・タイトリスト「Tシリーズ」アイアン3モデルをPGAツアープレーヤーが使用

・今夏発売の「T100」および「T100S」、「T200」は現行モデルの後継となる

・「U505」ユーティリティも登場


トラベラーズチャンピオンシップにお目見えするタイトリスト「Tシリーズ」アイアン

タイトリストの「Tシリーズ」アイアンの写真が公開されたことで、秋の新製品発表に向けて動き出したことが確実となった。この業界の新製品発売時期は通常なら予想がつくが、今年は例年通りとはいかないかもしれない。

シャフトやグリップ不足が深刻化しているにもかかわらず、予定通りに進めるメーカーもあるだろう。その他のメーカーはほぼ確実に2022年まで発売を延期するはずだ。

第2世代となる「Tシリーズ」アイアンをPGAツアーで披露するということから、タイトリストは2021年残りのシーズンをスケジュール通りに進めるメーカーのひとつであると思われる。


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タイトリストのツアーシーディングではお馴染みだが、テクノロジー的な詳細についての情報は少なく(文字通り皆無)、タイトリストが7年連続(かつ過去17年のうち16年)、ツアーで最も使用されているアイアンであることを強調し、重要視している。

タイトリストが新しいラインナップのテクノロジー的な話を具体的に説明するのはまだ少し先になるだろう。今のところは写真が数枚あるだけだが、合理的な仮説を立てるにはこれで十分だ。


2022年度版タイトリスト「T100」および「T100S」

「T100」は「AP2」から生まれた。ツアーにおけるタイトリスト「Tシリーズ」の主力製品で、ツアープロは一般的に変化を好まないことから、前作からの急激な変化は期待できない。外観上の変化は明らかだが、性能面での大きな変化は期待しない方が良いだろう。


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現行の「T100S」が、「T100」をストロングロフトにして、「上級者向け」カテゴリーから「上級者向け飛び系」に戻したものであることを考えると、驚くほどの大きな変化は期待できないだろう。引き続き「上級者向け飛び系」カテゴリーの中で“コンパクト”な部類に入るのは間違いない。

今週のツアーに登場する他の2つのタイトリスト「Tシリーズ」については大幅な変更点があるかもしれない。





2022年度版タイトリスト「T200」

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現行の「T200」はタイトリストにしては興味深い製品だ。「T100S」と同じく一回りヘッドが大きくはなったものの、「上級者向け飛び系カテゴリー」にしっかりと収まってはいる。目に見える『マックスインパクトテクノロジー』はタイトリストのアイアンとしては少々派手だし、ロフトは間違いなく立っている。おそらくターゲット層の一部のゴルファーは違和感を感じているだろう。

「AP1」と同様、タイトリストが“使いやすさ”の概念を押し広げたことは、「43度」のピッチングウェッジで証明されている。

「ダイナミックロフト」や「高打ち出し角」についての話はできるが、実際にはどんなに優れた設計の「ストロングロフトアイアン」であっても、番手間のロフト角に適切な「ギャップ」が必要だと考えれば、アイアンを中心として他のクラブを再調整せざるを得ない。

わたし自身、「T200」が気に入ったので、ハイブリッドを外したりウェッジのロフトギャップを調整したりして、何とかしようとしたが、結局、他のクラブとの調和を考えて「(アイアンの)ロフト調整」をすることになってしまった。

そのため、今回のアイアンにも同様の技術が採用され、より伝統的なルックスになるのではないかと期待している。もしタイトリストが「ロフト角」を戻したとしても驚かない。

タイトリストがアイアンのラインナップを増やしたことで、“真のストロングロフトアイアン”は「T300」や「T400」に任せ、「T200」はテーラーメイド「P790」などと直接競合するようにシフトさせる良い機会なのではないだろうか。

もっと飛距離を出したいゴルファーと、「43度」のピッチングウェッジに難色を示すゴルファーのニーズに応えるために、よりバランスのとれたアプローチをしてほしいと思う。

祈りよ届け。


タイトリスト「U505」ユーティリティ

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モデルナンバーだけを見ると、「U505」ユーティリティは「U510」と、より寛容性の高い「U500」の中間に位置しているように思えるし、実際にその通りかもしれない。ツアーに投入したことから、タイトリストが再びユーティリティーアイアンを2モデル発売する場合(その保証はないが)、「U505」のほうが「上級者向け」という位置づけになる。

性能面での期待もさることながら、ユーティリティにおけるタイトリストの最大のニーズは、「オフセンターヒット時の打感の向上」だ。現在の「Uシリーズ」は上手く打てば他のものと同じような打感を得られるが、少しでもミスをした場合は…控えめに言っても不快だ。

再び、必要とされる部分が改善されるよう、祈りよ届け。


タイトリストTシリーズ:今後の展開

タイトリストは、今年の夏の終わり、おそらく7月下旬には新しい「Tシリーズ」アイアンの全ラインナップを明らかにすると予想される。今回ツアーでのシーディングには含まれていないが、「CB」と「MB」アイアンの後継モデルは、「T300」と「T400」の新モデルと同じタイミングである可能性が高い。現行シリーズと同じく「T400」は後から登場する可能性もある。

引き続き、より多くの情報が得られ次第お知らせする。

それまで、新しいタイトリストのアイアンについて思うところを聞かせてほしい。