クリーブランド「Launcher XL(ランチャーXL)」ドライバー:重要な点

・3つの新しいモデル:調節可能な「XL」、固定式ホーゼルの「XL Lite」、「XL Lite Draw」

・クリーブランドドライバー史上最高のMOI

・「XL」は399.99ドル、「Lite」は349.99ドル。8月20日に発売

クリーブランドの新作「Launcher XL」ドライバーの「XL」に隠されたメッセージは?マーケティング的には「エクストラロング(X-tra Long)」かもしれないし、ローマ数字的には「40」かもしれないが「40」が何を意味するのかはさっぱりわからない。

おそらくは「エクストララージ(X-tra Large)」が妥当な線だろう。

確かに、大きなヘッドだ。そして、この大きなヘッドはクリーブランドのターゲット層には願ったり叶ったりではないだろうか。

同社は、4年前、初〜中級者向けのメーカーとしてフルラインナップを携えて戻ってきた。その時のアイアンの評価は上々でよく売れたが、一方のドライバーはというとそれほどではなかった。

果たして今回の「Launcher XL」ラインナップは、クリーブランドの運命を変えることができるか?ドライバーの“大きさ”が本当に重要なのかどうか、その真実にかかっている。


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クリーブランド「LAUNCHER XL」ドライバー:完全なる改造

クリーブランドがターゲットとするのは、競技とは無縁のゴルファーだ。言い換えれば、“レクリエーションゴルファー”だ。

「Launcher XL」シリーズは、クリーブランドがこのカテゴリーで復活してから、3作目となる(フェアウェイとユーティリティーは1週間後に発売される)。彼らが新たなモデルを投入する時には常にドライバーが“変わる”のが特徴だ。

つまり、2019年モデルの「Launcher HB Turbo(ランチャー ハイボア ターボ)」を完全に分解して再構築することを意味するのだが、ある意味理にかなったやり方なのだろう。

MyGolfSpyの2021年『Most Wanted』では、「HB Turbo(ハイボア ターボ)」の「ストロークス・ゲインド」は33位、「飛距離」は27位、「やさしさ」は35位だった。クリーブランドのターゲット層である「低〜中ヘッドスピードゴルファー」におけるパフォーマンスは、更に悪かった。

実際、クリーブランドは「Launcher XL」の発売に際し、「HB Turbo」の名前を出すことはなく、代わりに“前世代”と呼んでいる。つまりは、“名前を出したくない”ドライバーなのだ。

明らかに彼らはあるべき場所に戻ろうとしている。そこは「やさしいドライバー」という土俵だ。


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「Go Big or Go Home(やるならおもいっきりやろう!)」

「ヘッドは非常に大きい。すわりに限っては、USGAの最大寸法だ。」とクリーブランドの工学技術ディレクターであるダスティン・ブレッケ氏は述べている。

アドレスをとると、「Launcher XL」は名前の通り「XL」だということがわかる。同社によると、「HB Turbo」よりも約7%大きいと言う。つまり、「HB Turbo」の名前がつけられないほど(異なる)ドライバーだということ。ヘッドが大きいほど、クラブの中心から可能な限り遠くにウェイトを配置することができる、ということ。これは、インパクト時の「クラブローテーション」が少なくなることを意味し、理論的には、よりストレートに飛ばすことが可能となる。

次に、3種類のモデルを紹介しよう。標準「Launcher XL」は、最も重く、クリーブランド初の「調節可能ホーゼル」を搭載している。「Launcher XL Lite」と「XL Lite Draw」は一目瞭然だが、念のため少し説明しよう。


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調節可能な「Launcher XL」のメインストーリーは「MOI」だ。クリーブランドによると、MOIは5,200g/cm 2で、「HB Turbo」と比べて11%上回り、クリーブランド史上最高という。ピンや PXGのMOIには及ばないが、「Launcher XL」は平均より上にある。

調整機能付きのクラブは「重量の偏り」という犠牲を伴うが、ブレッケ氏によると「ヘッドサイズ」がそれを相殺するという。

「ホーゼルを調節可能にしたことにより、多くのウェイトが前方上部に移動する。しかし、私たちのクラウンは非常に薄く、一部では0.5㎜未満を実現した。これにより、CG(重心)が低下し、ウェイトがヘッド周辺に分散するようになる。」(ブレッケ氏)



クリーブランド「LAUNCHER XL」:リバウンドフレームとディープフェース

クリーブランド・スリクソン・XXIOのトリオが持つ利点は、テクノロジーがシェアされ受け継がれることにある。スリクソンやXXIOドライバーに搭載されたテクノロジーは、最終的にクリーブランドにも受け継がれる。そう、これは『リバウンドフレーム』の話だ。

