何度でも言おう。ゴルフボールは、ゴルファーが選ぶ道具の中で最も重要なもののひとつだ。
理由はシンプル。ドライバーからパターまで、すべてのショットで必ず使うのがゴルフボールだからだ。
しかも、ボール初速、弾道、スピンといった性能を見ていくと、ドライバーやアイアン、ウェッジを替えたとき以上に、選ぶボールによって大きな違いが生まれることもある。
つまり、スコアが68でも98でも関係ない。少しでもパフォーマンスを重視するなら、自分に合ったゴルフボールを選ぶことには十分な意味がある。

MyGolfSpyの大規模なゴルフボールテストは、今回で5回目を迎える。テストを重ねるたびに、ゴルフボールの性能について新たなことが見えてきた。そして、その中には良い意味でも悪い意味でも、予想を裏切る結果がいくつもあった。
これまでのテストから分かってきたことのひとつが、ソフトなボールほどボール初速が出にくい傾向にあることだ。
さらに、ボールによる性能差は想像以上に大きい。製造品質や個体差に問題があれば、同じように打ったつもりでも、ボールそのものがショット結果のばらつきを大きくする可能性がある。
今回のテストでは、これまでの方法にいくつか細かな変更を加えた。それでも、目的は変わらない。
あなたのゴルフに合ったボールを見つけるために、判断材料となるデータを提供すること。
それが、今回の「2026 MyGolfSpy ゴルフボールテスト」の目的だ。
目次
今回のテストでは、48モデルの結果をヘッドスピード別に紹介するほか、テスト方法や重要なポイント、詳細データもまとめている。
すべてを順番に読むのはもちろん、気になる項目からチェックしてもらっても構わない。自分のヘッドスピードに近いテスト結果を見たい人は、該当する項目から読み進めてほしい。
2026年ゴルフボールテスト概要|UNRL提供
MyGolfSpyの「2026年ゴルフボールテスト」は7月、米国アリゾナ州スコッツデール周辺の3会場で実施。テストには合計80時間以上を費やした。
対象となったのは48モデルのゴルフボール。ドライバーとミドルアイアンを使い、高・中・低の3つのヘッドスピード帯で、それぞれの性能を検証した。
さらに、フルショットだけでは分からないグリーン周りの性能を確認するため、35ヤードのウェッジショットもテストしている。
加えて、56度のサンドウェッジによる100ヤードのフルショットでは、乾いた状態と濡れた状態の両方でテストを実施した。この結果については別途詳しく紹介する予定だが、一部のデータは以下のツールでも確認できる。
テスト対象となったゴルフボール
2026年のゴルフボールテストでは、これまでと同様、大手メーカーのプレミアムウレタンボールから、メーカー直販(DTC)ブランド、プライベートブランドまで幅広い製品を対象とした。
さらに今回は、市場で人気の高いアイオノマーカバーのボールもテストに加えている。
なお、テストに使用したボールはメーカーから提供されたものではない。すべて店舗や複数の販売元を通じて購入した市販品を使用している。

実施場所
屋外テストは、アリゾナ州ファウンテンヒルズのサンリッジキャニオン・ゴルフクラブにある「Cool Clubs」のテスト施設と、スコッツデール・ナショナル・ゴルフクラブの2会場で実施した。
屋内のウェッジテストは「Cool Clubs」本社で実施し、ADCのスイングロボットを使用した。
なお、両会場で使用したロボットおよびテストを担当したエンジニアについては、MyGolfSpyが費用を負担している。
テスト時の環境条件
テスト期間中の気温の中央値は約35℃、平均風速は約2.2m/s、平均湿度は41%だった。例年と比べると気温はやや低く、湿度はやや高かった。
ここで理解しておきたいのが、気温や標高といった環境条件は、実際の弾道や飛距離にも影響するということだ。
今回の環境では、次のような影響が考えられる。
▪ 同じスイング条件でも、弾道は通常よりやや低くなる
▪ 落下角は理想的な条件より小さくなる
▪ 標高の影響により飛距離は伸びる
ただし、今回のテストで重要なのは、特定の環境で最大飛距離を出すことではない。
目的は、同じ条件で打ったときに、ゴルフボールによってボール初速、弾道、スピンがどのように変わるのかを比較することにある。
そのため、キャリーやトータル飛距離といった弾道データも、ボール同士を相対的に比較する材料として見ることができる。また、ボール初速、打ち出し角、スピン量などインパクト直後に計測されるデータは、気温や風といった環境要因による影響が比較的小さい。
両会場には気象観測機器も設置し、テスト中は風速と風向きを継続して確認した。
テスト期間中の風はおおむね穏やかで、目安として±約2.2m/sの範囲だった。序盤には突風によってテストを中断する場面もあったものの、全体としては例年より穏やかなコンディションだった。
テスト条件
ドライバーとアイアンのテストでは、高・中・低の3つのヘッドスピード帯それぞれで、ロボットが狙った打ち出し角とスピン量になるように設定した。
実際の数値にはある程度の差が生じることを想定しながらも、目標値については昨年のテストと同等になるよう設定している。
アイアンテストでは、昨年と同様に7番アイアンを使用した。
使用クラブやヘッドスピード、目標とした打ち出し角、スピン量など、各テストの詳しい条件については、それぞれの結果を紹介するセクションで確認してほしい。
そして、すべてのテスト条件でタイトリスト「Pro V1」イエローをコントロールボール(基準球)として使用した。
これは、長時間に及ぶ屋外テストで避けることのできない環境変化の影響をできるだけ抑え、異なる時間帯にテストしたボール同士も比較できるようにするためだ。
特に、同じグループ内でテストしたボール同士の比較は最も信頼性が高い。一方で、コントロールボールを基準にデータを補正することで、テスト全体を通した比較もできるようにしている。

ボールを6グループに分けた理由
48モデルすべてを一度にテストしたわけではない。
対象ボールを6つのグループに分け、それぞれ6〜10モデルと基準球で構成した。グループ分けでは、可能な限りボールの構造や性能特性が近いモデルをまとめている。
その理由は、実際に購入を検討するときに比較対象となりやすいボール同士で、より精度の高いデータを得るためだ。
たとえば、キャロウェイ「Chrome Tour X」を検討しているゴルファーなら、タイトリスト「Pro V1x」も候補になる可能性が高い。一方、キャロウェイ「Supersoft」を使っているゴルファーが、タイトリスト「Pro V1x Left Dash」を直接の比較対象にするケースはそれほど多くないだろう。
つまり、単に48モデルを並べるのではなく、性格の近いボール同士をできるだけ同じ条件で比較することも、このグループ分けの狙いだ。
テストの流れ
各モデルを3〜4球打ったら、同じグループ内の次のモデルへ移る。この順番を変えず、必要なショット数に達するまでローテーションを繰り返した後、次のグループへ移った。
ただし、基準球だけは例外だ。
基準球のタイトリスト「Pro V1」イエローは、グループ内のさまざまなタイミングで数球ずつ打った。これにより、そのグループをテストしている間に変化するさまざまな環境条件のもとで、基準となるデータを取得できるようにした。
その結果、基準球を一度にまとめて打った場合と比べると、データのばらつきは大きくなっている。
ドライバーとアイアンのテストでは、弾道計測器「TrackMan」を使ってデータを計測。さらに「GCQuad」も併用し、ロボットの動作にずれが生じていないか、環境条件に変化がないかを確認しながら、テストを通して計測条件の安定性をチェックした。
異常値の扱い
今回のテストでは、意味のある外れ値を捉えることも目的のひとつだった。そのため、通常と大きく異なる数値が出たからといって、以前のようにすぐデータから除外することはしていない。
通常とは異なる弾道が確認された場合は、そのショットにフラグを付け、同じボールを再度テストした。
再テストで同じような弾道が出なければ、風などの影響によるものと判断してデータから除外。一方、同じような弾道が再現された場合は、再現性のある外れ値としてデータに残した。
また、弾道計測器による明らかな計測ミスについては除外している。
掲載データの見方
基準球は、テストデータを比較するための基準として使用した。
チャートや表に掲載している各指標の数値は、弾道計測器で計測した生の数値をそのまま掲載したものではない。同じグループ内の基準球との差をパーセントで算出し、それをもとに補正した数値となっている。
テストから分かった重要ポイント
1、ゴルフボールは進化する。そして、予想外の変化もある
新モデルが登場しても、「変わったのはサイドスタンプくらい」と考えたくなるかもしれない。しかし、実際にはそうとは限らない。
新しいテーラーメイド「TP5」は、ここ数年のモデルの中でも特に安定しており、とりわけ弾道の再現性が向上している。ドライバーでは、前作と比べてショットごとのスピン量のばらつきが約半分になり、アイアンとウェッジでもばらつきが大幅に小さくなった。
一方、タイトリスト「Pro V1x Left Dash」は少し異なる。
今回も低スピンで飛距離性能を重視したモデルであることに変わりはないが、前作とまったく同じ性能ではない。以前ほど飛距離が出ず、弾道はやや低くなり、スピン量は増えている。
つまり、モデル名や位置づけが変わっていなくても、世代が変われば実際の性能特性まで同じとは限らないということだ。
2、ゴルフボール全体の品質は向上している
進化しているのは「TP5」だけではない。
MyGolfSpyのラボで蓄積してきた計測データを見ると、特に市場の下位に位置していたボールの品質が、上位モデル以上のペースで底上げされている。
現在の下位モデルは、5年前にテストした下位モデルと比べて明らかに改善しており、品質評価の低いボールが占める割合も、およそ半分まで減少した。
ただし、これは「どのボールを選んでも品質は同じ」という意味ではない。今回のテストでも、再現性のある外れ値を示したボールはいくつか確認されている。
そして、平均値だけでは見えてこない違いもある。
平均的な数値が優秀でも、ショットごとのばらつきが大きければ、その特徴は平均値の中に埋もれてしまう。各モデルの安定性まで確認したいなら、平均値だけでなくデータの分布にも注目してほしい。
3、アイオノマーボールも十分使える。ただし、限界もある
この点については以前のテストでも触れたが、もう少し掘り下げておきたい。
アイオノマーカバーのボールは、大きく分けるとソフトなタイプと、それより硬めのタイプがある。
ソフトなアイオノマーボールは、主にソフトな打感を好むゴルファーに向けたものだ。性能面では、硬めのアイオノマーボールほどウレタンボールに近い特性にはなりにくい。
一方、タイトリスト「Tour Soft」やVice「Tour」のような硬めのアイオノマーボールは、多くの条件でウレタンボールに近い性能を示した。
ドライバーでは十分なボール初速が出て、アイアンでもスピン量を確保できる。実際、「Tour Soft」は3つすべてのヘッドスピード帯で、7番アイアンのスピン量がトップ10に入った。
ただし、大きな違いが現れるのがグリーン周り、そしてボールが濡れた状態での性能だ。
濡れた状態でウェッジをフルショットした場合、ウレタンボールのスピン量の減少が約10分の1だったのに対し、アイオノマーボールでは約3分の1まで減少した。
フルショットではウレタンに近い性能を発揮するアイオノマーボールでも、グリーン周りやウェットコンディションでは同じとは限らない。
4、ボールはドライバーの飛距離だけで選ばない
ゴルフボールによってドライバーの飛距離に差がない、というわけではない。実際に差はある。
ただし、その飛距離差はヘッドスピードが遅くなるにつれて小さくなり、ボール選びを飛距離だけで決められるケースはほとんどない。
飛距離を大きく左右するのは、インパクト時の打ち出し角とスピン特性だ。そして、あるゴルファーにとって最も飛ぶボールが、別のゴルファーにとっても最も飛ぶとは限らない。
だからこそ、まずはドライバーからウェッジまで、自分が必要とする弾道とスピンが得られるボールを探すこと。
候補を絞り込んだうえで、その中から飛距離を最大化する。
今回のテスト結果を見るうえでも、この順番を意識してほしい。

