ランキングだけを眺めていても、ゴルフボールの本質までは見えてこない。

時には、気になったモデルを深掘りして、そのボールが「ティーショットからアプローチ、そしてパットまで、あなたのスコアにどう影響するのか」を真剣に見極めることでわかることがある。

今回取り上げるのは、キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」。今年(2025年)にテストしたボールのなかでも、トップクラスの「飛距離」を記録したことが記憶にあたらしい。

ここでは、2025年『ゴルフボールテスト』において、このモデルがどんな性能を見せたのかを詳しく見ていこう。


キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」とは?

キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」は、CHROMEシリーズの中でも、しっかりとした打感と高いボール初速を両立させたモデルだ。

ヘッドスピードがあるゴルファーが、ドライバーの飛距離をしっかり伸ばせるよう設計されている。

ティーショットではスピンが抑えられ、風に負けにくい、前に力強く伸びる弾道が特徴。高さが出すぎず、効率よく距離を稼げるタイプのボールだ。

「CHROMEシリーズ」全体で見ても、「CHROME TOUR ♦♦♦」は飛距離性能を重視した位置づけにある。

グリーン周りのスピン量は、ツアーボールの中ではやや抑えめだが、その分ドライバーではトップクラスのボール初速と、操作しやすいツアーボールらしい弾道を実現している。


キャロウェイ Chrome Tour トリプルダイヤモンド ゴルフボールを芝生上で並べた実写比較。ツアー志向ゴルファー向けの低スピン・高初速モデル

🏌️‍♂️ドライバー性能⛳

ドライバーでは、キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」の特徴が明確に表れた。

スピンを抑えた中弾道で、中〜高ヘッドスピード帯を中心に、安定して飛距離の上位に入るモデルだ。

打感はツアーボールらしくしっかりしており、インパクト直後のボール初速の立ち上がりも速い。

“強く前に伸びる”──そんな弾道をイメージしやすいボールだ。


🔷高ヘッドスピード帯(約51.4m/s):高ヘッドスピードのゴルファーでは、キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」が328ヤードというテスト最長飛距離を記録した。

打ち出しは中弾道で、最高到達点も過度に高くならない。スピン量が少ないことで、力強くフラットに伸びる弾道になり、落下後の“ひと伸び”も大きい。

高さを出さずに、とにかく飛距離を伸ばしたいハードヒッターに適した性能だ。


🔷中ヘッドスピード帯(約44.7m/s):中ヘッドスピード帯のゴルファーでは、キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」が285ヤードを記録した。

トップだったMaxfli「Tour X」には4ヤード届かなかったものの、安定して飛距離を稼げるモデルであることがはっきりと示された。

打ち出しはやや低めだが、弾道は中弾道に収まり、しっかりと前に伸びていく。

低スピンとの組み合わせによって、キャリーとランのバランスが良く、無駄なく前へ運べる効率の高い飛びが特徴だ。


🔷低ヘッドスピード帯(約38.0m/s):低ヘッドスピード帯のゴルファーでは、キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」が224ヤードを記録し、このヘッドスピード帯でもトップクラスの飛距離を示した。

通常なら飛距離が伸びにくいヘッドスピード帯でも、このモデルはしっかり距離を稼いだ。

打ち出しは低めだが、スピンが中〜やや高めに入ることでボールが浮きやすく、滞空時間も長くなる。

その結果、キャリーの飛距離が増え、硬め・高コンプレッションのボールとしては意外性のある“助けてくれる飛び”を実現している。


🏌️‍♀️アイアン&ウェッジ性能⛳

アイアンやウェッジの領域に入ると、「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」は“飛距離特化”の一面から、よりコントロール性能を重視した特性が際立つ。

前に強い弾道で風にも押されにくく、スピン量が安定することで距離のブレが少ない。

単純に飛距離だけを追求するタイプではなく、「狙った高さが出て、落としどころをイメージしやすい」──そんな予測しやすい弾道が特徴だ。


🔷高ヘッドスピード帯:高ヘッドスピード帯では、キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」は、飛距離よりもコントロール性能が際立つ結果となった。

飛距離では首位から約15ヤード差があったものの、低めの打ち出し×高めのスピン量によって、強めの弾道でもしっかりグリーンで止められる性能を見せた。

どこに落ちて、どう転がるかが読みやすく、ミスになりにくい──いわば“狙っていけるツアー弾道”という印象を受ける。


🔷中ヘッドスピード帯:中ヘッドスピード帯では、飛距離は中位に位置し、首位との差は約8ヤードだった。

低めの打ち出しに対してスピンがしっかり入るため、高さで攻めるタイプというより、ラインが安定し、コントロールしやすい弾道が特徴だ。


🔷低ヘッドスピード帯:低ヘッドスピード帯では、Vice Golf「Pro Plus(プロ プラス)」に3ヤード差まで迫り、このヘッドスピード帯でもトップクラスの飛距離を記録した。

高めの打ち出しと低スピンの組み合わせによってキャリーが伸び、落下角度も確保しやすい。

この速度帯のゴルファーにとっては、ツアーボールとしては“助けてくれる”側に振れた特性を持つボールだ。


🔷ウェッジ(フルショット/35ヤード):フルショットでは9,460rpm、35ヤードのアプローチでは5,652rpmを記録した。

「CHROME TOUR X(クロム ツアー エックス)」ほどの“超高スピン”ではないが、ツアーレベルとして十分に高いスピン性能を備えており、アプローチでの「止まり方」や「距離のバラつきの少なさ」はしっかり確保されている。


