・コブラ「KING COBRA」ウェッジは『スネークバイト・グルーブ・テクノロジー』を搭載

・標準(長さが可変)とワンレングスのシャフトオプションがラインナップ

・価格は149ドル


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コブラ「KING COBRA」ウェッジは、このカテゴリーの新作として期待されるものが全て詰まっていると言える。まず名前が新しい。アップデートされた「KING COBRA」のロゴは、“革新”という同社の伝統を想起させる。

そしてデザインも新しく、その他色々な注目点もある。おそらく、タングステンを使用せずバックキャビティには中身が詰まっているはずだ。

大したことない、なんてことはない。

「コブラ」というブランドは、必ずと言ってよいほど“冒険しがち”。そして、今回も。

もちろん、必要なテクノロジーも詰まっている。


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スネークバイト・グルーブ

今回の主な特徴は、ハイロフトのウェッジにおいて「フェース全面の溝」と、コブラが名付けた「スネークバイト・グルーブ・テクノロジー」への仕様変更となっている。どこのメーカーも同じことを言うように、どんな溝も「スピンを最大化」するために開発されているのだ。

「KING COBRA」ウェッジの「スネークバイト・グルーブ」について、溝そのものは(ウェッジの溝の基準から見ても)そこまで魅力的ではないが、製品の一貫性においては劇的な変化をもたらしている。

簡単に言うと、コブラは溝をミーリングする研削器具を頻繁に交換しているということ。「そんなことか」と思うのは分かるが、これは、コブラがドライバーにも採用している“ミルドフェースの理論”とも一致する「公差」の話。各ヘッドの溝をその前にミーリングされたものと同じレベルでシャープにするという考えなのだ。

ユーザー視点で言えば、研削器具が新しい時に溝が彫られたウェッジを買えるのか、摩耗した時に溝が彫られたウェッジを買わされるのかという運任せの部分を減らすことになる。

コブラでは、全ウェッジの溝をシャープにすることでそうした「運」を排除しようと考えたわけだ。


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新溝のスペック

今回のテクノロジーに関するもうひとつの注目点は、再開発された「溝の仕様」にある。「KING COBRA」ウェッジの『スネークバイト・グルーブ』は(これまでの溝よりも)11%深く、これによりエッジは40%鋭くなる。こうした革新はウェッジでは典型的なもので、溝の形状を微調整し、ルールの範囲内でパフォーマンスを向上させている

また、コブラでは他メーカー同様に、ロフトごとの弾道とスピンを最適化するため「プログレッシブグルーブ」という手法を採用。ロフト48度から54度までは、(フェース全面ではない)従来の溝を採用し、溝の幅は狭く深くなっている。

これはロフトが立ったクラブでスピンを安定させるためだ。この溝のデザインは、ロフトを立てたりフェースをスクエアにした時のショットにマッチしている。

「フルショット用に最適化した溝」と考えればよいだろう。

一方、56度から60度までは、フェース全面に溝がある。また溝の幅は広く浅いことが特徴。こうした仕様は、フェースを開いた時やグリーン周りでのアプローチにピッタリ。フルショットに向かないわけではないが、グリーン周りに最適化されていると言える。


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「KING COBRA」ウェッジのラインナップ

中小メーカーのコブラは、大手に比べると体力的に劣るが、今回の「KING COBRA」ウェッジのラインナップとして3つのグラインドを用意している。

多くのゴルファーにとって定番となるのは「バーサタイル(万能な)・グラインド」だろう。こちらは、(ライが)通常のコンディションから硬めの状態の時に使う、無難で万人受けするタイプ。トゥ、ヒール、そしてトレーリングエッジがグラインドされており、グリーン周りでのさらなる多様性を実現する。

「クラシック・グラインド」は(ヘッドの)入射角が鋭角なプレーヤー向けと言える。ヒールからトゥに向かって革新的なグラインドが施されており、リーディングエッジがキャンバー状になっている。

こちらは私好みの形状で、「バーサタイル・グラインド」ほど多彩性があるとは言えないが、トレーリングエッジがグラインドされていることで、ある程度の操作性も確保されており、ザックリすることなく地面でウェッジが滑るようになっている。

「ワイドロー・グラインド」のデザイン的な特徴は、そのネーミングから想像することができるだろう。

当たり前のことを言うようだが、こちらはワイドソールでローバウンス。払い打ちするタイプに向いているが、似たようなウェッジと同様、バンカー専用クラブとしてや柔らかいコンディションで使用するなら優れた選択肢となる。


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少々限られたオプション

「KING COBRA」ウェッジのラインナップは、全体的に見るとバランスが取れていると言えるが、それは右打ちでのお話。左打ち用は「バーサタイル・グラインド」の52度、56度、60度に限定される。

アイアンのストロングロフト化が進むにつれ、50度と54度のコンビネーションの存在感が増している。賭けても良いが、そういう人(私)にとって、54度はさまざまなショットにも使うサンドウェッジ。(私がいわゆるGWの“溝”と呼ぶ)標準のサンドウェッジを使うことは不自然にすら感じる。


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「KING COBRA」ウェッジ – ワンレングス

コブラということは、ブライソン・デシャンボーからインスパイアされたワンレングスもある。このワンレングスモデルは、長さが7番アイアン(37.5インチ)だが、他の部分については長さが変わる(通常)モデルと特徴は変わらない。

またオプションは最小限に限られており、ロフトは56度と60度の「バーサタイル・グラインド」で右利き用のみとなっている。

これはレフティやワンレングスモデルで多くのオプションを求めている人にとってはガッカリだが、そもそもこのカテゴリーは(市場)規模が小さく、ワンレングスウェッジ使用者も未だに少ない。残念だが、多勢に無勢なのだ。


コブラ「KING COBRA」ウェッジ – 純正オプション、価格、発売時期

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純正シャフトは、通常モデル、ワンレングスともにKBS「Hi-Rev 2.0」。純正グリップはアーコスが装着されたラムキンの「Crossline Smart グリップ」だ。

アーコス・キャディのアプリをダウンドードした新規アーコスユーザーは、14個の無料センサー(179ドル相当)とアーコスアプリの90日間無料体験が利用可能。

コブラの「KING COBRA」ウェッジは定価149ドル。現在発売中