5、お金でスピンは買える
価格とグリーン周りのスピン量には強い関係が見られた。一方、価格と飛距離にはほとんど関係がない。
高ヘッドスピードのテストでは、高価格帯のボールほど飛距離が出る傾向も見られたが、ヘッドスピードが遅くなるにつれてその差はほぼなくなった。さらに7番アイアンでは、価格から飛距離を判断することはほとんどできない。
つまり、高価格帯のボールにお金を払うことで得られるもののひとつが、ウェッジでのスピン性能ということだ。
ラウンド中にウェッジを使う機会の多さを考えれば、無視できない性能差だろう。
なお、カークランドはこれまで価格とグリーン周りのスピン性能という点で例外的な存在だったが、最近のテストではグリーン周りのスピン量が大きく低下している。
6、アイアンの飛距離を左右するのは、ボール初速だけではない
一般的に、ボール初速が速ければ飛距離も伸びる。ドライバーでは、おおむねその関係が成り立つ。
ところが、7番アイアンでは事情が違った。
今回テストした48モデルで、最もボール初速が速かったモデルと最も遅かったモデルとの差は、わずか約0.7m/s。それに対して、最も飛んだモデルと最も飛ばなかったモデルでは、飛距離に10ヤード以上の差があった。
これだけの飛距離差を約0.7m/sのボール初速差だけで説明することはできない。そこで大きく関係してくるのがスピンだ。
キャリーが伸びたボールはスピン量が抑えられている傾向があり、逆にスピン量の多いボールは、ボール初速が速くても飛距離につながらないケースがあった。
象徴的なのが、高ヘッドスピード帯のテストだ。
7番アイアンで最も飛んだのはブリヂストン「Tour B RX」だったが、ボール初速は48モデル中43位だった。
アイアンの飛距離を見るなら、ボール初速だけでなく、スピン量や弾道も合わせて見る必要がある。
7、ボールの弾道特性はクラブによって変わる
ひとつのボールが、どのクラブでも同じような高さで飛ぶとは限らない。
ドライバーで高弾道になるボールがアイアンでも高く上がる場合もあれば、クラブが変わることで弾道特性が大きく変化する場合もある。
その好例が、スリクソン「Z-Star Diamond」だ。
ドライバーでは非常に高い弾道を示す一方、アイアンでは低くフラットな弾道になった。3つすべてのヘッドスピード帯で、ドライバーの弾道はトップ10に入ったのに対し、アイアンでは下位3モデルに入っている。
ここで重要なのは、ドライバーで求める弾道と、アイアンで求める弾道が必ずしも同じではないということだ。
ボール選びは少し複雑になるが、両方で自分の求める性能を満たすモデルを探す必要がある。
そして、それをボールのパッケージに書かれた説明だけで判断するのは難しい。
その他に知っておくべきこと
ここからは、このテスト結果をより正しく理解するために、いくつか押さえておきたいポイントを紹介する。
「ソフト」なゴルフボールとは?
この先のテスト結果では、「ソフト」「ややソフト」という表現が登場する。
ただし、多くのゴルフ用品と同じように、ゴルフボールにも何をもって「ソフト」とするかを定めた共通の基準はない。実際、「ソフトな打感」をうたうボールでも、コンプレッションは50未満から100程度まで幅がある。
そこで今回のテストでは、コンプレッションが70台半ば以下を「ソフト」、80台前半までを「ややソフト」としている。
また、市場にあるコンプレッション60未満のボールは、2ピース構造のアイオノマーボールだ。硬めのアイオノマーカバーを使いながらソフトな打感を得るため、柔らかいコアが採用されている。
そのため、2ピースのソフトなアイオノマーボールの中には、「ソフト」に分類されるウレタンボールよりも実際のコンプレッションが低いものもある。
つまり、「ソフト」という表現だけで、ボールの構造や性能まで判断することはできないということだ。
ロボットの設定も結果を左右する
今回のロボットテストでは、それぞれのヘッドスピード帯の平均的なゴルファーを想定し、打ち出し角とスピン量を設定している。
飛距離は、ボール初速、打ち出し角、スピンなど、さまざまな要素によって変わる。そのため、実際のゴルファーが打ったときのキャリーやトータル飛距離が、今回のテスト結果とまったく同じになるとは限らない。
同じボールでも、その人のボール初速や打ち出し角、スピン量がロボットテストと異なれば、飛距離の結果も変わる可能性があるからだ。
一方、ボール同士を比較したときのボール初速、打ち出し、スピンといった相対的な性能傾向は、ボール選びの参考にできる。
つまり、今回掲載している飛距離は、あくまで設定したテスト条件のもとで得られた結果だ。この点を理解したうえで、各モデルのデータを見てほしい。

ボールが地面に落ちたあとの転がりは推定値
「TrackMan」や「Foresight」などの弾道計測器では、トータル飛距離を算出する際、地面の状態を一定の条件にそろえるためのアルゴリズムが使われている。
つまり、ボールが地面に落ちたあと、どれだけ転がるかは実測値ではなく、設定された条件をもとに算出された数値ということだ。
今回のテストでは、「TrackMan」の標準アルゴリズムを使用した。
ただし、このアルゴリズムは比較的硬い地面を想定しているため、多くのゴルファーが実際のコースで経験するよりも、ボールが転がる距離が長く算出される可能性がある。
そのため、特にアイアンとウェッジの結果を見るときは、トータル飛距離だけでなくキャリーにも注目してほしい。
ゴルフボールの性能評価は相対的なもの
もうひとつ覚えておきたいのが、メーカーが示すボールの性能特性は、自社ラインアップの中で比較したものである場合が多いということだ。
たとえば、あるメーカーが「高弾道・低スピン」としているボールでも、市場全体で比較すれば「中弾道・中スピン」に位置することがある。
また、モデルチェンジしても製品説明が大きく変わらないこともある。そのため、数年前には中スピンだったモデルが、新しい世代では低スピン寄りの性能になっている場合もある。
つまり、パッケージに書かれている説明が同じだからといって、実際の性能特性まで以前のモデルと同じとは限らない。
この記事で示している「高弾道」「中弾道」「低弾道」や、「高スピン」「中スピン」「低スピン」といった分類も同様だ。
これらは絶対的な基準ではなく、今回テストしたボール同士を比較した相対的な評価として見てほしい。
MyGolfSpyが選んだボールについて
今回のテストでは、ヘッドスピード帯ごとに注目すべきボールを選び、「高スピン」「中スピン」「低スピン」に分類した。
さらに、弾道やコンプレッションについても、できるだけ異なる特性のボールを含めるようにしている。
ただし、ゴルフボールの性能をひとつのカテゴリーだけできれいに分類できるわけではない。
たとえば、ドライバーでは高スピン・高弾道でも、アイアンでは中スピン・中弾道になることがある。もちろん、それ以外の組み合わせもある。
ここで重視したのは、各カテゴリーの中で、できるだけ幅広い性能特性の選択肢を示すことだ。
また、環境条件だけでは説明できないほど大きく曲がるなど、極端な弾道を示したモデルは選考対象から除外した。同様に、ショットごとのばらつきが過度に大きかったボールも除外している。
そして例年どおり、各カテゴリーには「お買い得」モデルと、アイオノマーボールの中で上位の結果を残したモデルも選んでいる。
これらについては、そのカテゴリーの性質上、選考基準を多少広げる場合もある。ただし、平均以上にばらつきが大きかったモデルを推奨することはしていない。
なお、掲載するモデルは各カテゴリー3モデルに絞っているが、それ以外にも候補に加えられるモデルは複数あった。
高ヘッドスピードのテスト結果
高ヘッドスピード向けのおすすめボール
高ヘッドスピード向けのボールを選ぶうえで重視したのは、ボール初速、弾道、スピン量、飛距離といった主要なパフォーマンス指標だ。
以下では、ドライバーとアイアンの両方のテスト結果をもとに、MyGolfSpyが高ヘッドスピード向けに選んだボールを紹介する。

