・テーラーメイドから「ステルスUDI」「ステルスDHY」ユーティリティアイアンが登場

・これら新作はウッドとアイアンの隙間を埋める新たな選択肢となる

・小売価格は249ドル

・7月15日から発売中


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テーラーメイドがそろそろ新しい「Pシリーズアイアン」を発売する頃だと思っていたなら、そう、私もそのひとり。しかし、そうは問屋が卸さない。

テーラーメイドは、選択肢は豊富にあるのに、しっくりくるモデルがなかなか選べないというジャンル、つまりユーティリティ/ドライビングアイアンのジャンルにおいて、あなたのキャディバッグの隙間を埋めるべく、「ステルスUDI」と「ステルスDHY」を発売する。

ステルスブランドを強調する赤いアクセント、カーボンファイバーはここでは登場しない。それはもっとフェースが大きいクラブの場合にのみ機能する。今のところは。


「ステルスUDI / DHY」はどこにフィットするのか

「ステルスUDI」も「ステルスDHY」も、私がキャディーバッグの“トランジショナルスペース(コロコロとクラブが入れ替わるスペース)”と呼ぶエリアを埋めるための選択肢だ。

哲学やスペックはさておき、テーラーメイドのアイアン部門のプロダクトクリエーションディレクターであるマット・ボーヴィー氏は、今回のモデルを、セッティングからどうしても外せない最も短いフェアウェイウッドと、使いこなせる最も長いアイアンとの間を埋めるものと見なしている。

往々にして、それは「3番ウッド」と「4番・5番アイアン」との間ということになる。

ちなみに、もしキャディーバッグに入っている最も長いアイアンがそもそも問題なく打てない場合はチェンジする頃合いだ。「ステルスUDI」および「DHY」は、ロングショットを容易にしてくれる“救いの手”になるかもしれない。

ここでなにより重要なのは選択肢があるということなのだ。昔ながらのロングアイアンがやっぱり使いやすいという人もいるが、ハイブリッド(レスキュー)、7番ウッドに9番ウッド、そしてもちろんユーティリティアイアンから選ぶことができるわけだから。

ユーティリティアイアンは、ドライビングアイアンのDNAが少々含まれているオールマイティなタイプといえるが、実際には、このカテゴリー内における多様性は計り知れない。

テーラーメイドの新しいステルスに関してもそう言って差し支えないが、ラインナップの多様性について説明する前に、テーラーメイドの最新ユーティリティの共通項を見てみよう。


(ほとんど)同じ部分はどこか

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言わずもがなだが、テーラーメイドの「ステルスUDI」と「ステルスDHY」はいずれも、大まかに「ユーティリティクラブ」と定義されるものだ。どちらも「P790」の代替品ではない。

そこはしつこく何度でも言っておきたい。つまり、テーラーメイドはラインナップを拡張して、ドライビングアイアンのカテゴリー内でより優れた性能とフィッティングのよる多様な選択肢を提供しようとしているということなのだ。

ご想像の通り、この2モデルの性能はかなり異なるが、構造は似ている。


スピードフォームエアー

いずれも「鍛造中空構造」であり、その中空ボディはテーラーメイド独自の『SpeedFoam Air(スピードフォームエアー)』で充填されている。昨年の「P790」アイアンでお目見えしたものと同じ素材だ。

『SpeedFoam』の以前の世代との主な違いは、『Air』の部分が69%軽いこと。最終的にテーラーメイドは、必要がないフェースの中央部の重量を取り去りながら、打感を維持するだけでなく向上させた。


鍛造フェース

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テーラーメイドは、「ステルスUDI」と「ステルスDHY」ユーティリティアイアンについて「鍛造構造」であると言っている。

以前にも伝えた通り、ゴルフメーカーは「鍛造」という言葉を安易に使いがちだが、「ステルスUDI」と「ステルスDHY」はいずれも鋳造「450ステンレスボディ」と鍛造「4140フェース」(これも「P790」からの継続)を組み合わせて使っているため、許すことにしよう。

どちらのモデルも、特にフェース下部に当たった場合でもボール初速を落とさない『貫通型スピードポケット™』を搭載。


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また、スイートエリアを最大化するための、テーラーメイドの特徴である『インバーテッドコーンテクノロジー』もフェースに搭載していることも付け加えておこう。

