今日取り上げるのは、今注目を集めるユーティリティ(ハイブリッド)。

キャディバッグの中の上の方の番手、つまりロングアイアンやフェアウェイウッドの代わりとして活躍するクラブだ。

ロングアイアンに比べて打ちやすく、安定性に悩むゴルファーにとっては強力な選択肢になる。ロングアイアンに恐怖を感じているなら、その解決策はユーティリティにある。

「MyGolfSpy」は、独立した立場からクラブを検証する第一人者だ。

10年以上にわたる膨大なテスト経験を背景に、誇張やマーケティング用語を排し、純粋に“データ”と“結果”だけを届けてきた。その姿勢こそ、多くのゴルファーから信頼を集める理由である。


キャロウェイ、テーラーメイド、ピン、コブラなど2025年ユーティリティ最新モデルが集合。横にMyGolfSpy「MOST WANTED」ロゴが配置されている。

今回の検証では、全18本のユーティリティ(ハイブリッド)を徹底テスト。合計120時間、5,400ショットという膨大なデータを積み上げ、実際のゴルファーの視点でクラブの性能を明らかにした。

新しいクラブの購入を検討している人はもちろん、フィッティング前に追加の情報を求めている人にとっても、このテスト結果は大いに役立つはずだ。次なるユーティリティに何を求めるのか…その答えは、このデータの中にある。

では、『2025年ベストユーティリティ』を見ていこう。


芝生の上に並べられた2025年最新ユーティリティクラブの集合写真。コブラ「DS-Adapt」、キャロウェイ「Elyte X」、テーラーメイド「Qi35」、PING「G440」、タイトリスト「GT3」、ウィルソン「Dynapwr」など、多彩なブランドのモデルが揃っている。

2025年版 ベストユーティリティ

コブラゴルフ「DS-ADAPT」

「総合」第1位–コブラゴルフ「DS-ADAPT」

テーラーメイド「Qi35 Max」

第2位 –テーラーメイド「Qi35 Max」

キャロウェイ「ELYTE X」

第3位 –キャロウェイ「ELYTE X」

テーラーメイド「QI35」

「飛距離」第1位 –テーラーメイド「QI35」

コブラゴルフ「DS-ADAPT」"

「正確性」第1位 –コブラゴルフ「DS-ADAPT」

ORKA「RSX」

「寛容性」第1位 – ORKA「RSX」


2025年ベストユーティリティ

ユーティリティ(ハイブリッド)は、ゴルフをやさしくするために作られている。他のクラブカテゴリーに比べても多くのテクノロジーが詰め込まれており、そのすべてが「より遠くへ」「より高く」「より真っすぐ」ボールを飛ばすために設計されている。

最高のユーティリティ(ハイブリッド)は、「正確性」と「飛距離」の両方で抜きん出た性能を発揮する。その2つを兼ね備えることで、店頭で手に入るクラブとは思えない完成度を実現している。

ここに紹介するのが、2025年を代表するベストユーティリティ(ハイブリッド)だ。


👉「総合的」に優れたベストユーティリティTOP5

MyGolfSpyによる2025年ユーティリティ総合ランキング。1位コブラゴルフ「DS-Adapt」、2位テーラーメイド「Qi35 Max」、3位キャロウェイ「Elyte X」、4位PING「G440」、5位タイトリスト「GT3」。

「総合評価」第1位 コブラゴルフ「DS-ADAPT」

総合スコア
8.8
飛距離スコア
8.6
正確性スコア
8.9
寛容性スコア
8.8

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►とにかく「最高の一本」を手に入れたい人:

    「正確性」よし。「飛距離」よし。「寛容性」よし。これら3つすべての性能を備えていることは、どんなユーティリティにとっても大きなメリットだ。コブラゴルフ「DS-Adapt」が2025年の『ベスト・ユーティリティ(ハイブリッド)』であるのには理由がある。このクラブは「正確性」で最高の結果を生み、「飛距離」を見せつけ、「寛容性」においても非常に優れている。ユーティリティに求められる性能はまさにこれであり、「DS-Adapt」こそがその頂点だ。「DS-Adapt」ユーティリティは、方向性を最重視するゴルファーに最適だ。今回のテストでは総合スコア8.8を記録し、「正確性」でトップ評価を獲得。平均キャリーは180ヤード超、「飛距離(8.6)」と「寛容性(8.8)」も高水準で、ばらつきの少ない安定性が魅力だ。ロングアイアンに苦手意識がある人や、「飛距離」と「直進性」を両立させたい人にとって強力な選択肢となる。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►コブラゴルフを候補に入れるつもりがない人:

    コブラが嫌いな人。以上。それ以外は使うべきだね。このモデルについての過去のMyGolfSpyの調査結果を紹介しよう。意図的にフェード/ドローを打ち分ける操作性を至上視する上級者には、ストレート寄りの弾道特性が“良すぎて”物足りない可能性がある。辛口な評価をするとすれば、個性的な味つけや極端な飛び“だけ”を求めるタイプにも、万能型ゆえの中庸さが合わないかもしれない。

最終評価

コブラゴルフはユーティリティ市場で確かな実績を持つメーカーだ。このカテゴリーのテストは、常にトップクラスの成績を残してきた。今年はその評価をさらに確固たるものにし、2025年のベストユーティリティに輝いた。総合的に見てもまちがいなく卓越したパフォーマンスを示した。とりわけ「正確性」で抜きん出ている。どんなクラブでも「正確性」は重要で、長期的に安定して再現性の高いプレーを支える性能要素である。「DS-Adapt」は2025年の「正確性」で最優秀。これが「総合」でもベストユーティリティへと押し上げたというわけだ。蛇って聞いただけで蕁麻疹がでちゃう!というゴルファー以外は、まずは試打してみよう。