『リバウンドフレーム』に関しては、今年のスリクソンドライバーで説明したので今回は控える。しかし、そのテクノロジーは現在「Launcher XL」に“移行”している(彼らはテクノロジーの劣化コピーを想起させる表現を注意深く避けている)。次のように考えてみよう。

大きなトランポリンが厚くて硬いフレームで支えられているのを想像してみてほしい。このフレームは薄く柔らかなリングに繋がれ、別の硬いフレームに接続されている。これこそが『リバウンドフレーム』の仕組みだ。ドライバーの場合、「ボール初速」という形で現れる。


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ブレッケ氏によると、同社は人工知能(AI)を駆使して、高MOI設計と組み合わせながら『リバウンドフレーム』の最適化に成功したという。

「私たちはすべての組み合わせを研究した。ビッグフェースに、ディープボディー、大容量ヘッドにフェースの形状。コンピューター(AI)を駆使すれば、CADやモデリングでは時間のかかる組み合わせを繰り返し行うことができる。」(ブレッケ氏)

結果クリーブランドが発見したのは、「フェースの高さ」が「COR」と相関関係があるということ。

「プレーヤーのインパクト分布がフェース全体に広がっている場合、フェースの高さはトランポリン部分を広げるだけでなく、スプリング(弾力性)が備わる箇所でよりボールを捕らえやすくなる。100ヤードしか飛ばないミスショットを、たとえ芯でとらえられなかったとしても170ヤードのショットに変えることができる。芯でとらえられれば200ヤード飛ぶとしても、この違いは大きい。」(ブレッケ氏)


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「Classic(クラシック)」モデル、「HiBore(ハイボア)」クラウン、「Action Mass(アクション マス)」

「Launcher XL」ドライバーの深いフェースは、昔の「Classic XL(クラシック XL)」を彷彿させる。

「これらのモデルのフェースサイズも極端に大きかった。しかし、フロントからバックにかけて『Launcher XL』のような深さがなかったため、それほどやさしいドライバーではなかった。」

また、お気づきの人もいるかもしれないが、同社の定番「HiBoreクラウン」も廃止されている。

「HiBoreの目的は、クラウンのウェイトを下げることだったが犠牲もあった。それは、大音量の『打音』だ。」


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元祖「HiBore」を使ったことがある人は、“その音”を忘れることができないだろう。ナイキの「Sasquatch(サスクワッチ)」ほどではなかったが、注目を集める音だった。「Launcher HB Turbo」は、大音量とまでではいかないが”存在感のある打音“だ。一方の「Launcher XL」も優れた打音とは言えないが、改善されたのは明らかだ。

「カーボンファイバー製クラウンのコンパクトヘッドと比較すると打音は明らかに違うが、許容範囲内だと思っている。」(ブレッケ氏)

「Launcher XL」ドライバーには、クリーブランドが「シャフト・カウンター・ウェイト」と呼ぶ「Action Mass CB(アクション・マスCB)」を備えている。しかし、シャフトの手元周りにグラファイトを数回余分に巻き付ける代わりに、8グラムのウェイトを搭載している。

「これは3つのモデルすべてに共通しており、クラブの軌道を安定させる。また、アーリーリリース防止にも役立ち、クラブヘッドスピードや一貫性の改善につながる。」(ブレッケ氏)


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クリーブランド「Launcher XL」:軽量バージョン

調節可能な「Launcher XL」ドライバーも軽量な方だが、それよりも軽いオプションが「XL Lite」と「XL Lite Draw」だ。

どちらのモデルも、標準「Launcher XL」より12グラム削減されている。前述のように、「固定式ホーゼル」を採用して重量を節約できるため、同じような「フットプリント(投影面積)」であっても、さらに深くて低い重心位置を実現できる。「Lite」モデルは、Project X 「Cypher(サイファー)」のやや軽量で長いシャフトを装備している。

軽量クラブは、ヘッドスピードを生み出したいゴルファーには嬉しいが、それには代償が伴う。

「ヘッドスピードを最大化すると犠牲が伴う。」とブレッケ氏。「ヘッド重量が下部に配置されるため、MOI(5100 g/cm 2)が低くなる。結局、『MOI』か『ヘッドスピード』かという問題にぶち当たる。つまり、『やさしさ』か『距離』か。」


