MyGolfSpy の『Ball Lab(ボールラボ)』では、市場に出回るゴルフボールの「品質」と「一貫性」を調査し、数値化を行っている。価格に見合う最適なボール選びに役立てもらいたい。


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テーラーメイド「TOUR RESPONSE(ツアーレスポンス)」について

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「Tour Response」は、「Project(a)」の後継モデルだ。このボールは柔らかいゴルフボール愛用者に大いに好まれたボールだった。

「Project(a)」も、現在の「Tour Response」も、業界で最も柔らかいウレタンボールの1つ。テーラーメイドでも“柔らかいボールが持つ特性”(柔らかいボールのボール初速は遅い)を変えることはできないが、グリーン周りのスピンは同様のボールよりも優れていた。少なからず、カバーの薄さは「Tour Response」に引き継がれていると思われる。


テーラーメイド「TOUR RESPONSE」− コンプレッション(硬度)

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私たちの測定によると、テーラーメイド「Tour Response」のコンプレッション(硬度)は平均71だった。これは、データベースで最も柔らかいボール、つまりブリヂストン「Tour B RXS」やバイス「Pro Soft」に相当する。参考までに、キャロウェイの「Chrome Soft」と比べると「僅かに柔らかい」。


テーラーメイド「TOUR RESPONSE」− 直径サイズと重量

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まず良かった点から挙げると、「真円度」の基準を満たしていないボールは1つもなかった。

一方の問題点は、サンプルボールの3%がボールトラックテストでUSGAの「最小直径」を下回っていたこと。しかし同社は絶えず限界ラインを行ったり来たりするし、時々それに引っかかるのでサイズに関しては想定内とも言える。ボールを1個ずつ測定すると、ほとんどが限界に近いことがわかる。

むしろ注目すべきは、最小直径を下回った3個すべてが同じスリーブ(Box 3)のボールだったことだ。





テーラーメイド「TOUR RESPONSE」− インスペクション

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中心性と同心性

マントル層とカバー層の「同心性」に関する小さな問題は見られたが、深刻なパフォーマンスの懸念を引き起こすほどの問題は見つからなかった。


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コアの一貫性

コアの一貫性を正確に知るのは難しい。一般では見られない小さな材料の塊が確認されたボールが数個あったが、それより顕著な問題は「コアの色」が一貫していないことだ。サンプルボールには、ライトブルー(青緑のような色)とネイビーブルー(紫色のようなコア)の両方が含まれていた。ビデオ用に半分にカットしたスリーブからは、かなり多くの粉砕再生材料が見られたが、色はネイビーブルーで一貫していた。

繰り返し言っているが、バッチ(サンプル)毎に色の変動(場合によっては大幅な変動)が生じることがあるため、コアの色の違いは必ずしも懸念すべき問題とは限らない。その色の違いが問題かどうかは、私たちのテストを通して知ることができる。


カバー

重大なカバーの欠陥は確認されなかった。



テーラーメイド「TOUR RESPONSE」− 一貫性

このセクションでは、テーラーメイド「Tour Response」の「一貫性」について詳しく説明する。これは、これまでにテストしたすべてのモデルと比較して、サンプル内のボールが互いにどの程度一貫しているか示す目安だ。

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以下のチャートから、やや複雑なストーリーが見えてくる。


重量の一貫性

・一般に、重量の一貫性は「FAIR(及第)」の上限内に収まった。つまり、平均を少し下回る

・チャートからわかるように、「BOX 1」はかなりの異常値が見られたが「BOX 3」は軽度だった


直径サイズの一貫性

・「Tour Response」の直径の一貫性は、平均範囲(AVERAGE)の上限内にある

・全体的にサイズが少し小さめだった「BOX 3」は、入っていたボールが3つとも「最小直径テスト」に合格していなかった


コンプレッションの一貫性

・全体的なコンプレッションの一貫性は平均範囲内(AVERAGE)に収まった

・コンプレッションの一貫性は平均内だが、各ボールで測定した3点のコンプレッションについては良い(GOOD)と高い平均値を示した

・「BOX 2」は一般的にコンプレッションの一貫性に優れていたが、他の箱はどちらも(平均して)それほど硬くも柔らかくもなかった


True Price - ボールの真の価格 -

「True Price」は、ゴルフボールの「品質」を独自に数値化した指標だ。これは、「優良ボール1ダース(12個)の対価として必要な金額」を表している。

「Ture Price」は常に「小売価格以上の金額」になる。「Ture Price」と「小売価格」の差が大きいほど、ボールの品質が懸念される。

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テーラーメイド「TOUR RESPONSE」― まとめ

詳しいテストプロセスや「不良」ボールの定義、「True Price」の測定については、MyGolfSpy『Ball Lab』ページを参照いただきたい。


良かった点

・「品質の一貫性」に関しては、ウレタンソフトボールカテゴリーの中では同等かそれ以上だった


悪かった点

・USGAの最小サイズ規格を満たしていなかったボールが3個見つかった

・コアの合成が様々な場所で行われることが懸念材料になる可能性がある


テーラーメイド「Tour Response(ツアーレスポンス)」− 最終スコア

テーラーメイド「Tour Response」の総合スコアは77。

総合スコアは市場全体の平均をわずかに上回り、「ソフト」ウレタンボールの中でも最高の品質を誇ることがわかった。USGAの基準を満たさないボールが3個見つかったが、(一貫性に劣るのは決して良くないが)小さめのボールは通常飛距離でメリットが得られるという。その点で、「悪い」でもすべてが悪いわけではない。

コアの色の差異は、サンプル規模が大きければ懸念の原因となる可能性がある。しかし、今回の測定結果から、ソフトウレタンボール(コンプレッション値75前後)の中では「Tour Response」がベスト品質と言える。

テーラーメイド「Tour Response」の「TRUE PRICE(真の価格)」は38.17ドル。つまり、小売価格に対して9%オーバー(増加率)という結果だ。