キャロウェイの「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」フェアウェイウッドとハイブリッドは、キャロウェイのドライバー程の注目度は当然ないが、今回は一目見るべき理由がある。

昨年(2023年)私は、2022年モデルのキャロウェイ「ROGUE ST(ローグST)」フェアウェイウッドは、「ROGUE ST」ドライバーよりも説得力のあるテクノロジーを備えているとお伝えした。今回はそれと同じとまでは主張はしないが、その理由はフェアウェイウッド(およびハイブリッド) にテクノロジーが足りていないからではない。

実際、「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」ドライバーの開発における「Ai」の基礎が、フェアウェイウッドとハイブリッドの基礎にもなっているのだ。


2024年のフェアウェイウッド動向

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今年(2024)年のドライバーのラインナップに関しては、「着弾範囲の精度」や「バラつき抑制」などの言葉がよく使われる傾向にある。つまり、2024年モデルのドライバーが「直進性の年(“真っ直ぐな飛び”)」なら、フェアウェイウッドとハイブリッドは「選択肢の年(ロフトが選べる)」であると言える。

もちろん各メーカーは適度な(つまり最小限の)ボール初速の向上や、スピン量と打ち出し角のわずかな増加(または減少)を宣伝する。しかし、性能指標を重視し過ぎると迷いが生じる。より多くの選択肢があることで自身に最適なモデルを得られる可能性が高くなるのも事実だがだ。

* とはいっても、選択をするためにはゴルファーが「自分に何が必要か?」を理解している必要がある。さらに踏み込んで「このクラブに何を(「飛距離」なのか「寛容性」なのか、それとも「正確性」なのか)求めているのか?」と問うことが不可欠だ。その情報が定まって、ようやく質量特性や重心 (CG) 位置、性能仕様などの違いがなぜ重要なのかを理解できるようになる。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」その他の基本情報

フェアウェイウッドとハイブリッドはドライバーよりも「ヘッド体積は小さいが重い」。そのため、設計上の主な課題は、シフトすることができる余剰重量を見つけることではなく、トレードオフを最小限に抑えるチャンスを模索しながら、その重量を再配置する創造的な方法を見つけることだ。

たとえば、重心位置が前方に (フェースに近づけて) 移動すると、「MOI (寛容性)」 が減少する。ただし、重心位置をより前方にすることで「ボール初速」が向上する傾向もある。では、同じだけの「寛容性」を犠牲にすることなく、もう少し「初速」を得ることができたらどうだろうか?

さらに、各メーカーはゴルファーに1つのモデル設計で打ち出し角の特性を変える方法として『可変式ウエイト』を採用している。繰り返しになるがすべては“選択”なのだ。


ショーの主役

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「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」では、キャロウェイが「スイングコード」と呼ぶメタルウッドテクノロジーを採用している。

基本的に、「スイングコード」を採用すると、エンジニアは実際のゴルファーのスイングプロファイルに基づいて独自の「AIフェースの最適化」を実現できる。現実には同じスイングは2つとして存在しないが、ヘッドスピードやハンディキャップなどのゴルファー情報を分類していけば、重複する部分もたくさん見られる。

「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」ドライバーの記事で『MYGOLFSPY』の編集者トニー・コーヴェイが述べているように、“キャロウェイの「スイングコード」は、同社のフィッティング施設で収集されたエンジョイゴルファーからPGAのツアープロまで、ロボットではなく25万人分のリアルなスイングデータだ。”

“「スイングコード」には、初速、インパクト位置、入射角、軌道とフェースの開閉度合いなどがあり、キャロウェイのAI機器に入力されたものだ。”

“これによりキャロウェイはスイングを分類することが可能になり、こうした特定グループの傾向に最適化されたフェアウェイウッドとハイブリッド フェースを設計する基礎となっているのだ。”