テスターたちの声

“しっかりした打感で、とても寛容性が高い。弾道もかなりストレートだった。”

“普段ユーティリティとは相性が悪いんだけど、これは間違いなく自分のトップチョイスになる。”

“まさにベスト・オブ・ベスト。打感がすごく良くて、とてもソリッドだった。”

専門家の視点

調整機能付きユーティリティは、言うまでもなく必須だ。調整できないユーティリティは、その使い勝手を大きく制限してしまう。コブラゴルフは『FutureFit33』によって、さらにその先を行く。なんと33通りものロフト&ライ角調整が可能で、まさにフィッターにとって夢のような製品だ。基本性能が高いモデルを更に自分好みに仕上げられる(しかも選択肢が豊富)。もし「最高の中の最高」を求めているなら、コブラゴルフ「DS-Adapt」ユーティリティをぜひチェックしてみてほしい。


第2位 テーラーメイド「Qi35 Max」

総合スコア
8.7
飛距離スコア
8.5
正確性スコア
8.8
寛容性スコア
8.9

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►安定した結果を生む鍵は「正確性」と「寛容性」:

    テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは、優れたユーティリティの選択肢の1つ。その真価は「正確性」と「寛容性」にある。ユーティリティは、ゴルファーによっては安定しないクラブになることもある。だからこそ、「正確性」と「寛容性」を兼ね備えたユーティリティを選ぶことは、手にするゴルファーが長期的に良いスコアを狙っていくにあたり肝心かなめとなる。一貫した結果をもたらすユーティリティは、アマチュアゴルファーまさにゲームチェンジャーと言えるだろう。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►飛距離だけを優先するなら選ぶべきではない:

    テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは「正確性」と「寛容性」に優れている一方で、「飛距離」では平均よりやや劣る。もし市場で最も飛ぶユーティリティを探しているなら、「Qi35 Max」は見送ったほうがいいかもしれない。そうではなく、「飛距離」は十分あるけどセカンドOBでスコアを崩しがち、とか、長い距離をなんとか近くまで寄せて「寄せワン」に勝負を持ち込みたいゴルファーに使って欲しい。 自分にとって何を優先するかを見極めればこのモデルの価値が見えてくる。「飛距離」を最優先するなら、標準モデルの「Qi35」など他の選択肢の方が適している可能性がある。さらに、打ち出し角やスピン量を意図的に大きく操りたい競技志向のゴルファーにとっては、MOI(慣性モーメント)を最大化して安定性を重視した設計が、むしろ操作性の制限として感じられるかもしれない。この点は覚えておいて損はないはずだ。

最終評価

ユーティリティにおいて、「正確性」と「寛容性(=安定性)」は極めて重要かつ効果的な性能要素だ。テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは、この両部門でトップクラスの評価を獲得している。「正確性」では第5位、「寛容性」では第2位という結果だ。つまり、このクラブならグリーンを狙う際に卓越した「正確性」を期待でき、フェースからの安定した打ち出しも得られる。要するに、あなたの大嫌いな左右OBゾーンに買ったばかりの「プロV1」をプレゼントする確率が減るってこと。総合的に見ても、テーラーメイド「Qi35 Max」は市場で最高レベルのユーティリティのひとつだ。総合2位、スコア評価、「正確性」 8.8/「寛容性」 8.9 がそれを裏付けている。

テスターたちの声

“フェースからの打感が良く、寛容性も高い。ミスヒットしたときもすぐにわかるし、高弾道でキャリーの飛距離も優れていた。”

“思っていたよりも弾きが強い。高い弾道が出るが、自分の好みにはドローバイアスが強すぎる。”

“しっかりしたクラブで、とても寛容性が高く飛距離も十分。ただ、カーボンの見た目はあまり好みではない。”

専門家の視点

もし「正確性」と「寛容性」を兼ね備えたユーティリティを探しているなら、テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは素晴らしい選択肢だ。複数のテスターが、このクラブが生み出す打ち出し条件についてコメントしている。それだけでも実戦で扱いやすいショットにつながりやすく、特に打ち出しが低くスピン量が不足しがちなゴルファーにとっては大きな助けになるだろう。


第3位 キャロウェイ「ELYTE X」

総合スコア
8.7
飛距離スコア
8.8
正確性スコア
8.9
寛容性スコア
8.4

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►「正確性」と「飛距離」を兼ね備えた競争力ある組み合わせを求めるなら:

    「正確性」と「飛距離」の両立はまさに勝利の組み合わせだ。ターゲットを正確に狙いながら、大きく前へとボールを運べるなら、それ以上何を望むだろうか?これらはすべてのゴルファーがクラブに求める性能だ。キャロウェイ「ELYTE X」は、2025年のユーティリティ部門において「正確性」と「飛距離」の両方で第2位にランクインしたモデルだ。その性能は折り紙付きで、まさに期待を裏切らないユーティリティと言えるだろう。ぜひ一度チェックしてみてほしい。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►一貫した結果を重視するなら:

