オデッセイの2022年モデル「ホワイトホットOG」と、「トゥーロンデザイン」パターについて紹介しようと思うが、その前に。

まずは、2022年に発売される新オデッセイパターの紹介から始めよう。2022年はオデッセイにとって大きな年になりそうだ。もし昨年と同じような動きが見られるとしたら、「大きい」というより「巨大」で「活発な」年と言った方が適切かもしれない。

ツアーからショップに至るまで、2021年のオデッセイは底力を見せた気がする。

では昨年のオデッセイパターの活躍を見てみよう。


オデッセイパター オールNo.1

・2021年ツアー使用No.1

・過去11年でツアー使用No.1

・すべてのメジャーツアーでNo.1

・2021年14メジャー大会でNo.1

・過去35メジャー大会でNo.1

・世界での優勝最多

・2021年世界トップ10プロの中で使用率No.1

・メジャー優勝6回でNo.1

・ゴールドメダル数No.1


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2022年新オデッセイパターの前に、2021年のオデッセイパターについておさらいをしよう。上の表からわかるように、オデッセイはすべてのプロツアーを支配し続けている。 文字通り“すべての”ツアーを意味する。

確かに、ジョン・ラームが「White Hot OG Rossie S(ホワイトホットOG ロッシーS)」 を使用して連勝したことはビックニュースに他ならないが、オデッセイの契約プロもそうでないプロも、オデッセイパターで多くの賞金を稼いだことは紛れもない事実だ。

お金といえば、2021年はオデッセイにとって大きく売上を伸ばした年だった。どれくらい大きいかは、過去2番目と言えばお分かりいただけるだろうか?オデッセイがより多く売った年は、「2-Ball」が発売されたときだった。

その年、販売したパターの売上げの60%近くがオデッセイ「2-Ball」という偉業を成し遂げたのだ。例えば、60%の人がフォルクスワーゲンのビートルを購入したら、道路はどのような景色になるだろうか?





パンデミックから来る昨今のゴルフブームにより、2021年のオデッセイの売上高はその時の「2-Ball」の数字に匹敵し、数十年前の記録を超える可能性すら出てきたのだ。それでも、オデッセイが他社と同様に「サプライチェーンの問題」に見舞われたことを考えると、さらに驚く内容だ。

いずれにしても、2021年はオデッセイにとって驚異的な年だった。しかしこの功績が2022年に大きな期待を抱かせてしまった。つまり、今年の計画が昨年の成功を超えなければならない。

では、この目標をどのように達成するのか?2022年の彼らのパター計画には、新しいもの、古いもの、借りてきたもの、そして今回新たに「ブルー」が加わるようだ。


2022年オデッセイ「WHITE HOT OG(ホワイトホットOG)」パター

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2021年、オデッセイが成功した大きな理由は、「White Hot OG(ホワイトホットOG)」パターのラインナップに「ホワイトホットインサート」を復活させたことにある。

昨年オデッセイは、プロやアマチュアから長年求められていた「インサート」を復活させた。消費者も「ホワイトホット」を望んでおり、彼らはそれに応え、そして言うまでもなくその計画が功を奏したというわけだ。

2022年版の「ホワイトホット OG」ラインナップは少し改良されているが、大々的には変えず微妙な改善に留めている。インパクトを与え過ぎず、多種多様なアライメントオプションを備えた過去のモデルに忠実な「2-Ball」が今年戻ってくる。

また、2022年のラインナップは、2021年のラインナップから「#1」、「Rossie(ロッシー)」、「Rossie S」、「#7」、および「#7S」借りてきている。


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だが、オデッセイは2022年にも4つの新しいパターヘッドを発売する。人気の「Double Wide(ダブルワイド)」は、最も馴染みのあるモデルで、新たに「#7」では 3つのモデルが登場する。

まず、「クランクホーゼル(プランマーネック)」を搭載した「#7CH」は、ザンダー・シャウフェレが使用しているものと似ている。2つ目は「#7」と「Jailbird(ジェイルバード)」を掛け合わせた新「#7 Bird」パター。

