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「ショットスコープ」による3パット分析

BY TONY COVEY

April 26, 2018

上級者になるためには、たとえファーストパットを失敗しても、次のパットを打つ前にそれを忘れる必要があるということだ。

今回は「3パット分析」を見直してみたいと思う。3パットの確率だけでなく、直前のショットが及ぼす影響についても調べるつもりだ。これは最初のパットの失敗が及ぼす心理的影響と、それ以降のパットにどのような影響を与えるかを掘り下げてみるという興味深い分析だ。

データについて

この分析に使うデータは、「ショットスコープ」という計測器によって収集されたものだ。ショットスコープのデータベースには、25万回以上のラウンドで収集された900万回のショットのデータが入っている。データには、空振りしたスイングも記録されており、興味深い統計が出ている。例えばゴルファーは実際のショットを打つ前に、平均2回素振りをするのをご存知だろうか。 ショットスコープのパフォーマンスダッシュボードには、ショットスコープとGPSウォッチ機能から収集されたパフォーマンスのデータが表示される。グラフとチャートのがレイアウトされており、ゲームの詳細まで分析することができる。ショットスコープのパフォーマンスダッシュボードのデモをぜひチェックしていただきたい。 ショットスコープV1は、ヨーロピアンツアー(男子・女子とも)でも使用されており、V1とV2を合わせると49か国以上で使用されている。集計されたラウンドのうち70%以上がアメリカ、イギリス、ドイツでのプレーだ。

3パット分析

最初の画像には2つのチャートが表示されている。1つ目のチャートは、ハンディキャップのレベルごとの3パットの確率を示している。 ・ハンディキャップが0のゴルファーは、ハンディキャップが高いゴルファーよりも3パットの頻度が低い。これは当然だろう。 ・ハンディキャップが0のゴルファーの3パット率は7.8%で、意外と多い印象だ。 ・3パット率の差は、ハンディキャップが上がるほど広がっている。 ・ハンディキャップ25のゴルファーの3パット率は25%にもおよんでいる。 ここで疑問が生じる。なぜ多くのゴルファーは、グリーンではなく、ドライビングレンジでの練習に多くの時間を費やすのかということだ。3パットを完全になくすのは難しいが、もしそれができれば、ハンディキャップ25のゴルファーの平均スコアから4.25打も減らすことができる。 2つ目のチャートは、3パットになってしまった場合の、セカンドパットの平均距離を示している。 ・セカンドパットの距離が長い理由は、距離のコントロールが悪いためだと考えられる。ハンディキャップが高いほど、セカンドパットの距離が増えるのは当然である。 ・ショットスコープは、良いラグパット※の認識に誤解があることを示している。データによれば、カップから4~5フィート(約1.2~1.5メートル)以内に寄せられればゴルファーは満足するはずである。 ・チャートにはないが、3パットの83%は、最初のパットの距離が32フィート以上(約9.7メートル)であることに注目したい。 ※寄せることを主眼に置いたパットのこと。3パットのリスクを嫌う場合の戦術の一つ。  

直前のショットが及ぼす影響

以下の一連のチャートは、ショットスコープによる「直前のショットが及ぼす影響」について分析した結果である。直前のショットの結果が、次のショットにどのように影響するかは非常に興味深い。ミスショットから受ける心理的反応を分析して、最初のパットがうまくいなかかった場合、弱気になり次のパットも失敗する傾向があると結論づけている。  

ハンディキャップ0~5

ハンディキャップ0~5のチャートは、参考として掲載した。データによると、良いゴルファーはグリーン周りからのアプローチショットの後のパット(つまりうまくいったアプローチの後のファーストパット)と、(ファーストパットが入らなかった後の)セカンドパットの成功率(チャート上のMAKE %)にほとんど変化はなかった。

ハンディキャップ6~15

・平均以上のゴルファーを過半数含むグループでも、「直前のショットの影響」は明白だ。 ・2フィート(約0.6メートル)以内では、ファーストパットと、セカンドパットの成功率の差は6%になった。 ・9~10フィート(約2.7~3メートル)では、さらにその差は開き、セカンドパットの成功率はファーストパットの半分以下だった。

ハンディキャップ16~25

・他のハンディキャップのグループと比較して、すべての距離で成功率(MAKE %)は落ちるが、「直前のショットの影響」の傾向はだいたい一致している。 ・この結果から分かるのは、上級者になるためには、たとえファーストパットを失敗しても、次のパットを打つ前にそれを忘れる必要があるということだ。   最後の2つのチャートは、最初のパットがいかに重要かを示している。特に距離が長い場合は、簡単にミスショットしてしまう。そして、ミスショットの記憶を引きずらないことも重要なポイントだ。 集中力の欠如も、ミスパットを引き起こす要因となっている可能性が高い。 パターの技術を問わず、距離が長いほど成功率が減少することを考えると、ラグパットの距離のコントロールを改善すれば、最終的にはスコアが向上してハンディキャップが改善されることをショットスコープのデータは示している。

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著者情報

TONY COVEY

編集長
MyGolfSpy創業初期から参加したメンバーであり、現在は編集部を率いる編集長
記事制作だけでなく、MyGolfSpyのデータ主導型テスト手法の構築にも深く関わってきた。現在も膨大なテストデータを分析し、ゴルファーのクラブ選びやスコアアップにつながる発見を記事として届けている。
トニーが大切にしているのは、「事実とマーケティングを分けて考えること」。メーカーが発信する情報をそのまま伝えるのではなく、実測データや検証結果をもとにゴルファー自身が判断できる情報を提供することを重視している。
流行や話題性よりも実際の性能を優先する姿勢は、MyGolfSpyの編集方針そのものと言える。
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