    「寛容性」を分析する際に私たちが見ているのは、すべてのショットでどれだけ“一貫した(同質の)”結果を出せるかという点だ。この点において、キャロウェイ「ELYTE X」は「キャリーにおける飛距離差」、「ボール初速の差」、「スピン量の差」、そして「落下点のばらつき」において差が大きい。つまり、このクラブは「正確性」と「飛距離」に優れている一方で、ショットごとの“安定性”を重視するなら、ほかにより良い選択肢があるということだ。

最終評価

2025年はキャロウェイにとってまさに飛躍の年となっている。その勢いを象徴するのが、今回のテストで総合3位に入ったキャロウェイ「ELYTE X」ユーティリティだ。「ELYTE X」は「正確性」と「飛距離」においてサラブレッド級の性能を誇り、両部門で第2位という結果を残している。これらの性能要素を兼ね備えることは、勝利の方程式とも言えるだろう。しかし一方で、「寛容性」の評価ではやや厳しい結果となった。正確で飛距離も十分ながら、ショットごとの安定性においては他モデルと比べて劣る部分があるのだ。具体的には、「キャリーの飛距離」、「ボール初速」、「スピン量」、「ショットエリア(ばらつき)」 –といった主要データにおいて標準偏差が大きめであることが示されている。つまり、強烈なミスや極端なライの変化には、設計の特性や調整の幅ではカバーしきれない限界がある。

テスターたちの声

“安定感があって、打感のフィードバックも良い。全体的にとてもソリッド。”

“他モデルよりも距離のコントロールがしやすく、それでいてパワーもしっかり備わっている。”

“しっかり打てた。あらゆる面で安定した性能を発揮していた。”

専門家の視点

キャロウェイ「ELYTE X」は、「正確性」と「飛距離」を求めるゴルファーにとって非常に優れた選択肢だ。「飛距離」「正確性」の性能に振っている分、「寛容性」を極端に必要とする人には多少物足りなさを感じるかもしれない。「ELYTE X」はミスを織り込みつつも飛ばしと方向性を両立したいゴルファーに、十分“武器”となりうる。ただし、それを相棒にできるかどうかは、あなた自身のセッティング意欲とショット管理能力にかかっている。



👉 「飛距離」に優れたベストユーティリティTOP5

MyGolfSpyによる2025年ユーティリティ飛距離ランキング。1位テーラーメイド「Qi35」、2位キャロウェイ「Elyte X」、3位コブラ「KING TEC」、4位タイトリスト「GT2」、5位ウィルソン「Dynapwr」。

「飛距離」はゴルフにおける最強の武器だ。ユーティリティ市場でも、その要素は外せない魅力のひとつとなっている。中にはその期待に応えるモデルもあれば、そうではないモデルもあるのが現実だ。

とはいえ、「飛距離」だけがゴルフクラブの価値を決めるわけではない。それでも、ユーティリティを選ぶゴルファーにとっては、やはり飛ばせることが大きな武器になる。

ここでは、「飛距離」に優れたベスト・ユーティリティを紹介する。


「飛距離部門」第1位 テーラーメイド「Qi35」

総合スコア
8.4
飛距離スコア
8.8
正確性スコア
8.4
寛容性スコア
8

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►「飛距離」を最優先するなら:

    キャディバッグの上の番手にはいくつかの選択肢がある。ロングアイアンを使うか? ドライビングアイアンを使うか? それともユーティリティを選ぶか?もしユーティリティを選び、「飛距離」を最大限に求めるなら、テーラーメイド「Qi35」レスキューがベストな選択肢だ。今回のテストでは、最も「飛距離」が出るユーティリティとしてランクインしている。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►「正確性」と「寛容性」を重視するゴルファー:

    テーラーメイド「Qi35」レスキューの「飛距離性能」には疑いの余地がない。しかし、その一方で「正確性」と「寛容性」という2つの重要な性能面では物足りなさが目立つ。特に「寛容性」に関しては、全体の中で最下位という結果となった。これはつまり、「Qi35」は他モデルと比べても、ショットごとのばらつき(標準偏差)が非常に大きいことを示している。特にオフセンター打点や強いミスヒットに対する落ち込みは、寛容性重視モデルと較べるとやや影響を受けやすい可能性がある。

最終評価

テーラーメイド「Qi35」レスキューはまさに圧倒的な存在だ。2025年『ユーティリティテスト』で「飛距離」部門のトップに輝いた。もしユーティリティに「飛距離」だけを求めるなら、「Qi35」こそが答えだ。しかし「総合力」という観点では、「正確性」と「寛容性」で物足りなさが残る。両部門ともに下位に沈んでおり、クラブ全体の完成度としては評価が難しい部分もある。とにかくクラブに「飛距離」性能を求め、その他は自分で解決するというゴルファーにとって、一線級の選択肢になりうるユーティリティだ。ただ、万人向けの“やさしい道具”ではないことはご承知置きいただきたい。

テスターたちの声

“テストした中で一番飛ぶユーティリティ。性能には大満足。”

“これまでで一番打感が良かった。打ちやすくて飛距離も出るし、買いたいと思えるモデルだ。”

“まるでロケットのよう。ボール初速が信じられないほど速かった。”

専門家の視点

率直に言えば、テーラーメイド「Qi35」レスキューは最も“熱い”モデルだ。「飛距離」を求めるなら、一度試打する価値あるユーティリティだろう。あるテスターが「まるでロケットのようだ」と語ったように、その爆発的な性能は際立っている。このモデルは“やさしさ”よりも“攻撃性”を求める中~上級者に強く響くユーティリティといえる。



「飛距離部門」第2位 キャロウェイ「ELYTE X」

総合スコア
8.7
飛距離スコア
8.8
正確性スコア
8.9
寛容性スコア
8.4

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►「正確性」と「飛距離」を兼ね備えた競争力ある組み合わせを求めるなら:

