新年一戦目のPGAツアーが開幕するとなれば、テーラーメイド「SIM2 MAX D」ドライバーのような新作がUSGAの適合リストに掲載されても、別に驚く様なことはない。何しろ今が「リリースシーズン」だし、紛れもなく新作が多数ここから3週間でローンチされるからだ。

「PGAマーチャンダイズショー」が完全にバーチャル開催となる年であっても、少なくともこれ以上は業界の動きが乱されることはないはずだ。

先月、テーラーメイドの「SIM2」と「SIM2 MAX」がUSGA適合リスト入りした際に、「SIM2 MAX D(ドローバージョン)」がそれに追随することは十分に想像できた。そして、その通りになったわけだ。


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現時点で分かるテーラーメイド「SIM2 MAX D」

お決まりとなっているUSGAの画像と同様、想像頼りと言う部分が多いが、明確になっている部分もある。

ドローバイアスのドライバーで見られるように、まずヒールには固定されたウェイトを配置。ウェイトがヒール近くにあることで、高MOIになるようにしていることが見受けられる。

そして、ソールを見るとテーラーメイドが改めて相当量のカーボンファイバーを採用していることも分かる。

業界の従来の考えから根本的に外れていないのなら、これは「軽量化」と、恐らく間違いないだろうが「低・深・ヒール部への重量の配置」が理由だろう。

また、おそらく最も注目すべき点は、USGAがドライバーの刻印の一つである「鍛造アルミニウム」に言及していること。

パター以外で「アルミニウム」が使われることはほぼないが、詳細があと2、3週間で明らかになった時に、素材の話題の中でも特にこれが着目されるはずだ。


明らかになっていない疑問点

テーラーメイド「SIM2 MAX D」ドライバーにどんな機能が詰まっていようが、私が知りたいのは全てパフォーマンスに関することだ。

昨年の「SIM MAX D」は、ドローバイアスのドライバーの中でやや謎めいていた。

ツアーからは十分にニュートラルという評価だったし、2020年の「Most Wanted」ドライバーテストでも全体的に驚くほど良い結果を出した一方で、結果は“やや”ドローバイアスという程度だったからだ。

私が特に気にしているのは、「SIM2 MAX D」が、ドローバイアスのメリットを”やや“受けたい人向けのドライバーなのか?

はたまた同社がピンの「SFT」のように“強烈なスライス撲滅ギア”にしようと果敢にチャレンジしているのか?ということだ。

その答えは間もなく分かるだろう。