新しいキャロウェイ「パラダイム スーパーハイブリッド」は、皆さんが待ち望んでいた答えと言えるだろう。

それは、「ハイブリッドよりも大きく、フェアウェイウッドよりも小さい、且つ扱いやすいクラブ」ということ。

「パラダイム スーパーハイブリッド」は、実際のところ“次世代型のハイブリッド”と言える。2019年に発売された初代「スーパーハイブリッド」に続き、2021年には2代目「エピック スーパーハイブリッド」が誕生。キャロウェイがこの“スーパーハイブリッド”を新ジャンルに位置付けることに成功しているかはわからないが…。


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「クロスオーバー」とは一線を画す

皆さんはフェアウェイウッドが苦手だろうか?だったら「パラダイム スーパーハイブリッド」がオススメというのがキャロウェイの考えだ。

「多くの人がフェアウェイウッドに苦戦している」というのは、キャロウェイのR&Dバイスプレジデントのブライアン・ウィリアムズ氏。「だがこれを使えば、ゴルファーは様々な条件でも安定した結果を得ることができる」。

その秘訣は至って簡単。フェアウェイウッドの一部とハイブリッドの一部をミックスすれば出来上がり!「スーパーハイブリッド」の誕生だ。そして、その秘訣の中には“隠し味”的なものがあるが、門外不出なんてことはない。まず、シャフトは一般的なシャフトよりも少し長いが、通常のフェアウェイウッドより短く、理論的には打ちやすくなっている。


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それよりも重要なのは、ドライバーのテクノロジーをヘッドに落とし込んだことだ。AI設計のチタンフェースとボディ、『Triaxialカーボンクラウン』と計画的に配した『タングステンウエイト』を採用したことで低・浅重心とともに「寛容性」を実現。これら全てを搭載し、先程も述べたように「ハイブリッドよりも大きいが、フェアウェイウッドよりも小さいヘッド」になっているのだ。

「パラダイム スーパーハイブリッド」を「パワフルなクラブだ」と言うのは、ウィリアムズ氏。「チタンを採用したことでドライバーのようなパワーがある。3番ウッドのようなフィーリングや飛距離が出るものの、打ち出しが簡単で狙い通りに打てるクラブを求めてもいた」。


タングステンの比較

(大量の)タングステンなしにキャロウェイの新製品は語れない。キャロウェイが3か所に配置した『MIMタングステンウエイト』という最大91g(日本仕様は95g)のタングステンを「パラダイムスーパーハイブリッド」に搭載した。このタングステンの大部分をクラブヘッド後部に配したことで、「寛容性」が向上する他、ボールを簡単に上げることが可能になっている。


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そして、残りのタングステンを低部と前部に置くことで、飛びとさらなる直進性も実現している。

「ヘッド周辺に配置しているタングステンは非常に軽量だ」とウィリアムズ氏。「こうすることで、(タングステン)ウエイトを計画的に配置することが可能になる」。

また前作同様、「パラダイム スーパーハイブリッド」には『アジャスタブルホーゼル』を搭載。ロフト角を2度まで立てられる他、1度まで寝かせることが可能だ。


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スーパーハイブリッドは“新しいクラブカテゴリー”と言えるのか?

この答えのヒントとして、こんな言葉がある。

「このハイブリッドは、今使っているハイブリッドに取って代わる以上のものになる。フェアウェイウッドが必要なのか?と思わせるほどに」。

これは、キャロウェイの優秀なマーケティングチームや、ましてやR&Dチームが発信した言葉でもない。

この言葉は、アダムスゴルフのR&Dバイスプレジデントであるティム・リードのもの。リードは2013年にアダムスの「Super LS」ハイブリッドについてこう語っている。そう、つまりこの考えは以前からあったというわけだ。


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今回3世代目の「パラダイム スーパーハイブリッド」で、キャロウェイが新しいクラブカテゴリーを作り出す価値があると考えていることは明らかだ。だが、ハイブリッドも比較的新しいカテゴリーだ。

遡ること1960年代初めにホーガンがハイブリッド的なクラブを試したものの、1970年代中盤のコブラ「Baffler」が元祖ハイブリッドとなったはず。しかし、それから各メーカーがハイブリッドを重要視し、打ちにくいロングアイアンに取って変わったのは1990年後半から2000年代前半になってからなのだ。


「パラダイム スーパーハイブリッド」を使うべきか?

これは当然、その人次第と言えるが…。

「多くのプレーヤーが、最新の『寛容性』を向上させるテクノロジーをもってしてもフェアウェイウッドを打つことに苦労している」と語るのは、キャロウェイのアイアン&ハイブリッド・プロダクトマネージャーのザック・オークレー氏。「もし皆さんがそういったプレーヤーの一人なら、このクラブこそ求めていた答えになる可能性がある」。


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もちろん、これは「まずはレッスンから」という層を真っ向から否定しているようなものだ。「フェアウェイウッドの打ち方を学びなさい」と言うのは簡単だが、同じようにハイブリッド黎明期には「ロングアイアンの打ち方を学びなさい」と言われたものだった。

実際のところ多くのゴルファーは毎日の仕事を持ち、家庭と両立に追われている。ゴルフを自分の人間性の“継続的で忍耐を必要とするテスト”とは考えていない。彼らの多くは、コーチと長期的にゴルフに取り組み毎日練習する時間もないし、徹底的にスイング改善を行いを、永続的な利益を得ようという気概もない。

つまり彼らは、楽しみたいからゴルフをしているのだってことだ。

楽しむゴルフをするためには、苦労せずにゴルフを楽しめるクラブがあるなら、それを使うに越したことはない。

もちろん、「パラダイム スーパーハイブリッド」を買うお金があればの話だけどね…。


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分かってはいるけど…。

新しいキャロウェイの「パラダイム スーパーハイブリッド」は、金額も“スーパー”の名に相応しい。

お値段は399.99ドル。

この段階で、ハイブリッドにそこまでの価値があるかを議論するのは遅すぎる。それに400ドルのハイブリッドで上級者になれるのかという議論も、まぁ、馬鹿げている。良いゴルフができるようになるかも知れないが、その程度は人による。

つまり、一般的に“価値のあるもの”というのは議論に値しない。だが、“あなたにとって価値のあるもの”はそうではない。もしこのハイブリッドがあなたのセッティングを埋めてくれて、ゴルフを簡単に楽しくしてくれる、さらにあなたにこのクラブを買うお金があるなら、もう答えは出ている。


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しかし、前にもお伝えしたように、ゴルフ用品はゼロサムゲームじゃない。高額商品が発表されたからといって低価格帯の商品がなくなることはない。


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キャロウェイ「パラダイム」スーパーハイブリッドのスペック・価格・発売時期

キャロウェイ「パラダイム」スーパーハイブリッドのロフト角は16度、18度、21度、24度、そして27度。お伝えしたように同社の『OptiFit 3ホーゼル』を使ってロフト調整も可能で、ロフト角は2度まで立てられる他、1度まで寝かせることができる。

ロフト角16度の2番と27度の6番は右打ち用のみ。


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純正シャフトはUST「Recoil Dart」でグリップはラムキン「Crossline 360」が装着されている。

先行販売は8月18日から。店頭では9月1日から発売される。

※日本価格は¥63,800(税込)で発売は9月(予定)。

左利き用の設定はない。

シャフトは「STOCK GRAPHITE」 で、グリップは「GOLF PRIDE VDR」ブラック/ネイビーとなっている。