説明が長くなったが、これは理論上のコンピューターモデルではなく、“実際のゴルファーによる実際のスイング”によって駆動されるプロセスなのだ。


AIフェースの最適化

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「スイングコード」分析の結果は、キャロウェイが「Aiフェースの最適化」と呼ぶものだ。モデリングシステムは何万回ものフェースの反復設計を行い、最終的には与えられた入力に対する最適な設計に到達する。この情報は、キャロウェイがさらにテストや検討するためのパーツの製造に使用される。

最終的に、AI (より具体的には「スイングコード」) の主な利点は、結果として得られるデザインが、ターゲットゴルファー (この場合はゴルファーのグループ) の典型的なスイングダイナミクスに、より正確に対処するように構築されることにある。


マイクロディフレクション(無数のたわみ)

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キャロウェイがさまざまなインパクト位置でフェースのたわみを調整するために使用している『マイクロディフレクション(無数のたわみ)』について触れることなく、個々のモデルについて語ることはできない。

打点がフェースセンターから離れ始めると、打ち出しとスピンの特性は場合によっては劇的に変化する。たとえば、ハイトウで捉えたショット(比較的ニュートラルなスイング軌道を想定)では、多くの場合、理想より低いスピン量のドロー(またはフック)ショットとなることが多い。

この『マイクロディフレクション』は、このテクノロジーと従来のフェースの曲率(すなわちバルジとロール)の主な違いである打ち出し角とスピン量を切り離すことで、ギア効果の影響を最小限に抑えるように機能する。繰り返しになるが、『マイクロディフレクション』の具体的な配置は「スマートフェース」デザインに基づいており、ゴルファーのターゲット層によって異なる。

前提としては、これらすべてが飛距離をロスすることなく(場合によっては飛距離増となる)ストレートなショットにつながるということだ。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」フェアウェイウッド - 4つのモデル

キャロウェイは「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」ドライバーと同様、フェアウェイウッド4モデルとハイブリッド3モデルを発売する。

既に「パラダイム Ai SMOKE」ドライバーの記事を読まれた方は、その内容と、ほとんど同じことの繰り返しであることを先にお伝えしておく。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)MAX」フェアウェイウッド

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前モデルの「パラダイム」同様、2024年の「パラダイム Ai SMOKE) MAX」フェアウェイウッドは、最も多くのゴルファーのニーズに合ったモデルだ。新たに軽量化された『カーボンシャーシ』と24gの重量 (下部と前方に12g、後方に12g) を再配置することで、「初速」と「寛容性」のバランスが取れている。

キャロウェイの「スイングコード」の観点から見ると、「パラダイム Ai SMOKE MAX」は次のようなゴルファーに最適だ。

・インパクト時の打点がフェース全体にバラつく

・ヘッドスピード40〜45m/s(ドライバー)

・入射角はややマイナスで、軌道はアウトサイドイン気味、フェースはその軌道に対して若干オープン

・フェースセンターよりやや下側で捉えることが多い

「パラダイム Ai SMOKE MAX」フェアウェイウッドの番手は3番、3HL、5番、HVN、7番、9番と11番がラインナップ。

*3/3HLはキャロウェイの『オプティフィットホーゼル』を採用。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)MAX D」フェアウェイウッド

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お察しの通り「パラダイム Ai SMOKE MAX D」は、キャロウェイのドローバイアスモデルだ。「スイングコード」から見た最適ゴルファーは次の通り。

・打点がヒール下部からトゥ上部にバラつく

・ヘッドスピード33〜40m/s(ドライバー)

・打ち込むタイプ

・軌道に対してフェースがオープンで、スイングがアウトサイドイン軌道、フェースセンターよりかなり下でコンタクト


これらを「パラダイム Ai SMOKE MAX D」のより極端なバージョンと考えるなら、それは妥当と言える。

多くの場合、ドローバイアスモデルは、インパクトでフェースがよりスクエアに(あるいは開きにくく)なるように、ヒール部分に重量を追加している。ただし、ヒールの重量が増えることで、MOI (寛容性) が低下する可能性も否めない。結果、キャロウェイは「スプリットウエイト構成(前方に12g、後方に12g)」を維持しながら、よりアップライトな純正ライ角を採用している。