最も興味深いのが、「#7」の派生モデル「#7 Nano」だ。「#7 Nano」は、「#9」のフローネックを備え「#7」をコンパクトにしたモデル。ネックはトゥハング(トゥの傾き度合)が強く、「ストロングアーク」のプレーヤーに適している。


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この「#7 Nano」の立ち位置は、非常に興味深いものがある。「#7 Nano」は、現在の「#7」愛用者向けではなく、「#9」でプレーしている人向けの後継モデルとして使えるように設計されている。それは全くの予想外ではあったが、実は理にかなっている。

ストロークの流れは「#9」の愛用者の方が、馴染みがあると感じるはずだ。また、「#7」のデザインはより「やさしさ」があることがわかる。フィル・ミケルソンがバッグに「#7 Nano」を入れていたことからも、パターのトレンドが「#9」から「#7 Nano 」にシフトしたことがわかる。


真っ赤な「ストロークラボ」シャフト

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「Stroke Lab(ストロークラボ)」シャフトは、2022年ラインナップにも引き続き採用されている。スチールシャフトのオプションもあるが、オデッセイは「Stroke Lab(ストロークラボ)」シャフトが、プロとアマチュアに引き続き人気があると考えている。

「ストロークラボ」シャフトの設計についてはこれまでも何度か説明したが、要点は次のとおりだ。シャフトから重量を取り除き、その余剰重量をグリップとヘッドに再配分することができる。ある意味で、これはパターを過度に長く重くしなくても、バランスが取れるというメリットがある。

2022年の多くの「ストロークラボ」シャフトが真っ赤に変身する。その目的は、ブランドの認知度アップだ。ツアーでの赤いシャフトは、ゴルフショップで見たときと同様直ぐ目に付く色でもある。

ゴルフショップと言えば、「サプライチェーン問題」は改善しているようだ。2月初めの発売時には、すべてのモデルのオデッセイパターが十分な品揃えで登場するという。


オデッセイ「White Hot OG(ホワイトホットOG)」レディースパター

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2022年の「オデッセイホワイトホットOG」は、「新旧」に加え2021年からの「借り物」も登場すると説明したが、さらにレディースパターのラインナップには新たに「ブルー」が加わる。

パンデミック中にゴルフを始めたのは男性だけではなく、多くの女性がゴルフの魅力に取り憑かれている。オデッセイはそれを踏まえて、彼女たちが選べるパターを創ったのだ。

女性用と男性用/標準ラインの主な違いは「長さ」だ。女性用「ホワイトホットOG」パターの標準的なクラブの長さは33と32インチ。明らかにオデッセイは、一般的なゴルファーをターゲットにしていることが分かる。短いパターが欲しいと思う男性がいるように、女性の中には長めのパターが欲しい人もいる。

余談だが、これらを「ホワイトホットOGショーティー(丈の短い)シリーズ」と、個人的に呼んでいる。どんな人にも短いパターだと分かる、というのが理由だがニックネームにはぴったりだ。


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さて、新たに追加された「ブルー」に戻ろう。ブルーのヘッドカバーと、「ストロークラボ」シャフトから女性らしいホワイトパールシャフトを特徴とした独自のルックスだ。ロングシャフトのオプションがあるかどうかはまだ分からない。


2022年トゥーロンデザインパター

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オデッセイのフルミルド(完全削り出し)パター、「トゥーロンデザイン」は2022年完全に入れ替わる。

「ホワイトホットOG」シリーズと同様に、2022年「トゥーロンデザイン」は、プレーヤーのお気に入りとともに、新しいモデルが加わり、微調整ではなく、完全なデザイン改良であることが分かる。これが最終的な結果として、微妙な感覚の差であっても、デザイン変更は明らかだ。


改良した従来モデルと新モデル

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「トゥーロン」ファンとしては、お気に入りのモデルが戻ってきたら嬉しいだろう。なんと今年「アトランタ」、「メンフィス」、「ラスベガス」、 「サンディエゴ」と「マディソン」が戻ってくる。

