キャロウェイの主力ゴルフボールである「クロム(Chrome)」シリーズ。
中でも、新しい「クロムツアー トリプルダイヤモンド」は、すべての新作ボールが発表された後、最も注目を集めることになりそうだ。
但し、“ツアーレベル”のヘッドスピードではないゴルファーに忠告しておきたい。キャロウェイの「E・R・C SOFT」と「SUPERSOFT」の新バージョンを見逃してはいけない!
中級者向けの3ピースボールである「E・R・C SOFT」と初級者向けの2ピースボール「SUPERSOFT」は高い評価を受けるに値し、ボール部門でのキャロウェイの取り組みにおいて不可欠な存在であり続けている。
キャロウェイ「E・R・C SOFT」ゴルフボール

キャロウェイゴルフの創設者兼CEO、故エリー・リーブス・キャロウェイ氏は「E・R・C SOFT」ボールに自分のイニシャルが刻まれていることをきっと誇りに思うだろう。
なぜなら、完璧なショットを打ったときのフィーリングほど、彼を酔わせるものはなかったからだ。
「E・R・C」ゴルフボール は、“総合的に高い性能”を提供する製品として位置付けられているため、公正なプレーを重んじたキャロウェイ氏もきっと気に入ったことだろう。
ティーショットで十分な飛距離を稼げるソフトな打感を備えた「E・R・C SOFT」ボールは、幅広い層のゴルファーに適している。
特に、出費を抑えつつも「クロム」シリーズに近い性能を求める、低から中ハンディキャップのプレーヤーには最適だ。
AIの影響
キャロウェイのゴルフボールチームは、新しい人工知能ツールを使って2008年からデータの収集を開始。
プロトタイプとAi用のデータベースを構築、AIが繰り返し反復学習できる環境を整えた。これにより何百万回にも及ぶ設計を繰り返してきた。初代「E・R・C SOFT」ゴルフボールは2019年に登場。発売当初は4ピース構造で、「クロムソフト X」同様にデュアルコアを搭載し、強靭でありながら柔軟なナノ粒子素材が注入されていた。
「グラフェン」を覚えているかな?
外側のコアに「グラフェン」を加えることで、キャロウェイは内側のコアを大きくしつつ、よりソフトにし、さらなる初速を生み出すことができた。
初代「E・R・C SOFT」は低スピンかつ高初速の「ディスタンス系」ボールの位置づけでありながら、グリーン周りでのスピン性能がウレタンカバーの「スピン系」製品に匹敵するという点で大きく異なっていた。

2025年まで早送り
6年の時を経て、キャロウェイはこの第4世代モデルを「史上最高のE・R・C SOFT」と称している。
驚くことでもないが、『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・Aiコア』に『ハイスピード・Aiマントル』、そして明らかに「クロム」シリーズに寄せた“ツアーレベル”の構造という組み合わせは、この製品に恩恵をもたらしている。
その結果、飛距離性能とグリーン周りでの打感とコントロール性が向上した。
特徴と利点
『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・Aiコア』
キャロウェイは、2023年モデルで採用した『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・コア』をさらに進化させ、今作ではAI技術を取り入れた『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・Aiコア』を搭載。
これにより、グリーン周りの繊細なショットでのソフトな打感がさらに向上している。『Aiソフトハイブリッドカバー』
キャロウェイはカバーの説明に“アイオノマー” ではなく“ハイブリッド”と表記しているが、どのように表記しても、このカバーは前世代よりもかなり柔らかい。
どんだけソフトなのかって?なんと驚きの16%のソフトさアップだ。
そのため、高い耐久性を維持しながら、抜群の飛距離とソフトなフィーリングを実現するためのボール作りにある程度の幅を持たせることができた。
カバーコーティング
そしてもちろん、キャロウェイのハイブリッドカバーにはコーティングが施されている。
なぜかって?それは「E・R・C SOFT」のスピンコントロール性能を高めるためだ。
このコーティングには『グリップ・ウレタンコーティングシステム』と呼ばれる高伸長性塗料を使用されており、特にアプローチショットやショートゲームでのコントロール性が向上する。『ハイスピード・Aiマントル』
『ハイスピード・Aiマントル』は、このモデルの最も興味深い特徴の1つかもしれない。当然ながら、AIが開発において重要な役割を果たしている。
「E・R・C SOFT」には、2023年版よりも3倍硬い新しい高弾性マントルが採用されている。
インパクトでボールが圧縮されると、この『マントル層』がバネのように機能し、ドライバーやアイアンでの初速と飛距離が向上するだけでなく、グリーン周りでのウェッジショットでも高いスピン性能を発揮する。これらの特性は、通常は相反するものだ。

