MyGolfSpy の『Ball Lab(ボールラボ)』では、市場に出回るゴルフボールの品質と一貫性の調査、数値化を行っており、無駄のない最適なボール選びに役立てもらいたいと考えている。

今日取り上げるのはテーラーメイド「TP5x」だ。ラボで使用する機器の概要はここに掲載した。

また、テストプロセスや、「不良」ボールの定義、独自の「True Price」測定方法については、MyGolfSpy Ball Labのページにて確認できる。

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私は長年、テーラーメイドのゴルフボールは、「TP レッド」や「TP ブラック」の頃から主流ブラントの中で最も過小評価されてきたと主張してきた。

当然ながら、その責任はテーラーメイドにある。彼らにとっての最優先は「メタルウッド」であるため、ボール市場にメスを入れるのは二の次、三の次だったことは確かだ。

ドライバーの売り上げが予想を反して良くなかった時は、ボール部門の予算を引っ張ってきて強化するのが常だった。

しかし最近では、同社は「TP5」シリーズの開発と発展に継続的にリソースを投入している。

ツアー費用の再配分の一環として、初のボール(およびグローブ)のみのアンバサダーとしてリッキー・ファウラーと契約を結んだ。このことは、テーラーメイドがついにボール市場に真剣に取り組もうとしていることを裏付ける。

現在のボール市場は、未だ「Pro V1」の独占状態だが、テーラーメイドのシェアはわずかに上昇しており、数年先を考えるとテーラーメイドはタイトリストにとって脅威の存在であることは間違いない。


テーラーメイド「TP5x」

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「TP5」や「TP5x」の5ピース構造は、市場全体でみると珍しい構造だ。他のツアーボールは、3ピースもしくは4ピース構造がごく一般的である。

理論的には、多層レイヤーはあらゆるクラブでスピンの調整能力を高めるのだが、競合他社に言わせると「段階的なコア設計」をすれば同じことが達成できるという。

また、レイヤーが増えれば、そのプロセスも複雑になり、製造中に思わぬ事態が起きる可能性も増える。

「TP5x」の特性は、高打ち出し/低スピンボールに分類される。一般的に、これらはメーカーラインナップ同士で比較されるため、全体的に「TP5」よりも高く飛び、スピンが少し少ないということだ。

「TP5」と同じように、「TP5x」の製造ストーリーは少し変わっている。4層のインナーレイヤーはアジアで製造されるが、必ずしも同じ工場で製造されているとは限らない。

今回のサンプルボールは、韓国製だった。ただし、「TP5x」の箱の上に書かれている生産国が異なっても驚く必要はない。

現在テーラーメイドは、海外でのコア製造を統合すべく取り組んでいる。カバーは、サウスカロライナ州リバティーにあるテーラーメイドのゴルフボール工場で取り付けられる。



テーラーメイド「TP5x」-コンプレッション

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私たちの測定では、「TP5x」の平均コンプレッションは98だった。

これは標準「TP5」よりも約8ポイント硬く、データベース内で最も硬いボールの1つとして、「TP5x」よりわずかに柔らかいRZN「HS-TOUR」やより硬いブリヂストン「TOUR B X」の間に位置する。

高打ち出し、低スピン特性と高コンプレッションは、『飛距離』を生む黄金の組み合わせだ。

タイトリスト「Pro V1x Left Dash(レフトダッシュ)」と同様に、硬い打感は好み重視のゴルファー(特に低コンプレッションボールの柔らかさが好きな高齢者)は魅力を感じないかもしれないが、クラブ全体の飛距離を最大化することを優先する場合、「TP5x」は、特に平均よりもスピンが出てしまうゴルファーには検討する価値があると思う。


テーラーメイド「TP5x」-重量と直径サイズ

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・USGAの重量制限(1,620オンス)を超えたサンプルボールはひとつもない。

・TP5xサンプルボールは100%円形の基準を満たしていた。

・6%がボールトラック(最小許容直径テスト)で規格外とされたため、それに応じ不良品とした。

以前にも、テーラーメイドはUSGAの最小許容直径制限をごまかす(敢えてこの言い方をする)傾向があることを指摘した。

USGAと同じボールトラックテストを行った際、規定ではテストした回数の25%以上が1.68インチのリングを通過した場合、そのボールを欠陥と見なすのだが、「TP5x」は全体の6%がこれに当てはまった。それらのボールは不良品とした。

小さいボールほど飛距離が出るため、ゴルファーはその恩恵を受けることは確かだ。とはいえ、ルールはルールだ。


テーラーメイド「TP5x」-インスペクション(検査)

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中心性と同心性

テーラーメイド「TP5」と同様に、中心からコアがずれている中心性の問題や、明らかに同心性に欠けているなどの(外レイヤーから内レイヤーへの侵入を含む)小さな欠陥は珍しくない。

結果、明らかにパフォーマンスに影響を与えると考えられるボール2個を不良品とした。

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コアの一貫性

全体を通して、コアの色は一貫していた。コアに小さな不均一な物質が確認されたボールが2個あったが、不良品とみなすほど重大なものではない。


カバー

ディンプルに小さな損傷があるカバーを1個確認。また、他のボールよりもカバーが少し薄いボールも1個見つかった。

これは許容範囲のボーダーラインだったが、両方共マイナーな問題だったため不良品扱いにはしなかった。


テーラーメイド「TP5x」の一貫性

このセクションでは、「TP5x」の「一貫性」について詳しく説明する。これは、これまでにテストしたすべてのモデルと比較して、サンプル内のボールが互いにどの程度一貫しているか示す目安だ。

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重量の一貫性

・「TP5x」の一貫性は、全体的に平均範囲内。


直径サイズの一貫性

・データベース内の他のボールと比べた場合、「TP5x」の一貫性は平均以下(可)のレベル。

・これは、標準サイズを下回るボールが見つかったことが原因だ。


コンプレッションの一貫性

・コンプレッションは全体的に一貫性に優れている(平均以上)。

・今回のテストのコンプレッション差は4ポイントだったが極めて小さい方だ。

・各ボールで測定する3箇所のコンプレッション差は(IBCR値と呼ぶ)、平均して1ポイントを超えていただけでこちらも非常に優れている。

TRUE PRICE-ボールの真の価格-

『True Price』は、ゴルフボールの品質を独自に数値化した指標だ。これは、「優良ボール1ダース(12個)を得るのに必要な金額」を表す。

『Ture Price』は常に「小売価格以上の金額」になる。「Ture Price」と「小売価格」の差が大きいほど、ボールの品質が懸念される。


テーラーメイド「TP5x」 -まとめ

詳しいテストプロセスや「不良」ボールの定義方法、「True Price」の測定については、MyGolfSpy Ball Labページを参照ください。

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良かった点

コンプレッションに関しては、非常に一貫している。


悪かった点

「TP5 / 5x」には、USGA最小サイズの許容値を超えるものが確認された。

また、コアが中心から外れたボールも望ましくなく、コアの問題やマイナーな欠陥が見つかる確率は他のプレミアム/ツアーカテゴリーボールよりも高いように思う。


TRUE PRICE-ボールの真の価格-

テーラーメイド「TP5x」の「TRUE PRICE(真の価格)」は1ダースあたり50.61ドル。これは、小売価格($ 44.99)を13%上回っている。

それでも、「TP5x」は39.99ドルで販売されているので(更にホリデーには追加割引)、グリーン周りでの性能を過度に犠牲にすることなく、フルショットでスピードを上げながら、スピンをカットしたいゴルファーには価値のあるボールであることは間違いない。


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