NBAのスーパースター、ステフィン・カリーと、彼が主宰する「Underrated Golf Tour」が、新たな資金調達のためのコラボレーションを発表した。若い世代の言葉を借りれば、今回の企画はかなり「アツい」。
カリーが今回タッグを組んだのは、日本が誇る鍛造アイアンブランド、Miura(三浦技研)だ。Underrated Golf Tourの活動を支援するため、特別仕様の限定アイアンセットを製作する。
価格は1セット5,000ドル。ほとんどのゴルファーにとって、気軽に購入できる金額ではない。それでも、このコラボレーションには意義がある。
それに、見た目もなかなか魅力的だ。
さっそく詳しく見ていこう。
三浦技研×カリー、世界300セット限定アイアン
三浦技研とカリーが「限定モデル」と言うとき、その言葉に偽りはない。
今回の「Miura x Curry」アイアンは、カリー自身が使用している三浦技研のアイアンをベースにした特別仕様で、生産数は世界わずか300セットだ。
「三浦技研が追求する完璧さと精密さには、以前から強く惹かれていました」とカリーは語る。
「家族、規律、誠実さを大切にする三浦技研の価値観は、私たちにも共通するものです。それが今回のパートナーシップの土台になっています」

三浦技研とカリーによる限定コラボアイアン。売上の一部は、カリーが主宰する「Underrated Golf Tour」の活動支援に充てられる。
前述のとおり、今回の異色のコラボレーションは、カリーが主宰する「Underrated Golf Tour」の活動資金を集め、その取り組みを広く知ってもらうことを目的としている。
このプログラムは、才能がありながら十分に注目されてこなかった若いゴルファーに、競技に参加する機会を広げるためにカリーが立ち上げたものだ。
より多くの若者がゴルフに参加できる環境を整えるとともに、競技だけでなく、大学進学やその後の人生でも成功できるよう支援することを目指している。

「Underrated Golf Tour」は、参加選手に費用負担なしで競技の機会を提供している。
同ツアーでは、遠征費用などを含めて全額負担する全国規模の大会を開催している。
さらに、大学の奨学金獲得につながる機会や、職業能力の開発、キャリア相談など、競技以外の面でも若い選手たちを支援している。
今回の限定アイアンの売上の一部は、こうしたプログラムの運営と活動目的の実現に充てられる。
三浦ゴルフの社長、アンソニー・ネヴィル氏は次のように語る。
「ステフィン・カリーが卓越した成果を追い求め、自らの技術を磨き続ける姿勢は、三浦技研の理念と完全に一致しています」
「今回の『Miura x Curry』アイアンは、そうした共通のこだわりを最もよく表した製品だと考えています」

5,000ドルの限定アイアン、その特別仕様とは?
三浦技研は、少量生産の高品質な鍛造アイアンで知られるブランドだ。今回の「Miura x Curry」は、その高級路線をさらに一段押し上げた特別なセットとなっている。
4番から6番アイアンには、鍛造キャビティバックの「TC-202」をベースにしたヘッドを採用。7番アイアンからピッチングウェッジ(PW)には、マッスルバックの「MB-101」を組み合わせている。
すべてのアイアンには、耐久性に優れた独特のQPQ(Quench-Polish-Quench)仕上げが施されている。
さらに、各アイアンにはカリーのロゴが刻印され、ホーゼルには彼のモットーである「I can do all things(私にはどんなことでもできる)」という言葉が彫り込まれている。
中でもユニークなのが6番アイアンだ。
通常の「TC-202」の6番アイアンはロフト角29度だが、この限定セットでは30度に変更。ソールには番手を示す「6」の代わりに「30」が刻まれている。

30の刻印が入ったアイアン
もちろん「30」は、カリーのNBAでの背番号だ。
細部にもカリーらしいこだわりが詰め込まれている。
フェルールはブラックとシャンパンカラーの特別仕様。グリップにもシャンパンカラーのアクセントが入り、カリーがNBAで4度の優勝を果たしたことを記念する4本のリングがあしらわれている。
シャフトにも特別な仕様が用意された。
採用されているのは「Dynamic Gold Tour Issue」で、フレックス表記は「SC30」。もちろん、Steph Curryのイニシャルと背番号を組み合わせたものだ。実際のシャフトスペックは「S400」に相当する。
そして、こだわりはクラブだけにとどまらない。
専用ボックスまでコレクターズアイテムとして仕上げられている。
ボックスには、バスケットボールのネットをモチーフにしたデザインと、三浦技研およびカリーのロゴを採用。内部にはカリーのキャリアを振り返るビジュアルと、サインを再現したメッセージが収められている。
さらに、世界300セットのうち30セットには、カリー本人の直筆サインが付属する。
サイン入りセットは、いわゆる「ゴールデンチケット」方式で用意されるという。

世界300セットのうち30セットには、カリー本人の直筆サイン入り「ゴールデンチケット」が用意される。
ステフィン・カリーと三浦技研を結びつけたもの
ご存じのとおり、ステフィン・カリーは熱心なゴルファーでもある。
2022年には、若いゴルファーが経済状況や家庭環境に左右されず、競技ゴルフに挑戦し、ゴルフを通じて人生に役立つ経験を積めるよう「Underrated Golf Tour」を立ち上げた。
一方の三浦技研は、少量生産の高品質な鍛造アイアンで知られる日本のメーカーだ。
その名声から、まるで侍の時代から続く老舗のように思えるかもしれない。しかし、実際の歴史はもう少し新しい。
三浦技研は1977年、三浦勝弘氏によって創業された。三浦氏は1950年代、10代の頃からゴルフクラブの製作に携わってきた職人だ。
同社は、厳しい製造公差のもと、少量ずつ丁寧に仕上げる鍛造アイアンによって評価を築いてきた。
その品質へのこだわりは、ゴルフ用品に詳しい愛好家の間で、伝説的ともいえる評価を得ている。
現在も兵庫県姫路市にある工場では、精度と品質の高さからゴルフ界で「神の手」と称された三浦勝弘氏が開発した独自の鍛造製法が受け継がれている。

三浦技研×カリー限定アイアン|価格・販売情報とその意義
「5,000ドルのアイアンセットで、ゴルフをもっと身近で誰もが参加できるスポーツにするなんて、皮肉な話だ」と言いたくなる人もいるかもしれない。
だが、そう結論づける前に、今回のコラボレーションの目的を考えてみてほしい。
カリーが最近手がけた「Vessel」や「L.A.B. Golf」とのコラボレーションと同様に、今回のアイアンもコレクター向けの限定モデルだ。
その目的は、「Underrated Golf Tour」の活動資金を集めることにある。
このツアーでは、若い選手がプログラムに参加するための費用を徴収していない。それどころか、全国大会に参加する選手と保護者1人分の遠征費用まで負担している。

世界300セットのうち、実際に芝や土に触れるのは何セットになるだろう?
おそらく138セットあたりがいい線ではないだろうか。

「Miura x Curry Iron Set」は、2026年10月19日から販売開始予定。詳細はMiura Golf公式サイトで確認できる。
なお、現時点で日本国内での正式な発売案内は確認できていない。
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