TRUSSパターとSPIDERパターの紹介

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テーラーメイドから以前のツアーで注目を浴びたTrussとSpider Sパターラインの発売が正式に発表された。

特にタイガー・ウッズが試打していたTrussパターの写真を目にした人もいると思うが、その新作パターにまつわるストーリーはまだ暴かれていない。

私もそうだったが、ルックスの第一印象は確かに期待外れであり、がっかりするかもしれない。

しかし、一旦パターデザインに込められたストーリーを知れば、デザインコンセプトに対する見方は変わり興味がわいてくることだろう。

まずはこの個性的なルックスが、設計上の重要な役割を果たしていることを理解する必要がある。れっきとした意図があるのだ。

珍しいルックスからTrussパターが多くの関心を集めるのは言うまでもないが、同時発売されるのがSpider Sだ。

発売前から情報が漏れていたTrussパターとは違い、Spider Sは完全に未公開だった。SNSの時代に、粋なサプライズだ。

結論からいうと、この2つのモデルは全く異なる発想でデザインされているが、「安定性を高めてパットの成功率を改善する」という共通目的がある。


 

トラス・トライアングル

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家の建築に関わったことのある人なら分かると思うが、建物の安定に屋根の『トラス*』が欠かせないことは知っているだろう。

トラスの役割は屋根との接合点をつくるだけでなく、壁を固定する際に構造全体をより安定させる働きをする。

*トラス:部材をピン接合することで三角形を構成し、その三角形の集合体で建築物を造る構造形式のこと

家の建築とパターデザインとは少々かけ離れている気もするが、Trussパターのホーゼルに隠された発想もまた、「安定」なのだ。

Trussホーゼルの根底にある意図は、パターの前方と後方をシャフトにつなげ、それによりストローク中やミスヒットの時でもパターヘッドが安定するという考えだ。

パターを安定させ、パットを改善することを目指しているのはテーラーメイドだけではない。

オデッセイも、ストロークラボのスタビリティシャフトを通して安定性を謳っているが、彼らはシャフトの硬さを利用している

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パター業界では、まったくコンセプトが異なるパターでもパットが入るという点でひとくくりにされてしまう。

だが実際は、シャフトを扱うことで安定性を向上させたメーカーもあれば、テーラーメイドTrussパターのようにホーゼルをうまく利用して安定化を図るモデルもありパター開発に関するアプローチが異なる。



 

似ているが、違う

過去を知る人は、この新ホーゼルが完全な新デザインではないことにお気づきだろう。

タイトリストから、Dead Center(デッド・センター)パターのような似た商品があり、アシュトンゴルフという会社はトライアングルホーゼルを使用したパターを作っている。

Trussホーゼルは、これらのホーゼルと似ているものの、よくよく見るとその目的が異なることが分かる。不滅のテーマでもあるのだが、パターのデザインは継続的に一新される一方で、別の目的のためにそのデザインが再利用されることがある。

つまり、今回のホーゼルの目的は従来とは異なるという意味だ。タイトリストが行ったのは、ホーゼルを正確にアライメントすることを目的に促進させたのであり、テーラーメイドのそれとは違う。

テーラーメイドのTrussホーゼルは「安定性」を目的として使われている。


 

テーラーメイドTRUSSパター:安定性への新たな試み

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前途のとおり、Trussパターホーゼルは、通常支えのないパターヘッド前方先の部分を支えることによる安定化を目指している。

従来のネックはトゥ先に支えがなく、後方にしか接続されていない。

Trussホーゼルはパターの前端に設置されているため、支えるポイントが多いほど安定するという屋根のトラスと同じ原理で採用されているのだ。

ゴルファーにとって、パターの「安定性」とはインパクト時にフェイスアングルが安定することを意味し、すなわちパットの改善につながるというわけだ。

さらに、芯をはずしても、ヘッドがフェイスアングルの変化を抑えてくれるためラインを外さず転がすことができる。

以前にも高MOIのマレットパターが安定性を高めるといった、似たようなストーリーを聞いたことがあるが、Trussパターホーゼルを使えばマレットほど大きなデザインにしなくても、それに匹敵する安定性が得られるという。

TB1やTB2は、ルックスはブレードでも、マレットのようなストロークが可能な初のブレードといえるかもしれない。


 

