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・PXGより、「GEN4」フェアウェイウッドとユーティリティーのラインナップが登場

・主なテクノロジー:『AVカーボンクラウン構造』と2つの『可変ウェイトポート』

・価格はフェアウェイウッドが429ドル、ユーティリティー379ドル


PXG「GEN4」ラインナップには、「0341 X」フェアウェイウッドと「0317 X」 ユーティリティーが含まれる。

「GEN4」ドライバーコレクションと同じく、その価格から同社がこの人気ラインナップをどこに位置づけたいのかが見て取れる。価格帯はこれまでのPXG製品をやや下回るが、それでも他の主流ブランドよりも一段上だ。

PXGは決して静観するような企業ではないが、フェアウェイウッドとユーティリティーに関しては、なぜか話題にならないことが多かった。

その理由として、メタルウッドラインの成功がドライバーから始まる(ドライバーで終わることもある)ことがほとんどだからだろう。ドライバーはショーの主役かもしれないが、強力な助演俳優を持つことは決して損ではない。


PXG 「0341 X GEN4」フェアウェイウッド&「0317 X GEN4」ユーティリティー 概要

メジャーブランドの中には、複数のフェアウェイウッドやユーティリティーモデルを出すところもあるが、PXGは単独モデルをあらゆるゴルファーに向け調整できる「フリーサイズ方式」を取っている。

これは大多数のゴルファーのニーズに合うデザイン設計から始まり、「8つの調整可能ホーゼル」と、弾道の調整に役立つ「2つの可変式ウェイト」を使用して、打ち出し角とスピン量の微調整をするということ。

「GEN4」ドライバーと同様に、フェアウェイウッドとユーティリティーは「AVカーボンファイバーインサート」を備えた『ハイブリッドクラウン構造』を特徴としている。


さらに、「ハニカムTPEインサート」によって、重心位置を最適化しながら打音と打感を変える。同様に、PXGの象徴でもあった複数の「リベット(鋲)」を使ったウェイトシステムは、2つの大きなウェイトにまとめられた。


素材と構造

「0341 X GEN4」フェアウェイ、「0317 X GEN4」ユーティリティー共に、「AM355スチールボディ」と「HT1770高強度スチールフェース」を備えている。さらに注目したいのが「AVカーボンファイバーインサート」。「GEN4」シリーズを視覚的に特徴付けるポイントになっている。

見た目は分割されているように見えるが、機能的な要素の方が間違いなく重要だ。「AV」は「Aluminium Vapor(アルミベーパー)」の略で、三菱の「AV」シャフトで馴染みがあるかもしれない。同社によると、三菱の「ベイパーアルミニウム」をクラブヘッドに採用にしたのは初めてだという。


カーボンは超軽量で、チタンの約4分の1、スチールの約8分の1の重さだ。重量を節約し、望ましくない場所(クラブヘッドの中心の高い位置)からより有益な場所に移動することは、あらゆるクラブ設計において重要な目標となっている。そしてこれこそが、1グラムの重量が大きく影響するメタルウッドに「カーボン」が多く使用される理由だ。

「AVアプリケーションプロセス」は軽量カーボンを利用し、剛性を高める。機能的には、インパクト時に(ヘッド)素材に吸収されてしまうエネルギーが少なくなり、より多くのエネルギーをフェースからボールに伝えることが出来る。


これがボール初速を向上させる科学的な説明に聞こえるのなら、それは正しい。厳密には、PXGは大幅な飛距離アップを確約しているわけではない。「GEN4」に最新の考えが反映され、最高の性能と打音/打感を実現したというだけだ。





ウェイトの改良

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PXGの特徴だった「スクリュー」はもうない。「GEN4」アイアンは後方キャビティの底に4つの小さなウェイトを保持していたが、今ではほとんど過去のものだ。特徴的ではあったが、そのメリットはなかったということだろう。複数のリベットには主に2つの問題があった。

まず、ウェイトを搭載するために必要な構造が、余計な振動を発生させ、それによって音と打感が損なわれていた。そして2つ目に、ウェイトの数を増やして微調整を行う方法は、一般的にツアープロを含めゴルファーのニーズを超えてしまっていた。


