Tグラインド誕生の経緯
Tグラインドは、ボブ・ボーケイ氏がタイトリストのブランドアンバサダーであるトム・パーニスJr.のために造ったものだ。MグラインドをベースにしたTグラインドは、ソール幅が狭くローバウンスで、ソールはほぼフラット、全体的に幅広いフランジが特徴だ。 実効バウンス角が小さく、ソールがフラットなTグラインドのようなウェッジは、アタックアングルが浅いゴルファーや、乾いた状態もしくは硬く目の詰まったバンカーから打つことが多いゴルファーにとって最適なオプションだ。L、K、Tグラインドのどれを選ぶかは難しい選択だが、Tグラインドが最も「多様性」に優れることは間違いない。 敬虔なボーケイファンには、2008年9月にWedgeWorksから初めてTグラインドが発売された時のことが思い出されるかもしれない。この時のTグラインドも60度だった。 Tグラインドは、その後SM5のオプションとして再び登場した。どちらかというと特別なウェッジという位置づけだったため、ロフト角は62度のみだった。 直近では、2016年3月にWedgeWorksからTグラインド64度がリリースされている。これは、かの有名なオーガスタ・ナショナルの速いグリーンに対応するため、ツアープロ向けにボブ・ボーケイ氏とアーロン・ディル氏が造ったウェッジだ。 64度のロフト角と実効バウンス角6度の64Tの特徴は、革新的な重心技術と、ボールを高く上げてグリーンでしっかり止める「スピンミルドTX4グルーブ」だった。特にグリーン周辺での多様性に特化するためヒール、トゥ、トレーリングエッジが改良されたが、必要な時にはバンカーショットにも対応できる十分なバウンスも備えていた。
2018年60度Tグラインド限定モデル
計画通り、新しい60度Tグラインド限定モデルが発売されるが、偶然にもTグラインドが初めてWedgeWorksに登場して10年目を迎える日に発売されることになった。 前述のとおり、Tグラインドはグリーン周りで万能な、特別なロブウェッジとして設計されている。スペックとしてはローバウンス(ボーケイは4度と記すだろう)だが、新モデルの60度Tグラインドは「デュアル・バウンスソール」を特徴としている。 接地部分をソール前方に寄せるバウンス設計が、タイトなライや硬く締まったフェアウェイからでもフェースをスクエアにして打つことを可能にし、同時に大胆にグラインドされたトレーリングエッジによって、フェースを開いた時にリーディングエッジが地面の近くにセットされる。間違いなく、どんなタイトなライにも対応する究極のウェッジだ。
Tグラインドのデュアルバウンスグラインドの改良は、ピンがEyeSoleウェッジの特徴を謳うように、その存在を明確にアピールしている。
「スコットランドのカーヌスティ(ゴルフリンクス)の『硬さ』と『速さ』を知ったとき、我々はTグラインドが必ず役立つと確信した。ボブはリーディングエッジを低く保ちながら、簡単に扱えるローバウンスTグラインドを造り上げた。Tグラインドは特にタイトなライで非常に優れた性能を発揮する。」(ボーケイ ツアー担当 アーロン・ディル氏)
全米オープンでの使用率は少し落ちたものの、その後も3~4名のプロがTグラインドウェッジをツアーで使っている。
超プレミアムスレートブルー仕上げ
60度Tグラインド限定モデルには、最新の超プレミアムスレートブルー仕上げ(少しブルーとグレーがかった鏡面仕上げ)が採用されている。MyGolfSpyのエディター、トニー・コービーが最近タイトリストを訪問した際、この最新の仕上げを見る機会があったのだが、彼によると写真でも素晴らしいが、実物は格段に良いという。 スレートブルー仕上げはボーケイの他モデルの仕上げより少し費用がかかるが、それに見合う価値は絶対にある。「仕上げ」がそのクラブのストーリーの一部あるいは全体となることがあるが、その耐久性はしばしば問題になる。スレートブルー仕上げは、ツアークロム仕上げの耐久性と同じで、PVDのように数回で剥がれるようなことはない。




