キャロウェイは、クロームソフトシリーズを「ボール業界を変えたボール」と銘打ち、現在、このシリーズは同社がボール市場でNo.2となった原動力となっている。
ゴルフ用品メーカーは社内テストの結果を公表するものだが、そのメーカーの製品の性能が他社製品の性能を上回らないテスト結果は、これまで見たことがない。
「イミテーション」と「インスピレーション」の差は微妙であり、模倣したとは言い切れないが、キャロウェイがこの新製品を精査することは間違いない。
ピンが最近になってドライバーに可動式ウェイトを採用したのと同様に、タイトリストにもイエローボールを発売するまで時間がかかった理由があるはずだ。
ウッズが試作品を試打したとき、「来週までに間に合わせてほしい、今すぐにでも使いたい」と言ったという。
消費者心理とは奥深いものだ。多くの人にとって、価格が安いのに品質や性能が同等かそれ以上という理屈は成り立たない。
シャフト同様、ゴルフボールの評価を書くのは難しい。しかし、今回我々は批判しようがないくらい好感を持っている。
Pro V1/V1xのセールスは最近少し回復してきてはいるが、カラーやデザインが豊富なキャロウェイのクロムソフトの圧力が強まっていることは確かだ。
おそらくメーカーは、自社製品が「勝つ」ようにデータを計算(あるいは改ざん)しているのだろう。
タイトリストは、この新モデルがキャロウェイのクロムソフトよりも、さらにはテーラーメイドTP5よりも優れていると信じている。
毎週のように小規模ブランドが台頭してくる中、高い価格設定のメジャーブランドはどのように消費者をつなぎとめるのか。それは、「ボール業界を変えたボール」をさらに進化させればよい。