・ボーケイウェッジ「Tグラインド」がWEDGEWORKSでもスタート

・多様性に富んだ「Tグラインド」はボーケイウェッジシリーズで最もローバウンスのモデル

・小売価格は225ドル


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ボーケイウェッジ「Tグラインド」は、ジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマス(さらにキャメロン・スミス、ウィル・ザラトリス、キャメロン・ヤング、そしてウェブ・シンプソン)が使っている。ニーズはしっかりあると言える。

もし、みなさんがこうしたプロたちの影響など受けないというのであれば、2、3シーズン前から使っている「Tグラインド」が私のゴルフをかなり変えたと言っても、特段、気持ちがグラつくなんてこともないのだろう。

でも明確にしておくべきだろう。私の全クラブセレクションにおいて、常に問題のあった部分にかなりプラスのインパクトを与えてくれたのだ。

私のセッティングは特に注目されることもないが、WEDGEWORKSの「Tグラインド」がリリースされたタイミングは注目に値する。そう、メジャーはすぐそこまで迫っており、通常、この手の単発クラブが市場に投入される時期ではあるが、以前のボーケイは、「Tグラインド」を「SM」シリーズの商品サイクルの2年目までセーブしてきたからだ。

ようするに、「SM9」が発売されてまだ数ヶ月しか経っていないが、スタンダードの「Tグラインド」のリリース頻度は加速しているということ。このことは、PGAツアーでの使用者が増えていることを示しており、おそらく小売市場でも同様に需要が増えていることを示唆している。


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WEDGEWORKS「Tグラインド」について

シンプルに言うと、ボーケイのWEDGEWORKS「Tグラインド」は、“ローバウンスのロブウェッジ”だ。ロフト角のラインナップは58度と60度だけ。ともにバウンス角は4度しかついていない。ローバウンスの基準から見ても、かなりのローバウンスになっている。

数字上、このバウンス角は主力の「SM9」の「Lグラインド」と同じだが、ソール形状を考えると「Tグラインド」はラインナップの中では最もローバウンス、あるいは一番ローバウンスに近いオプションであると考えられる。

「Lグラインド」、WEDGEWORKSのローバウンスモデルである「Kグラインド」、そして今回の「Tグラインド」と、ボーケイでは3つのローバウンスモデルがあるが、これは少なくともボーケイが、バウンスは出発点に過ぎず、グラインドこそが大切であると考えていることを示しているのだ。

フィッティングの観点で見ると、ボーケイは、基本的に他のローバウンスモデルよりも「Lグラインド」にプレーヤーをフィットさせている。「Tグラインド」がニッチなクラブになりかけているのは、「Tグラインド」とローバウンスの「Kグラインド」がWEDGEWORKS限定である一方、「Lグラインド」はどのショップでも購入できることも理由となっている。

ワイドなキャンバーソールが特徴の「Kグラインド」は、ローバウンスモデルの中では独特な存在だ。柔らかいバンカーに非常にマッチしており、入射角がスティープなプレーヤーのためのローバウンスウェッジとしての評価が高い。その反面、ボーケイの他のローバウンスモデルのようにタイトなライに対しての座りはよろしくないようだ。

それに対して、ボーケイWEDGWWORKSの「Tグラインド」は、相対的にソール幅が狭いということで「Lグラインド」に近いと言える。両モデルの違いは、「Tグラインド」の方が、ヒール、トゥ、トレーリングエッジのグラインドがよりアグレッシブで、特にフェースを開いた時でもリーディングエッジが地面にやや近くなるということだ。





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ボーケイWEDGEWORKS「Tグラインド」ウェッジのターゲット層は?

ボーケイによれば、「Tグラインド」は素晴らしいテクニックがありショートゲームに創造力があるゴルファーの選択肢だという。ゴルフの創造力と言ったら私のことだ。

資料を見ると、このモデルは入射角が緩やかなゴルファーや、地面が固いコースでプレーしている人に合っているようだ。私的に言うと、WEDGEWORKS「Tグラインド」は、セッティングの構成上、ショットに多様性をもたらす典型例とも言える。

以前に、こうしたスティープかシャローかということでクラブを選ぶことも良いが(確かにこれはウェッジフィッティングの第一歩として適当なものとなる)、ゴルフコース自体はあなたの入射角などに一切関心はないと言ったことがあった。

それを念頭におけば、コースがどんな状態であっても意のままに操れるウェッジを選択できるようにすることは理にかなっており、ボーケイWEDGEWORKS「Tグラインド」の取り柄はまさに多様性への対応だ。

私は、打ち込みタイプと言われるゴルファー層に分類されるが、シャロースイングではないにも関わらず、ほぼフルスイングすることがない番手においてローバウンスモデルが非常にマッチするようだ。私にとって、ロブウェッジがそれに当たる。

また、フルスイングで打ち込むタイプのゴルファーが、ハーフショットなどで自然と払い打ちになることもあるようで、あなたはそのタイプかも知れない。

私のホームコースは、夏の時期は固くて速く、グリーン周りは所々「芝が薄い」状態になっている。タイトなライでベアグラウンド…色々な状態だ。皆さんの中にも同様の環境でプレーしている方が多いだろう。ボーケイのラインナップをほとんど試した結果で言うと、「Tグラインド」は、タイトで地面が剥き出し、そして凸凹したライという最悪の状況でも他のモデルより機能することが分かった。

固いバンカーはどうかって?「Tグラインド」は、そこでも機能した。

ローバウンスウェッジには常にリスクがつきまとう(バウンスはウェッジにいくらかの「寛容性」をもたらすので、バウンスは友達でもある)が、「Tグラインド」の多彩性にはそのリスクを負ってでも十分使う価値があるということが分かるはずだ。


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スペック・価格・発売時期

ボーケイWEDGEWORKS「Tグラインド」は、ツアークローム(右打ち用のみ)かローフィニッシュ(左右打ち用)ともに58度と60度がラインナップ。ベストフィニッシュであるスレートブルーがないのは、皆さん同様、私も残念に思っている。

純正シャフトは、トゥルーテンパーのダイナミックゴールドS200で、純正のグリップはゴルフプライド「Tour Velvet 360 White」だ。

小売価格は225ドルとなっており、ウェッジのスタンダードからすれば間違いなく高いが、これには以下のカスタムオプションが含まれている。

・6種類のトゥの刻印

・スタンプ:ストレートかフリースタイルで10文字、トゥ周りに15文字、10文字で二行

・カスタムペイント

・追加シャフト、グリップ、シャフトバンド、ソケット

ボーケイWEDGEWORKS「Tグラインド」は、WEDGEWORKSかタイトリスト販売店からのカスタムオーナーでオーダー可能で、「SM9」が発売中の間はラインナップに残ることが想定される。ボーケイWEDGEWORKS「Tグラインド」の詳細はVokey.comまで。