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さらに、3つのモデルはすべて、「Accuracy Build(正確性の追求)」と言われるより細かな「カスタム」が可能だ。つまり、「1インチ短いシャフトレングス」や、「カウンターバランスがない」カスタムオプションが選べる。例えば、シャフトを短くするとヘッドスピードは遅くなるが、コントロール性が向上するというメリットが得られる。

「カウンターウェイトを維持したままシャフトを短くすると、カスタムビルドに比べてヘッドが軽く感じられ、スイングウェイト(バランス)が下がりすぎる可能性がある。」(ブレッケ氏)

同社が「Accuracy Build(正確性の追求)」というオプションを採用した理由は、ドライバーフィッティングに一切投資したくないゴルファーのための、「シンプルなフィッティングソリューション」を提供したいという思いから。

「スリクソンや、他のブランドは“完全な”フィッティングを必要とし、もちろんフィッティングはゴルファーにとって非常にメリットがある。しかし、シンプルで分かりやすいオプションがあれば、それで十分だし、クリーブランドのターゲット層はそれを望んでいる。」(ブレッケ氏)


「Launcher XL」を使ってみた結果

飛距離が280〜300ヤードレベルのシングルハンディキャップのプレーヤーで、ドライバーの最適化を目指しているなら、「Launcher XL」ドライバーは適していない。これは、低~中ヘッドスピードのプレーヤーが使いやすく、フェアウェイの少し遠くに飛ばせるように設計された「中級者向けドライバー」だ。

わかりやすい例として、友人のブレットの話をしよう。彼は63歳で、典型的なレクリエーションゴルファーだ。彼はキャロウェイ「Diablo(ディアブロ)」をおそらく180ヤード飛ばす。時々うまく打つが、ボールを失くすことも多い。レッスンを受ければ違うのだろうが、彼にその気はなくちょっとゴルフを楽しみたいだけなのだ。


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ブレットは「Launcher XL Lite」を試している。これまでのところ、明らかに飛距離が伸び(おそらく190から200ヤード)、以前より頻繁にプレーするようになった。彼の場合、果たして「レッスン」や「カスタムフフィッティング」で得た「ハイエンドドライバーとシャフト」で上手くなったのだろうか?

いや、そうは思わない。間違いなく、ゴルフはブレットの人生で最重要事項ではない。そのようなゴルファーもいるのだ。

さらに言えば、「Launcher XL」はブレットの素人スイングを“修正”するわけではない。ドライバーが彼の癖のあるスイングに、より“プレー能力”を持たせているだけだ。ブレットにとって、大きなメリットだろう。

私の場合、調節機能付きの「Launcher XL」を1か月近く使っている。決して最高の飛距離をもたらすドライバーではないが、膝の手術後であるにもかかわらず、フェアウェイをとらえることができている。1週間前には、ドライバーショットの11本中11本がフェアウェイに飛ぶという快挙まで成し遂げた。これは我がゴルフ人生で初の快挙だ。


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クリーブランド「Launcher XL」スペック、価格、販売予定

標準「Launcher XL」のロフトは、9度、10.5度、12度が揃い、0.5度ずつ±1.5度の調整が可能。Project Xの「Cypher 50」はオリジナルシャフトで、「6.0(フレックスS)」で重量56g、「5.5(Rフレックス)」で54g、「5.0(Aフレックス)」で52gだ。「Cypher」は、中弾道、中スピンを特徴とするシャフト。

標準の長さは45.75インチだが、オプションの「Accuracy Build」を使って1インチ短くすることができる。「Launcher XL」には、右利き左利き両方が用意されている。

「Launcher XL Lite」と「XL Draw」モデルは、固定式ホーゼル。「XL Lite」は、右利き左利きの両方に10.5度が用意され、12度は右利きのみ。「XL Lite Draw」は、右利き用の10.5度のみ。オリジナルシャフトは「Cypher 40」で、Sフレックスで50グラム、RとAフレックスで48グラムだ。


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オリジナルグリップは、52グラムのゴルフ プライド「Tour Velvet 360(ツアーベルベット360)」。

レディース用では、右利き用12度の「XL Lite」が標準となる。10.5度(右利き・左利き)と「Draw(右利き)」はレディース用「Accuracy Build」を通してカスタムオーダー可能だ。シャフトは50gの「Cypher 40 Ladies」で、35gの「Winn Dri-Tac Ladies」グリップが標準装着。

調節可能な「Launcher XL」の価格は、399.99ドル。「XL Lite」と「XL Lite Draw」は349.99ドル。


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8月20日に、ショップとオンラインで発売される。