2020年 カートバッグ
ベストバリュー
2020年 カートバッグ
ピン PIONEER
    2020年のベストカートバッグ、ピンの『Pioneer』がゴルファーを魅了し続けている。拡張可能ポケットは使いやすく、容量も大きい。ドライバーは思い通りに収納できるし、オーバーサイズグリップのパターでもしっかりと収容することができる。
  • 2020年ベストカートバッグ
  • 収納がたっぷり
  • ポケット配置が絶妙
  • フルレングスのドライバーも収納可
  • カートストラップ・パススルー付き
  • わずかに重い
  • ベストバリュー
    クリーブランド CG
      クリーブランドCGは159.99ドルという安さ以外にも、機能性も持ち合わせる。動作の邪魔にならない考え抜かれたポケット配置はさすがだ。また、大きな断熱ポケットには、たくさんのペットボトル(やビール)が収納できる。カラーオプションも豊富なので、好みの色が選べるのもポイントだ。
    • 安定したバッグ構造
    • 大きめのクーラーポケット
    • 拡張型ポケット
    • パター専用の仕切りがある
  • バッグの素材が少し薄っぺら
  • ピン DLX
      ピンの「DLX」はスタッフバッグに近い作りだ。効率よいデザインで、距離計を収納するマグネットタイプのポケットやシューズを収納する場所も隠されている。汚れを落としやすく、必要なものは何でも収納できる優れものだ。
    • 便利なシューズポケット
    • 汚れが落ちやすい素材
    • 大きめ断熱ポケット
    • フルレングスのドライバーが収納できるディバイダー(仕切り)
  • 通常のバッグより大きめ
  • ピン TRAVERSE
      コンパクトジッパーや頑丈なポケットが高評価だったピン『Traverse』は、レインウェアや小物をたっぷり収納することができる。カートストラップ・パススルーで、サイドポケットの出し入れもしやすい。カラーオプションも豊富。
    • 二重ジッパー
    • 緻密に配置されたポケット
    • 豊富なカラーオプション
    • カートストラップ・パススルー
  • ディバイダー(仕切り部分)にサイドハンドルがない
  • スリクソン Z85
      スリクソンの『Srixon Z85』は、収納が多く、耐久性に優れる。サイズは大きめだが、通常のバッグより軽いのには驚いた。考え抜かれたジッパー構造が、ポケットをしっかり保護する。
    • 抜群の安定感
    • 耐久性に優れた、開閉しやすいジッパー
    • マグネット式レーザー距離計ポケット搭載
    • 広めのディバイダー(仕切り)によりクラブの引っかかりを防ぐ
  • スタイルオプションが限定的
  •  
       

     

    2020年カートバッグ バイヤーズガイド

    何を改善したらもっと優れたカートバッグができるのか?収納ポケットを増やす?ポケットの配置を変える?もしくは、新たな機能を加えるとか、ゴルフバッグの新たなイメージを作る?

    2020年トップに選ばれたカートバッグの中には、これら機能をすべて備えたもの、または一部備えたものもある。今年の特徴としては、一軍ブランドはマイナーチェンジでおさえ、二軍モデルは大幅な改善をはかったように思う。

    独自性が際立つものや、機能性が目立つバッグもみられた。今ではあらゆるタイプのカートバッグが販売されているので、確実に自分に合うバッグが見つかるはずだ。

    今日にでもカートバッグを買いたいという人も、お役立ち情報を探している人も、単に最近のバッグ事情を知りたいという人も、この購入ガイドを見ればみなさんのニーズに合うカートバッグを見つけることができるだろう。

     

    ベストウォータープルーフ コブラ ULTRADRY

    コブラ『UltraDry』は、雨の日のラウンドが多いゴルファーに最適だ。ジッパーの開閉が少々硬く感じるという、ウォータープルーフバッグ共通の難点はあるものの、ポケットの傾斜がしっかり水を弾き、出し入れに支障のない設計になっている。まだ改善の余地がありそうだが、完全なウォータープルーフというだけで価値のある商品だと思う。

     

    カートバッグに欠かせないポイント

    容量

    カートバッグを選ぶ際、「収納の多さ」は欠かせないポイントだが、多ければ良いというものでもない。2020年のトップ商品も十分な収納はアピールポイントのひとつではあったが、まずは個人の要望を優先させた方がよい。

    例えば、トレーニング器具などを持ち運ばない人や、小物が必要ない人、雨などの天候に無縁の人などは、収納性を重要視せずに軽さや他の機能を重視した方がいい。

    一方、変わりやすい天候の中ラウンドすることが多い場合は、レインウェアやウォータープルーフハット、レイングローブだけでなく、濡れたものをしまうポケットが別途欲しいところだ。

    また、ペットボトル入れは手が届きやすく、大きめにデザインされていると嬉しい。特に軽い食べ物を持ち運びたい人には、断熱ポケットは大きいほど使い勝手がよいのではないか。

    マグネットで開閉する距離計用ポケットも最近はスタンダードになりつつある。マグネット式であれば、距離計が取り出しやすく、面倒な開閉も時間がかからない。

    収納の機能性でいえば、ピン「DLX」を超えるカートバッグはない。しかし、「DLX」はカート使用には最適だが、少し大きいことが難点。手引きカート愛用者や、小ぶりで収納の数が欲しい人は、Ogio「Convoy SE」の方が最適だろう。

