PING「G430」ドライバーは、2024年に高い評価を受けたモデルだ。そして、新たに登場した2025年モデル「G440」ドライバーはどれほど進化したのか?気になっているのは私だけではないはず。

では、その違いを詳しく見ていこう。


PING「G440」ドライバーのフェース部分。「SPINSISTENCY」テクノロジーが採用され、スピンの最適化を図る設計。

すべてのモデルに「カーボン」を採用

PING「G430」ドライバーでは、「LST」と「MAX 10K」に『カーボン・フライ・ラップ』テクノロジーを採用し、一方で「MAX」と「SFT」にはチタン製クラウンが搭載されていた。

しかし、PINGは『カーボン・フライ・ラップ』のメリットを高く評価し、「G440」シリーズでは「MAX」「LST」「SFT」の全モデルに標準採用。この変更により、約3gの軽量化が実現された。


「フリーホーゼル」デザインの採用

PINGドライバーのシャフトスリーブ。±1.0度のロフト調整機能を搭載し、プレイヤーの弾道調整をサポート。

PING「G430」ドライバーでは、調整スリーブを囲む従来型の一体構造ホーゼルが採用されていた。一方、「G440」では新たに「フリーホーゼル」デザインを採用。

ホーゼル内部の中央部分を取り除くことで、ヘッド重量を4g削減し、特にヒール部分でのボール初速向上が期待できる構造となっている。


モデル別ヘッド重量の最適化

PING「G440 MAX」ドライバーのソール部分。調整可能なウェイトシステムと空力性能を考慮したデザインが特徴。

「G440」シリーズの開発にあたり、PINGはあらゆるヘッドスピードに対応するドライバーを提供することを目指した。「G430」では、設定によってヘッド重量が202g〜206gの範囲だったが、「G440」ではより細かく最適化されている。


PING「G440」モデル別ヘッド重量

「G440」シリーズでは、ヘッドスピードに応じて最適なヘッド重量が設定されている。

「LST」: 約205g(ヘッドスピード 約51.4m/s以上)

「MAX」: 約203g(ヘッドスピード 約46.9~51.4m/s)

「SFT」: 約199g(ヘッドスピード 約40.2~46.9m/s)

「HL」: 約196g(ヘッドスピード 約33.5~40.2m/s)

この調整により、プレーヤーのスイング特性に合わせた最適なパフォーマンスを提供できる。


モデル別の変更点

PING「G430」から「G440」への進化において、「LST」、「MAX」、「SFT」の各モデルの違いを見ていこう。

PING「G440」ドライバーと「G430」ドライバーの比較表。各モデル(MAX、LST、SFT、HL)の変わらない点と変更点が一覧になっており、G440シリーズではカーボンクラウンの標準搭載やバックウエイトの重量変更、シャローフェース設計などが特徴として挙げられている。

価格

PING「G430」ドライバーの発売当初の価格は、「MAX」と「SFT」が$549、「LST」が「$579」だった。一方、「G440」は「MAX」、「LST」、「SFT」のすべてが $599に統一されている。

また、「G430」は価格が$399に値下げされているため、「G440」に乗り換える決定的な理由がない場合は、「G430」を購入する絶好のタイミングとも言える。

『PING「G430 MAX 10K」ドライバー』

『PING「G440」ドライバー』


結論

PINGは、「G430」シリーズの成功を活かしながら、「G440」へと進化させた。重量配分の最適化や重心のさらなる低下といった改良が施されている。ここで、「G430」と「G440」の最も重要な違いを振り返ろう。


・全モデルに『カーボン・フライ・ラップ』を採用し、軽量化と低重心化を実現

・新しい「フリーホーゼル」デザインにより、重量配分を最適化

・シャローフェース&薄肉フェース設計でスピンの安定性を向上

・バックウエイトを重くすることで慣性モーメント(MOI)を強化し、安定性を向上

・標準シャフトをわずかに長くし、ヘッドスピードの向上をサポート


PING「G430 MAX 10K」は、『2024年のベストドライバー』に選ばれたモデルであり、引き続き販売中だ。現在、「G440」ドライバーを対象とした『2025年ベストドライバーテスト』を進行中である。

PING「G430」と「G440」のパフォーマンスの違いについては、テスト結果が確定次第、最新情報をお届けする。