    「正確性」と「飛距離」の両立はまさに勝利の組み合わせだ。ターゲットを正確に狙いながら、大きく前へとボールを運べるなら、それ以上何を望むだろうか?これらはすべてのゴルファーがクラブに求める性能だ。キャロウェイ「ELYTE X」は、2025年のユーティリティ部門において「正確性」と「飛距離」の両方で第2位にランクインしたモデルだ。その性能は折り紙付きで、まさに期待を裏切らないユーティリティと言えるだろう。ぜひ一度チェックしてみてほしい。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►一貫した結果を重視するなら:

    「寛容性」を分析する際に私たちが見ているのは、すべてのショットでどれだけ“一貫した(同質の)”結果を出せるかという点だ。この点において、キャロウェイ「ELYTE X」は「キャリーにおける飛距離差」、「ボール初速の差」、「スピン量の差」、そして「落下点のばらつき」において差が大きい。つまり、このクラブは「正確性」と「飛距離」に優れている一方で、ショットごとの“安定性”を重視するなら、ほかにより良い選択肢があるということだ。

最終評価

2025年はキャロウェイにとってまさに飛躍の年となっている。その勢いを象徴するのが、今回のテストで総合3位に入ったキャロウェイ「ELYTE X」ユーティリティだ。「ELYTE X」は「正確性」と「飛距離」においてサラブレッド級の性能を誇り、両部門で第2位という結果を残している。これらの性能要素を兼ね備えることは、勝利の方程式とも言えるだろう。しかし一方で、「寛容性」の評価ではやや厳しい結果となった。正確で飛距離も十分ながら、ショットごとの安定性においては他モデルと比べて劣る部分があるのだ。具体的には、「キャリーの飛距離」、「ボール初速」、「スピン量」、「ショットエリア(ばらつき)」 –といった主要データにおいて標準偏差が大きめであることが示されている。つまり、強烈なミスや極端なライの変化には、設計の特性や調整の幅ではカバーしきれない限界がある。

テスターたちの声

“安定感があって、打感のフィードバックも良い。全体的にとてもソリッド。”

“他モデルよりも距離のコントロールがしやすく、それでいてパワーもしっかり備わっている。”

“しっかり打てた。あらゆる面で安定した性能を発揮していた。”

専門家の視点

キャロウェイ「ELYTE X」は、「正確性」と「飛距離」を求めるゴルファーにとって非常に優れた選択肢だ。「飛距離」「正確性」の性能に振っている分、「寛容性」を極端に必要とする人には多少物足りなさを感じるかもしれない。「ELYTE X」はミスを織り込みつつも飛ばしと方向性を両立したいゴルファーに、十分“武器”となりうる。ただし、それを相棒にできるかどうかは、あなた自身のセッティング意欲とショット管理能力にかかっている。



👉 「正確性」に優れたベストユーティリティ TOP5

MyGolfSpyによる2025年ユーティリティ正確性ランキング。1位Cobra「DS-Adapt」、2位キャロウェイ「Elyte X」、3位PING「G440」、4位スリクソン「ZXi」、5位テーラーメイド「Qi35 Max」。

「正確性」は何よりも重要だ。それが欠けていれば、コースの知らなかった場所ばかりを探し回ることになるだろう。だからこそ、「正確性」は私たちが設けている3つの評価カテゴリーの中で最も重要な要素となっている。

ユーティリティのテストにおける「正確性」は、シンプルに言えばパーオン率やピンへの近さとして表現できる。しかし、最終的には「ストロークス・ゲインド」で測られるものだ。

ここでは、「正確性」に優れたベスト・ユーティリティを紹介する。


「正確性部門」第1位 コブラゴルフ「DS-ADAPT」

総合スコア
8.8
飛距離スコア
8.6
正確性スコア
8.9
寛容性スコア
8.8

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►とにかく「最高の一本」を手に入れたい人:

    「正確性」よし。「飛距離」よし。「寛容性」よし。これら3つすべての性能を備えていることは、どんなユーティリティにとっても大きなメリットだ。コブラゴルフ「DS-Adapt」が2025年の『ベスト・ユーティリティ(ハイブリッド)』であるのには理由がある。このクラブは「正確性」で最高の結果を生み、「飛距離」を見せつけ、「寛容性」においても非常に優れている。ユーティリティに求められる性能はまさにこれであり、「DS-Adapt」こそがその頂点だ。「DS-Adapt」ユーティリティは、方向性を最重視するゴルファーに最適だ。今回のテストでは総合スコア8.8を記録し、「正確性」でトップ評価を獲得。平均キャリーは180ヤード超、「飛距離(8.6)」と「寛容性(8.8)」も高水準で、ばらつきの少ない安定性が魅力だ。ロングアイアンに苦手意識がある人や、「飛距離」と「直進性」を両立させたい人にとって強力な選択肢となる。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►コブラゴルフを候補に入れるつもりがない人:

    コブラが嫌いな人。以上。それ以外は使うべきだね。このモデルについての過去のMyGolfSpyの調査結果を紹介しよう。意図的にフェード/ドローを打ち分ける操作性を至上視する上級者には、ストレート寄りの弾道特性が“良すぎて”物足りない可能性がある。辛口な評価をするとすれば、個性的な味つけや極端な飛び“だけ”を求めるタイプにも、万能型ゆえの中庸さが合わないかもしれない。