低スピン ― テーラーメイド「Tour Response」、タイトリスト「Pro V1」、ミズノ「Pro S」
中スピン ― マクスフライ「Tour X」、タイトリスト「Pro V1x Left Dash」、ブリヂストン「TOUR B X」
高スピン ― タイトリスト「Pro V1x」、キャロウェイ「Chrome Tour X」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」
お買い得 ― マクスフライ「Tour」
アイオノマー ― タイトリスト「Tour Soft」
高ヘッドスピード:ドライバー
| テスト項目 | テスト平均(全ボール) |
|---|---|
| 使用ドライバー | PXG「Black Ops Tour-1」 |
| ヘッドスピード | 約51.9m/s |
| 平均ボール初速 | 約75.4m/s |
| 平均トータル飛距離 | 318.2ヤード |
| 設定打ち出し角 | 10.5° |
| 実測平均打ち出し角 | 10.1° |
| 設定スピン量 | 2,500rpm |
| 実測平均スピン量 | 2,311rpm |
トータル飛距離

ポイント
▪ 今回のテストでは、トータル飛距離で7モデルが統計的に同等のトップグループとなった。つまり、1モデルだけが突出して飛んだわけではない。数値上で最も飛んだのはSnell「PR4」。マクスフライ「Tour X」、テーラーメイド「Tour Response」、タイトリスト「Pro V1x」もトップから3ヤード以内に入り、ウイルソン「Staff Model X」、キャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」、PXG「Xtreme Tour X」が僅差で続いた。
▪ トップグループ以外で注目したいのが、アイオノマーボールのVice「Tour」だ。トータル飛距離は13位ながら、テストした38モデルのウレタンボールのうち26モデルを上回った。一方、全体平均ではウレタンボールの方が約4ヤード長い。つまり、カバー素材による傾向はあるものの、アイオノマーだから飛ばない、ウレタンだから飛ぶと単純に分けられるわけではないということだ。
▪ タイトリストでは、弾道特性の異なる2モデルが飛距離上位に入った。「Pro V1x」は最も飛ぶボールのひとつでありながら、スピン量も上位。一方、「Pro V1x Left Dash」はよりフラットな弾道で、トップグループまであと一歩という結果だった。
▪ 飛距離を伸ばしながらスピン量も確保したいなら、「Pro V1x」とPXG「Xtreme Tour X」が興味深い。今回のテストでは、どちらも対象モデルの中央値を100rpm以上上回る約2,400rpmのスピン量を維持しながら、飛距離でも上位に入った。スピン量が多いからといって、必ずしも飛距離が犠牲になるわけではないことを示す結果だ。一方、数値上で最も飛んだ「PR4」は中央値を下回る2,281rpm、3番目に飛んだ「Tour Response」は2,055rpmで、飛距離上位モデルの中では最も低スピンだった。
▪ 高弾道だったのは、タイトリスト「Pro V1x」、Snell「PR4」、ミズノ「Pro X」。いずれも最高到達点が約27.7mを超え、対象モデルの中央値より1.5m以上高い弾道となった。
▪ 一方、飛距離上位モデルの中で弾道が低かったのは、ブリヂストン「TOUR B X」、ツアーエッジ「Exotics」、ウイルソン「Staff Model X」。いずれも最高到達点は約24.7mだった。
ボール初速

ポイント
▪ ボール初速が速いモデルの多くは飛距離でも上位に入ったが、必ずしも順位は一致しない。ボール初速ではトップクラスでも、トータル飛距離では上位に入らなかったモデルもある。今回設定した打ち出し角やスピン量との組み合わせでは、そのボール初速を飛距離に十分つなげられなかった可能性があるからだ。実際のゴルファーでは打ち出し条件が異なるため、今回のテスト以上に飛距離を伸ばせるボールが見つかる可能性もある。
▪ ボール初速でトップグループとなったのは、キャロウェイ「Chrome Tour X」「Chrome Tour ◆◆◆」、ウイルソン「Staff Model X」、マクスフライ「Tour X」、タイトリスト「Pro V1x Left Dash」。いずれもコンプレッションが高いモデルで、この結果はこれまでのテストで見られてきた傾向とも一致する。
▪ カークランド「Performance+」は、ボール初速と飛距離の順位差が特に大きかった。ボール初速ではトップ20に入った一方、トータル飛距離では下位3分の1付近だった。
▪ その逆が、テーラーメイド「Tour Response」だ。ボール初速はテストしたモデルの中でも遅い部類だったが、トータル飛距離では3位。また、コンプレッションが低い方から10番目のモデルでありながら、その10モデルの中で唯一、トータル飛距離トップ10に入った。ドライバーのスピン量は2,055rpmと飛距離上位モデルの中で最も少なく、今回のテスト条件では、この低スピンとボールが地面に落ちたあとの転がりがトータル飛距離を伸ばす方向に働いた。ただし、地面が柔らかければ同じ結果になるとは限らない。ツアーエッジ「Exotics」にも同様の傾向が見られた。
▪ ソフトなボールほど、ボール初速は出にくい。 コンプレッションが低い10モデルは、高い10モデルと比べてボール初速が平均約1.6m/s遅かった。また、コンプレッションが低い方から10モデルは、すべてボール初速で下位3分の1に入っている。今回のテストで最もソフトだったキャロウェイ「Supersoft」は、ボール初速も最も遅かった。
▪ 今回のテストでは、最も速いボールと最も遅いボールのボール初速差は約2.7m/s未満だった。また、最速グループとなったキャロウェイ「Chrome Tour X」「Chrome Tour ◆◆◆」、ウイルソン「Staff Model X」、マクスフライ「Tour X」の間には、明確な差は見られなかった。
スピン
ドライバーでは、スピン量を抑えることでボールの曲がり幅を小さくできる場合がある。そのため、低スピンになりやすい低コンプレッションのボールが、寛容性の高いボールとして位置づけられることもある。
ただし、これはボールそのものの品質に問題がなく、安定した弾道が得られることが前提だ。

ポイント
▪ 今回のドライバーテストで最もスピン量が多かったのは、Vice「Pro Plus」とスリクソン「Z-STAR DIAMOND」。どちらも2,500rpmをわずかに超えた。僅差でカークランド「Performance+ Yellow」、スリクソン「Z-STAR XV」、マクスフライ「Tour X LS」が続いた。
▪ カークランド「Performance+」については、少し詳しく触れておきたい。以前はスピン量が多いことで知られていたが、昨年のテストでは43モデル中22位と中位まで下がり、性能特性に変化が見られた。しかし今回は、「Performance+ Yellow」が再びスピン量トップ5に入った。ホワイトもそれに近く、イエローとの差は約80rpmだった。
▪ 一方、スピン量が少ないモデルは、例年どおりアイオノマーボールが中心だった。ただし例外もあり、ウレタンカバーのテーラーメイド「Tour Response」、Vice「Pro Air」、スリクソン「Q-STAR TOUR」、ブリヂストン「TOUR B RXS」も、スピン量が少ない方から12モデル以内に入った。
▪ 今回のテストでは、最もスピン量が多いボールと少ないボールの差は約600rpm。この差は、ドライバーヘッドのウエイト調整によって生じるスピン量の変化よりも大きかった。ゴルフボールを替えるだけでも、ドライバーのスピン量にはこれだけの違いが生まれる可能性があるということだ。
高ヘッドスピード:アイアン
| テスト項目 | テスト平均(全ボール) |
|---|---|
| 使用アイアン | タイトリスト「T100」 |
| ヘッドスピード | 約40.2m/s |
| 平均ボール初速 | 約55.4m/s |
| 平均トータル飛距離 | 182.5ヤード |
| 設定打ち出し角 | 17° |
| 実測平均打ち出し角 | 18° |
| 設定スピン量 | 6,500rpm |
| 実測平均スピン量 | 6,316rpm |
トータル飛距離

ポイント
▪ 7番アイアンの飛距離では、これまでのテストと同じような傾向が見られた。高コンプレッションのボールが順位を下げる一方、中・低コンプレッションのモデルが上位に入っている。今回は13モデルが統計的に同等のトップグループとなっており、上位モデルの差はかなり小さい。
▪ 数値上で最も飛距離が出たのは、テーラーメイド「Tour Response」、キャロウェイ「Supersoft」、キャロウェイ「Chrome Soft」。スリクソン「Q-STAR ULTISPEED」とミズノ「Pro S」がこれに続いた。
▪ なかでもテーラーメイド「Tour Response」は注目したい。ドライバーと7番アイアンの両方で飛距離トップ10に入ったからだ。ボールによってはドライバーとアイアンで飛距離順位が大きく変わる中、「Tour Response」はどちらでも上位に入った。
▪ 反対に、ドライバーで飛距離上位だったモデルが、アイアンでは大きく順位を落とすケースもあった。タイトリスト「Pro V1x」はドライバーの4位からアイアンでは42位、PXG「Xtreme Tour X」は7位から38位となった。Vice「Tour」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」、Vice「Pro Plus」もアイアン飛距離では下位だったが、ドライバーでも飛ばないボールというわけではない。アイアンの飛距離だけでボールを選ぶ必要はないが、クラブによって飛距離特性が変わることは知っておきたい。
▪ 高コンプレッションのモデルでアイアン飛距離が上位だったのは、ミズノ「Pro S」、キャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」、マクスフライ「Tour X」。高コンプレッションを求めながら、アイアンでも飛距離を確保したいゴルファーにとって注目すべきモデルだ。
▪ 高弾道と飛距離の両方を求めるなら、キャロウェイ「Supersoft」、テーラーメイド「Tour Response」、キャロウェイ「Chrome Soft」が上位となった。いずれも高い弾道を描きながら、飛距離でもトップ3に入っている。
▪ 飛距離を考慮せず弾道の高さだけを見ると、タイトリスト「TruFeel」、ウイルソン「Staff Model X」、キャロウェイ「Supersoft」などが高弾道だった。ただし、高弾道グループ内の差はそれほど大きくない。
▪ 低くフラットな弾道を求めるなら、ウレタンボールではスリクソン「Z-STAR DIAMOND」と「Z-STAR」が目立った。ブリヂストン「TOUR B RX」も低弾道ながら、アイアン飛距離では上位に入っている。
ボール初速

