タイガー・ウッズと彼の息子であるチャーリーが、「PNCチャンピオンシップ」に出場することになっている今週、テーラーメイドの「STEALTH(ステルス)」と「STEALTH PLUS(ステルス プラス)」ドライバーがUSGA適合リストに掲載された。特に驚くことでもないが…。

毎度のようにUSGAの画像では全てを伝えることはできないが、今後の話のネタは多くありそうだ。

『スピードポケット』、『可変スリーブ』、見慣れたソールデザインなど、USGAの一般向けの画像から分かる情報は想定の範囲内。従来通りということだ。


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カーボンウッド?

とはいえ、みなさんの多くが“2つの要素”に注目するのではないかと考えている。それはソールに印字された「CARBONWOOD(カーボンウッド)」という文字と、識別表示にある「Face: 60X Carbon」。

これはおそらく、「ステルス」がこれまでのテーラーメイドのドライバーとは異なる手法で「カーボン」素材を採用していることを示唆しているのだろう。あくまでも推測だが、確実に成功するという十分な理由もないまま、テーラーメイドがこのような道に進むということは考えにくい。

となると、以前、「カーボンフェース」で失敗したキャロウェイの「C4」を思い出す方も多いはず。過去に犯した過ちは、「カーボン」は「チタン」より遥かに軽量だが、非常に高価であるということ。

そして、高価な素材を採用しながらも、パフォーマンスの向上が定量化できないことが、最近カーボンフェースのドライバーが市場に出回っていない理由ではないだろうか。

ちなみに…日本で2015年に発売されたコンポジットフェースのテーラーメイド「ロイヤルグローレ」を覚えている人もいるはず。このドライバーは、中から低ヘッドスピードのゴルファーが対象のニッチなクラブで、価格は1,000ドルを軽く超えていた。


テーラーメイド「STEALTH PLUS(ステルス プラス)」

「ステルス」と「ステルス プラス」では、後者の方がより「調整機能」が充実しているように見える。『ウェイトトラック』には10gの『可変ウェイト』が搭載されており、弾道をさらに「ドロー」や「フェード」にすることが可能。

「ステルス プラス」の方が、より「ゴルファー目線」で低スピンになっていると言えるだろう。

しかし、「プラス(+)」という表記は、全ての条件が同じなら、ハンディキャップが少ないか中程度のゴルファーを対象にしたドライバーの特徴である「高MOI(寛容性)」を表す時に使われるので、完全に今回のモデルがそうなっているかは分からない。乞うご期待ということだ。





テーラーメイド「STEALTH(ステルス)」

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ネーミングについては置いておいて、この「ステルス」の重量特性は、「ステルス プラス」よりもさらに「低重心」で「高MOI(寛容性)」であると考えるのが妥当だ。

なぜかって?『ウェイトトラック』と『可変ウェイト』がないのに、テーラーメイドがこの余剰重量をフェース側に配置する理由が見当たらないからだ。ウェイトを後方部に配置して「寛容性」を向上させている可能性は考えられる。あくまで推測だが。

「SIM」と「SIM2」のドライバーシリーズでは、スタンダードと「MAX」「MAX D」の3モデルが展開されていた。「ステルス」と「ステルス プラス」で、「SIM2」から「SIM2 Max」までをおおよそカバーしているとすると、一つ足りないことになる。

あるいは、3モデルを2モデルに圧縮したということか?こちらも後日のネタを待ちたい。


考えておくこととは?

今回のドライバーが、多くの人が思っているようなものであるなら、数々の疑問が湧いてくる。

テーラーメイドがついに「カーボンフェース」という難題に答えを見出したのか?そうであるなら、ウェイト以外の明確なパフォーマンス上のメリットは何なのか?

他メーカーもこれに追随するのか?もしそうなら、どのくらいの時間がかかるのだろうか?

また、新作を買うのに借金をしないといけないのか?「コンポジットフェース」のドライバーの「打感」と「打音」はどんな感じなのか?などなど…。

いつものように、テーラーメイド「STEALTH(ステルス)」ドライバーシリーズの詳細は分かり次第、お伝えする。