共通項が出揃ったところで、2つのモデルの違いを見ていこう。





「ステルスUDI」

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テーラーメイドの2つのステルスユーティリティアイアンのうち、「ステルスUDI」は昔ながらのドライビングアイアンに近い設計になっている。それはまさに“ツアーモデル寄り”の典型例といえる。つまり、狭めのソールに短めのブレード長、薄めのトップライン、控えめなオフセット等、お馴染みのものだ。

“上級者向け”といって差し支えないだろう。

性能面でいうと、打ち出し角とスピン量が最大の差別化要因だが、寛容性も考慮すべきだろう。


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「ステルスDHY」と比較して、「ステルスUDI」の重心は3mm近く高くなっている。「UDI」がより高いスピン量でよりフラットな弾道を生み出すのは、そのせいもあるのだろう。

「ステルスUDI」はテーラーメイドの最新モデルの中で最も低弾道の部類ではあるが、現行の「P790 UDI」がテーラーメイドのユーティリティラインナップの中で低弾道№1であることは注目に値する。


「ステルスDHY」

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知らない人のために、「DHY」は“ドライビングハイブリッド”の略だ。このことから、「ステルスDHY」はハイブリッドとドライビングアイアンの融合となるように意図して設計されていると結論づけるべきだろう。

「ステルスUDI」と比較して、「ステルスDHY」は全体的にサイズ感が大きい。ヒールからトウまでは長めで、広めのソール、多めのオフセットとより厚いトップラインになっている。アドレス時には、「UDI」よりもかなり大きく見える。そういうクラブであり、そういう特徴だ。

つまり“一般大衆にむけたドライビングアイアン”(エヘン!“ドライビングハイブリッド”)ということ。


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より洗練された「ステルスUDI」とは異なり、アドレス時に「DHY」の後部が見えるはずだ。これは一部の人にとっては懸念材料となるだろうが、他の人(特にハイブリッドや初心者向けアイアンから「DHY」に移行するゴルファー)には、安心感に繋がる厚みとして評価されるだろう。

「ステルスUDI」はよりフラットなリーディングエッジとソール形状を備えているが、「DHY」はヒールからトウまでの半径が大きくなっている(ソールにはある程度の湾曲がある)。これにより、特に理想的とは言えないライからの打ちやすさが増すため、あまり技術が高くないボールストライカー(つまり“一般大衆“)に適している。

批判ではない。うまいソリューションを模索しているだけだ。


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前世代の「SIM DHY」に比べ、テーラーメイドはクラブ後部の湾曲を控えめにした。これは大きな変化とはいえないが、「ステルスDHY」によりスッキリとした構えやすさを与えてくれる。

前述したように、重心が低く、ソールが広い「ステルスDHY」は、「ステルスUDI」よりも少し打ち出しが高くなり、スピン量も少々減るが、どちらも高打ち出しモデルとはいえない。そこで、レスキュー/ハイブリッドが登場するわけだ。


どちらが向いているか?

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正直に言おう。「ステルスUDI」と「ステルスDHY」のいずれもあなたに向いていない可能性は大であると。

初・中級者向けアイアンを使用しているゴルファー(そしてそれが大多数)にとっては、レスキュー/ハイブリッドのほうが使いやすいだろう。別にそれで構わない。テーラーメイドはそのうちのどれかを販売できればいいのだから。

キャディーバッグの中の特定の隙間をユーティリティアイアンで埋めることに抵抗がない人にとっては、打ち出し角とスピン量の違いに基づいて決定が下されることになるだろう。

つまり、自分好みの弾道が得られるのはどちらかということで、さらに重要なのは、どちらの方の再現性が高いのかということになる。


スペック、価格、発売時期

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テーラーメイド「ステルスUDI」は、18度、20度、23度の3種類。レフティ用は18度と20度のみ。純正シャフトは「Aldila Ascent Black(アルディラ アセント ブラック)」の100Xまたは90S。

「ステルスDHY」は、17度、19度、22度、25度の4種類。レフティ用は19度と22度のみ。純正シャフトは同じく「Aldila Ascent Black」(75S、65R、55A)だ。

テーラーメイドのAny Shaft/Any Headルール(シャフトとヘッドの組み合わせ自由)が適用されているため、純正が合わない場合は、テーラーメイドの追加料金なしの選択肢からシャフトを注文できる。実際には、料金を支払う意思がある限り、追加料金ありの選択肢からも自由に注文できる。


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「ステルスUDI」「DHY」ともに、純正グリップは「Super Stroke S-Tech(スーパーストローク エステック)」となる。

テーラーメイド「ステルスUDI」「ステルスDHY」の小売価格は249ドル(「P790 UDI」と同額)。7月15日から発売中。