ポイント
▪ 今回のテストでは、7番アイアンのボール初速差は全体でも約0.7m/s。さらに最速10モデルに絞ると、その差は約0.2m/s以内だった。つまり、7番アイアンではモデル間のボール初速差はかなり小さい。
▪ ボール初速が最も速かったのは、ウイルソン「Staff Model X」と「Staff Model」。キャロウェイ「Chrome Tour X」、テーラーメイド「Tour Response」、マクスフライ「Tour X」が続いた。ただし、トップ10は統計的にはほぼ同等で、順位はわずかな数値差によるものだ。
▪ 興味深いのは、ドライバーと7番アイアンで傾向が異なったことだ。ドライバーでは、高コンプレッションほどボール初速が速く、低コンプレッションほど遅くなる傾向がはっきり表れた。しかし、7番アイアンではコンプレッションとボール初速の関係はそれほど単純ではない。
▪ 統計的に最速グループとなった10モデルのコンプレッションは70〜102と幅広く、そのうち3モデルはアイオノマーボールだった。コンプレッション70のタイトリスト「TruFeel」もトップグループに入り、今回最もソフトで、ドライバーでは最もボール初速が遅かったキャロウェイ「Supersoft」も11位。Amazon「Basics」は13位だった。一方、高コンプレッションのミズノ「Pro X」、マクスフライ「Tour X LS」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」は、7番アイアンのボール初速では下位となった。
▪ ソフトなウレタンボールでアイアンのボール初速を求めるなら、テーラーメイド「Tour Response」は注目したい。テストしたウレタンモデルの中ではソフトな部類ながら、ボール初速は4位で、統計的にもトップグループに入った。
▪ アイオノマーボールでも十分なボール初速が出ている。スリクソン「Q-STAR ULTISPEED」とタイトリスト「Tour Soft」は、どちらもトップ7に入った。
スピン

ポイント
▪ 今回のテストで7番アイアンのスピン量が最も多かったのは、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」、タイトリスト「Pro V1x」、キャロウェイ「Chrome Tour X」。「Chrome Tour X」は昨年も2位、「Z-STAR DIAMOND」は3位と、いずれも引き続きスピン量の多いモデルとなった。
▪ 注目したいのが、アイオノマーボールの結果だ。2025年のテストでスピン量トップだったタイトリスト「Tour Soft」は、今回は6位。そしてVice「Tour」は4位に入り、テストした38モデルのウレタンボールのうち35モデルを上回るスピン量を記録した。その2モデルの間となる5位には、カークランド「Performance+ Yellow」が入った。「Performance+ Yellow」は、ドライバーでもスピン量がトップクラスだった。
▪ 一方、コンプレッションが低いボールの多くは、スピン量でも下位となった。キャロウェイ「Supersoft」とVice「Pro Air」は、高ヘッドスピードの7番アイアンで特にスピン量が少なく、テーラーメイド「Tour Response」も低スピン側に位置した。
▪ 比較的コンプレッションが高いモデルでも、スピン量が少ないボールはある。ミズノ「Pro S」、マクスフライ「Tour」、Vice「Pro」は、比較的硬めのボールながらスピン量では下位半分に入った。
▪ 最もスピン量が多かったボールと少なかったボールの差は約1,300rpm。ドライバーで確認された約600rpmの差と比べると、2倍以上の開きがあった。
中ヘッドスピードのテスト結果
中ヘッドスピード向けのおすすめボール
中ヘッドスピード向けのボールを選ぶうえで重視したのは、ボール初速、弾道、スピン量、飛距離といった主要なパフォーマンス指標だ。
以下では、ドライバーとアイアンの両方のテスト結果をもとに、MyGolfSpyが中ヘッドスピード向けに選んだボールを紹介する。

低スピン ― キャロウェイ「Chrome Soft」、ブリヂストン「TOUR B RXS」、キャロウェイ「Chrome Tour」
中スピン ― テーラーメイド「TP5x」、ウイルソン「Staff Model」、タイトリスト「AVX」
高スピン ― ミズノ「Pro X」、タイトリスト「Pro V1x」、Vice「Pro Plus」
お買い得 ― Vice「Pro」
アイオノマー ― テーラーメイド「SpeedSoft」
中ヘッドスピード:ドライバー
| テスト項目 | テスト平均(全ボール) |
|---|---|
| 使用ドライバー | PXG「Black Ops」 |
| ヘッドスピード | 約45.6m/s |
| 平均ボール初速 | 約66.6m/s |
| 平均トータル飛距離 | 282.79ヤード |
| 設定打ち出し角 | 13° |
| 実測平均打ち出し角 | 12.25° |
| 設定スピン量 | 2,600rpm |
| 実測平均スピン量 | 2,441rpm |
トータル飛距離

ポイント
▪ 中ヘッドスピードでは、トータル飛距離のモデル間の差がかなり小さくなった。22モデルが統計的に同等のトップグループとなっている。高ヘッドスピードでは7モデルだったことを考えると、その差は明らかだ。なお、トータル飛距離にはボールが地面に落ちたあとの転がりも含まれるため、アルゴリズムによって推定された転がりによって、キャリーで生じたモデル間の差が小さく見えている可能性もある。
▪数値上で最もトータル飛距離が出たのは、タイトリスト「Velocity」、ウイルソン「Staff Model X」、キャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」。タイトリスト「TruFeel」、マクスフライ「Tour X」、ブリヂストン「TOUR B X」が僅差で続いた。このうち「Velocity」と「TruFeel」はアイオノマーボールだ。
▪キャリーだけを見ると、モデル間の違いがより明確になり、順位も大きく変わった。最もキャリーが出たのはキャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」で、「Chrome Tour X」、ウイルソン「Staff Model X」が続いた。タイトリスト「Velocity」はトータル飛距離1位からキャリーでは12位、「TruFeel」は4位から22位へ後退。一方、「Pro V1x」は28位から8位、「Pro V1x Left Dash」は23位から9位まで順位を上げた。各モデルのキャリーについては、下記のデータで確認できる。
▪全体では、アイオノマーボールはウレタンボールよりキャリーが平均約2ヤード短かった一方、ボールが地面に落ちたあとの転がりは約3ヤード長く算出された。そのため、トータル飛距離ではアイオノマーボールが有利になるケースもあった。ただし、前述したように、この転がりはアルゴリズムによる推定値のため、MyGolfSpyではキャリーほど重視していない。
▪ Snell「PR3」は、中ヘッドスピードでも高ヘッドスピードのテストと比べて弾道の高さがほとんど変わらず、最高到達点の差はわずか約0.3mだった。一方、ボール初速は約8.9m/s遅くなり、中ヘッドスピードのトータル飛距離では最下位となった。
▪ また、このヘッドスピード帯では、高弾道だからといってトータル飛距離が伸びるとは限らなかった。Snell「PR4」とカークランド「Performance+ Yellow」は高弾道だったが、トータル飛距離では下位となっている。
▪ 最も低い弾道となったのは、スリクソン「Soft Feel」、Amazon「Basics」、キャロウェイ「Supersoft」、テーラーメイド「SpeedSoft」といったアイオノマーボールだった。これらはキャリーが短い一方、ボールが地面に落ちたあとの転がりが長く算出され、それがトータル飛距離を補う形となった。
▪ ウレタンボールで低弾道だったモデルとしては、タイトリスト「AVX」とブリヂストン「TOUR B RXS」などが挙げられる。
ボール初速

ポイント
▪ 中ヘッドスピードでは、ボール初速の上位を高コンプレッションのモデルがほぼ独占した。最も速かったのはキャロウェイ「Chrome Tour X」。統計的に同等のトップグループには、ウイルソン「Staff Model X」、キャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」、マクスフライ「Tour X」、ウイルソン「Staff Model」、タイトリスト「Pro V1x Left Dash」を加えた6モデルが入った。
▪ 12位のタイトリスト「Tour Soft」が登場するまで、上位モデルはすべてコンプレッション92以上だった。中ヘッドスピードのドライバーでも、コンプレッションの高さとボール初速には明確な傾向が見られる。
▪ 「Tour Soft」は今回も注目したいモデルだ。昨年はボール初速で13位に入り、今回もそれに近い結果となった。コンプレッションは88で、モデル名から受ける印象ほど低コンプレッションではない。
▪ より低コンプレッションのボールを見ると、最初に登場するのは23位のキャロウェイ「Chrome Soft」。タイトリスト「TruFeel」、マクスフライ「Tour S」、テーラーメイド「Tour Response」は30位台となっている。
▪ ボール初速が最も遅かった4モデルは、キャロウェイ「Supersoft」、スリクソン「Soft Feel」、Amazon「Basics」、テーラーメイド「SpeedSoft」。いずれも、今回テストした中でコンプレッションが低い5モデルに含まれている。
スピン

