ゴルフクラブの発売サイクルは通常2年だが、その途中で新商品を出そうとすると苦労する。タイトリストでさえもそうだ。

昨年の秋、タイトリストからドライバーの新モデルがリリースされたし、新しいPro V1やスコッティキャメロンのパターももうすぐ発売されるだろう。

ところが、アイアンは後回しにされていた。では1年前のモデルに、もう一度火を付けるにはどうしたらいいだろうか。

その答えは、ローリングストーンの「Paint It Black」のようにクラブを作り変えることだ。

タイトリスト,AP2,AP3,ブラックアイアン

 

AP2/AP3:再びブラックへ

1年前のAP2/AP3アイアンを再び盛り上げるために、ついにタイトリストも流行のブラック仕上げをリリースする。

2年サイクルの商品にはよくあることだが、発売から1年経って競合メーカーが新商品を発売すると、通常売上は右肩下がりになる。

これは、ApexやSteelheadのブラックバージョンを発売したキャロウェイでも同じことが言える。テーラーメイドはP790ブラックを、ホーガンもFt. Worth 15のブラックバージョンをリリースした。

タイトリストがブラックを採用したのは、「タイトリストを忘れていないよね?」とアピールするためだ。

本当タイトリストのツアープロやチームタイトリストのメンバーが、Jet Black Vokey SM7ウェッジに合わせるブラックアイアンを強く要望したというのが正式な「ストーリー」なのだが。

ちなみに、ホーガンがEqualizerブラックウェッジを発売したのも基本的に同じ理由で、顧客がお揃いのクラブを欲しがったからだ。

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新しいモデルをリリースしなくても、「ある意味で新しい商品」を出すのは費用対効果の点では効率がいい。この方法なら2年サイクルが崩れないし、新鮮さもキープできる。

 

頭からつま先までオールブラック

タイトリストは、艶のあるブラックPVDコーティングを採用してAP2/AP3を一新する。PVDは耐久性が低いと言われているが、今回採用したPVD仕上げはSM7の仕上げと同じくらい長持ちするという。

彼らはPVDコーティングを広範囲の耐久性テストにかけて、タイトリストの基準を満たしていることをMyGolfSpyに話してくれた。

もしあなたがJet Blackを使っていて、AP2/AP3に興味があるなら、似たような耐久性が期待できるという。

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シャフトはマットブラックオニキス仕上げのTrue Temper AMT、グリップはオールブラックTour Velvet 360を採用し、すべてをモノクロに仕上げている。

AMTは、「Ascending Mass Technology」の略であり、ロングアイアン用のシャフトは振りやすくするために軽く、ショートアイアンはコントロール性を高めるために重めのシャフトが装着されている。

AP2にはAMT Tour Whiteが組み合わされるが、これは低打ち出し/低スピンのツアー向けの重量(106~130g)だ。一方AP3のシャフトはAMT Tour Blackで、中打ち出し/中スピンを生む軽め(94~116g)のシャフトである。

どちらも4番からGWまでだがロフトは異なり、AP2のGWは50度、AP3は48度だ。

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どちらも3月1日より販売が開始される。価格は8本セットで1,499ドル、1本売りは187.50ドルだ。