最終評価

コブラゴルフはユーティリティ市場で確かな実績を持つメーカーだ。このカテゴリーのテストは、常にトップクラスの成績を残してきた。今年はその評価をさらに確固たるものにし、2025年のベストユーティリティに輝いた。総合的に見てもまちがいなく卓越したパフォーマンスを示した。とりわけ「正確性」で抜きん出ている。どんなクラブでも「正確性」は重要で、長期的に安定して再現性の高いプレーを支える性能要素である。「DS-Adapt」は2025年の「正確性」で最優秀。これが「総合」でもベストユーティリティへと押し上げたというわけだ。蛇って聞いただけで蕁麻疹がでちゃう!というゴルファー以外は、まずは試打してみよう。

テスターたちの声

“しっかりした打感で、とても寛容性が高い。弾道もかなりストレートだった。”

“普段ユーティリティとは相性が悪いんだけど、これは間違いなく自分のトップチョイスになる。”

“まさにベスト・オブ・ベスト。打感がすごく良くて、とてもソリッドだった。”

専門家の視点

調整機能付きユーティリティは、言うまでもなく必須だ。調整できないユーティリティは、その使い勝手を大きく制限してしまう。コブラゴルフは『FutureFit33』によって、さらにその先を行く。なんと33通りものロフト&ライ角調整が可能で、まさにフィッターにとって夢のような製品だ。基本性能が高いモデルを更に自分好みに仕上げられる(しかも選択肢が豊富)。もし「最高の中の最高」を求めているなら、コブラゴルフ「DS-Adapt」ユーティリティをぜひチェックしてみてほしい。


「正確性部門」第2位 キャロウェイ「ELYTE X」

総合スコア
8.7
飛距離スコア
8.8
正確性スコア
8.9
寛容性スコア
8.4

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►「正確性」と「飛距離」を兼ね備えた競争力ある組み合わせを求めるなら:

    「正確性」と「飛距離」の両立はまさに勝利の組み合わせだ。ターゲットを正確に狙いながら、大きく前へとボールを運べるなら、それ以上何を望むだろうか?これらはすべてのゴルファーがクラブに求める性能だ。キャロウェイ「ELYTE X」は、2025年のユーティリティ部門において「正確性」と「飛距離」の両方で第2位にランクインしたモデルだ。その性能は折り紙付きで、まさに期待を裏切らないユーティリティと言えるだろう。ぜひ一度チェックしてみてほしい。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►一貫した結果を重視するなら:

    「寛容性」を分析する際に私たちが見ているのは、すべてのショットでどれだけ“一貫した(同質の)”結果を出せるかという点だ。この点において、キャロウェイ「ELYTE X」は「キャリーにおける飛距離差」、「ボール初速の差」、「スピン量の差」、そして「落下点のばらつき」において差が大きい。つまり、このクラブは「正確性」と「飛距離」に優れている一方で、ショットごとの“安定性”を重視するなら、ほかにより良い選択肢があるということだ。

最終評価

2025年はキャロウェイにとってまさに飛躍の年となっている。その勢いを象徴するのが、今回のテストで総合3位に入ったキャロウェイ「ELYTE X」ユーティリティだ。「ELYTE X」は「正確性」と「飛距離」においてサラブレッド級の性能を誇り、両部門で第2位という結果を残している。これらの性能要素を兼ね備えることは、勝利の方程式とも言えるだろう。しかし一方で、「寛容性」の評価ではやや厳しい結果となった。正確で飛距離も十分ながら、ショットごとの安定性においては他モデルと比べて劣る部分があるのだ。具体的には、「キャリーの飛距離」、「ボール初速」、「スピン量」、「ショットエリア(ばらつき)」 –といった主要データにおいて標準偏差が大きめであることが示されている。つまり、強烈なミスや極端なライの変化には、設計の特性や調整の幅ではカバーしきれない限界がある。

テスターたちの声

“安定感があって、打感のフィードバックも良い。全体的にとてもソリッド。”

“他モデルよりも距離のコントロールがしやすく、それでいてパワーもしっかり備わっている。”

“しっかり打てた。あらゆる面で安定した性能を発揮していた。”

専門家の視点

キャロウェイ「ELYTE X」は、「正確性」と「飛距離」を求めるゴルファーにとって非常に優れた選択肢だ。「飛距離」「正確性」の性能に振っている分、「寛容性」を極端に必要とする人には多少物足りなさを感じるかもしれない。「ELYTE X」はミスを織り込みつつも飛ばしと方向性を両立したいゴルファーに、十分“武器”となりうる。ただし、それを相棒にできるかどうかは、あなた自身のセッティング意欲とショット管理能力にかかっている。



👉 「寛容性」に優れたベストユーティリティTOP5

MyGolfSpyによる2025年ユーティリティ寛容性ランキング。1位ORKA「RSX」、2位テーラーメイド「Qi35 Max」、3位タイトリスト「GT3」、4位コブラ「DS-Adapt」、5位PING「G440」。

「寛容性」という言葉は、ゴルフ業界ではよく使われるものの、明確に定義されることはほとんどない。だがゴルファーとして、安定して結果を出せるユーティリティが欲しくないか? その答えは間違いなく「イエス!オーイエス!」だろう。