ポイント
▪ 中ヘッドスピードのドライバーでスピン量が最も多かったのは、高コンプレッションのモデルだった。上位はスリクソン「Z-STAR DIAMOND」、キャロウェイ「Chrome Tour X」、ミズノ「Pro X」。タイトリスト「Pro V1x」とVice「Pro Plus」が僅差で続いた。なお、「Z-STAR DIAMOND」は高ヘッドスピードでもスピン量1位となっている。
▪ 比較的コンプレッションを抑えながらスピン量も確保していたのが、タイトリスト「AVX」だ。ただし、ハイスピンモデルと呼べるほどではなく、今回テストしたボールの中で特にコンプレッションが低いモデルというわけでもない。
▪ スピン量が少なかったのは、キャロウェイ「Supersoft」、テーラーメイド「SpeedSoft」、Amazon「Basics」、スリクソン「Soft Feel」など、低コンプレッションのモデルが中心だった。その中でタイトリスト「Velocity」は、これらよりコンプレッションが高いにもかかわらず、スピン量はかなり少なかった。
▪ 低スピンのウレタンボールを求めるなら、テーラーメイド「Tour Response」とブリヂストン「TOUR B RXS」が候補になる。どちらもウレタンカバーを採用しながら、スピン量が少ない方から12モデル以内に入った。マクスフライ「Tour S」もそのすぐ上だった。
▪ カークランド「Performance+」は、昨年のテストで、それまでのスピン量が多い傾向から変化が見られた。今回は特に変更点は示されていないものの、スピン量は昨年より増えている。「Performance+ Yellow」は中ヘッドスピードで9位、高ヘッドスピードで3位。一方、ホワイトはそれぞれ17位と13位だった。同じ「Performance+」でも、イエローとホワイトではスピン特性に違いが見られた。
中ヘッドスピード:アイアン
| テスト項目 | テスト平均(全ボール) |
|---|---|
| 使用アイアン | タイトリスト「T100」 |
| ヘッドスピード | 約35.8m/s |
| 平均ボール初速 | 約50.1m/s |
| 平均トータル飛距離 | 158.2ヤード |
| 設定打ち出し角 | 19° |
| 実測平均打ち出し角 | 18.2° |
| 設定スピン量 | 6,000rpm |
| 実測平均スピン量 | 6,064rpm |
トータル飛距離

ポイント
▪ 中ヘッドスピードのアイアンでは、飛距離上位にさまざまなタイプのボールが入った。トップ10には、低コンプレッションと高コンプレッション、ウレタンとアイオノマーの両方が含まれている。ただし、トップ10のうち7モデルはコンプレッション80以下で、比較的ソフトなモデルが多かった。
▪ 今回のテスト条件で最も飛んだのは、キャロウェイ「Chrome Soft」。ブリヂストン「TOUR B RXS」、キャロウェイ「Supersoft」、スリクソン「Soft Feel」、テーラーメイド「Tour Response」などに4ヤード以上の差をつけた。統計的に同等のトップグループに入ったのも、「Chrome Soft」を含む2モデルだけだった。さらにキャリーでも最長だったため、ボールが地面に落ちたあとの転がりだけで飛距離を伸ばしたわけではない。
▪ 飛距離上位5モデルはいずれも低スピンで、スピン量はテスト全体の平均を大きく下回った。これはこれまでのテストでも見られてきた傾向だ。アイアンで飛距離を伸ばすためにスピン量が少なくなると、そのぶんグリーン上で止めにくくなる場合がある。
▪ アイアンで飛距離を確保しながらスピン量も求めるなら、ウイルソン「Staff Model」、キャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」、タイトリスト「Pro V1x」が候補になる。いずれもスピン量が平均を上回りながら、飛距離ではトップ20に入った。
▪ 飛距離と高弾道を両立していたのは、テーラーメイド「Tour Response」、キャロウェイ「Supersoft」、Vice「Pro Air」。いずれも飛距離でトップ7に入り、弾道の高さも多くのテスト対象モデルを上回った。ただし、「Supersoft」は昨年と同様にスピン量が非常に少ない。高く上がる一方で、グリーン上で止める性能についてはスピン量の少なさも考慮する必要がある。
▪ 飛距離を問わず高弾道だったのは、マクスフライ「Tour X」、タイトリスト「TruFeel」、ブリヂストン「e12 Straight」。「Tour X」は今回テストした中で最も高い弾道となった一方、トータル飛距離は最下位だった。比較的高コンプレッションのウレタンボールでありながら、最も高い弾道となった点も特徴的だ。
▪ 低弾道ながら飛距離も出ていたのは、Vice「Pro」、キャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」、キャロウェイ「Chrome Tour」。いずれも飛距離ではトップ13に入りながら、最高到達点は平均を下回った。
▪ 飛距離を問わず低弾道だったモデルには、タイトリスト「Pro V1x」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」、Snell「PR3」などがある。低弾道側の5モデルがすべてプレミアムウレタンボールだった一方、高弾道側には低コンプレッションやアイオノマーのモデルが多く見られた。
▪ 一見すると意外な結果だが、グリーン上でボールを止めるために重要なのはスピン量だけではなく、落下角も関係する。マルチレイヤー構造のウレタンボールは、スピン量と落下角の両方を使ってボールを止められる。一方、スピン量の少ないボールでは、より大きな落下角でグリーンに落ちることの重要性が高くなる。
ボール初速

ポイント
▪ ドライバーでは、高コンプレッションのボールがボール初速の上位をほぼ占めていた。一方、中ヘッドスピードの7番アイアンではその傾向が逆転し、低コンプレッションのモデルが上位に入った。
▪ 最もボール初速が出たのは、テーラーメイド「Tour Response」とキャロウェイ「Supersoft」で、両モデルはほぼ同じ数値だった。ウイルソン「Staff Model X」、タイトリスト「TruFeel」、テーラーメイド「SpeedSoft」が続いた。トップ5のうち4モデルは、今回テストした中でも低コンプレッションのモデルだった。
▪ 下位となったのは、マクスフライ「Tour X LS」、ミズノ「Pro X」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」。いずれも高コンプレッションのプレミアムボールで、7番アイアンのボール初速はAmazon「Basics」を下回った。特に「Pro X」は、ドライバーでは7位だったのに対し、7番アイアンでは47位となっている。
▪ 反対に、キャロウェイ「Supersoft」はドライバーでボール初速が最も遅かったが、7番アイアンでは2位。順位だけを見れば46も上昇したことになる。
▪ ただし、ここで順位だけを見ないことが重要だ。7番アイアンでは、最も速いモデルと遅いモデルのボール初速差は1.5mph未満(約0.7m/s)しかなく、18モデルが統計的に同等のトップグループとなった。モデルによる違いはあるものの、その差は非常に小さい。少なくともアイアンでは、ボール初速だけをボール選びの重要な判断材料にする必要性は低いと考えられる。
スピン

ポイント
▪ 最もスピン量が多かったのは、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」とVice「Pro Plus」で、両モデルはほぼ同じ数値だった。カークランド「Performance+ Yellow」、タイトリスト「Pro V1x」、キャロウェイ「Chrome Tour X」が続いた。また、アイオノマーボールのタイトリスト「Tour Soft」が6位に入った。
▪ 最もスピン量が少なかったのは、テーラーメイド「Tour Response」。キャロウェイ「Supersoft」、ブリヂストン「TOUR B RXS」がそれに続いた。
▪ 低スピン側にはウレタンボールも多く入った。「Tour Response」は今回テストした全モデルの中で最もスピン量が少なく、「TOUR B RXS」、Vice「Pro Air」、キャロウェイ「Chrome Soft」も、スピン量が少ない5モデルに入った。マクスフライ「Tour S」とブリヂストン「TOUR B RX」も、そのすぐ上に位置している。
▪ 低コンプレッションのモデルで比較的スピン量が多かったのは、スリクソン「Q-STAR TOUR」、「Soft Feel」、タイトリスト「TruFeel」。ただし、いずれも全体ではスピン量の下位3分の1に入っている。
▪ カークランド「Performance+ Yellow」は、ドライバーとアイアンの両方で、高・中・低すべてのヘッドスピード帯においてスピン量のトップ10に入った。一方、ホワイトは6つのテスト条件のうち5つで13〜17位。同じ「Performance+」でも、イエローとホワイトではスピン特性に違いが見られた。
低ヘッドスピードのテスト結果
低ヘッドスピード向けのおすすめボール
低ヘッドスピード向けのボールを選ぶうえで重視したのは、ボール初速、弾道、スピン量、飛距離といった主要なパフォーマンス指標だ。
以下では、ドライバーとアイアンの両方のテスト結果をもとに、MyGolfSpyが低ヘッドスピード向けに選んだボールを紹介する。

低スピン ― マクスフライ「Tour」、キャロウェイ「Chrome Tour」、タイトリスト「AVX」
中スピン ― ウイルソン「Staff Model」、タイトリスト「Pro V1x Left Dash」、タイトリスト「Pro V1」
高スピン ― テーラーメイド「TP5」、キャロウェイ「Chrome Tour X」、ブリヂストン「TOUR B XS」
お買い得 ― マクスフライ「Tour S」
アイオノマー ― Amazon「Basics」
低ヘッドスピード:ドライバー
| テスト項目 | テスト平均(全ボール) |
|---|---|
| 使用ドライバー | PXG「Black Ops」 |
| ヘッドスピード | 約38.4m/s |
| 平均ボール初速 | 約55.9m/s |
| 平均トータル飛距離 | 229.7ヤード |
| 設定打ち出し角 | 13° |
| 実測平均打ち出し角 | 12.9° |
| 設定スピン量 | 3,000rpm |
| 実測平均スピン量 | 3,092rpm |
トータル飛距離

