憧れのセントアンドリューズ・オールドコースでプレーできることになった自分を、ちょっと想像してみよう。世界中のゴルフコースの中でも一番有名であろう17番ホールに近づくにつれ、自分のゴルフ人生がいよいよ最高潮に達するって感じだろう。

ここでのバーディは、ゴルフ人生最高の旅行に華を添えるものになるはず。あなたはティーアップして、数回ワッグルして、そしていよいよスイング…。

ところが、“ドテッ”。踏み込んだ左足(リード足)が滑ってしまい、ボールがオールドコース越しのフェアウェイに飛ぶどころか、あなたが、ティーボックスの中で勢いよくすってんころり。

ゴルフシューズは大事ってことだ。ゴルフボールを除けば、ゴルフシューズが一番使用頻度は高い。ショットの度に使うわけだから。

だったら、他のゴルフ用品と同じように、というかそれよりも真剣にゴルフシューズを選んでもいいはずだろう。

というわけで、ここから2025年『ベスト スパイクレス ゴルフシューズ』をお届けする。


ゴルフシューズを芝生に並べ、テスト環境で撮影した比較画像。スパイクレスモデル中心の検証シーン

2025年ベスト「スパイクレス」ゴルフシューズ

ペインターゴルフ「All Day SC」

「総合」第1位 – ペインターゴルフ「All Day SC」

ペインターゴルフ「Match Day SC」

第2位 – ペインターゴルフ「Match Day SC」

スケッチャーズ「Go Golf Prestige」

第3位 – スケッチャーズ「Go Golf Prestige」

 スケッチャーズ「Go Golf Elite 6」

「快適性」 第1位 – スケッチャーズ「Go Golf Elite 6」

アディダス「adizero ZG」

「安定性」第1位 – アディダス「adizero ZG」

スケッチャーズ「Go Golf Flight」

「ベストバリュー」– スケッチャーズ「Go Golf Flight」


2025年版 『ベスト スパイクレス ゴルフシューズ』

2025年ベスト「スパイクレス」ゴルフシューズは、あなたのゴルフを向上させしっかりと地面を捉えてくれる。逆に、低品質のスパイクレスシューズだと、油断したとたんに“プライド(とお尻)に青アザ”をつくる羽目になる場合がある。

ゴルフシューズは、毎年、進化を遂げていると思う。ゴルフクラブと違って、シューズにはほぼ規制がない。つまり、故に技術革新が止まらず、それに伴いパフォーマンスも向上し続けているってわけだ。

今回、テストしたのは28モデルあるが、みなさんのゴルフを邪魔せずに役立つシューズを見つけることをゴールとした。


「総合」第1位 ペインターゴルフ「All Day SC」

総合スコア
9.8/10
Price
$180

こんなゴルファーにおすすめ

  • 快適性を重視する人:

    「All Day SC」は、これまでテストしたスパイクレスシューズの中でも快適性がトップクラス。しなやかなアッパーと、快適性に優れた“PMX Nitro+フォーム(高反発クッション材)”の組み合わせにより、歩くことが楽しくなる。

  • トラクション(グリップ力)重視の人:

    ペインターのアウトソールには、スパイクレスシューズとしては最高レベルのトラクション(グリップ力)がある。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • 地面を感じたい人:

    「All Day SC」はミッドソール(クッション)が厚くスタックハイト(地面から足裏までの“ソール全体の厚さ”)も高いので地面を感じにくい。

最終評価

ペインターゴルフ「All Day SC」は、2025年スパイクレス部門の“総合No.1”にふさわしい一足だ。 フィット感、クッション性、グリップ力、安定性──シューズ全体が隙なく仕上げられており、どの項目でも競合を一歩リードしている。長時間歩くラウンドでも疲れにくく、スイング時にはしっかり踏ん張れる。その名の通り、“一日中プレーしても性能が落ちない”完成度の高さ が特徴だ。

テスターたちの声

テスターは、フィット感とミッドソール(クッション)の快適性を評価。また、足幅の違う人でも問題なく履けることにも言及していた。

専門家の視点

ペインター「All Day SC」を超える“総合力の高いシューズ”を探すのは、正直かなり難しい。突出した弱点がなく、あらゆる性能が高いレベルでまとまっている。これまで数多くのモデルを履いてきたが、ここまで“完成された1足”はめったに出会えない──それが「All Day SC」だ。