理想は、ショットごとにフェースから安定した結果を導き出せるユーティリティだ。

具体的には、「ボール初速のばらつきが小さいか?」「キャリーの飛距離の差が最小限か?」「弾道のばらつきが抑えられているか?」「スピン量が安定しているか?」

私たちはユーティリティテストにおいて、こうした指標を基準に「寛容性」を分析している。

ここでは、「寛容性」に優れたベスト・ユーティリティを紹介する。


「寛容性部門」第1位 ORKA「RSX」

総合スコア
8.5
飛距離スコア
8.2
正確性スコア
8.3
寛容性スコア
9

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►信頼できるユーティリティが欲しいなら:

    ORKA「RSX」は、2025年の「寛容性」部門においてベストユーティリティに選ばれた。私たちのテストで「寛容性」部門を制するということは、ショットごとに一貫した結果を生み出せることを意味している。ユーティリティに「信頼性」があるというのは、ゴルファーにとって大きなアドバンテージだ。逆に、その信頼性や安定性を欠くユーティリティは、扱いにくく、実戦で使うのが難しいものとなってしまう。「RSX」はミスヒットに強さを求める人に、最初に候補に入れてほしいモデルだ。通常ショットで少しフェースを外してしまうことが多いゴルファー、打点のズレが不安定な人にこそ適している。オフセンターでの飛距離ロスや方向のブレを抑えたい人、クラブに“予備の守備力”を持たせたい人には非常に頼りになる。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►「正確性」と「飛距離」を重視するゴルファー:

    「寛容性」はメリットであると同時にリスクにもなる。ショット結果を安定させる一方で、「正確性」が損なわれる場合があるのだ。「Orka RSX」はまさにその例で、「寛容性=すべてをカバーする力」ではないから、打点をきっちり合わせて球を操りたいゴルファーや、「飛距離を最優先したい人」には物足りなさを感じる可能性がある。テストデータによると、「RSX」は「寛容性」で際立つ一方で、「正確性」や「飛距離」のスコアは他モデルに比べてやや低めだった。また、弾道の打ち出しやスピン量を細かく操りたい“変化球派”には、ミスに強い反面、自由度の物足りなさを感じることもあるだろう。

最終評価

ORKA「RSX」は、2025年ユーティリティ市場において、“ミスの幅を小さくする守備的な性能” を最も極めたモデルのひとつ。今回のテストで「寛容性部門」評価点 9.0 を獲得し、ショットごとの一貫性や「弾道のばらつき」抑制において非常に高い評価を得ている。「寛容性」を測る具体的な指標は、「ボール初速」「キャリーの飛距離」「スピン量」のばらつき、そしてショット全体における「弾道のばらつき」だ。ORKA「RSX」はこれらの項目で一貫して優秀な数値を示している。ただし、その得意領域が「守備・安定性」側に振られているため、他の性能(飛距離、操作性、弾道の変化対応力など)では、突出したモデルほどの強さは見られない。特に「飛距離」を追いたいゴルファーや、極端な弾道変化を武器にしたい競技志向派にとっては、やや物足りなさを感じるかもしれない。総じて言えば、「RSX」は“ミス耐性を最重視したいゴルファー”にとって極めて信頼できる選択肢。スコアを守るための道具として、ユーティリティの基準点となり得るクラブだ。

テスターたちの声

“高スピン・高弾道には良いけれど、ボール初速はやや遅め。”

“使うほどに気に入った。打ち出しが高くて、ユーティリティとしてはかなり魅力的に感じた。”

“全体的に飛距離は短め。打感としてはナイスショットとミスショットの違いが分からず、フィードバックがなかった。”

専門家の視点

今年のテストで存在感を示したORKA。その中で注目すべきもうひとつの製品が、ORKA「RSX」だ。このモデルは「寛容性」部門でベストユーティリティに輝き、ORKA製品の特色を象徴していると言える。懐疑的に見ていたゴルファーでさえ、その評価を覆されることだろう。特にスコアを守りたいゴルファーや、ミスによるスコア崩れに不安を抱えるゴルファーにとって、「RSX」は“心強い相棒”になり得る存在だ。


「寛容性部門」第2位 テーラーメイド「Qi35 Max」

総合スコア
8.7
飛距離スコア
8.5
正確性スコア
8.8
寛容性スコア
8.9

こんなゴルファーにおすすめ

  • ►安定した結果を生む鍵は「正確性」と「寛容性」:

    テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは、優れたユーティリティの選択肢の1つ。その真価は「正確性」と「寛容性」にある。ユーティリティは、ゴルファーによっては安定しないクラブになることもある。だからこそ、「正確性」と「寛容性」を兼ね備えたユーティリティを選ぶことは、手にするゴルファーが長期的に良いスコアを狙っていくにあたり肝心かなめとなる。一貫した結果をもたらすユーティリティは、アマチュアゴルファーまさにゲームチェンジャーと言えるだろう。

こんなゴルファーにはおすすめしない

  • ►飛距離だけを優先するなら選ぶべきではない:

    テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは「正確性」と「寛容性」に優れている一方で、「飛距離」では平均よりやや劣る。もし市場で最も飛ぶユーティリティを探しているなら、「Qi35 Max」は見送ったほうがいいかもしれない。そうではなく、「飛距離」は十分あるけどセカンドOBでスコアを崩しがち、とか、長い距離をなんとか近くまで寄せて「寄せワン」に勝負を持ち込みたいゴルファーに使って欲しい。 自分にとって何を優先するかを見極めればこのモデルの価値が見えてくる。「飛距離」を最優先するなら、標準モデルの「Qi35」など他の選択肢の方が適している可能性がある。さらに、打ち出し角やスピン量を意図的に大きく操りたい競技志向のゴルファーにとっては、MOI(慣性モーメント)を最大化して安定性を重視した設計が、むしろ操作性の制限として感じられるかもしれない。この点は覚えておいて損はないはずだ。