テーラーメイド独自のホーゼル

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Trussパターを見た瞬間、初めに目が留まるのが「ホーゼル」だ。正直、その第一印象はあまり良くない。

馴染みのないものを警戒するのは当然だが、興味関心を抱くのも人間の性だ。好奇心の目でみれば、単なるルックス以上の“何か”が秘められていると気づくはずだ。

キャビティーの角度や写真のせいにもできるが、問題は決して角度ではない。パターのルックスで最も重要なのは、アドレスでみるルックスだからだ。

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パターをかまえて上から見るとき、そこにテーラーメイドの技(テクノロジー)が隠されていると気付く。

後方からみると、Trussパターのホーゼルは非常に大きくみえるが、アドレスをとると、トライアングルの淵がパターのトップラインに見事に溶け込み、従来のネックと全く変わらないルックスに変化する。

後ろ側からみると見慣れないが、トップラインからみると俄然興味が湧いてくる。

馴染みないデザインに少し心を開けば、すべて「安定性」を高めるために計算し尽されたデザインだということが理解できる。


 

スパイダー S バース

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Spiderパターとスパイダーマンを結びつけるのはナイスアイディアだが、Spider SもCGコミック映画スパイダーマン: スパイダーバース(Spider-Man: Into The Spider-Verse)から連想するといいかもしれない。

映画版『スパイダーマン』といえば「ピーター・パーカー」だけだが、スパイダーバースのような複数バージョンのスパイダーが登場することにより、スパイダーマンのキャラクターの解釈はまた違ったものになる。スパイダーマン・ノワールもそうだ。

話が脱線してしまったが、このスパイダーマンシリーズにこそヒントがある。

見ての通り、新作Spider Sは従来のSpiderパターと似ても似つかない。けれども、そもそもSpiderに決まった型はあるのか?

多くの人が、SpiderといえばSpider TourやSpider Xラインを連想すると思うが、SpiderシリーズにはGhost Spider SiやSpider ARC、Spider Vicinoも含む。

Spiderシリーズは複数素材から作られ、他のどのヘッドシェイプよりもMOIの最大化に特化したヘッドだ。そう考えると、Spider SもFangシリーズの血を受け継いでいるはずだ。


 

タングステン

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Spider Sの主な特徴のひとつが、ヘッドウェイトの半分を占める「タングステン」だ。

Spider Sのボディーはアルミニウムから削られるが、2つの大きなタングステンが前方に組み込まれ、さらに大きなタングステンバーが後方に設置されている。

これにより、ウェイトがボトムとエッジに再配置され、MOIの最大化、低重心化が実現する。どれもパターヘッドを安定させるのに欠かせない特徴だ。

これこそが、TrussとSpider Sに共通する特徴であり、どちらのパターも安定性を高めることによってパットの成功率を上げるという共通ゴールがあるのだが、そのアプローチ方法はそれぞれ全く異なる。

Trussパターはホーゼルが安定性に貢献するが、Spider Sの場合は従来のKBSシャフトより硬く、MOIを押し上げるシャフトを使うことで似たような結果が得られる。


 

テーマ=安定性

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見ての通り、今年のテーラーメイドのパターにおけるメインテーマは、ホーゼルでも高MOIでもまさに「安定性」。

パターの安定とは、インパクトの瞬間、より正確なアングルでパットができることをいう。

当然、Most Wantedテストでもこれらのパターを扱うが、実際にゴルファーがこれらの新作パターを握った時の性能を見るのが楽しみだ。

テーラーメイドといえば、ドライバーに強いと思われがちだが、彼らのパターがMost Wantedで選ばれたのは1度や2度ではない。

今のところ、タイガーがTrussパターを使うことはなさそうだが、何人かツアープロがすでにバッグに入れている。

アン・ビョンフンがWaste Management Openでいいパットを見せていたことからも、これから注目したい。不思議なことに、彼はタイトリストの契約なのだが・・・


 

TRUSSパター・SPIDER Sパターの価格と発売予定

テーラーメイドTrussパターから4モデル(ブレード2モデル、マレット2モデル)が2月7日より299ドルで発売される。

コバルトグレーのSpider Sモデルは349ドルで、2月14日より発売。現時点では、カスタムは用意されていない。


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