第2位 ペインターゴルフ「Match Day SC」

総合スコア
9.7/10
Price
$200

こんなゴルファーにおすすめ

  • 高級シューズを求めている人:

    ペインターゴルフ「Match Day SC」は、クラフトマンシップも素材も秀逸だ。

  • 快適性が最優先の人:

    “PMX Nitro+ミッドソール”とインソールにより、乗用カートではなく歩いてラウンドする人にも最適。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • 予算を抑えたい人:

    200ドルという価格はコスト重視の人には向かない。

最終評価

ペインターゴルフ「Match Day SC」は、2025年のスパイクレス市場でもトップクラスの評価を得た実力派。手頃な価格帯の“Match Dayシリーズ”の流れを受け継ぎながら、快適性・安定性・グリップ性能 をバランス良く高めるテクノロジーがしっかり盛り込まれている。プレー中の横ブレを抑え、長時間歩いても疲れにくい──そんな“頼れる足元”を求めるゴルファーには、間違いなく候補に入る一足だ。

テスターたちの声

テスターたちは、全体的なフィット感と快適性を評価。グリップ力もスパイクタイプと遜色ないという声もあった。

専門家の視点

“シューズの質”を一段引き上げたいなら、ペインターゴルフ「Match Day SC」は最有力候補だ。プレミアム素材を惜しみなく使い、履いた瞬間から快適性・安定性・フィーリングの違いがはっきり分かる仕上がりになっている。 価格は200ドルと高めだが、その価値を余裕で上回るパフォーマンスを見せてくれる。歩きやすさ、踏み込みの安定感、スイング中のブレの少なさ──どれを取っても一級品だ。


第3位 スケッチャーズ「Go Golf Prestige」

総合スコア
9.7/10
Price
$150

こんなゴルファーにおすすめ

  • 快適性重視の人:

    スケッチャーズは、文句なく快適さでトップに君臨している。この「Prestige」は、これまでテストした従来タイプのゴルフシューズの中で、最も快適なモデルと言えるだろう。

  • 靴ひもを結ぶのが苦手な人:

    “ハンズフリー・スリップインズ”は秀逸。スケッチャーズ「Go Golf Prestige」は、完全ハンズフリーだ。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • トラクション(グリップ力)最優先という人:

    グリップ力は十分確保されているものの、アディダスや PAYNTR のような“トップクラス”には及ばない。足元の安定性に強いこだわりがあるゴルファーなら、他ブランドのハイグリップモデルのほうが安心感を持てるだろう。

最終評価

「Go Golf Prestige」は、スケッチャーズ独自の“スリップイン構造(手を使わずスッと履ける設計)”を一段と進化させた一足だ。クラシックな外観ながら、履いた瞬間から“スッと足が収まる”心地よさがあり、ラウンド中のフィット感・安定性・歩きやすさがとても高いレベルでまとまっている。伝統的なデザインを好みつつ、履きやすさと実用性をしっかり求めたいゴルファーにぴったりのモデルだ。

テスターたちの声

テスターたちは、“ハンズフリー・スリップインズ”と全体的な快適性を高評価。ただし、トラクション(グリップ力)が微妙と感じる場面があるという声もあった。

専門家の視点

スケッチャーズを“侮っていた”なら、今日でその認識を改めてほしい。ゴルフシューズ界で最も過小評価されてきたブランドが、またひとつ傑作を送り出してきた。「Go Golf Prestige」は、伝統的なレザー系ゴルフシューズの中では間違いなく“最も快適な一足” と言っていい。履き心地の柔らかさ、足入れのスムーズさ、歩行時のストレスの少なさ──クラシックモデルでここまで完成された快適性を持つシューズは、そう多くない。「クラシックな見た目だけど、足元には妥協したくない」そんなゴルファーには、このPrestigeが最有力候補になるはずだ。


「快適性」第1位 スケッチャーズ「Go Golf Elite 6」

総合スコア
9.6/10
Price
$130

こんなゴルファーにおすすめ

  • 快適性が最優先の人:

    ペインターのような競合がいる中で、スケッチャーズ「Go Golf Elite 6」は、快適性において2025年『ベストスパイクレスゴルフシューズ』となった。

  • 雨の日でもプレーする人:

    スケッチャーズは「防水性」にも優れており、この「Go Golf Elite 6」はそのメリットを最大限に活かしている。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • 最高レベルの安定性を求めている人:

    「Go Golf Elite 6」は、究極の安定性を狙ったわけではなく、強さよりも柔らかさ重視している。

最終評価

スケッチャーズ「Go Golf Elite 6」は、2025年の“快適性No.1シューズ”と言っていい存在だ。クッション性・フィット感・足運びの軽さ──どれを取っても突出しており、36ホールを歩き切るラウンドでも疲れにくい。長時間プレーで足にストレスを感じやすいゴルファーほど、この「Elite 6」の“包み込むような履き心地”が武器になる。「とにかく快適に歩きたい」そんな人には、まず試してほしい一足だ。

テスターたちの声

テスターは、総合的な快適性に驚いていたけど、シューズの高さと柔軟性ゆえに不安定になる可能性があると指摘もしていた。

専門家の視点

究極の“快適系ゴルフシューズ”を求めているなら、答えはここにある。スケッチャーズ「Go Golf Elite 6」は、ラウンド中の足を優しく包み込むような履き心地で、まさに“安心感そのもの”といえるモデルだ。たとえるなら、家で食べる“おふくろの味”みたいにほっとする──シューズでそんな感覚を味わえるのは、この「Go Golf Elite 6」くらいだ


「安定性」第1位 アディダス「adizero ZG」

総合スコア
9.6/10
Price
$180

こんなゴルファーにおすすめ

  • 最高レベルの安定性を求める人:

    スパイクレスシューズの中で、「adizero ZG」のトルションサポート(“ねじれに強く、足元の安定感を高める構造”。)は群を抜いている。

  • 歩いてプレーすることが多い人:

    デュアルフォーム構造(2種類のフォームを使い分けて“歩きやすくてブレない”足元をつくる技術。)により、森の中を歩くような長いラウンドでも歩き出しから快適だ。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • 足幅が広い人:

    標準的な足幅に合わせた一般的な横幅の設計ながら、このモデルは“つま先まわりがやや細め”につくられている。そのため、前足部のフィット感がタイトになりやすく、足型によってはしっかりしたホールド感を感じるはずだ。

最終評価

アディダス「adizero ZG」 は、2025年スパイクレス部門で“安定性No.1”と評価されたモデルだ。軽量かつ低重心の設計ながら、スイング中の“ねじれ”をしっかり抑える高い剛性を備えており、踏み込んだ際のブレが非常に少ない。切り返しで足元が揺れやすいゴルファーほど、このシューズの“安定の強さ”を実感できるだろう。

テスターたちの声

テスターたちは、全体的なフィット感は秀逸でグローブのようと高評価。またその軽さも気に入っていた様子。一方で幅狭と感じるテスターもいた。

専門家の視点

アディダス「adizero ZG」 は、“必要なものだけを研ぎ澄ませた方が強い”ということを体現した一足だ。 軽量モデルでありながら、グリップ、安定性、フィット感──どの評価項目でもハイレベルな数値を叩き出す、まさに万能型のパフォーマー。“軽さ”がそのまま弱点になりがちなスパイクレスにおいて、この 「adizero ZG」 は軽さと強さを両立した稀有な存在といえる。


ベストバリュー スケッチャーズ「Go Golf Flight」

総合スコア
9.4/10
Price
$95

こんなゴルファーにおすすめ

  • コスパ重視の人:

    スケッチャーズ「Go Golf Flight」より“コスパに優れた一足”は、まず見つからない。価格以上の快適性とパフォーマンスを備えた、まさに“お値打ちモデル”だ。

  • 最近、シューズの快適性が感じられない人:

    これまでテストしてきたスケッチャーズシューズのほぼ全てに言えることだが、「Go Golf Flight」も驚くほど快適だ。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • 強いグリップ力を求める人:

    トラクションは必要十分だが、トップクラスと比べると“食いつき”が弱め。 足元の安定性に強いこだわりがあるゴルファーにとっては、少し心許なく感じるかもしれない。

最終評価

スケッチャーズ「Go Golf Flight」 は、2025年スパイクレス部門における“最強のコスパモデル”。100ドル以下とは思えないほど、快適性・安定性・グリップ力 がバランス良く揃っており、エントリー価格帯の中では頭ひとつ抜けた完成度を誇る。「なるべく費用を抑えたいけれど、性能はしっかり欲しい」そんなゴルファーにとって、この一足はまさに最適解といえる。