ポイント
▪ 低ヘッドスピードでは、低コンプレッションのボールが飛距離上位に入ることも珍しくなく、今回も同様の傾向が見られた。統計的に同等のトップグループには16モデルが入り、最長モデルと最短モデルの差も約11ヤード。特定のモデルが突出したというより、全体的に差の小さい結果となった。
▪ 今回のテスト条件で最もトータル飛距離が出たのは、タイトリスト「Pro V1」。タイトリスト「Tour Soft」、ミズノ「Pro S」、タイトリスト「TruFeel」、キャロウェイ「Chrome Soft」が続いた。ウレタンとアイオノマー、コンプレッションの異なるモデルが混在しているが、この5モデルの差は1ヤード以内だった。
▪ ここで注意したいのが、ボールが地面に落ちたあとの転がりだ。低ヘッドスピードでは、トータル飛距離の約15%をアルゴリズムによって推定された転がりが占めた。高ヘッドスピードでは約10%だったため、低ヘッドスピードほどトータル飛距離に占める転がりの割合が大きい。全体では、アイオノマーボールの方がウレタンボールより約3ヤード長く転がる数値となった。その結果、トータル飛距離ではアイオノマーが有利になる傾向が見られた一方、キャリーではウレタンの方が長かった。
▪ キャリーだけを見るとモデル間の違いがより明確になり、順位も大きく変わった。最もキャリーが出たのはキャロウェイ「Chrome Tour X」で、スリクソン「Z-STAR XV」、ウイルソン「Staff Model X」、PXG「Xtreme Tour」が続いた。
▪ スピン量が平均以上で、トータル飛距離でもトップ12に入ったのは、スリクソン「Z-STAR XV」、タイトリスト「Pro V1」、テーラーメイド「TP5」だった。
▪ トータル飛距離でトップ13に入り、弾道の高さも平均を上回ったのは、タイトリスト「Tour Soft」、テーラーメイド「TP5」、ウイルソン「Staff Model X」だった。
▪ 低弾道ながら飛距離も出ていたアイオノマーボールとしては、スリクソン「Soft Feel」と「Q-STAR ULTISPEED」が挙げられる。ウレタンボールでは、ツアーエッジ「Exotics」とタイトリスト「Pro V1」が該当した。
▪ 飛距離を問わず低弾道だったのは、スリクソン「Soft Feel」、タイトリスト「AVX」、キャロウェイ「Supersoft」だった。
ボール初速

ポイント
▪ 例外はあるものの、低ヘッドスピードでもボール初速の上位には高コンプレッションのモデルが多く入った。最も速かったのはウイルソン「Staff Model X」で、キャロウェイ「Chrome Tour X」、マクスフライ「Tour X」が続いた。ただし、統計的に他のモデルより明確に速かったのは上位2モデルだった。
▪ タイトリスト「Tour Soft」は今回も5位に入り、アイオノマーボールとしてはボール初速の上位に位置した。
▪ 低コンプレッション寄りのウレタンボールでは、キャロウェイ「Chrome Soft」とテーラーメイド「Tour Response」が最もボール初速が速く、順位はともに中位だった。マクスフライ「Tour S」、ウイルソン「Triad」、ブリヂストン「TOUR B RXS」は下位半分となった。
▪ ボール初速が最も遅かった4モデルは、キャロウェイ「Supersoft」、スリクソン「Soft Feel」、Vice「Pro Air」、テーラーメイド「SpeedSoft」。いずれも今回テストした中で低コンプレッションのモデルだった。ただし、最も速いモデルと遅いモデルの差は2mph未満(約0.9m/s未満)にとどまっている。
スピン

ポイント
▪ 低ヘッドスピードのドライバーで最もスピン量が多かったのは、高コンプレッションのモデルだった。Vice「Pro Plus」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」、「Z-STAR XV」が上位となり、ミズノ「Pro X」、マクスフライ「Tour X LS」が続いた。また、トップ10はすべてウレタンボールだった。
▪ カークランド「Performance+ White」は、米国価格17.50ドルながらスピン量で9位となった。また、この条件では「Performance+ Yellow」もほぼ同じスピン量で8位に入っている。一方、ほかのヘッドスピードやクラブによるテストでは、両モデルの順位に10以上の差がつくケースもあった。
▪ スピン量が最も少なかったのは、キャロウェイ「Supersoft」、Amazon「Basics」、テーラーメイド「SpeedSoft」、スリクソン「Soft Feel」。いずれも低コンプレッションのアイオノマーボールだった。
▪ 一方、比較的コンプレッションが高いモデルでも、スピン量が少ないボールはある。テーラーメイド「TP5x」、Vice「Tour」、PXG「Xtreme Tour」は、いずれも中〜高コンプレッションながら、スピン量では下位半分となった。
▪ 比較的低コンプレッションのモデルでスピン量が多い側に位置したのは、ブリヂストン「TOUR B RXS」、ウイルソン「Triad」、スリクソン「Q-STAR TOUR」。ただし、いずれも全体では30位前後か、それより下だった。今回のテストでは、低コンプレッションと高いドライバースピンを明確に両立したモデルは見られなかった。
低ヘッドスピード:アイアン
| テスト項目 | テスト平均(全ボール) |
|---|---|
| 使用アイアン | タイトリスト「T100」 |
| ヘッドスピード | 約29.1m/s |
| 平均ボール初速 | 約41.6m/s |
| 平均トータル飛距離 | 125.4ヤード |
| 設定打ち出し角 | 20° |
| 実測平均打ち出し角 | 20.3° |
| 設定スピン量 | 5,000rpm |
| 実測平均スピン量 | 4,981rpm |
トータル飛距離

ポイント
▪ 低ヘッドスピードの7番アイアンで最も飛んだのは、テーラーメイド「Tour Response」、ブリヂストン「e12 Straight」、テーラーメイド「TP5x」。マクスフライ「Tour X」、Vice「Pro Air」、タイトリスト「AVX」が続いた。統計的に同等のトップグループは4モデルのみで、低ヘッドスピードのドライバーとは異なり、上位モデル間にも差が見られた。
▪ トップ10のうち、高コンプレッションに分類されるのは4モデル。それ以外は中〜低コンプレッションだった。中でも最も飛んだ「Tour Response」は、今回テストした中では比較的低コンプレッションのモデルだ。また、2位のブリヂストン「e12 Straight」は、コンプレッション66のアイオノマーボールとなっている。
▪ 飛距離上位のモデルに共通していたのは、コンプレッションよりもスピン量だった。上位モデルのほとんどはスピン量が平均以下。一方、飛距離下位となったキャロウェイ「Chrome Tour ◆◆◆」、Vice「Pro Plus」、ブリヂストン「TOUR B XS」などは、スピン量が平均を上回っていた。今回のヘッドスピード約29.1m/sというテスト条件では、低スピン側のモデルが飛距離上位に入りやすい結果となった。
▪ スピン量が平均以上でありながら、飛距離でもトップ12に入ったのがスリクソン「Z-STAR」とVice「Tour」だった。
▪ 飛距離でトップ11に入り、弾道の高さも平均を上回ったのは、タイトリスト「TruFeel」、ブリヂストン「e12 Straight」、「TOUR B RX」だった。
▪ 飛距離を問わず弾道の高さを見ると、キャロウェイ「Supersoft」、「Chrome Soft」、タイトリスト「Tour Soft」が上位となった。ただし、「Tour Soft」の飛距離は48モデル中45位だった。
▪ 低弾道ながら飛距離も出ていたのは、テーラーメイド「TP5x」、ウイルソン「Triad」、マクスフライ「Tour X」。いずれも最高到達点が平均を下回りながら、飛距離ではトップ7に入った。特に「TP5x」は、今回テストした中で最も低い弾道だった一方、飛距離は3位となっている。
▪ 飛距離を問わず低弾道だったのは、テーラーメイド「TP5x」、カークランド「Performance+」の2モデル、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」だった。
ボール初速

ポイント
▪ 今回のテスト条件でボール初速が最も速かったのは、キャロウェイ「Supersoft」、テーラーメイド「SpeedSoft」、Amazon「Basics」。テーラーメイド「Tour Response」とウイルソン「Staff Model X」が僅差で続いた。
▪ 低ヘッドスピードの7番アイアンでは、今回テストした中でも特に低コンプレッションの3モデルがボール初速のトップ3に入った。一方、下位となったのはマクスフライ「Tour X LS」、ミズノ「Pro S」、Snell「PR3」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」で、いずれも高コンプレッションのウレタンボールだった。
▪ これは、ドライバーで見られた「高コンプレッションほどボール初速が出やすく、低コンプレッションほど遅くなりやすい」という傾向とは逆の結果だ。
▪ ただし、順位だけで差を大きく捉えないことも重要だ。最も速いモデルと遅いモデルのボール初速差は1.3mph(約0.6m/s)。さらに、テストしたモデルの約半数が最速モデルから0.75mph(約0.3m/s)以内に収まり、12モデルが統計的に同等のトップグループとなった。順位に違いはあっても、実際のボール初速差は非常に小さい。
▪ これだけボール初速の差が小さいにもかかわらず、飛距離順位には大きな違いが出ている。Amazon「Basics」はボール初速3位ながらトータル飛距離では42位。一方、ブリヂストン「e12 Straight」はボール初速10位ながら、トータル飛距離では2位だった。今回のテスト結果を見る限り、このヘッドスピード帯のアイアン飛距離には、ボール初速だけでなく、弾道、スピン、空力特性も大きく関係していることが分かる。
スピン

