どんなゴルファーでも、いつかはひとつの現実に向き合う時がくる。

「もし、ゴルフができなくなったら、自分はどうなるんだろう?」

少し大げさに聞こえるかもしれないけれど、ゴルフが人生の一部になっている人にとって、それは決して他人事じゃない。

年齢を重ねるにつれて飛距離が落ち、体も昔のようには動かなくなる。けれど、そこで諦める必要はない。

XXIO(ゼクシオ)は、そんな“まだ戦いたいゴルファー”のためにある。


ALTテキスト:ゼクシオ プライムシリーズのクラブが並ぶ高級感のあるビジュアル。ドライバー、フェアウェイウッド、アイアン。

ゼクシオは、グリップからヘッドの先端まで徹底して軽量化され、年齢によるパワーの衰えを補ってくれる一本。

時の流れには逆らえなくても、ゼクシオがあれば、もう一度自分のスイングに自信を取り戻せるかもしれない。

歳を重ねても、自分のゴルフにまだ一矢報いたい。そんな気持ちに応えてくれるのがゼクシオだ。


ゼクシオってどんなブランド?「ゼクシオプライム」との関係性をやさしく解説

「XXIO(ゼクシオ)」は、「スリクソン」・「クリーブランド」と並ぶ、ダンロップスポーツアメリカが展開する3大主力ブランドのひとつ。

その親会社は日本の住友ゴム工業で、「スリクソン(SRIXON)」の「SRI」という名前も、「住友ゴム(Sumitomo Rubber Industries)」に由来している。

ゼクシオが誕生したのは2000年。日本市場向けに高級かつ軽量なクラブとしてローンチされた。ゼクシオという名前は“伝説のサムライ” に由来するものだと思うかも知れないが、実は由来は意外とシンプルだ。

「XXI」はローマ数字で「21」を意味し、日本語で王やリーダーを表す「O」を組み合わせることで、「21世紀の王者(XXIO)」という意味になる。

「伝説のサムライ」に縁があったらもう少しロマンがあったかもしれないが、由来は実に実用的だ。


ゼクシオ プライム アイアンのバックフェースに刻まれた「EXPERIENCE THE DIFFERENCE」の刻印のクローズアップ

さて、ゼクシオのラインナップはやや複雑だ。2024年に発売された「ゼクシオ 13」は、いわゆる“標準的な”高級軽量モデルで、ヘッドスピードが落ち始めた“成熟した”ゴルファー向けに設計されている。

一方、「ゼクシオプライム」はさらなる軽量化と高級感を追求したモデル。価格帯もワンランク上となっており、ゼクシオいわく、“経験豊富な”ゴルファー向けとのこと。

なんともまどろっこしいので簡単にいうと、つまり「ゼクシオプライム」は、シニア層の男女や、もっと軽く扱いやすいクラブを求めるゴルファーのためのシリーズというわけだ。

言ってみれば、「ゼクシオプライム」は“ゼクシオの中のゼクシオ”。

ラインナップの中でも、特に軽さと扱いやすさに特化したモデルだ。


「ゼクシオプライム」2025年モデル 超軽量&高級仕様の最上位シリーズ

「ゼクシオプライム」シリーズは、ヘッドスピードが遅めのゴルファーのために設計された超軽量クラブシリーズ。ドライバーからサンドウェッジまでフルラインナップされており、2025年モデルも例外ではない。

デザインには日本的なテイストが盛り込まれ、ゼクシオらしい“高級感”のある見た目とフィーリングを実現している。

ただし、価格は手頃とは言い難く、ドライバーの価格は899.99ドルに設定されている。

このモデルは、ヘッドスピードが約38m/s(85mph)を超えるゴルファーにはむしろ不向きといってよい。

総重量はわずか257gと非常に軽いため、ヘッドスピードが速すぎると球が高く上がりすぎたり、左へ大きく曲がったり、スピン量が過剰になることもある。


ゼクシオ プライム ドライバーのヘッド部アップ。高級感のある黒とゴールドのデザイン。

一方、ターゲット層にとっては理想的なクラブになるかも知れない。ヘッドスピードが落ちてくると、インパクトでフェースをスクエアに戻すのが難しくなるが、「ゼクシオプライム」は、スライスを抑える独自の『バルジ&ロール設計』を採用。