強みと弱み

どんなゴルフボールにも、強みと弱みがある。

キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」が どんな場面で本領を発揮するのか、そして どんなタイプのゴルファーは別のボールを選んだほうがいいのか──そのポイントを整理していこう。


🟩強み

🟩強み

✅ 高・低ヘッドスピード帯の両方で“テスト最長クラスの飛距離”を記録

ハードヒッターから、ゆったり振るゴルファーまで対応できる、守備範囲の広いツアーボール。

✅ 低スピン×中弾道の“強く伸びる”ドライバーショット

パワーがあるほど弾道が生き、無駄なく前へ伸びていく。

✅ 低ヘッドスピード帯でも想像以上に飛距離が伸びる

硬め・高コンプレッションながら、この速度帯でも距離が出るのは大きな魅力だ。

✅ アイアン・ウェッジでは弾道が安定し、狙いがつけやすい

しっかりした打感ながら、落下角度やスピン量が整い、“落としどころをイメージしやすいツアー弾道”を実現。


🟥弱み

❌ 高ヘッドスピード帯では、アイアンの飛距離性能は控えめ

ドライバーほどの“爆発的な飛び”はアイアンでは出にくい。

❌ ウェッジスピンはトップレベルよりやや控えめ

「CHROME TOUR X(クロム ツアー エックス)」のような“超高スピン”を求める人には物足りない。

❌ 強い中弾道が“低すぎる”と感じるゴルファーもいる

弾道が貫くように前へ伸びるため、「もっとボールを上げたいタイプ」には相性が合わない場合がある。


👉どんなゴルファーに合う?


キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」が合うゴルファー:

・ヘッドスピードの高低に関わらず、ドライバーの効率を最大化したい人

→ 強い初速と低スピン性能が生き、無駄なく前へ伸びる弾道で飛距離をしっかり稼げる。

・しっかりした打感と、低スピンでフラットに伸びる“ツアー弾道”が好みの人

→ 風に負けにくく、狙ったラインに乗せやすい弾道が安定して得られる。

・ウェッジの超高スピンよりも、アイアン〜ショートゲームでの距離感の予測しやすさを重視する人

→ 高スピン特化ではないが、弾道の安定性とコントロール性に優れ、実戦での再現性が高い。


👉こんなゴルファーには向かない


・グリーン周りで、とにかくスピン量による“止まり”を最優先したい人

→ より高いスピン性能を持つ

→ キャロウェイ「CHROME TOUR X(クロム ツアーエックス)」

→ タイトリスト「Pro V1x(プロ ブイワン エックス)」

→ ブリヂストン「TOUR B XS(ツアー ビー エックスエス)」

といった高スピン系モデルのほうが合いやすい。

・もっと高い打ち出しでボールを上げて攻めたい人

→ 強い中弾道が特性のため、打ち出しの高さで勝負するタイプのゴルファーには物足りなく感じる場合がある。


カテゴリー テスト結果・特性 ポイント(評価)
高ヘッドスピード帯 ・328ヤードでテスト最長飛距離
・中弾道×低スピンで、前に強く伸びる
・アイアンは打ち出しが低めで、スピンがやや入りやすい
強い初速で貫くように飛ばしたいハードヒッター向け。
弾道が安定し、コントロールまで意識できる“攻められる飛び”。
中ヘッドスピード帯 ・285ヤードで安定した飛距離
・打ち出しは低めで、ランがよく伸びる
・アイアンは中スピンでキャリーが安定
高さより安定性を重視するゴルファーに最適。
まとまりのある弾道で、狙ったラインに乗せやすい。
低ヘッドスピード帯 ・224ヤードでトップクラスの飛距離
・低めの打ち出しでも、中〜高めのスピンで浮きやすい
・アイアンは高弾道でキャリーが稼げる
硬めのツアーボールでは珍しく、遅めのヘッドスピードでもしっかり距離が出る。
“助けてくれるツアーボール”という印象。
ウェッジ ・9,460rpm(フル)/5,652rpm(35ヤード)
キャロウェイ「CHROME TOUR X(クロム ツアーエックス)」ほどではないが十分高いスピン
止まり方と転がりが読みやすく、距離感を合わせやすい。
スピンの再現性が高く、ショートゲームで安心感がある。

まとめ📦

キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦(クロム ツアー トリプル ダイヤモンド)」は、“強い初速”と“弾道のコントロール性”を高いレベルで両立したツアーボールだ。

高ヘッドスピード帯では、今回のテストでも屈指の飛距離を記録。さらに中〜低ヘッドスピード帯においても予想以上に扱いやすく、幅広い速度帯で安定したパフォーマンスを示した点が印象的だった。

ショートゲームではスピン量はやや控えめだが、その分ティーショットでの強さ、風に負けない弾道、そしてラインに乗せやすい再現性が際立つ。

「ドライバーの飛びと弾道の強さを最優先したい」ゴルファーにとって、キャロウェイ「CHROME TOUR ♦♦♦」は非常に魅力的な選択肢になるはずだ。


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