・PING「G425」ドライバーシリーズがUSGA適合クラブリスト入り

・「G425」ドライバーシリーズは3モデル

・2021年になるまで発売されない予定

ここ2、3年のMost Wantedドライバーテストをチェックしてきたなら、なぜ私たちがPINGの「G425」ドライバーを待ち望んでいるのか分かるだろう。

グッドニュースは、このクラブがUSGA適合クラブリストに加わったこと。その逆は、「G425」ドライバーを期待して待っている方は、しばらく待ちぼうけを食うことだ。

この春のゴルフ用品メーカーは、新型コロナウイルスの感染拡大により事実上の製造停止に追い込まれている中、PINGは新商品のローンチを2021年まで遅らせることを決定した。つまりこれは、今年「G425」ドライバーシリーズは“お目見えしない”ことを意味する。



恨むなら新型コロナだ

活況を呈す用品市場は、工場施設におけるソーシャルディスタンシングに伴い発注から納品までの平均時間が大幅に長くなっている。これはPINGのようなアッセンブルの全てを米国で行うメーカーにとっては、特に言えることだ。

そこでPINGは、出荷の遅れを悪化させるよりも(多くのブランドにとって“オーダー”に間に合っているなら、遅れていないという意味になる)、「G425」ドライバー(そして、その他全てのクラブ)の発売を(大部分で)来年初めまでホールドすることにしたというわけ。

ここでザワつくのは、米国では2021年までお目見えしないのに、日本やオーストラリアを含める他国では今秋(オーストラリアは夏に突入する)に「G425シリーズ」を手にすることができるということだろう。

PING「G425」ドライバーは、今週(8月最終週)の日本ツアーで投入され、PGAツアープロは10月のどこかで手にすることになるはずだ。

そして米国と欧州のアベレージゴルファーが手にできるのは、申し訳ないが来年1月くらい辺りだろう。

さて、こうした残念なお知らせはさておき、USGAのリストから判ることをざっと紹介したいと思う。


PING「G425」ドライバーは3モデル

前作などでもそうだったように、PING「G425」ドライバーシリーズは3モデルとなりそうだ。


PING「G425 LST」ドライバー

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「G425 LST」は、これまでの2世代と同様に同社で“最も低スピン”のモデルと見て間違いないだろう。「LSTシリーズ」が、どんなフィッティングにおいても非常に素晴らしいパフォーマンスを見せたことはPINGも予想していなかっただろう。

我々のスタッフにアンケートを取ったとしたら、きっと「LST」はMyGolfSpyでNo.1のドライバーとなることは間違いないはずだ。

ここで気になるのは、PINGがさらに低スピン化を達成し、他モデルとの差別化をさらに明確にしているのかということ。その可能性はあるだろが、「G425 LST」において確実なのは、“下手ないじくり方”はされていないだろうということだ。

いずれにしても、PINGは、間違いなく最も操作性があって低スピンのドライバーを投入してくるはずだ。


PING 「G425 MAX」ドライバー

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PINGの「G400MAX」は、名前(そして数字)から見ても近年のPINGのラインナップで一番古いドライバーだ。そして、「G410シリーズ」においてこのドライバーに匹敵する高MOIのドライバーはなかった。今回の「G425シリーズ」では「PLUS」がラインナップから外れた。これが変わることはないだろう。

つまりPING「G425 PLUS」ドライバーは存在しないはずだ。でも気にすることはない。「G410 PLUS」はこれからだって上出来のドライバーなのだから。

事実上、その「PLUS」に代わるのが「MAX」だ。具体的なスペックは分からないが、PINGのドライバーの最近の歴史を考えると、「PLUS」と「MAX」を同じラインアップで投入していたらユーザーはやや混乱し、フィッターは余計なものと感じていたかも知れない市場で、PINGが、(「G425 MAX」で)十分な高MOIを達成することができたと考えて間違いないだろう。

詳細が明らかになった際には、「G425 MAX」が、市場を牽引するような高MOIになると考えて良いはず。このモデルが2021年の市場において一番寛容性があるドライバーになるとははっきり言えないが、PINGの目的がそこにあることは間違いないだろう。


PING「G425 SFT」

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PINGのドライバーシリーズの中で、目立つことがなく、恐らく過小評価されていた良品である「SFT(ストレート・フライト・テクノロジー)」は、PINGの“スライスキラー”であり、初代の「SFT」が発売されてから我々がテストした全ドライバーの中で、一番安定してつかまえられるクラブだ。

キャロウェイの「ビッグバーサB-21」は、根本的に違った手法でスピンをかなり軽減させる可能性のあるドライバーと読み取れるので注目されている。

しかし、テストで特性が明らかになるまでは、PINGの「G425 SFT」は、スライスと戦い、死に物狂いでで“右サイドへのミスを解消しようとしているゴルファー”にとって、それに勝るドライバーとなると予測される。


PING「G425」ドライバー – その他の所見

PING「G425」ドライバーの全3モデルは『アジャスタブルホーゼル』も特徴だ。アダプターと調整度合いは「G410」と同様となっている。

また、PING「G425 LST」と「MAX」では、弾道調整ウェイトが“ヘッド最後部”に搭載されている。「G410」から継続となっているこの機能が、「G425」でもMOIと弾道調整において大きな役割を担うことは間違いないだろう。

USGAの写真を見ると、タングステンウェイト(常にタングステン)であることに加え、3つ(ドロー、ニュートラル、フェード)のポジションを移動するムーバブルウェイトとなっている他、「G410」よりも各ポジションの間隔が狭くなっているが分かる。

『ムーバブルウェイト・テクノロジー』の効果は、結局のところどのくらいのウェイトがどの程度の移動幅で動かせるのか、ということに尽きる。

そう考えると、PINGはこの範囲を少し狭めたことで、ヘッドの後部に重量を集中させているのではないだろうか。

結果は、高MOIと相まって同様の弾道調整が得られるはず。新デザインのパフォーマンスがどんな結果であっても、「G410」と同じような機能を果たすように見える。

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発売はまだ先

お伝えしたように、今回はまだ予告編と考えるべきだろう。米国では、PING 「G425」ドライバーシリーズが2021年頭まで店頭に並ぶことはないことが予測されるからだ。

これはちょっとイラつくことだが、メリットがあるとすれば「G410」ドライバーを最初の価格よりも100ドル安く買えることだろう。それって悪くないと思うけど…。

詳細は、また分かり次第お知らせする。