販売店は客が買うものを店頭に並べ、客は店頭に並んでいるものを買う。商品棚は極めて重要なスペースであり、ほとんどの場合大手5社の製品が占めることになる。
ピンが最近になってドライバーに可動式ウェイトを採用したのと同様に、タイトリストにもイエローボールを発売するまで時間がかかった理由があるはずだ。
ウッズが試作品を試打したとき、「来週までに間に合わせてほしい、今すぐにでも使いたい」と言ったという。
ピンは広告宣伝において、いい加減ででたらめな謳い文句ではなく、本当に意味のある技術的な改善だけをアピールする控えめなメーカーだ。
ブレードアイアンをどれだけスマートに、セクシーに、ゴージャスに造るかで「真面目なメーカーの真面目度合い」が決まる。
可動ウェイトは10年以上前からあるが、ピンは最近やっと採り入れたばかりだ。なぜそんなに時間がかかったのだろうか?
消費者心理とは奥深いものだ。多くの人にとって、価格が安いのに品質や性能が同等かそれ以上という理屈は成り立たない。
テーラーメイドは、常に高い性能を持つウッドを造ってきた。しかしアイアンは、優れたものとそうでないものがある。
ブルーは賛否両論あるカラーであり、中立の意見はあまりない。1%でもシェアを伸ばしたいメーカーが、極端に走る余裕はないのだ。