トウ側をフラットに、ヒール側は丸みを持たせることで、芯を外しても比較的まっすぐに飛ぶよう設計されている。(※左利き用モデルは非対応)。

フェースには、軽量かつ強靭、そして柔軟性にも優れた『Super-TIX 51AFプレミアムチタン』を採用した『BiFLEXフェース』を搭載。

トウ側とヒール側で異なるたわみ方をすることで、スイートエリアが拡大し、飛距離を最大限に引き出すという。

またシャフトは、35gの専用軽量シャフト「SP-1300」を装着。スリクソン・クリーブランド・ゼクシオといえば、日本国内に自社のシャフト製造工場を保有しており、その軽量技術のすべてをゼクシオ製品に注ぎ込んでいる。

『トレカ T1100Gカーボンファイバー』と進化した「NANOALLOY」樹脂を用い、バット部をさらにしなやかに調整。ターゲット層に求められる柔軟性とヘッドスピードアップへの対応も強化されている。


ゼクシオ プライム ドライバーのフェース面「BiFLEX FACE」構造。広いスイートスポットを実現。

「ゼクシオプライム」のフェアウェイウッド&ユーティリティも進化!軽さ・高弾道・やさしさを両立

2025年モデルの「ゼクシオプライム」フェアウェイウッドとユーティリティもドライバーと同じく軽量でつかまりの良さと高級感を兼ね備えた仕上がりになっている。

高強度の素材を使用し、日本らしいラグジュアリーな和風テイストも特徴的だ。

また両モデルには、ドライバーと同様に『BiFLEXフェース(チタンではなく高強度HT1770Mステンレススチール製)』を採用。

さらに、35gの軽量シャフト「SP-1300」、そして空力設計の『ActivWing(アクティブウィング)』も搭載されている。

この『ActivWing』は、クリーブランドの新作「HiBore XL」ドライバーをはじめ、ここ数世代の「ゼクシオプライム」ドライバーにも継続して搭載されてきたテクノロジーだ。

『ActivWing』は、クラウンのヒール側に配置された小さな翼のような構造。

ゼクシオによると、ダウンスイング中の空気の流れ(エアロダイナミクス)を利用して、ヘッドのブレを抑え、より安定したインパクトを生み出すことが狙いとされている。


ゼクシオ プライム フェアウェイウッドのクラブヘッドを斜め前方から捉えた高級感あふれる製品画像

よく誤解されがちだが、『ActivWing』はヘッドスピードをアップさせるためのテクノロジーではなく、ヘッドの「安定性」と「一貫性」を高めるための設計だという。

そして、フェアウェイウッドとユーティリティには、ゼクシオでお馴染みの「CANNON SOLE(キャノンソール)」が搭載されている。

これはソールに配置された大砲のような形状のウエイトで、重心を極めて低くかつ深く設定することができる。

これにより、ボールの打ち出し角が高くなり、球が上がりにくくなってきたゴルファーでも、よりやさしく、高弾道のショットが狙える設計となっている。


ゼクシオ プライム ハイブリッド22H5。高弾道でやさしく飛ばせる設計。

2025年モデル「ゼクシオ プライム」アイアン‐ 超軽量・高弾道・つかまりやすさが進化

2025年モデルの「ゼクシオ プライム」アイアンも、ドライバー同様に超軽量かつつかまりやすい設計が受け継がれている。

このモデルは4ピース構造で、フェースにはドライバーと同じく、極薄で強靭かつ柔軟性に優れたチタン素材を採用。高初速とソフトな打感の両立させるための設計が施されている。

さらに、スリクソン・クリーブランド・ゼクシオでお馴染みの『リバウンドフレーム』も搭載。ヘッドスピードが遅めのゴルファーでも、フェースのたわみを最大限に活かして飛距離を引き出せるよう調整されている。


ゼクシオ プライム 2025年モデルの単品アイアン。高級感あふれるシルバーとゴールドのデザインで、やさしさと飛びを両立した軽量モデル。

加えて、5番から7番アイアンには、約50gの「ニッケルタングステンウエイト」を内蔵。

重心をできるだけ低く深く設定することで、高弾道で球が上がりやすく、方向性も安定しやすい仕様となっている。また過度なランも抑えられ、狙いやすさがより高まっているのもポイントだ。