「パラダイム Ai SMOKE MAX D」フェアウェイウッドの番手は3番、3HL、5番、7番のラインナップ。

*3/3HLはキャロウェイの『オプティフィットホーゼル』を採用。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)MAX FAST」フェアウェイウッド

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「MAX FAST」は、キャロウェイが“STAR”シリーズとして発売してきた、軽量の日本仕様モデルの代わりとなるモデルだ。ヘッドスピードの遅いゴルファー向けに、十分な初速と打ち出し角を確保し飛距離を最大化するため、軽量コンポーネント、固定式(調整不可)ホーゼル、ドローバイアスを備えている。

「パラダイム Ai SMOKE MAX FAST」フェアウェイウッドの番手は3番、5番、7番、9番のラインナップ。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)◆◆◆(トリプルダイヤモンド)」フェアウェイウッド

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さて、キャロウェイのラインナップの中で最も低スピンかつ上級者向けのモデルを示す「◆◆◆(トリプルダイヤモンド)」のラベルにも慣れてきた頃だろう。そんな皆さんに朗報。これに関して特に変更はなし。

「スイングコード」から見た「パラダイム Ai SMOKE◆◆◆」の最適ゴルファーは次の通りだ。

・ほぼフェースセンターで打っている

・ドライバーのヘッドスピードが速い(47〜54m/s)

・ニュートラルなインサイドアウト軌道

・軌道に対してフェースはスクエア

・スピン量の少ないフェアウェイウッド/ハイブリッドの恩恵を受ける

「Ai Smoke MAX」や「Max FAST」、「Max D」モデルの「カーボンシャーシ」とは対照的に、「◆◆◆(トリプルダイヤモンド)」はスチールソールと前方に「ウエイトスクリュー」を備えている。

典型的な「トリプルダイヤモンド」ゴルファーの「スイングコード」では、より少ないスピン量で直進性の高い (つまり低い) 弾道が求められるため、軽量のカーボンクラウンの利点は生かされない。また、高速でボールと芝の衝撃が繰り返されるため、スチールならば耐久性への懸念も少ない。

さらに、適度なフェードバイアスのデザインで、よりディープフェースとよりコンパクトな投影面積になっている。

ここで特に興味深いのは、「◆◆◆(トリプルダイヤモンド)」に7番ウッドが追加されたことだ。より多くのツアープロや競技アマチュアがハイロフトのフェアウェイウッドをキャディーバッグに入れているなか、さらなる選択肢を求めている上級者(あるいはヘッドスピードの速い)ゴルファーのニーズに応えるべくラインナップを拡張することは理にかなっている。

「パラダイム Ai SMOKE ◆◆◆」フェアウェイウッドの番手は3番、5番、7番のラインナップ。

*3/3HLはキャロウェイの『オプティフィットホーゼル』を採用。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」ハイブリッド

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2024年の「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」ハイブリッドは、全体的にやや大きめのヘッドが特徴で、ソールキャンバーがより強調されている。3つのハイブリッドモデルの主な違いはヘッドスピードによるものだ。そのため、標準の「パラダイム Ai SMOKE」は、中〜高ヘッドスピードのゴルファー向けに設計されている。

「スイングコード」でいえば、「パラダイム Ai SMOKE」ハイブリッドは、「パラダイム Ai SMOKE MAX」と「◆◆◆(トリプルダイヤモンド)」フェアウェイウッドを混ぜたものになるだろう。

「パラダイム Ai SMOKE」ハイブリッドはキャロウェイの『オプティフィットホーゼル』を採用、番手は3H〜6Hのラインナップ(右利き用/左利き用)となっている。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)HL」ハイブリッド