戻ってくると言っても、以前と全く同じというわけではなく、これらすべてのモデルがデザインを微調整した上で戻ってくるのだ。特にヘッドには馴染みがあるかもしれないが、22年の「トゥーロン」はまったく同じヘッドを展開するわけではない。

今年も2つの新しいマレットがチームに加わった。「デイトナビーチ」と「ル・マン マレット」は、どちらも尖ったデザインだが、機能的なデザインでもある。ダニー・ウィレットは、「デイトナビーチ」をバッグに入れた最初の週にヨーロッパで優勝している。


「トゥーロンデザイン」の技術改良

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一見すると、新作「トゥーロン」パターのテクノロジーが変わったことに気付かないかもしれない。フェースにはまだ「ダイヤモンドパターン」が施されているが、そのダイヤモンドパターン(ひし形)と、そのなかにある短いラインのデザインから、ダイヤモンドを二等分するようなデザインに変更されている。

フェースには質感を加えるため表面全体にミーリング加工が施されている。フェースを触ると、摩擦が増したのを感じるだろう。

さらに今年は重量設計も変更された。従来の「トゥーロンデザイン」のパターは、ソールの中央部分にヘッドの「重量調整用プレート」が搭載されていた。だが今回は、ソールのトウ、ヒール部のフェースに近い場所に2つの「タングステンウェイト」を配置した。

この2つの重量配置は、「Eleven」や「Tri-Hot5K」にもうまく適合するだろう。また、この2つのモデルについては別の記事で詳しく説明する。重量をトウ、ヒール部に移動することで慣性モーメント(MOI)が向上し、重心(CG)が前方に移動するというのが簡単な説明だ。


シンプル、かつ確かなルックス

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従来のモデルと比較して、2022年の「トゥーロンデザイン」パターのルックスは、ソールプレートを無くしたこともあり非常にシンプルなデザインとなっている。パターのソール中央には「トゥーロンデザイン」のロゴと、モデル名のみ刻印されている。

非常にシンプルで、美しく素晴らしいルックスだ。もちろん、これは私の主観だが、今回は皆さんも賛同してくれるものと思っている。

2022年のパターは従来のデザインから抜け出し、刻印というより形や影で主張するようになっている。

以前、私がスコッティ・キャメロン「スペシャルセレクト」パターのキャビティー上に、単語(MILLED IN USA)が刻印されていたことについて苦言を呈したことを覚えている方もいるかもしれないが、今回の「トゥーロンデザイン」は非常にシンプルで、やはり、控えめの方が良い。

今回のルックスを”映えない”と言う人もいるかもしれないが、「マディソン」のヘッドカバーを外したとき、思わず声をあげた。嘘ではない。同じ日に他のパターカバーも外してみたが、その瞬間感激したパターは数少ない。


2022年オデッセイパター:続く第二章

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「ホワイトホットOG」シリーズは、オデッセイにとって大成功だった。その成功を引き継がないわけがない。一新したラインナップには、従来モデルに数種類の新モデルを追加し揃えてあるが、パフォーマンスの向上を目指した「ストロークラボテクノロジー」と懐かしい「ホワイトホットインサート」の組み合わせが最高だ。

「ホワイトホット OG」シリーズが今年落ち込みを見せるとしたら、2021年に非常に多くの人々が購入したことが原因だろう。しかし、新モデルと女性向けのシリーズが新たな売上に貢献するかもしれない。2022年は、テレビやコースで赤いオデッセイシャフトが多く見られることだろう。


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「トゥーロンデザイン」パターは、 ミルドパター市場にプレッシャーをかけるに違いない。オデッセイがスコッティ・キャメロンを超えることはないだろうが、キャメロン氏が一目置くほどに売れる可能性はある。449.99ドルのプレミアムパターのようなルックスで、ソールにあるグリーンのロゴも悪くない。

以上が今回紹介するオデッセイパターのすべてだが、まだまだ完成にはほど遠いようだ。オデッセイパター第二章をお楽しみに。