テスターたちの声

テスターは、全体的なフィット感とサポート力を評価したけど、グリップ力はもう少し改善して欲しいという声も聞かれた。

専門家の視点

100ドル以下で、これほど快適なゴルフシューズはまず存在しない。それくらい“別次元の履き心地”だ。



その他のトップモデル


トップモデルをチェックしたところで、次は“あと一歩でベスト入り”となった実力派を紹介したい。もし最上位のモデルにしっくり来なかったとしても、ここから挙げるシューズはどれも安心して選べる優秀な一足だ。


◆ プーマ「Ignite Elevate 2」

◆ アディダス「CODECHAOS 25」

◆ アンダーアーマー「Phantom Fore」

◆ アディダス「MC80」


スパイクレスゴルフシューズの選び方|知っておくべきポイント

スパイクレスゴルフシューズのミッドソールとアウトソールを横から撮影。クッション素材と構造が分かる

まず覚えておきたいのは、ゴルフシューズはメーカーごとに、そしてモデルごとにまったく違うということ。にもかかわらず、多くのゴルファーが“性能不足のシューズ”を選んでしまう理由はシンプルだ。

「派手なマーケティングに惑わされる」、「好きなブランドだけを信じてしまう」。つまり、思い込みが選択を誤らせている。

そして重要なのは、過去の実績が次モデルの評価を保証するわけではないということ。昨年のシューズが優秀だったからといって、新作が同じように仕上がっているとは限らない。毎年ゼロベースで評価する、それが正しいシューズ選びにつながる。

評価の基準はただひとつ。“ゴルファーが本当に必要とする性能”

MyGolfSpyのシューズテストは、毎年すべてのモデルをガチの横並び比較で評価する。基準はたった4つ──「快適性」「グリップ性能」「安定性」「防水性」。

ここには、「新作だから優遇される」「ブランドのイメージで加点される」といった“甘さ”は一切ない。

すべてのシューズを完全なフラットな土俵で戦わせ、ゴルファーにとって価値ある1足だけを選び出す。それがMyGolfSpyのテストだ。


快適性


ゴルフシューズにおいて、最も重要なのは“快適性”──これは揺るがない。どれだけ性能を語れても、履いてストレスを感じる時点で、それはゴルフシューズとして失格だ。むしろ邪魔物に近い。

快適性の評価は、ふわふわしたクッションだけでは語れない。履いた瞬間の柔らかさは入口にすぎず、「足にどうフィットするか」「どれだけ早く馴染むか」「長時間歩いたときの負担」「ホールを重ねても疲労が蓄積しないか」といった、シューズ全体のバランスが大切になる。

本当に優れたスパイクレスシューズは、36ホール歩いてもなお、「まだいける」と思えるかどうかが基準だ。“仕方なく履くもの”ではなく、歩くこと自体が心地よい存在であるべきだ。

そして今年、快適性の覇権を握ったのはたった2ブランド──スケッチャーズとペインター。これはかなり珍しい構図だ。“とにかく柔らかく包み込むような「Go Golf Elite 6」”“サポート力がありながら疲れを抑える「All Day SC」”どちらを選んでも、家庭料理以上の安心感を足元にもたらしてくれる。


安定性


芝生の上に置かれたスパイクレスゴルフシューズ。アッパー形状とミッドソール構造が分かる外観写真

安定性という言葉は、特段の定義がなく使われがちだ。つまり、実際のところ何をもって安定したゴルフシューズといえるのだろうか?

我々が安定性について語るとき、ねじれの硬さがポイントとなる。つまり、スイング時に生じる力に対してねじれにくいシューズこそが、安定したゴルフシューズと言えるのだ。

では、なぜ安定性が重要なのだろうか?それは、安定感のあるゴルフシューズは安全だから。柔らかすぎて質の良くないゴルフシューズは、特に足や足首など下半身を無理な体勢にしてしまい、ケガにつながる恐れがあるから。

また、このねじれサポートに加え、ソールの張り出し、ワイドソール、適切なフィット感などもゴルフシューズ全体の安定性に寄与している。

今年、我々が選んだ安定性に優れたシューズとなるとアディダス「adizero ZG」だろう。「TPUトルションシステム」を搭載しており不自然なねじれを防ぐことが可能だ。また、足首をひねりがちな人にはG/FOREの「G18」もおすすめだ。幅広のアウトソールが足首のひねりを防いでくれる。