「ゼクシオプライム」は誰のためのクラブか?そのターゲット像に迫る

“中程度”という言葉は、ヘッドスピードが限界を下回ってしまったゴルファーにとって現実の厳しさを包み隠すような響きがある。

ゼクシオは、そうしたゴルファーや価格よりもプレーの快適さや楽しさを優先できるゴルファーをターゲットにしている。

繰り返しになるが、「ゼクシオプライム」の2025年モデルは決して安価なモデルではない。

だが、この市場には“残されたゴルフ人生をできる限り楽しみたい”という想いを持ち、なおかつその楽しみを支える経済的余裕のある層が確実に存在している。彼らにとってクラブの価格はただの数字にすぎないのかもしれない。


ゼクシオ プライムの最新ドライバー、フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンのクラブセットを並べた高級感あふれるイメージ画像

もちろん、ゼクシオの“コスパ”や“飛距離性能”を語ることもできる。だが、それ以上に重要なのは、超軽量かつ高級なクラブが今の自分に合った最適解であるという事実だ。

ゼクシオが過去の飛距離を完全に取り戻してくれるわけではないかもしれない。しかし、少なくともその衰えを穏やかに和らげ、“もう少し楽しみたい”という気持ちに応えてくれる存在ではある。

そしてそれは、ゴルファーとして「まだ終わりじゃない」と思わせてくれるささやかな武器でもある。


2025年「ゼクシオプライム」:スペック・価格・発売時期

2025年「ゼクシオプライム」ドライバー:

ロフト角:10.5°(SR・R)と11.5°(R・R2)

シャフト:ゼクシオ プライム SP-1300 カーボン

グリップ:ゼクシオ プライム2025専用WEIGHT PLUS フルラバーグリップ(バックラインあり)

発売価格:1本(#1) 143,000円(税込)


2025年「ゼクシオプライム」フェアウェイウッド:

ロフト角:#3/15°(SR・R・R2)#5/18°(SR・R・R2)#7/21°(R・R2)#9/24°(R・R2)

シャフト:ゼクシオ プライム SP-1300 カーボン

グリップ:ゼクシオ プライム2025専用WEIGHT PLUS フルラバーグリップ(バックラインあり)

発売価格:1本(#3、5、7、9) 88,000円(税込)


2025年「ゼクシオプライム」ユーティリティ:

ロフト角:H4/19°(SR・R)H5/22°(SR・R・R2)H6/25°(R・R2)H7/28°(R・R2)H8/31°(R・R2)

シャフト:ゼクシオ プライム SP-1300 カーボン

グリップ:ゼクシオ プライム2025専用WEIGHT PLUS フルラバーグリップ(バックラインあり)

発売価格:1本(H4、5、6、7、8) 60,500円(税込)


2025年「ゼクシオプライム」アイアン:

ロフト角:#5/22°#6/25°#7/28°#8/32°#9/37°PW/42°AW/48°SW/56°

シャフト:ゼクシオ プライム SP-1300 カーボン

グリップ:ゼクシオ プライム2025専用WEIGHT PLUS フルラバーグリップ(バックラインあり)

発売価格:1本(#5、6、AW、SW) 39,600円(税込)、4本セット(#7〜9、PW)158,400円(税込)


発売は、2025年4月5日。

詳細はゼクシオのホームページから。


※下記はアメリカのスペック

何度も伝えてきたように、「ゼクシオプライム」は決して安価なクラブではない。価格帯はドライバーが899.99ドル。フェアウェイウッドは1本599.99ドル、ユーティリティは419.99ドルだ。

アイアンは4本セット(7番〜PW)で1,199.99ドル、単品(5番、6番、GW、SW)はそれぞれ299.99ドルとなっている。

ゼクシオは明らかに高級クラブ市場をターゲットにしており、アジアではすでに絶大な成功を収めている。

北米市場でも、この10年で着実にその存在感を高めてきた。実際、その市場規模は想像以上に大きい。

「ゼクシオプライム」ドライバーのロフト設定は10.5度と11.5度。専用設計の「ゼクシオ SP-1300」シャフト(35g)が装着されていて、フレックス(硬さ)はSR、R、そしてR2がラインナップしている。

フェアウェイウッドは15度の3番、18度の5番、21度の7番、25度の9番の4つがラインナップ。シャフトはドライバー同様「SP-1300」シャフトを採用しているが、やや重量が加えられた設計になっている。


ゼクシオ プライム 2025年モデルのドライバーとアイアンを並べたイメージ。高級感あるデザインと軽量性能でやさしく飛ばせるクラブとして注目。

一方ユーティリティは、ロフト角が19度の4番から31度の8番まで5つのラインナップしている。