ポイント
▪ 低ヘッドスピードの7番アイアンで最もスピン量が多かったのは、Vice「Pro Plus」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」、キャロウェイ「Chrome Tour X」。タイトリスト「Pro V1x」とカークランド「Performance+ Yellow」が続いた。これらは、今回のテストのほかの条件でもスピン量の上位に入ることが多かったモデルだ。中でもVice「Pro Plus」と「Z-STAR DIAMOND」は、6つのテスト条件のうち5つでスピン量1位または2位となった。
▪ 最もスピン量が少なかったのは、キャロウェイ「Chrome Soft」、Vice「Pro Air」、テーラーメイド「Tour Response」。ブリヂストン「TOUR B RXS」と「e12 Straight」が続いた。
▪ 注目したいのは、スピン量が少なかった5モデルのうち4モデルがウレタンカバーだったことだ。低ヘッドスピードの7番アイアンでは、ウレタンボールとアイオノマーボールの平均スピン量の差は100rpm未満だった。一方、ウェッジテストでは、その差が1,200rpm以上に広がった。今回のテストでは、カバー素材によるスピン量の違いは7番アイアンのフルショットでは小さく、ウェッジでは大きく表れた。
▪ 低コンプレッションのモデルで比較的スピン量が多かったのがAmazon「Basics」だ。コンプレッション55ながら、スピン量では48モデル中15位。次にスリクソン「Soft Feel」が続くが、こちらは31位だった。
▪ 飛距離とスピン量の順位を見比べると、両者には逆方向の傾向が見られた。スピン量トップ10のモデルは、トータル飛距離では平均34位。一方、スピン量が少ない10モデルは、トータル飛距離で平均15位だった。つまり、今回の低ヘッドスピードの7番アイアンでは、スピン量が多いモデルほど飛距離順位が下がる傾向があった。ただし、グリーン周りで必要となるスピン性能については、このアイアンの飛距離結果ではなく、ウェッジテストの結果とあわせて判断する必要がある。
35ヤードのアプローチショット
ウェッジテストでは、グリーン周りを想定した35ヤードのアプローチショットで、各ボールの性能と再現性を検証した。
ドライバーやアイアンのテストとは異なり、ロボットには特定の打ち出し角やスピン量を設定せず、キャリーがおよそ35ヤードになるように設定している。
| テスト項目 | テスト平均(全ボール) |
|---|---|
| 使用クラブ | タイトリスト「Vokey SM10」 |
| ボール初速 | 約19.1m/s |
| ヘッドスピード | 約18.8m/s |
| キャリー飛距離 | 35.1ヤード |
| 基準打ち出し角 | ― |
| 実測打ち出し角 | 32.2° |
| 基準スピン量 | ― |
| 実測スピン量 | 5,390rpm |
スピン

ポイント
▪ 35ヤードのアプローチショットで最もスピン量が多かったのは、キャロウェイ「Chrome Tour X」、タイトリスト「Pro V1x」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」。5,900rpmを超えたのは、この3モデルだけだった。スリクソン「Z-STAR」、テーラーメイド「TP5x」、マクスフライ「Tour X」、ブリヂストン「TOUR B RXS」が僅差で続いた。
▪ スピン量の下位はアイオノマーボールが中心だった。最も少なかったのはタイトリスト「Velocity」で、そのスピン量はトップだったキャロウェイ「Chrome Tour X」の約半分。キャロウェイ「Supersoft」、スリクソン「Q-STAR ULTISPEED」、Amazon「Basics」、テーラーメイド「SpeedSoft」が続いた。
▪ アイオノマーボールで最もスピン量が多かったのはスリクソン「Soft Feel」だったが、全体では48モデル中36位。上位モデルと比べると、スピン量は約1,400rpm少なかった。つまり、アイオノマーボールの中では高スピンでも、テスト全体で見れば高スピンとは限らない。
▪ タイトリスト「Tour Soft」は、フルショットでは特徴的な結果を残している。低ヘッドスピードのドライバーではトータル飛距離2位、ボール初速5位。中ヘッドスピードの7番アイアンではスピン量6位だった。一方、35ヤードのアプローチショットでは48モデル中42位。フルショットではウレタンボールに混じって上位に入った「Tour Soft」でも、グリーン周りでは大きく順位を落とした。
▪ テスト全体では、ウレタンボールの35ヤードのアプローチショットにおけるスピン量は、アイオノマーボールを平均で約1,250rpm上回った。今回のテストの中でも、カバー素材による性能差が特に大きく表れた部分だ。グリーン周りのスピン性能を重視するなら、ウレタンカバーは重要な選択材料になる。
▪ ただし、ウレタンカバーだから必ずスピン量が多いわけではない。Snell「PR3」、カークランド「Performance+ White」、PXG「Xtreme Tour」は、最もスピン量が多かったアイオノマーボールを下回り、「Performance+ Yellow」もアイオノマーボールと同程度だった。グリーン周りで高いスピン性能を求めるならウレタンが有力だが、ウレタンというだけで高スピンとは判断できない。
打ち出し角
35ヤードのアプローチショットでは、打ち出し角をそれほど意識しないかもしれない。しかし、今回のテストではボールによって大きな違いが見られた。
ポイント
▪ 最も打ち出し角が大きかったモデルと小さかったモデルの差は約8°。ほかのテスト条件では最大でも1.5°以内だったことを考えると、35ヤードのアプローチではモデルによる打ち出し角の違いが特に大きく表れた。
▪ 今回の結果では、スピン量が少ないボールほど打ち出し角が大きく、スピン量が多いボールほど打ち出し角が小さくなるという非常に明確な傾向が見られた。スピン量の順位と打ち出し角の順位は、ほぼ逆の並びとなっている。
▪ 最も打ち出し角が小さかったのは、タイトリスト「Pro V1x」、キャロウェイ「Chrome Tour X」、スリクソン「Z-STAR DIAMOND」。この3モデルは、35ヤードのアプローチでスピン量が最も多かった3モデルでもある。ブリヂストン「TOUR B RXS」とスリクソン「Z-STAR」が続いた。
▪ 最も打ち出し角が大きかったのは、タイトリスト「Velocity」、キャロウェイ「Supersoft」、スリクソン「Q-STAR ULTISPEED」。特に「Velocity」は、ほかのモデルより打ち出し角が約2.5°大きく、スピン量が最も少なかったこととも一致する結果となった。
▪ アイオノマーボールで最も打ち出し角が小さかったのはスリクソン「Soft Feel」だったが、48モデル全体では13位だった。今回テストしたアイオノマーボールの多くは、ウレタンボールより打ち出し角が大きかった。
▪ ウレタンボールで最も打ち出し角が大きかったのはSnell「PR3」で、全体でも7位。カークランド「Performance+ White」、PXG「Xtreme Tour」が続いた。この3モデルはいずれも、今回テストしたウレタンボールの中ではスピン量が少ない側に位置しており、ここでも低スピンと高い打ち出し角の関係が見られた。

2026年ゴルフボールテスト|UNRL提供
今回の新しいデータダッシュボードでは、「2026年ゴルフボールテスト」で実施したロボットテストの全データを確認できる。
この記事で紹介した結果だけでなく、各モデルのデータをさらに詳しく比較できるようになっている。
ただし、データを見るうえで覚えておきたいことがある。
ダッシュボードに表示されている数値の多くは、基準球をもとに補正した相対的なデータだ。これにより、テスト中の環境変化による影響をできるだけ抑えながら、モデル間の比較ができるようにしている。
テスト全体の平均値との比較に加え、そのボールと同じグループでテストしたモデルとの比較も確認できる。特に同じグループ内のボールは、同じ条件かつ近い時間帯にテストされているため、モデル同士を比較するうえで最も直接的なデータとなる。
また、それぞれのページにはデータの概要や解説も掲載している。スマートフォンからでも確認できるが、より多くのデータを比較するならパソコンの方が見やすい。
下記のダッシュボードから、気になるモデルやデータをチェックしてほしい。
全48モデルのテストデータ
高ヘッドスピードのドライバーテスト結果(全48モデル)
各測定項目の見出しをクリックすると、「▼ 高い順」「▲ 低い順」に並び替えられます。
| おすすめ | 順位 | ボール名 |
|---|
★ 編集部おすすめ $ バリューおすすめ ◆ アイオノマーおすすめ
※2026 MyGolfSpyゴルフボールテストの測定データをもとに作成。 ボール初速はmphからm/s、最高到達点はftからmへ換算しています。
7アイアン・高ヘッドスピードテスト結果(全48モデル)
各測定項目の見出しをクリックすると、「▼ 高い順」「▲ 低い順」に並び替えられます。
| おすすめ | 順位 | ボール名 |
|---|
★ 編集部おすすめ $ バリューおすすめ ◆ アイオノマーおすすめ
※2026 MyGolfSpyゴルフボールテストの測定データをもとに作成。ボール初速はmphからm/s、最高到達点はftからmへ換算しています。
ウェッジ35ヤードテスト結果(全48モデル)
各測定項目の見出しをクリックすると、「▼ 高い順」「▲ 低い順」に並び替えられます。
| おすすめ | 順位 | ボール名 |
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★ 編集部おすすめ $ バリューおすすめ ◆ アイオノマーおすすめ
※2026 MyGolfSpyゴルフボールテストの測定データをもとに作成。ボール初速はmphからm/s、最高到達点はftからmへ換算しています。
今後公開予定のゴルフボールテスト
今回の記事は、MyGolfSpyが実施した「2026年ゴルフボールテスト」の第一弾だ。
今後は、ウェッジショットにおける乾いた状態と濡れた状態での性能差をはじめ、リサイクルボール、中古ボールと旧モデルの比較、さらにViceの特徴的なデザインが性能にどのような違いをもたらすのかについても、テスト結果を紹介する予定だ。