トラクション(グリップ力)


ゴルフ用スパイクレスシューズのアウトソールを真下から撮影した比較画像。グリップパターンと安定性を確認できる

いまや、スパイクレスのグリップ性能はスパイクモデルに肩を並べるレベルまで進化している。

背景にあるのは、アウトソールに使われる TPU素材 と 鋭角なエッジ形状 の採用だ。これは本来スパイク鋲に使われてきた特徴で、スイング時の地面把握力を大きく高める要素でもある。

その結果、最新スパイクレスは「芝をしっかり噛む感覚」を十分に再現できるまでに進化している。

2025年のスパイクレスシューズを語るうえで、「トラクション」の出来は決定的だ。芝をしっかり噛むグリップ力がなければ、どれだけ履き心地が良くても評価は伸びない。

その点、ペインター「All Day SC」やアディダス「adizero ZG」はトップクラス。スパイクレスながら、スイング中の踏ん張りや方向転換で頼もしさを感じられるレベルで、実戦でも安心して使える仕上がりだ。


汎用性


性能テストは徹底して行うが、実際には「その1足をどんな場面で使うのか」もシューズ選びでは大事な要素だ。

多くのゴルファーは複数のシューズを履き分けており、その中でも スパイクレスは最も汎用性が高いカテゴリーといえる。

練習場から18ホール、さらにはゴルフ場までの移動まで──1足で幅広いシーンをカバーできるのがスパイクレスの強みだ

シューズを選ぶなら、“コース外でも履けるか”という視点も持っておきたい。

たとえば、スケッチャーズ「Go Golf Elite 6」は街歩きでも違和感のないデザインと快適性を備えており、テスターからは「むしろ脱ぎたくない」という声も上がったほど。プレー前後も快適に過ごせる一足は、結果的に“使用頻度の高い相棒”になりやすい。


 

Read More


「ゴルフシューズ」のテスト方法


複数のスパイクレスゴルフシューズを芝生上に並べた比較テスト画像。ブランド別の形状とデザインが一目で分かる

MyGolfSpyのスパイクレス/スパイクシューズはすべて、専門スタッフが徹底的に検証する。快適性・グリップ力・安定性・防水性──それぞれの項目で 厳格な評価基準 をクリアしたモデルだけが、最終スコアを与えられる。ブランド名や先入観に左右されない、純粋な性能データとして評価している。

そして以下が「スパイクシューズ」と「スパイクレスシューズ」の評価基準となっている。


快適性:快適性は、ゴルフシューズを評価するうえで最も重要な基準だ。アッパーのフィット感、ミッドソールのクッション性、シューズ全体のしなり具合──これらがバランス良く機能していなければ、18ホールどころか前半9ホールすら快適に歩けない。

さらに、インソールのサポート性、かかとを支えるヒールカップ、足あたりに直結するシュータンのつくりなど、細部の造りも快適性を大きく左右する。

“長時間歩いてもストレスがないか”これこそが、優れたスパイクレスシューズを見分ける最初のポイントだ。


トラクション(グリップ力):スパイクレスでも優れたグリップ力は必須だろう。テストでは室内・屋外の両方でグリップ力をチェック。足元が滑らず、スイング中の“ねじれ”にも耐えられるか──実戦レベルで信頼できるかどうかを徹底的に検証している。


安定性:シューズはスイング時の圧力やねじれに対してどれほど耐性があるのか?

安定性では、足の固定力やフィット感、またねじれに対する強さを総合的にチェックしている。

安定性が弱いシューズは、スイング中に足首や足裏が不安定になり、パフォーマンス低下はもちろんケガのリスクにもつながる。

逆に、十分な剛性とフィット感を備えた1足は、強い踏み込みをしてもブレず、スイング全体を安定させてくれる。


機能面(防水性・耐候性):ゴルフシューズは防水であることが必須だ。テストでは、全シューズを30秒間、水にさらして防水性があるかをチェックしている。

加えて、スパイクレスに求めたいのは “手入れのしやすさ”。汚れ落ちが悪いシューズはラウンド後のストレスにもつながるため、日常的に使いやすいかどうかも評価基準に含めている。