最終評価

ユーティリティにおいて、「正確性」と「寛容性(=安定性)」は極めて重要かつ効果的な性能要素だ。テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは、この両部門でトップクラスの評価を獲得している。「正確性」では第5位、「寛容性」では第2位という結果だ。つまり、このクラブならグリーンを狙う際に卓越した「正確性」を期待でき、フェースからの安定した打ち出しも得られる。要するに、あなたの大嫌いな左右OBゾーンに買ったばかりの「プロV1」をプレゼントする確率が減るってこと。総合的に見ても、テーラーメイド「Qi35 Max」は市場で最高レベルのユーティリティのひとつだ。総合2位、スコア評価、「正確性」 8.8/「寛容性」 8.9 がそれを裏付けている。

テスターたちの声

“フェースからの打感が良く、寛容性も高い。ミスヒットしたときもすぐにわかるし、高弾道でキャリーの飛距離も優れていた。”

“思っていたよりも弾きが強い。高い弾道が出るが、自分の好みにはドローバイアスが強すぎる。”

“しっかりしたクラブで、とても寛容性が高く飛距離も十分。ただ、カーボンの見た目はあまり好みではない。”

専門家の視点

もし「正確性」と「寛容性」を兼ね備えたユーティリティを探しているなら、テーラーメイド「Qi35 Max」レスキューは素晴らしい選択肢だ。複数のテスターが、このクラブが生み出す打ち出し条件についてコメントしている。それだけでも実戦で扱いやすいショットにつながりやすく、特に打ち出しが低くスピン量が不足しがちなゴルファーにとっては大きな助けになるだろう。



👉2025年「ベストユーティリティ」各スコアと順位

2025年版「ベストユーティリティ」スコアと順位表。各モデルの総合スコア、正確性スコア、飛距離スコア、寛容性スコアを数値と順位で比較した一覧。Ben Hogan「PTX Max」、Callaway「Elyte」「Elyte X」、COBRA「DS-Adapt」など主要モデルが上位にランクイン。

👉2025年「ベストユーティリティ」データ表

2025年版「ベストユーティリティ」性能データ表。各モデルのボール初速(m/s)、キャリーの飛距離(ヤード)、スピン量(rpm)、トータル飛距離(ヤード)、ショット範囲(平方ヤード)、打ち出し角、落下角度、高さ/頂点、左右のブレを数値と順位で比較した一覧表。

失敗しないユーティリティ選びのポイント


私たちの使命は、主観的な“宣伝トーク”を切り捨て、ゴルファーが「性能」に基づいてクラブを選べるようにすることだ。クラブ選びで最優先すべきは「性能」。とはいえ、新しいユーティリティ(ハイブリッド)を選ぶときには、それ以外にも目を向けるべきポイントがある。


クラブフィッティング


ここにたどり着いたということは、あなたはクラブ好きか、あるいはユーティリティの購入を検討しているのだろう。実際、2つのユーティリティの性能差がごくわずかに感じられることも少なくない。

そんなときに役立つのがフィッティングだ。フィッティングを受ければ、打感や見た目といった主観的な要素を自分の目で確かめられるだけでなく、スピン量や打ち出し角といった数値を細かく調整することができる。これこそが、あなたのゴルフを次のレベルへ引き上げる手助けとなる。

フィッティングを受ければ、まさにそれを実現できる。特に複数のユーティリティの間で迷っている場合には有効だ。そして信じてほしい―検討に値するモデルは本当に数多く存在する。


価格について


『価格は常に購入判断に影響を与える要素だ。ユーティリティの多くは250〜300ドルの価格帯に収まっている。

なお、優れたユーティリティほど値下げされるまでに時間がかかることが多い。もし特定のクラブを狙っているなら、最新かつお得な情報を得るために、私たちの「クーポン/ディール&プロモコード」ページをチェックすることを忘れないでほしい。


最適なシャフトを選ぶために


最適なパフォーマンスを引き出すには、正しいシャフト選びが欠かせない。適切なシャフトは打ち出し条件や全体的な「正確性」に良い影響を与える。

シャフトは一般的にカーボンかスチールで作られており、前者は軽量でヘッドスピードを上げやすいという利点がある。また、シャフトの硬さ(フレックス)はヘッドスピードに対応しており、弾道やボールの飛び方に直結する。

さらに、クラブヘッドをボールに安定して届けられるかどうかにも影響を与えるため、「一貫性」を保てる、もしくはその助けとなるシャフトを選ぶことが重要だ。


ユーティリティという選択肢


ユーティリティは、ロングアイアンの代替品として誕生した。ゴルフバッグに入れる選択肢としては、ドライビングアイアンよりもユーティリティの方が現実的だろう。さらに、メーカーごとにさまざまなロフト設定が用意されているのも魅力だ。

そのため、なかには5番アイアンや6番アイアンまでユーティリティに置き換えたいと考えるゴルファーにとっても、非常に有効な選択肢となる。


芝生の上に並べられた2025年最新ユーティリティクラブの集合写真。コブラ「DS-Adapt」、キャロウェイ「Elyte X」、テーラーメイド「Qi35」、PING「G440」、タイトリスト「GT3」、ウィルソン「Dynapwr」など、多彩なブランドのモデルが揃っている。