『トリプル・トラック アライメント』
キャロウェイの「E・R・C SOFT」には、同社で人気の『トリプル・トラック アライメント』が採用されている。
「青/赤/青」の3本ラインがボールに描かれており、これが視覚的なガイドとなって、グリーン上でターゲットラインに簡単に合わせられるようになっている。おっと!忘れるところだった。「TRUVIS」も復活だ!
価格、発売日
「E・R・C SOFT」は4モデルでリリースされる。
・トリプル・トラックのホワイトボールとイエローボール
・ホワイト/ブルーとイエロー/ブラックの高視認性「TRUVIS」仕様ボール
※日本での発売は2025年2月21日。カラーは「ホワイト」と「イエロー」のみ。価格は¥ 6,600(税込)。
キャロウェイ「E・R・C SOFT」ゴルフボールの詳細は、キャロウェイホームページから。小売開始は2025年1月31日予定。
価格は1ダース39.99ドル。
キャロウェイ「SUPERSOFT」ゴルフボール

キャロウェイ「SUPERSOFT」シリーズが直面している課題の1つは、タイトリストの「プロV1」と「プロV1x」にも共通する問題だ。
つまり、消費者は変化を求めていないということ。
「SUPERSOFT」の場合、エンジョイゴルファーは単純にそれが気に入ったから選んでいる。
低コンプレッションの「SUPERSOFT」ボールは、手頃な価格と信頼できる性能の間でちょうど良いバランスを実現しているため、愛用者の多くは、キャロウェイのゴルフボールチームにあまり手を加えてほしくないと思っている。
特に「SUPERSOFT」は、幅広いレベルのゴルファーに対応できるボールだからだ。

もしキャロウェイが「SUPERSOFT」のパッケージを変更したり、新しいカラーを追加したり、5個入りに変更する程度にとどまっていたなら、「SUPERSOFT」支持者はおそらく何も気にしなかっただろうしれない。
心配ご無用。
「SUPERSOFT」の価格が据え置かれているだけでなく、愛用者にとっては嬉しい進化もある。カバーやコア、構造の改良により、ボール初速が向上し、さらにソフトな打感が実現されているのだ。
『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・コア』

キャロウェイは、「E・R・C SOFT」を参考にしながら次世代の「SUPERSOFT」にも『ハイパーエラスティック・ソフトファスト・コア』を採用した。
当然の流れだろう。これによってドライバーやアイアンでの初速が向上するだけでなく、グリーン周りでのソフトなコントロール性能も手に入るのだから。
『ハイブリッドカバー』
Supersoft’s new hybrid cover system enhances control on approach shots and short-game shots.「SUPERSOFT」の新しいハイブリッドカバー設計により、アプローチショットやショートゲームでのコントロールが向上する。

価格と発売日
小売開始は2025年1月31日予定
※日本での発売は2025年2月21日。価格は¥ 4,180 (税込)。
カラーは「ホワイト」とスプラッター360の「ブルー」、「レッド」、「ピンク(数量限定)」ボールと、数量限定の「イエロー」、「LUCKY」、「LOVE LOGO」ボールの7種類。
キャロウェイ「SUPERSOFT」ゴルフボールの詳細はキャロウェイホームページから。
※下記はアメリカ版
キャロウェイ「SUPERSOFT」は以下のラインナップでリリースされる。
・ホワイトボールとイエローボール
・レッド、グリーン、ピンクとオレンジのマットボール
・レッド、ブルーとピンクの360度スプラッターデザインボール
価格は1ダース24.99ドル(2023年モデルと同価格)
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