スパイクレスゴルフシューズについてMyGolfSpyが伝えたいこと


VIC GOLFロゴ入りアウトソールを撮影したスパイクレスゴルフシューズの底面写真。滑り止め形状が分かる

• 購入前に試し履きすること:ゴルフシューズ選びで失敗しない最大のコツは、実際に履いてみることだ。ブランドによってサイズ感はバラバラで、同じメーカーでもモデルごとにフィット感が違うのは当たり前。もし店頭で試せないなら、返品・交換に寛容なオンラインショップを選ぶのが鉄則。せっかく性能の高いシューズでも、足に合わなければ本来のパフォーマンスは発揮できない。


• 軽量が良い時もある:今年は特に軽量モデルが当たりだった。アディダス「adizero ZG」やスケッチャーズ「Prestige」は、軽量なのに総合的なパフォーマンスも優れたモデルだった。


• 取り替え可能なインソール:自分好みのフィット感にしたいなら、ほとんどのゴルフシューズはインソールが取り外しできるのでカスタムインソールにすることができる。


 

Read More


2025年『ベストスパイクシューズ』Q&A

Q.「スパイクレス」と「スパイクシューズ」、どちらを選ぶべき?

A.結論はシンプルで、“何を優先するか”で決まる。まず 快適性 を最も重視するなら、スパイクレスが圧倒的に有利。歩きやすさ・足当たりの柔らかさでは、スパイクシューズが勝つのはほぼ不可能だ。一方で、「より強力なグリップ」「ねじれに対する安定感」これらを追い求めるなら、選ぶべきはスパイク。特に足元のブレを最小限に抑えたい競技志向のゴルファーには、いまだに大きなメリットがある。つまり、どちらが“優れている”ではなく、自分のプレーに何を求めるか。そこが、最適な1足を決める分岐点になる。


Q.スパイクレスのアウトソールは交換できるか?

A.スパイクレスの注意点として覚えておきたいのが、“アウトソールは交換できない”という事実だ。スパイクのようにピンだけを付け替えることはできず、ソール自体が削れたらその時点で役目を終える。耐久性の高さはモデルごとに違うが、スパイクレスを選ぶなら 「どれだけ長くグリップ力を維持できるか」 も、しっかり比較しておきたいポイントだ。


2025年『ベストスパイクレスゴルフシューズ』|ランキング結果

メーカー
モデル
総合スコア
ペインター
(Payntr)
「All Day SC」
98
ペインター
(Payntr)
「Match Day SC」
97.325
スケッチャーズ
(Skechers)
「Prestige SL」
97.1
アディダス
(Adidas)
「Adizero ZG」
96.6
スケッチャーズ
(Skechers)
「Elite 6」
96
エコー
(ECCO)
「LT1」
95.8
プーマ
(Puma)
「Ignite Elevate 2」
95
アディダス
(Adidas)
「CodeChaos 25」
94.8
アンダーアーマー
(Under Armour)
「Drive Pro SL」
94.7
アディダス
(Adidas)
「MC80」
94.55
プーマ
(Puma)
「Ignite Elevate X」
94.4
アンダーアーマー
(Under Armour)
「Phantom Fore」
94.35
スケッチャーズ
(Skechers)
「Flight」
94.33
ニューバランス
(New Balance)
「Fresh Foam Contend V2」
93.65
プーマ
(Puma)
「Avant」
93.525
スケッチャーズ
(Skechers)
「Drive 6」
93.325
エコー
(ECCO)
「Biom H5 Hybrid」
93.3
ナイキ
(Nike)
「Free Golf NN」
93.025
アンダーアーマー
(Under Armour)
「Forge 96 Golf」
92.8875
アシックス
(Asics)
「Gel-Kayano Ace 2」
92.885
ジーフォア
(GFore)
「G/18」
92.7
キャロウェイ
(Callaway)
「Pacific XT」
92.3
フットジョイ
(FootJoy)
「Quantum」
91.9
バイス・ゴルフ
(Vice)
「Verve」
90
トラビスマシュー
(TravisMathew)
「Daily Pro Hybrid Plus」
88.8
アシックス
(Asics)
「Japan S」
88.45
ナイキ
(Nike)
「Infinity G NN」
87.55
デュカ・デル・コスマ
(Duca Del Cosma)
「Churchill」
84.25

🔗関連記事

◆PAYNTRの違い|最高のゴルフシューズはどう作られるのか

◆スケッチャーズ ゴルフシューズおすすめ5選|2025年テストで見えた“快適性の強さ”