2026年「MyGolfSpyボールテスト」Q&A
Q:自分のヘッドスピードに合ったコンプレッションは?
A:ヘッドスピードだけで、適正なコンプレッションを決めることはできない。
ゴルフクラブと同じように、ボール選びで重要なのは、打ち出し角、最高到達点、落下角によって決まる弾道とスピン量だ。
ドライバーでは、低コンプレッションのボールほどボール初速が出にくく、スピン量も少なくなる傾向がある。ただし、それだけで自分に合うボールが決まるわけではない。
重要なのは、自分のスイングに対して、必要な弾道、スピン量、ボール初速が得られるかどうか。そのうえで、コンプレッションも判断材料のひとつとして考えたい。
「高コンプレッションはヘッドスピードが速い人向け、低コンプレッションは遅い人向け」と考えられがちだが、必ずしもそうとは限らない。
ヘッドスピードが速いゴルファーでも、低コンプレッションボールの低スピン特性が合う場合がある。反対に、ヘッドスピードが遅めでも、高コンプレッションボールによって必要な弾道やスピン量を得られる場合がある。
つまり、ヘッドスピードとコンプレッションだけを対応させてボールを選ぶのではなく、実際に得られる弾道とスピン量を含めて判断することが重要だ。
Q:ゴルフボール選びにハンディキャップは重要?
A:ハンディキャップだけで、適したボールを決めることはできない。
ハンディキャップはゴルファーの実力やプレーの結果を示す指標ではあるが、スイング特性そのものを表すものではない。
ローハンディキャッパーにもさまざまなスイングがあるように、ハイハンディキャッパーのスイングも一人ひとり異なる。そのため、ハンディキャップにかかわらず、弾道やスピン量などを確認しながらボールを選ぶ考え方は同じだ。
たとえば、スライスやフックに悩んでいる場合、ドライバーでスピン量の少ないボールを使うことで、曲がり幅を小さくできる場合がある。
ただし、低スピンだから必ず安定した弾道になるわけではない。今回のテストでも、ボールによってショットごとのばらつきには違いが見られた。スピン量だけでなく、弾道の再現性も含めて判断する必要がある。
さらに、ドライバーで低スピンになるボールは、アイアンやグリーン周りでもスピン量が少なくなる場合がある。ドライバーでの曲がり幅を抑えられても、アイアンやアプローチでグリーンに止めにくくなれば、別の問題が生じる可能性がある。
そして、ボール選びではコストも無視できない。1ラウンドで何球もなくすゴルファーなら、高価格帯のボールを使い続けることが現実的かどうかも考える必要がある。
中古ボールも選択肢のひとつになるが、MyGolfSpyではリサイクルボールの使用は推奨していない。
Q:気温でテスト結果は変わる?
A:変わる。今回のように気温が高い環境では、涼しい環境よりもボールは飛びやすくなる。
そのため、今回掲載しているキャリーやトータル飛距離の絶対値は、気温の低い環境でテストした場合より長くなる可能性がある。
ただし、このテストで重要なのは絶対的な飛距離ではなく、同じ条件でテストしたときのボール同士の相対的な性能差だ。
環境条件によって飛距離そのものは変化するが、今回のデータを見るときは、各モデルがほかのボールに対してどのような性能傾向を示したのかに注目してほしい。
Q:自分に合ったボールはどうやって見つければいい?
A:まず候補をいくつか絞り、最後は実際のコースで比較するのがおすすめだ。
弾道計測器を使えるなら、自分のボール初速、打ち出し角、スピン量などを確認しながら候補を絞り込める。弾道計測器を使えない場合でも、今回のテストデータから自分に合いそうなモデルを探すことはできる。
候補が決まったら、実際のコースで打ち比べてみよう。一度に多くのモデルを比較するのではなく、2モデル程度に絞った方が違いを確認しやすい。
比較するときは、グリーン周りから始め、徐々に距離を伸ばしていく方法が分かりやすい。まずパーシャルウェッジで弾道やスピン、グリーン上での止まり方を確認し、その後アイアンへ進む。こうしたショットはボールによる性能差が表れやすいからだ。
そして、バッグ全体を通して自分に合うボールが決まったら、調整機能付きドライバーを使っている場合は、そのボールで狙った弾道やスピン量が得られるようにセッティングを調整するといい。
Q:ヘッドスピードが同じなら、ロボットテストと同じ結果になる?
A:まったく同じになるとは限らないが、ボール同士の相対的な性能傾向は参考にできる。
自分のヘッドスピードに近いロボットテストを見ることで、どのボールがボール初速を出しやすいのか、どのモデルが高く打ち出しやすいのか、どのボールがスピン量の多い傾向にあるのかを比較できる。
一方、実際の飛距離はヘッドスピードだけでは決まらない。入射角やインパクト時のロフトなど、ゴルファーそれぞれのインパクト条件によって、打ち出し角やスピン量は変化する。
そのため、自分の打ち出し角やスピン量が今回のロボットテストの条件から離れるほど、掲載されているキャリーやトータル飛距離の数値をそのまま自分に当てはめることは難しくなる。
飛距離の絶対値ではなく、まずはボール同士の性能傾向を比較するためのデータとして見るのがポイントだ。
Q:プロが使っているボールは、市販されているものと同じ?
A:基本的には同じだ。
PGAツアーで使用されるボールは、ルールへの適合を確認するために追加の検査を受ける場合があるものの、多くの選手は市販モデルを使用している。
ただし、メーカーによっては一般には広く販売されていない、特定の性能に特化したモデルも存在する。たとえば、スピン量を大きく抑えたモデルや、反対にスピン量を増やしたモデルなどだ。こうしたモデルは用途が限定され、多くの一般ゴルファーに適しているとは限らない。
また、ツアープロの中には、モデルチェンジ後も以前に市販されていた旧世代のボールを使い続ける選手もいる。
Q:テスト用のボールはどこから提供された?
A:メーカーから提供を受けたものではない。
今回のテストで使用したボールは、MyGolfSpyが店舗や複数の販売元を通じて、すべて購入した市販品だ。

Q:なぜ今回のテストデータでは、ボールが地面に落ちたあとの転がりが長い?
A:今回のテストでは、「TrackMan」に搭載されているバウンス&ロール・アルゴリズムを使用しているためだ。
このアルゴリズムでは、PGAツアー、またはそれに近い硬く速い地面の状態が想定されている。そのため、ボールが地面に落ちたあとの転がりが、実際のコースで経験するより長く算出される場合がある。
つまり、トータル飛距離に含まれる転がりは実測値ではなく、設定された条件をもとに算出された数値だ。
今回のテストではこの条件を統一しているため、モデル同士の相対的な比較には利用できる。ただし、実際の飛距離を考えるときはキャリーもあわせて確認してほしい。特にアイアンやウェッジでは、トータル飛距離だけでなくキャリーに注目することが重要だ。
Q:ボールを「高弾道」「低弾道」と分類するときは、何を基準にしている?
A:主に最高到達点を見ている。
弾道というと打ち出し角をイメージしやすいが、ボールによる打ち出し角の違いはそれほど大きくない場合もある。また、打ち出し角が低くても、最高到達点は比較的高くなるボールもある。
そのため、MyGolfSpyでは弾道の高さを比較するとき、主に最高到達点を確認している。
さらに、打ち出し角、落下角、最高到達点に達するまでの飛距離もあわせて見ることで、そのボールがどのような弾道を描いているのかをより詳しく確認できる。
今回のデータダッシュボードでは、それぞれのテスト条件における各モデルの弾道データも確認できる。
Q:今回の結果の一部が前回のテストと違うのはなぜ?
A:いくつかの理由が考えられる。
まず、前回のテスト以降、多くのメーカーがモデルチェンジを行っている。同じ製品名でも世代が変われば性能特性が変化する可能性があることは、今回のテスト結果からも確認できた。
また、テスト全体の精度を高めるため、今回もテスト環境や設定にいくつか変更を加えている。そのため、特にキャリーやトータル飛距離については、過去のテストと単純に数値だけを比較できない場合がある。
さらに、ゴルフボールそのものの製造上のばらつきが、テストごとの結果に影響している可能性もある。
Q:飛距離が最大になるようにロボットを設定したのでは?
A:今回のロボットテストは、最大飛距離を出すことを目的とした設定ではない。
それぞれのヘッドスピード帯の平均的なゴルファーを想定し、打ち出し角とスピン量がその条件に近づくようロボットを設定している。
もちろん、飛距離もボール選びの重要な要素だ。ただし、自分に合うボールを選ぶうえでは、飛距離だけでなく、自分のスイングに対して必要な弾道とスピン量が得られるかどうかも重要になる。
そのため、今回掲載している飛距離は、設定したテスト条件のもとで得られた結果として見てほしい。
Q:なぜ基準球としてタイトリスト「Pro V1」Yellowを使用した?
A:安定した性能を持ち、今回の比較基準として使いやすいと判断したためだ。
基準球には、性能が安定していることに加え、今回のテスト対象そのものではないモデルを使う必要があった。
タイトリスト「Pro V1」は、YellowとWhiteで性能差が小さい。また、「Pro V1」Yellowは今回のテスト対象には含まれておらず、性能にも極端な偏りがないことから、基準球として使用した。
Q:なぜカークランド「Performance+」のWhiteとYellowを両方テストした?
A:両モデルの性能に違いがあるという声が多く寄せられていたためだ。
カークランド「Performance+」のWhiteとYellowは、それぞれ異なる工場で生産されている。
もちろん、生産工場が異なることだけで性能にも違いがあるとは言えない。ただ、両モデルには性能差があるという声が多かったため、今回はWhiteとYellowの両方をテストした。
実際、今回のデータでは条件によって両モデルの結果に違いが見られた。この点については、今後さらに詳しく検証する予定だ。
Q:テスト対象外のボールがあるのはなぜ?
A:一度のテストで検証できるモデル数には限りがあるためだ。
今回は低価格帯やアイオノマーボールをこれまで以上にテスト対象へ加えた。そのぶん、ウレタンボールについては対象モデルを絞る必要があった。
そこで、できるだけ実際のゴルファーが関心を持っているモデルをテストできるよう、読者から寄せられた意見もモデル選定に反映している。
今後は、さらに多くのブランドやモデルを検証できるよう、テストの対象を広げていく予定だ。