パフォーマンスの観点から言えば、ユーティリティを使うことでより大きな「飛距離」と高い「操作性」を得られるだろう。アイアンに対してユーティリティが持つ最大の利点は、より良い打ち出し条件を実現できる可能性にある。

その結果、ゴルフバッグの中で番手ごとの「飛距離のつながり」が改善される。これこそ、アイアンからユーティリティに切り替えるべき大きな理由のひとつだ。

また、優れたユーティリティは“店頭そのまま”でも安定した性能を発揮してくれる。一方で、ランキング下位のユーティリティほど、フィッティングが必要になるケースが多く、その重要性は無視できない。


 

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2025年『ユーティリティのテスト』の検証方法


2025年版『Most Wantedユーティリティテスト』は、延べ120時間におよぶテスト時間をかけ、18モデルのユーティリティを対象に実施された。

MyGolfSpyのテストプログラムは、3つの重要な要素によって支えられている。


・「フォーサイトGCクワッド」 – フォーサイトはカメラベースの弾道測定器の代表格だ。理由は、ショット毎に信頼の置けるデータを生成してくれるから。言葉でこの凄さを言い表せないが、今回のテストで我々の「GCクワッド」は5,400以上のショットを記録した。

・タイトリスト「Pro V1」ゴルフボール – ゴルフボールはテストにおいて重要なものだ。「Pro V1」は、『Most Wantedテスト』御用達ボールで、多くある、異常値を取り除く方法の一つであり信頼のおけるボールとなっている。このボールは、余計な変数を排除する取り組みの一環であり、信頼できる基準球だ。

・ザ インドアゴルフ店の「SIGPROプレミアム」 – インドアゴルフが世界を席巻している。我々のテストは全て、バージニア州ヨークタウンの本社屋内で行われている。テストのたびに、スクリーンはかなりのダメージを受けるので、この負荷に対応するために高品質で耐久性のあるインパクトスクリーンが必要だが、「SIGPROプレミアム」は我々の想像を超えている。


2025年のユーティリティテストでは、合計5,400ショット分のデータを収集した。テスターは参加モデルすべてを試打し、その多くは3番ユーティリティだった。なお、ロフト角はメーカーごとに若干異なっている。


このテストの最優先の目的は、市場で最高のユーティリティ(ハイブリッド)に関する有益な示唆を、ゴルファーであるあなた=消費者に届けることだ。

そのために私たちは、テストの過程で収集したデータを、入念かつ徹底的に分析する姿勢を貫いている。


Cobra「DS-Adapt」ユーティリティのクラブヘッドをアップで撮影。前方にはTitleistボール、背景にゴルファーが構える姿。

私たちの評価カテゴリーはこれまでと変わらず、以下で順に解説していく。


総合スコアは「MGSスコア」として表記されるようになった。「MGSスコア」は10点満点で評価される。

ユーティリティのテストは、以下の3つの評価カテゴリーで構成されている。


「正確性」

「飛距離」

「寛容性」


これら3カテゴリーの中でも、特に重視されるのは「正確性」だ。


「正確性」:ショットの安定性を評価


「正確性」はまさにゲームを変える要素だ。狙ったターゲットにボールを乗せる、あるいはその近くに運ぶことができれば、スコアは確実に改善する。新しいユーティリティを選ぶ際に最も重要な指標が、この「正確性」である。

私たちの「正確性」カテゴリーでは、ひとつの特定の指標を分析している。


・「ストロークス・ゲインド」


「飛距離」:最大のパフォーマンスを引き出す指標


・キャリーの飛距離(ボールが空中で飛ぶ距離)

・トータルの飛距離(キャリー+ランを含めた総飛距離)


「寛容性」:安定したショットの再現性を評価


私たちは「寛容性」を、ユーティリティがどれだけ一貫したショット結果を生み出せるかとして定義している。

「寛容性」カテゴリーでは、以下の3つの指標を評価。


・キャリーの距離(バラつき)– 最も長いキャリーの飛距離と最も短いキャリーの飛距離との差。

・ボール初速(バラつき) – 最も速いボール初速と最も遅いボール初速との差。

・スピン量(バラつき) – 最も高いバックスピン量と最も低いバックスピン量との差。

・ショットエリア(バラつき) – バラツキは以前、ショット範囲と表現しており、一連のショットが楕円状にどれだけ広がっているかを表す指標です(単位は平方ヤード)。


MGSスコアの算出方法


スコアは、ボールの弾道計測データをもとに算出されており、その基準となるのが『効率値』だ。これは単純な平均値を整理したもので、特定の外れ値を取り除くことで、より正確な数値として表現している。

このようにして、スコアは「正確性」が50%、「飛距離」が25%、「寛容性」が25%の割合で加重されて構成されている。各スコアカテゴリーにおける具体的な指標については、前の見出しセクションを参照してほしい。


キャディバッグに収められた2025年最新ユーティリティクラブを下から見上げた構図。各メーカーのソールデザインが際立ち、コブラ「DS-Adapt」、テーラーメイド「Qi35」、キャロウェイ「Elyte X」、PING「G440」、タイトリスト「GT3」などが確認できる。

ユーティリティテストでは、「正確性」を最も重視している。グリーンを狙うことこそが第一の優先事項であり、それが最も重要な指標だからだ。ユーティリティは主にグリーンを狙うショットで使うことが多いが、同時に特定のターゲットを狙うクラブでもある。

最後に、スコアのごくわずかな割合は、フィッティング要素や過度な外れ値、データの範囲外にあるその他の要素を考慮するために割り当てられている。


 

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2025年「ユーティリティ」一覧Q&A


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