       

    クラブにやさしいNEVR LOOZ

    バッグの中でクラブがガチャガチャいう音が気になる、という人もいるだろう。そんな人には、Nevr Loozがお薦めだ。Nevr Loozのバッグは独自のデザインが特徴で、クリップシステムでしっかりとクラブを定位置に固定する(バッグを逆さまにしても固定されたまま)。収納ポケットや使いやすさは多少犠牲になるが、十分なボールポケットとパター専用の仕切りが2つある。

     

    ディバイダー(仕切り)

    通常、キャディーバッグには14から16に区切ったディバイダー(仕切り)が設置されている。またーパター専用の仕切りがあるタイプや、それが2か所用意されている商品もあるため、パター以外にドライバーやボールコレクターなどを入れるなど多目的に使うことができる。

    2020年のカートバッグで特徴的だったのは、仕切り部分の裏地がぴんと張ってあること。裏地が擦れたり、破れたりするのを防ぐためだ。どの仕切りも同じようにみえるが、クラブの出し入れがスムーズにいくよう緻密に設計されたバッグもある。

    クラブの出し入れや仕切り構造が第一優先という人には、ピン「Pioneer』やタイトリストの『Cart15』がベストチョイスでだと思う。


     

    カートストラップ・パススルー

    カートや手引きカートをよく使うゴルファーにとって、「カートストラップパススルー」はマストの機能だ。バッグデザインの構成要素だと考えると、カートにバッグを乗せた時、カートストラップがポケットの出し入れの邪魔にならない設計であってほしい。「カートストラップパススルー」機能のないバッグだと、ポケットに覆いかぶさってしまうため、ポケットの使い勝手が悪くなり、ポケットの出し入れが出来なくなることがあるからだ。

    特に、ピン『Pioneer』は、ストラップの装着が完璧になるように設計されている。スリクソン『Z85』も、ストラップに関しては非常によく考慮されたバッグだ。

       

    オールインワンTRANSROVER

    手軽さを重視したいゴルファーには、Transroverの「オールインワン」が最適かもしれない。プッシュカートとバッグが一体になったこのモデルは、必要な物を収めるのに十分な収納はもちろん、クラブの仕切りの間にクーラーポケットが設置されていて、正にオールインワンバッグだ。

     


    プロのアドバイス-使いやすさを決めるジッパー

    テストしたカートバッグの半数が、バッグの下方までジッパーが伸びているタイプだった。例えば、仕切りの中に物を落としてしまった時や、グリップにセンサーが付いている場合など、ジッパーで下まで開閉できると助かる。

     

    追記事項

    ・ポケットの数がすべてではない。むしろ、収納ポケットの質と機能性を考慮してほしい。出し入れしづらいポケットは無価値に等しい。出し入れがしやすく、必要な物がすべて入る使い勝手のよいポケットがあるバッグを探すことが肝心。

    ・GPSやレーザー距離計をカートに置く人がほとんどだろうが、2020年のベストモデルにはこれらの距離計がすぐに取り出せるようにマグネット式ポケットが装備されている。

    ・オーバーサイズパターグリップを愛用するゴルファーには、パター専用の仕切りが役に立つ。仕切りの直径が、パターグリップを収めるのに十分なサイズか事前に確かめることが重要。

    ・コースによってはウォーターサーバーがない所もあるため、ボトル用ポーチや断熱ポケットがついたバッグも要注目だ。

    ・ウォータープルーフタイプは雨天には大活躍だが、ラウンド後は必ず中身を全て出し、拭き上げしっかり乾かすこと。

    ・使い込むほどバッグの色は色あせるものだ。色あせを防ぐには、出来るだけ直射日光を避けたほうがよい。

     

     

    2020年カートバッグ FAQ

    Q:カートバッグにはどれくらいのお金をかけるべきか?

    A:決定的な答えはないが、デザインが格好良く、フル機能装備のバッグは大体159.99以上のモデルが多く、今年のトップ商品の価格は250-300ドルの範囲だった。中には450ドル以上するカートバッグも販売されている。年間のラウンド数が数回程度であれば、もう少し安価で適正なものを見つけられるだろう。

     

    Q:断熱ポケットは必要?

    A:マストではないが、軽いスナックを持ち運びたいならクーラーポケットは必要かもしれない。基本的に、クーラーポケットは大きい方が使いやすい。

       

    Q:有名メーカーのバッグを購入した方がよいのか?

    A:トップにラインインした商品は確かによく知るブランドばかりだが、これらのメーカーはSun MountainやVesselなどの第三者から製造委託して仕入れる場合が多い。しかし、「ホワイトラベル商品」(第三者に製造を委託し自社ブランドで販売する商品OEM品)が、供給先の自社ラインナップのトップ商品と同じ品質レベルであることは滅多にない。

     

    Q:カートストラップ・パススルーは重要?

    A:もちろん。カートストラップ・パススルー機能は、バッグをしっかりカートに固定し、収納ポケットの出し入れをしやすくする。

     

    Q:ディバイダー(仕切り)は本当に重要か?

    A:仕切りは最も重要な要素といってもいいくらいだ。各仕切りのスペースが小さすぎると、クラブの出し入れ時に擦れやすい。クラブの出し入れがしやすい、仕切りスペースが大きいものを選ぶことをお薦めする。