・キャロウェイが新世代ゴルフボール「スーパーソフト」を発表

・ゴルファーが愛する「ソフト」な打感はそのままに、さらなる進化を実現

・2023年モデルの「スーパーソフト」は、前モデルよりも「初速」、グリーン周りの「スピン」共に向上

・1ダース24.99ドル(約3,200円)


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キャロウェイ「スーパーソフト」ゴルフボールのキーワードは、「スーパーロング、スーパーストレート、スーパーソフト」だ。

「スーパーソフト」は、キャロウェイのラインナップの中で最も柔らかい。通常、コンプレッション(硬度)値はリリースごとに少しずつ変わるものだが、キャロウェイによると、今回は前モデルから変わっていないという。

それが本当なら、今シーズンの市場で最も「柔らかい」ボールであることは間違いない。最もメジャーなメーカーが出した最もソフトなボールであることが証明されるだろう。


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キャロウェイを密かに動かすエンジン

キャロウェイ「スーパーソフト」ゴルフボールは、非常に人気がある。

同社グローバルゴルフボール部門のディレクター、ジェイソン・フィンリー氏は、「スーパーソフト」を「同社を密かに動かすエンジン」だと言う。

その理由は、どの月も「スーパーソフト」が標準の「クロムソフト(Chrome Soft)」よりも売れ、さらに他の「クロムソフト」2モデルまで圧倒したからだ。これは驚くべきことだ。

キャロウェイにおけるボール事業の成長の話を耳にするが(確かに数字で証明されている)、「クロムソフト」がその成長を支えていると囁かれている。実際はその約半分が同社の小さな“エンジン”によって支えられている。

多くのゴルファーが「スーパーソフト」を愛用しているということだ。

「スーパーソフト」の成功に秘密などない。ただ「ソフトな」ボールというだけ。飛距離が出るという人もいれば、色とりどりのカラーが楽しいという人もいる。


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実際の性能の話

だからといって、全てが完璧なわけではない。楽しみ方は人それぞれだが、「パフォーマンス」に関する事実を伝えるのがMy Golf Spyの仕事だ。

通常、低コンプレッション (=柔らかい)ボールをヘッドスピードの速いゴルファーが使用すると、コアを過度に圧縮してしまい飛距離を失うリスクがある。この「スーパーソフト」のコンプレッションを考えると (当社の測定では±40)、確実にそのリスクがあると言える。

比較のために、タイトリスト「Pro V1」のコンプレッション値は80台半ばから後半、「クロムソフトX」は90 台半ばから後半。いわゆる「ツアーモデル」のコンプレッションとはかけ離れているが、ポイントはそこだ。

昨今のボール市場には、「性能」重視のゴルファー向けと、「好み」重視のゴルファー向けの2種類のボールが存在する。「スーパーソフト」は後者の「好み重視のゴルファー向け」であることは間違いないが、非常にソフトな打感と、低価格であることを考えると、十分に魅力あるボールだと言える。

とはいえ、耳が痛いことかもしれないし異論があるかもしれないが、これまでゴルフボール製造に携わる全ての人にある質問をしてきた。もし「性能第一」でボールを選ぶとしたら、「スーパーソフト」に限らず同部類の低コンプレッションかつウレタンカバー以外のすべてのボールは存在しなくなるのだろうか?答えは容易に推測できる。


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「好み」と「性能」の両立

楽しみや低価格にも価値はあり、確かにすべてのゴルファーが「パフォーマンス(性能)」に駆り立てられるわけではないことは理解している。したがって、「好み」優先のボールを作るとしたら、より「性能」にも優れたボールを作ればよいのだ。

そこで、同社は可能な限り「飛距離」を改善し、「スピン量」を増やすことを目標とした。2ピース構造かつアイオノマーカバー、さらに最も「柔らかい」ボールに仕上げることを考えると、このボールが「飛距離」や「スピン」でトップになることはないにしろ、前モデルよりも良いものを作ることはできる。


ハイパーエラスティック・ソフトファスト・コア

「スーパーソフト」は、『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・コア(HyperElastic SoftFast Core)』を採用することで初速アップを実現している。これは、クロムソフトの技術を応用したもので、簡単に言うと、ボールの中心内の初速を高めるものだ。

「ソフトボール」が「ハードボール」よりも速くなることはないが、速くする素材と遅くする素材が存在する。『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・コア』は、「ソフトな素材を硬くすることなく(これが重要)わずかながらも初速を速くする」というアイディアから使用されている。

ゴルファーはキャロウェイの「スーパーソフト」を好む。なぜなら、とても「柔らかい」から。キャロウェイは「柔らかい打感」を犠牲にしてまで「初速」を優先しないことが重要だった。


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ハイブリッド・カバー

グリーン周りのスピン向上は、『ハイブリッド・カバー』によってもたらされる。厳選されやカバー素材によって、グリーン周りのような低速のインパクトで、ボールとヘッド間のコンタクトを長く保つことが可能。

確かに、「スーパーソフト」が「クロムソフトX」のようなスピン量を実現することはないだろうが、2021年モデルよりもグリーン周りでスピン量が少し増加しているため、当然改善されたと言える。


「スーパーソフト」の製造国

「クロムソフト」に欠けている点があるとすれば、『プレシジョン・テクノロジー(精密技術)』が挙げられる。別に企業努力の欠如というわけではないが、カバーの素材を除いて「クロムソフト」と同社の他のモデルの違いは、台湾にある「ローンチ・テクノロジーズ(Launch Technologies)」という企業で製造されている点だ。

多くの直販ブランドのボールも製造しているため、「ローンチ・テクノロジーズ」については聞いたことがあるかもしれない。キャロウェイは確かに同工場を監督しているが彼らのものではなく、『プレシジョン・テクノロジー』を駆使する技術を彼らは持ち合わせていない。

しかし価格面を考えれば、かなり妥当だ。


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キャロウェイ「スーパーソフト」ゴルフボール オプション、価格、販売価格

キャロウェイ「スーパーソフト」2023年モデルは、マットイエロー、グリーン、オレンジ、レッド、ピンクのほか、スタンダードのホワイトが用意される。

(注意:水分がついた時にスピンを失いたくない人や、ボールを追跡する必要がない限りは、マットボールを使用しない方が良い。)

キャロウェイ「スーパーソフト」の価格は24.99ドル(約3,200円)。1月27日に発売される。