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標準の「Ai SMOKE」ハイブリッドと比較して、「HL」バージョンは少しヘッドサイズが大きめだが、薄型フェースになっている。「パラダイム Ai SMOKE HL」アイアンセットと組み合わせるように設計されており、より高い打ち出し角とより多くのスピン量の恩恵を受ける中ヘッドスピードのゴルファーをターゲットにしている。

「パラダイム Ai SMOKE HL」ハイブリッドはキャロウェイの『オプティフィットホーゼル』を採用、番手は3H〜8Hのラインナップ(右利き用/左利き用)。


キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)MAX FAST」ハイブリッド

軽量化を可能にする「固定式ホーゼル」と、より低くよりフラットな形状になっている。「MAX FAST」ハイブリッドは、ヘッドスピードが遅いゴルファー向けに作られている。ゴルファーが高い弾道で飛距離を最大化できるようサポートすることを全体的な目的としているのだ。

「パラダイム Ai SMOKE MAX FAST」ハイブリッドの番手は、4H〜8Hのラインナップ(右利き用のみ)となっている。


純正シャフトとグリップ

「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」フェアウェイウッドとハイブリッドの純正シャフトは以下の通りだ。

・三菱ケミカル「Eldio(エルディオ)」(「MAX FAST」ウィメンズモデル)

・三菱ケミカル「Tensei Silver(テンセイシルバー)」(「MAX FAST」メンズモデル)

・トゥルーテンパー「Project X Cypher 2.0(プロジェクトX サイファー2.0)」(高弾道)

・三菱ケミカル「Tensei AV Blue(テンセイAVブルー)」(中弾道)

・トゥルーテンパー「Project X Denali Black(プロジェクトXデナリ ブラック)」(低弾道)

純正グリップは、ゴルフプライド「Tour Velvet 360(ツアーベルベット360)」とWinn(ウィン)「DriTech Lite(ドライタック ライト)」(「Max Fast」モデル)。


最後に

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「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」フェアウェイウッドやハイブリッドを徹底的にテストすることは叶わなかったが、「パラダイム Ai SMOKE◆◆◆(トリプルダイヤモンド)」ドライバーの性能には勇気づけられた。最低限のデータもなしに直接比較するのは不公平だが、私は大いに励まされ、慎重ながらも楽観的だ。

キャロウェイはこのシリーズで、AIの応用に関して“飛躍的向上”を遂げたと大いに宣伝するらしい。すべてのクラブメーカーが適用している制限を考えると、これは少し誇張的に感じられる。

但し…、これは大きな但し書きだが、「スイングコード」が開く扉は、このような表現に十分値するもの。「スイングコード」の最初のバージョンでは、基本的に3つのゴルファー層が導き出された。より速くて、より強固なAIで 7 つ、8 つ、または 9 つ・・・と、数々のプレーヤープロファイルを生成できないと誰が言えるだろうか?いっそのこと、もっとクレイジーになって、あなた独自のスイング DNAに完全に基づき製造された“オンリーワン”デザインの可能性を考えてみようじゃないか。

それこそ飛躍的向上だ。

毎度のことながら、「そのクラブが何をするために必要なのか」を明確に理解していない限り、既にキャディーバッグの中に入っているものより優れているかどうかを知ることは不可能だ。まずその問いに答えてから、クラブ性能分析の旅を始めよう!


価格と発売時期

キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」フェアウェイウッドの小売価格はすべて349ドル。

※日本価格は、¥ 54,450 から (税込)で、2024年2月発売予定となっており、現在予約受付中。

キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE(エーアイスモーク)」ハイブリッドの小売価格はすべて279ドルだ。

※日本価格は、¥ 45,540 から (税込)で、2024年2月発売予定となっており、現在予約受付中。

尚、最新モデルも気になるが、2023年モデルのキャロウェイ「パラダイム」フェアウェイウッドも気になるという方は、現在値下げされているのでチェックしてみると良いだろう。また、中古価格はこちらを参考にするとわかりやすい。


中古価格はこちら。

キャロウェイ「パラダイム」フェアウェイウッド