PXGの「Proto」フェアウェイとユーティリティー(GEN4の前身)には、3つのウェイトポートがあった。1つはフロント/センター、1つはヒール、もう1つはトゥに設置されていた。今回の「0341 X GEN4」フェアウェイと「0317 X GEN4」ユーティリティーでは、その数は2つに減らされた。

フロントとヒールの2箇所にあるウェイトポートを使用して、いくつか調整が可能になる。前方のウェイトが重いほど、結果としてボール初速が速くなり、低弾道、低スピンになる。逆に、ヒール側のウェイトを重くすると、ドローバイアスが効き、スライス防止が必要なゴルファーに効果的だ。


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「GEN4」アイアンと同様に、PXGのフィッターにはフィッティング用のウェイトセットが用意されている。ヘッドのウェイトを調整して、さらに一歩前進しよう。ツアープロのヘッドウェイトを調査すると、最高峰のプレーヤー達が好むヘッドウェイトは多岐に渡っていることがわかる。

逆に、アマチュアゴルファーはスキル面では劣るが、同じようなヘッド重量を使用している。つまり、フィッティングにおいて明確な違いとして「ヘッド重量」に焦点を当てることにより、“スキルに関係なくパフォーマンスを向上させる”、というのがPXGの考えだ。

また、音と振動を緩和するだけでなく、「ハニカムTPEインサート」が重心位置を最適化するのに役立つことも追記しておこう。「GEN4」フェアウェイウッドのヘッドウェイト、長さ、ロフトのオプションは、前作と同じ。PXGは、ほとんどのゴルファーの6番アイアンに代わる28度を追加した。


ヘッド形状

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前述のように、PXGのフェアウェイウッドとユーティリティーは各1モデルしかない。「0341 X GEN4」フェアウェイウッドのサイズは、他の標準的なフェアウェイウッドに近い。

一般に、メーカーが複数のフェアウェイウッドまたはユーティリティーを商品展開する場合、2つのうちの1つは、より小さく、よりコンパクトな「ツアー仕様」であることが多い(タイトリスト「TSi3」、コブラ「RadSpeedTour」を参照)。大きいヘッドよりコンパクトサイズのフェアウェイウッドが好きな場合、「0341 X」はワンサイズ大きいと感じるかもしれない。

ただし、「0341 X GEN4」はディープフェースで、たわみが大きく、ボール初速も速い。余談だが、低深重心は、フェース下部でのショットでメリットが得られる。「薄肉フェース」の効果についてはすでにご存知だろう。

PXG「0317 X GEN4」ユーティリティーは、前モデルよりもわずかに大きく、ヒールからトゥまでも長くなっている。ロングアイアンを、分厚いドライビングアイアンよりもコンパクトフェアウェイウッドに近いルックスと、実用性があるクラブに交換したいと考えるゴルファーに適している。


だからといって、速いヘッドスピードのゴルファーや上級者を自動的に対象から外すものではない。中央の重量が重く、ロフトスリーブが2.5度または3度フラットに設定されているため、「0317 X GEN4」ユーティリティーはアドレスでちょうど開いた状態になる。

ここで重要なのは、それにより“左へのミス”を恐れずに、思い切り打つことができる点だ。というのは、私がユーティリティーで最も苦労する理由は「弾道」だからだ。近いうちに、私の4番アイアンはユーティリティーに取って変わるかもしれない。


「PXG 0341 XGEN4」フェアウェイウッド/「0317 X GEN4」ユーティリティー-シャフト

「GEN4」ラインナップにはオリジナルシャフトはない。代わりに、「Project X HZRDUS Smoke Series(プロジェクトX ハザーダス スモーク シリーズ)」、「Evenflow Riptide(イーブンフロー リップタイド)」、「Aldila NV (アルディラ NV)」、「Diamana D +(ディアマナD+)」などが追加料金なしで用意されている。カスタムオーダーは、100ドルから300ドルの追加料金で利用可能。


PXG 「0341 X GEN4」フェアウェイウッド、「0317 X GEN4」ユーティリティー-価格と販売予定

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PXG「GEN4」ラインのフェアウェイウッドとユーティリティーは、現在発売中。

価格は429ドル(フェアウェイ)と379ドル(ユーティリティー)。