打するシャフトを全部並べて、自分の目で長さを確認すれば、飛距離アップがクラブ性能のおかげなのか、それともシャフトの長さのなせる技なのか見極めることができるだろう。 ・ロフトの増減調整をするときは同時にフェース角も変わっていることを認識する。ロフトを寝かせればフェースはクローズになり、立てればフェースはオープンになる。可変スリーブによって打ち出し角やスピン量の微調整は可能だが、この同じ調整法によってボールが飛び出す方向や正確性を向上させることもできる。知っていて損はない技だ。 ・年齢と同じで、ドライバーに記されているロフトはただの数字にすぎず、実はあまり意味がない。そもそもどのドライバーにも3つのロフトが存在する:クラブに記されている表示ロフト、クラブメーカーの設定ロフト、そしてリアルロフト(実測ロフト)だ。結局のところ、3つのロフトがまったく別物だとすると、重心位置やダイナミックロフト(インパクトロフト)はどうなってしまうのだろう。但し、ひとつのメーカーにおいて、あるドライバーの9.5度が別のドライバーで10.5度と計測されるようなことはないので、同一メーカーのクラブラインナップ内なら自分のことをたとえば「9.5度の男」だと思って問題はない。但し、他のメーカーでも9.5度が合うとは思わないほうがいい。 ・調整可能なウェイトシステムといっても全てにおいて同じだけ調整できるわけではない。したがって、マックスのポジションに調整するときは、まずクラブヘッドの広い部分で大きく調整し、クラブ外周のウェイトは動かさないでおくことだ。『MOST WANTEDドライバー』 スペック表
FAQ
新しいドライバーを買うにあたって
Q: ドライバーはどれくらいの頻度で買い換えるべきか?
A: ごく稀に立て続けに技術的な大躍進を遂げるケースはあるものの、クラブメーカーがクラブの性能を飛躍的に向上させるには通常3〜5年を要する。USGAのクラブメーカーに対するさらなる規制によって、開発により時間がかかるようになる可能性も高い。オススメの買い換え時は、自分が今使っているクラブより明らかに性能が優れているドライバーが発売されたときだけ。もちろん、ただひたすら新しいドライバーが欲しいという理由で買うのもアリだ。Q: 新しいフェーステクノロジーによって、ボール初速の向上が著しいドライバーはあるか?
A: テスト結果を見ると、フェーステクノロジーの恩恵を受け、著しくボール初速が向上した例はなかった。特定のゴルファーにだけフィットし、ボール初速が上がる例は複数あったが、今のところどこかのメーカーだけが突出してボール初速の向上を達成したとする証拠は何も見つかっていない。Q: シャフトは重要か?
A: もちろん重要だ。スピン量や打ち出し角の違いによる影響はそこまで大きくないが、シャフトを交換するだけで、ショットの正確性や安定性が向上したり、ばらつきがなくなるなど、よい変化に結びつくことは多々ある。Q:試打するときに見るべきところは?
A:ゴルファーは飛距離のことばかり考えがちだが、それよりもばらつきのなさを表す楕円(小さな円)を見ることを勧める。飛距離やボール初速などの数値を比較するときは、自らの標準偏差を見ることが重要になる。ドライバーにおいてはなにより『安定性があること』が重要なのだから。それ以外のポイントとしては、構えた時のヘッド形状、振った時の振りやすさ、打感(音)を見る。そこで違和感あるか否かで、選ぶクラブが変わってくる。それは、一番飛んだクラブでも例外ではない。Q: 調整機能に弱点はあるか?
A: なくはないが…。可変スリーブは通常の固定スリーブに比べて重くなることが多く、クラブメーカー各社はそのぶんの重量を他のどこかで調整する必要に迫られる。さらに、可変ウェイトシステムは複雑な構造なのでやはり大量の重量を必要とする。その結果、打音や打感に皺寄せがくることもある。とはいえ、これらの弱点は正しいフィッティングによって十分に補うことができる。このような問題はフィッティングを受けないケースで起こるものなのだ。ロフト調整が打ち出し角とスピン量に及ぼす影響
知っていただろうか、ドライバーのロフトを1度調整することで、打ち出し角はおよそ0.8度、スピン量は+/-300RPMも変化することを。『MOST WANTED』について
Q: 各テスターはどのようにしてドライバーを選ぶのか?
A: 『fit from stock』というフィッティングシステムで選んでいる。有料アップグレードオプションは利用せず、標準スペックのみ(from stock)でテストする。使用ロフトは9度と10.5度(表示ロフト)。ロフトやライ角、フェース角(可変スリーブで調整)、可変ウェイト、幅広いシャフトのラインナップなど、クラブメーカーが提供する調整機能をフルに活用する。Q: 『MOST WANTEDドライバー』はどのようにして決まるのか
A: フォーサイトの弾道解析機GCクアッド(GC4)で集積したデータをもとに、多岐にわたるパフォーマンス測定項目を検討して決定する。項目にはボール初速や飛距離(キャリーおよびトータル)、ストロークス・ゲインド、正確性、ショットのばらつき(ショット範囲)などが含まれる。我々の検証において、重要な測定項目である『安定性』の標準偏差、および、テスターごと、クラブベースのデータの統計的信頼性に留意して審査を進める。Q: どのようにしてヘッドスピード別に分けるのか?
A: それぞれのヘッドスピードで最適なドライバーを決めるため、テスターたちの平均スイングスピードをベースにグループ分けした。ヘッドスピードが遅めのグループは、ドライバーのスイングスピードが42m/s以下の12人のテスターで構成されている。Q: 『最高飛距離』ドライバーをどうやって決めるのか?
A: データの統計的信頼性およびテスター全員の平均トータル飛距離を熟慮して最も飛ぶドライバーを決定する。各テスターが打ったショットの中から最も飛んだいくつかのデータだけを抽出し、クラブごとに検証するなど、限定的な補足データにも着目する。Q: 『最もやさしい』ドライバーをどうやって決めるのか?
A: ショット範囲(ばらつき)や正確性、ボール初速やキャリーの平均標準偏差など、より限定的な測定項目に着目し、最もやさしいドライバーを選出する。Q: ルックスや打音、打感などの主観的要素は、ランキングにどれくらい影響を及ぼすか?
A: 影響は一切ない。我々のランキングは純粋に弾道解析データおよびパフォーマンスの測定項目のみに基づいて決定される。








